技術士会宛メール(2004年8月16日送信)の全文 Back

※中間報告のHTMLファイルを添付しました。こちら

(社)日本技術士会 技術士試験センター御中
 
 残暑厳しき折、貴会・貴センターの皆様には益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
 突然のメール失礼いたします。私は、インターネット上で「技術士受験を応援するページ」(http://apec.fc2web.com/pe/)というホームページを運営しております鳥居直也(ハンドルネームAPEC)と申します。
 先般実施されました二次試験におきまして、「受験番号等を試験開始時刻前に記入するよう指示が出たが、その時間が統一されていない。これは不公平ではないか」という意見が、受験者諸氏よりメール等で寄せられております。
 私のホームページの掲示板での議論を見ておりましても、無視できない程度の不公平さが生じている可能性があると考えましたので、インターネット上でアンケートを実施いたしております。その結果、まだ中間時点ではありますがすでに120件の情報が寄せられ、これを見る限り、試験会場・試験場(教室)によって、受験番号記入指示時間に大きな開きがあることがわかりました(中間報告資料(ホームページ掲載ファイルと同じもの)を添付ファイルとして添えておりますのでご参照ください)。
 早い会場では試験開始10分前に記入指示が出ていますし、遅い会場では試験開始時刻まで記入指示が出ておりません。特に午後は記入事項が多いため、実質的な試験時間(問題に取り組める時間)に10分程度の差が出る結果となっているようです。
 また、試験官の指示を待たずに勝手に受験番号等を記入している受験者を見かけたとの情報も多数寄せられております。特に、午前中に試験開始時刻前からの記入指示があったためか、午後は答案用紙配布直後から記入を始めていたという例もあるようです。
 これらは、「公平性の確保」という点で、試験の信頼性を損ねかねない、ぜひとも改善されるべき問題点ではないかと思います。
 
 以上のことを踏まえ、次年度試験あるいは10月の一次試験においては、次の事項についてぜひ対策を講じていただきたくお願い申し上げます。
 
 (1) 実質的な試験時間が不公平にならないよう配慮した措置
  例えば、試験開始10分前からの記入等、受験番号等記入開始時刻の統一と、それを可能にするような試験スケジュール。
 (2) 指示に従わない受験者に対する厳格な措置
  例えば、記入指示前から勝手に記入した場合の失格規定など。
 
 また、今年度二次試験については、以下の措置を講じていただきますようお願い申し上げます。
 
 (1) 受験番号・問題番号等の記入不備に対する失格規定の適用見合わせ
  理由は下記のとおり。
   ・従来は、記載内容に多少の不備があっても寛大な措置をしていただいていたところ、これら失格規定が今年から始まり、受験者もこれらに対する備えが不十分で負担が大きくなったこと。
   ・上記についてはどの受験者についても公平であるが、前記のような現場における不公平さにより、著しく負担が増えた受験者があること。
   ・特に受験番号については、番号記入とマークのいずれかが抜けていても失格であるという内容が明確に示されていないこと(問題に記載してあった内容では、いずれかが書いてあればいいのではないかとも取れる)。
   ・これらの記入は、元来受験者の特定を目的としているところであり、たとえ受験番号のマークがなくとも記入はしてある等で目的が達せられていれば、ことさらに失格者を作り出す必要はないと思われること。
  以上、受験番号等に関して「公平性」が保たれているとは思われないこと、さらにその不公平性の原因が主催者側にある以上、受験者にだけ厳格性を求め失格規定を適用するのは片手落ちであると一般通念上考えられることから、受験者の特定・選択問題の特定という目的を達しているものについては、失格規定の適用見合わせ切にお願いするものであります。
 
 以上のような措置は、技術士試験が我が国内外で、公平性・透明性が保たれた国家試験としての信頼性をより確実なものとし、また技術士資格の社会的地位向上を目指す上で、欠くことのできないものであると考えるものです。
 どうかよろしくご検討いただき、ご高配賜りますようお願い申し上げます。
 
 末筆ながら、貴会・貴センターの益々のご発展を祈念いたします。

(私の住所氏名電話番号等)