口頭試験体験記 | 建設部門/河川、砂防及び海岸・海洋(平成18年度以前) | Back |
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12月6日、渋谷の新大宗ビル(一号館)において口頭試験を受けて来ました。当日16:30からの予定で案内が来ていたが、13:00に到着し、待合室に入った。○○の顔見知りが三々五々集まって来られたので、情報交換と経験論文の内容について最終確認をして時間を過ごした。既に終了した受験者が終了後待合室に立ち寄られ、こういった内容であったと情報をいただいたので、なんとなく受験内容はこんな処かと察しをつけることができた。
順次質問内容を列記すると
1.受験の動機は
2.経験論文の内容と技術的に優れた点および今後の課題について
3.その他の経験論文内容について
4.技術士の三大義務について
技術的な内容をつっこんで聞くというよりは、業務の経緯やその必要性といった背景について説明が冗長になったように思う。取り敢えず心にかかっていた懸案が終わって運を天に任した気持ちです。先生にお世話になりここまでこれただけでもめっけものと考えています。本当にありがとうございます。
コンサル・38歳
いつも大変お世話になっております。口頭試験の直前までホームページを拝見し大変参考にさせていただきました。12月6日に試験を終え、昨日(12月7日)に○○に戻ってきました。試験の感触は一言で「失敗したな」という印象です。全般に例題で掲載していただいているような内容の質問でしたが、私の回答の準備が一般論的なことにとどまっていたため、ほとんどの質問で「あなたが実際の業務の中でどのように感じ、どのような工夫をされたのかを聞きたいのですよ」と補足質問を受け、それに対して試験官を納得させられる回答ができなかったなあと感じました。冷静になって考えてみれば技術士には技術的な応用能力や実際的な問題の解決能力が問われているので、実際の仕事のなかでそれをどのように生かしたかをアピールすることが重要なのだなと、終わった後で妙に納得したりしています。口頭試験の場に臨んで、雰囲気やポイントが分かっただけでも収穫と思いますので、来年に向けての準備を始めようと思います。もちろん万が一の今回の合格の望みを捨てたわけではありませんが。今後もどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
1.経歴と技術士の志望動機の簡単な説明
2.失敗例と工夫した点
3.土砂の総合管理について
4.最近のアセスメントの課題について
5.水循環系の総合的な管理について
6.環境計画における留意点
7.流出解析の手法について(洪水の予測という観点から)
8.河川法改正による基本計画策定の手続きの変更について
9.技術士の役割(責任)と建設コンサルタントの役割について
10.ISOについて
結局、技術士の3大義務についての答弁をせずじまいで、「はいではいいですよ」と言われ、あれHのところで答えるべきだったのかな?こりゃだめだなと悲痛な想いで会場をあとにしました。
日時 平成11年12月6日(月)16:00〜
面接官 2名
質問内容
Q1.あなたが経験した業務の中で技術士にふさわしいと思われるものを簡潔に説明して下さい。
A1.まず、経験論文に挙げた3つの内容があります。
1点目は○○川における内水排除施設の運転調整ルールの作成です。○○川は典型的な都市河川で流域の開発に河川の改修が追いつかず、下水道のポンプも私が事務所にいた時点ですでに工実で見込まれた量とほぼ同程度となっていました。すでに流域整備計画で運転調整ルールの確立が位置づけられており、その具体的な内容を○○○○として纏めました。
2つめは、○○○○の○○○○の時に、○○○○堰の試験運用時に実施した○○川の浸透対策調査のとりまとめです。○○○○堰の上流部は堰の設置により、水位が上昇しますが、それに対してブランケットの設置等の対策を取ってきました。その機能について実際に堰を運用して確認し纏めました。
3つめは、津波に対する○○川下流部の安全性の検討です。○○川下流部は○○○台風で大きな被害を受け、その後高潮堤防の建設を進めてきましたが、一方、東海道 沖から南海道沖は過去から大地震の巣となっており、大きな津波が来襲しています。ちょうど○○○○堰の建設が進み、津波に対して○○川下流部の高潮計画が安全か、 また○○○○堰の影響はどうかということが課題となり、検討をすすめ報告書を纏めまし た。あとは業務経歴書に記載しましたが、平成7年の阪神・淡路大震災で土木構造物が大きな被害を受けましたが、それを踏まえて○○○○堰が阪神淡路大震災級の地震に対しても安全かどうか検討し、技術報告書の補遺として纏めています。主なところは以上です。
Q2.経験論文で詳細に記述した内容について説明して下さい。
A2.津波に対する安全性を検討するにあたり、課題は3つ有りました。
一つは検討に用いる波高の大きさの設定ですが、大きな津波の記録は過去の古文書ある被害記録から推定されたもので不確定な部分が多いため、当時○○○地震研究所で実施されていた断層モデルに基づく計算結果を参考にして決めました。
2つめは、○○○○川河口部のような水深の浅いところが続くところでは、津波が波状 段波に変形することが想定されるがその大きさを評価するにあたって、既往の研究成果を整理し、安全側を考慮して波高が2倍に増大するものとして検討することにしました。
3つめは、大きな津波が来襲したときは○○○○堰のゲートは堤防より高く引き上げますが、津波の到達時間が短いことも考慮して万一ゲートが上がらないときの影響について検討しましたが、その際、波状段波の反射の扱い並びに反射波の越波が合った場合の堤防の安全性の評価が課題となりました。波状段波は理想段波の先端部に発生し、理想段波と同じ速度で到達するので、通常の風波の反射と同じには扱えないとして、理想段波の入射波と反射波とが重なった水位上で波状段波の入射波と反射波が重なるものとして実験を行いました。実験の結果、単位時間、単位長さ当たりの許容越波量をわずかにに越える値となりましたが、元々許容越波量が台風時の波浪継続時間が数時間の場合のデータから求められこと、波状段波は理想段波の先端部に10波程度しか発生せず、このため総越波量は台風時に比べ極めて小さいことから、堤防は安全と結論を出しました。
Q3.3つの課題は解決されたということですね。○○川の高潮堤防に作用する高潮と津波の外力はどちらが大きいのですか。
A3.高潮堤防の高さは、台風時の平均満潮位に計画偏差と打ち上げ高さを加えたものとなっています。大きい津波が来たときはゲートを挙げることとしており、このときの打ち上げ高さは堤防高を下回っており、高潮の外力の方が津波より大きいと考えています。
Q4.これまでの業務の中では○○○○堰に関する業務が一番印象に残っているということですか。
A4.○○○○堰については、技術論、計画論面でいろいろ問われましたし、また公共事業の進め方でも大きな変換点に成った事業ですし大変勉強になりました。
Q5.(質問者が変わる)説明責任を果たす上で、現場での苦労として何かありますか。
A5.河口堰の経験からいえるのは、情報を出していないのではないかという不信感をもたれてはいけないということです。一度、不信感をもたれるといくら技術的に適切に説明したとしても納得してくれるのは難しくなります。また、事業に対して厳しい意見をいただくのはかまわないし、また責任を持って意見をいただけるのなら、きちんとしたデータに基づく対話ができますが、反対のための反対になると議論が進まず、苦労だけが残ります。あとは、技術的説明がきちんとデータに基づいてわかりやすくできなければならないということです。例えば、現在私が担当している○○○川において、河川の中に有る樹木が、最近、大洪水がなかったことから大きく成長しています。地元では危険だから切ってくれという意見と、環境上残してほしいという対立した意見が出てきますが、どこを残し、どこの樹木を伐採するか根拠を明確に示さないと理解してもらえないというような場面も今後考えられます。
Q6.それではこれで結構です。ご苦労様でした。
・時間は実質15分程度。
・必ず出されるはずの技術士の三大義務が聞かれませんでした。私以外にも聞かれなかった人がいました。
・反省点として、もう少しゆっくりと話せばよかったと考えています。経験論文についてついついあれもこれも説明しようと焦ってつい早口になったかなと思います。
建設コンサルタント(38才、男)
部 門:建設部門(河川・砂防及び海岸:海岸)
日 時:平成11年12月7日
場 所:渋谷フォーラムエイト
試験官:2人(A:土木研究所(海岸)40〜50歳、B:民間の部長クラス40〜50歳)
ドアをノックして"失礼します"、椅子の前まで進んで"○番○○です。宜しくお願いします。"と言って荷物置場に荷物を置き着席。(相手をよく見たら、やさしそうなので安心した。)
1(A):技術士の受験は何回目ですか。
2(A):技術士の試験をどう思いましたか。
3(A):内容はどうでしたか。
4(A):受験資格は以前からあったのに今回、初めて受験されたのはなぜですか。
5(A):その他に良いテーマにめぐり合えたとは考えませんか。
6(A):会社の技術士の受験状態はどうですか。
7(A):会社における技術士の待遇は。
8(A):あなたにも部下がたくさんいらっしゃると思いますが、どのように指導なさっているのですか。
9(A):経験論文に記述した内容のうち、3番目について(詳述した)簡単に説明して下さい。
10(A)〜20(A)までは経験論文に対する質問であったため省略します。
21(B):離岸堤を越波対策として使用した時、越波が大きかったときの対策を述べて下さい。
22(B):業務経歴の中の○○の河口暗渠設計とは具体的にどんな業務ですか。
23(B):それはどの部分のことですか。
24(B):河口暗渠はどの地点に築造するのですか。既設構造物の上手側、長さは。
25(A):○○海岸には離岸堤があり、その背後には植物が群生していると思うのですが、植物の名前がわかりますか。
26(A):○○と○○があるのですが聞いたことはないですか。
27(A):多自然型護岸を最近、河川で計画するのですが内容をご存知ですか。
28(A):海岸における多自然型工法とは
29(B):緩傾斜護岸の設計で留意すべき点を述べて下さい。
30(B):現在、緩傾斜堤で大きな問題となっていることがありますがご存知ですか。
31(B):(私の返答に対して)そうです。
32(B):海岸の海底勾配はどのように決定されるのでしょうか。
33(B):(私が聞き返したので)海岸地形のことです。
34(A):技術士としてしてはいけない行為があると思いますがそれは何ですか。
35(A):具体的な内容を46条について述べて下さい。
36(A):はい、ごくろうさまでした。
(感想)
初めての口頭試験であり、ドアをノックし椅子に着席するまで凄く緊張しましたが、試験官の方がとても優しそうで話しやすい雰囲気をつくってくださったため、直ぐに緊張が解け普段どおりの会話ができたと思います。(大いに参考となりました。)
H12.12.4 15:00-15:30
場所:澁谷フォ−ラムエイト
試験官2名(どちらも50代で、温厚そうな人)
1.今日はどこから来られましたか?
・○○からです。
→ 朝早く出られましたか?
・自宅を8時頃に出ました。
→ 遅れたらいけませんからね。
2.技術士としてふさわしい地すべりの仕事について2〜3例を説明せよ(A氏)
・○○○○の○○○の地すべり
・○○○○の岩盤すべり
・○○○○の第三紀層地すべり
以上についてなんなく説明
3.○○で大規模なすべりが起こったのは何故か?盛土斜面は他にもあったはずで、何故、○○では大被害になったのか?(A氏)
・盛土の範囲や厚さとも大きかった。また、旧谷筋を通して恒常的に地下水が供給され、悪条件が重なった。
→ 断層との関連性などを言及すべきであったか?
4.応用理学部門の資格を持っていて、なおかつ受験しようとした動機は?(A氏)
・ 地震や集中豪雨に伴う土砂災害が増えている中で、応用理学(地質)的な考え方も重要であるが、いろいろな意味での工学的知識や考え方も重要であり、今後同様の業務を行なって行く上で両方の資格取得がさらに重要であると考えました。
5.火山活動に伴う土砂災害を軽減するためのハード&ソフト対策について述べよ(A氏) =筆記試験の問題についての確認(出来がいまいちだったため)
・ 火山活動に伴う土砂災害は大規模で長期化しやすいのが特徴です。ハードな対策を検討する上で大事なことは、対象を明確にして、その効果や技術的限界を明示することだと思います。
・ 加えてソフトな対策が重要となります。これには、火山活動の監視が基本で、その結果次第ではハードな対策を見なおしたり、雨量による警戒基準を見なおしたるする必要があります。この他に、土石流センサーなどによる検知、普段からのハザードマップの整備、避難警戒体制の整備、土地利用政策の再検討なども検討項目です。
6.地すべりについては詳しいようですので、今度は砂防について質問します。建設部門の技術士としては、砂防についても知っておく必要がありますからね。さて、砂防ダムの下流側勾配は一般に2分としますが、この理由を述べてください(B氏)。
・ この件に関しましては勉強不足のため判りません。今後、ご指摘の砂防関係の事項についても、努力して勉強して行きたいと思います。
7.新しく施行される土砂災害防止法についてですが、そこで定義されている地すべり、崖崩れ、土石流の考え方を述べてください(B氏)。=筆記試験の問題についての確認(出来がいまいちだったため)
・ 定義をはっきり覚えていなかったので、危険区域を指定する場合の考え方(崖崩れならば崖からの距離、など)を説明し、現象が複合していたり、行政側の対応を一元的に行なうなどの理由で、法律としての枠組みを一本化することになった、などを説明。でも的外れであった。
→第2条に明記されていますので、よく勉強しておいてください、と言われちゃいました。翌朝出社してみると、「土砂災害防止法解説」という本が机に上に。。。そのp25にちゃんと定義が示されています。
8. 20世紀の最後になって、これからは環境保全が重要であると言われるようになりましたが、これまでどんな試みをしてきましたか?また21世紀に向けてどんな構想がありますか?(A氏)
・○○○ 地すべりにおける用水路復旧の際の○○護岸工法の採用を説明。
→A氏は良く知っていた。「あれがあなたが提案したのですか?」と言われ、迷わず「はい」と答えました。
・ 今後については、例えば、地下水位観測孔や横ボーリング工で多用される塩ビ管はダイオキシンなどの問題が指摘されていますので、それに代わる材料の開発・利用が必要だと感じています。
→なるほど。他には? 21世紀への課題は塩ビ管だけですか?
・ そうですねぇ。環境保全と言うのはたやすいですが、なかなか難しい面があると思います。とにかく、真摯に前向きに取り組んで行きたいと思います。
→そうですね。安全がおざなりになってはいけませんからね。
9.技術士の義務について知っている限りのことを述べてください。(B氏)
・ 「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「技術士の名称使用の場合の部門名の明示」を述べ、来年4月から施行される技術士法では、「公益性の確保」「資質の向上」が追加される予定です
→最初の3つについて、もっと具体的に述べて下さい。
例えば土砂災害の復旧業務を行なった場合、素因や誘因を分析して対策を検討するのは私の使命になりますが、社会的な背景や個別に何かあるいは誰かを批判したりするのは「信用失墜行為」にあたると思います。また、それらを第三者に漏らすことは「守秘義務」に違反すると思います。
以上で終わります。ご苦労様でした。以上
結局、B氏の質問にはほとんどうまく答えられなかった。別に、B氏が嫌味であったり、胡散臭い人であったということはないのですが。。。ごめんなさい、B氏さん。砂防についてはあまり知りません。やっぱりそれでは駄目だろうか?また、環境保全に関しては、やっぱり夢を語れないと技術者として駄目ですねぇ。そう感じて会場をあとにしました。
掲示板情報: 00/12/05 Tue 15:45:38
・2、3例の業務を紹介とそれに伴う質問2、3
・火山砂防のハード、ソフト 一般論でも結構
・土砂災害法の定義に関する事項
・環境に対してどのようにしているか
・砂防関連の詳細質問3点
・受験動機
・技術士の守るべき義務(具体的に)
私は地すべり屋なのに、砂防関連(地すべり以外)で締め上げられました。存じません。1回。不的確な解答1回。ダメージが大きかったです。皆さん。的を絞ることは止め、広く準備した方がいいかも。って、もう時間ないよね。頑張ってください。
掲示板情報 :00/12/09 Sat 17:30:49
始めて投稿いたします。当HPは筆記試験が合格してからですが、良く参考にさせていただきました。いろいろな情報をありがとうございました。私は河川砂防及び海岸の河川で12/8の午前2人目で口頭試験を受けて参りました。試験後の今、緊張感が完全に解放してしまって全部を思い出すのは難しいですが、いくつかのトピックと所感をお知らせしたいと思います。試験官は2人でお年の若い試験官(45位)は面識はありませんが本省の××室長でした。試験の雰囲気は終始にこやかで、暖かい雰囲気につつまれ両官とも神様か仏様に見えました。緊張はほとんどしませんでした。概ねの質問は、次のとおりです。
・技術士受験動機と今後
・今まで印象に残る業務(経験の3つを応える)
・今年度9月の東海豪雨について(やはり、経験本論とからめて)
・ITについて
・業務を行っている2県において川の違いをどのようにお考えでいますか。
(ハッっとするような素晴らしい質問だと思いました)
・河川計画分野での技術開発について
・再度、経験3つの内2番目の説明
・多自然川づくりについて(これはもう一人の先輩も今年聞かれました)
・技術士の義務
質問は平均より少ないと思います。どの質問にも落ち着いてたんたんと答えられましたが、長く話してはいけないと思い、切り替えでブランクを入れて確認しても、「もっと話せるならどうぞ」と目でうなずくので、私の答えの時間が多くなってしまいました。意地悪な試すような質問はなく、両官とも私の答えにうなずいて居られました。
一度は、「そうですね、わたしも★★と思います」と復唱して頂きました。時間は30分ちょうどでしたが、(不謹慎ですが)私も楽しかったものですから、あれもう終わり?と思ってしまいました。一応、悔いなしの口頭試験になりました。終わってフォーラム8の外でお世話になった人に電話し、ああやっと開放されたと深く息を吐きました。私の認識が甘く、現実(採点)が所感と全く違うことがないことを祈るばかりです。発表日まで結果など深く考えず、変わらずに励みたいと思います。佐口先生、皆様、お世話になりました。
平成13年12月6日(木)13:35〜14:03
試験官2名(A:役人?〔40才代〕、B:コンサル?〔50才代〕)
A:受験の動機について説明してください。
A:現在の業務について説明してください。
A:業務の内容について、条件確認程度の簡単な質問。
A:これまでいろいろな業務に携わっているようですが、業務の執行体制及び上司への報告、部下への指導など執行上気をつけていることについて説明してください。
A:これまでの業務の中で苦労したことを説明してください。
A:(先の質問への回答に対し、)取水堰がそんなに近接して存在するなら統廃合を考えるのではないのですか。また、堰の部分を改修するときは可動堰にするべきではないのですか。
A:地元等関係者への対応についてどのように取り組んできましたか。
B:受験動機のくりかえしになりますが、民間のコンサルタントの人ならば、仕事を受注する上で技術士という資格が必要です。しかし、公務員ならば資格は本当に必要ですか。公務員の中に、技術士の資格がなくても技術的な知識を十分に備えた立派な方はたくさんおられますが。
B:技術士には、秘密保持や名称表示などの義務があります。また、最近は技術者倫理が大切であることから、法律が改正され、公益確保や資質向上といった責務が加わりました。あなたは、自分の資質をどのように向上していこうと考えていますか。
B:(先の質問の回答に対し)通常業務の注意点を聞いているのではありません。もっと具体的な話です。例えば大学の研修生になり、知識を増やしたいとか、そういったことです。どうですか。
B:学会等の技術発表会への積極的な参加という話が出ましたが、例えば、最低1年に1回以上は、論文発表するなどの具体的な目標はありますか。
B:それでは、これまでに学会等での発表の経験はありますか。
B:新しい技術の採用についての判断力ということでしたら、VE制度に対する評価などが考えられますが、これについて発注者側の技術者として考えはありますか。以上
○日 時:平成13年12月5日 14:30〜15:00
○場 所:渋谷 フォーラムエイトビル
これから質問することに具体的かつ簡潔に答えて下さい。
1.技術士としての適性?
(1)受験の動機と取得後の将来計画
(2)これまでの経歴
(3)今の職務で留意している事項
2.技術士としての適性?
(1)住民から良かったと言われた事例
(2)失敗した事例と、それを今どのように活かしているのか?
3.専門能力?
(1)河川法又は水防法のどちらかの改正ポイントを述べよ
(2)IT技術又はリサイクル技術を、これから専門とする業務にどのように活用していったら良いか、あなたの展望を述べよ。
4.経験論文について
(1)生態系に配慮するため複々断面にしたとのことであるが、普通は反対に考えるのではないか?また生態系と言ってもどのような生態系を対象としたのか、論文では明瞭に書いていないと思うが、詳しく説明して下さい。5.技術士法について
(2)河道特性の履歴を捉えたとしているが、上流既設ダムによる土砂供給等の影響はどのように見たのか?
(1)法改正があって、義務などが増えたが答えて下さい。○所感
(2)資質向上の責務について、あなたはどのように資質向上に努めるつもりか述べよ。以上
・経歴その他全般についてもう少し簡潔に言えば良かった。具体的という部分とバッティングするので、少し間をおいて考えることが大事だと思います。
・経験論文3テーマのうち、詳細に書いていないことを聞かれてはいないが、事前の勉強が不足していた。
・失敗した事例と、それをどう活かしているかは、事前に想定をしていなかったこと、直接的にリンクする仕事の経験が少ないので、技術士として技術的にふさわしい答えとして答えられなかった。
平成13年12月07日 14:00〜14:25 フォーラム8
午前中に受け付けを終わらせ,昼食後,控え室に入る。緊張していないつもりだったが,試験時間が近づくにつれ,だいたい15分ぐらい前から急に緊張が高まる。控え室が非常に暑いので,廊下にでて,頭を冷やす。
14:00ちょっと前に若い女性が次々に呼びに来る。3番目だった。(わたしを呼びに来たのは受付の時の子だった。)控え室から試験室までの距離が長く感じた。歩きながら,なにか説明していたが覚えていない。(実際は同じ階の30mぐらい先)
女性が「よろしいですか」とわたしに声をかけて,試験室の扉をノックして,開けてくれた。試験官は,2名。私から見て,左側が細長い顔の学者風の人(A氏とする)。右側が丸い顔の役人風の人(B氏とする)A氏は,わりとやさしい感じ,B氏は,終始,渋い顔。
質問は,A氏から始まった。
以下,Qは,試験官の質問。Aは私の答え。(カッコ)内は,頭の中で考えたこと。
Q:(私の業務経歴書を見ながら)地すべりばかりやっているようですが,それ以外には,どんな業務を行いましたか。
A:ほとんど,地すべりを主として行ってきていましたが(業務経歴には地すべりしか書いていないので,あまりそれ以外を多くやってきたとは言いづらい気がした),砂防設計や,調査,トンネルの地質調査などをやりました。
Q:印象に残っている業務を話してください。
A:(地すべり以外の業務でしょうかと確認すると,どちらでもとのことであったが,地すべり以外の砂防関係も経験があることをアピールした方がいいと思って)砂防調査設計で,国立公園の中で砂防ダムの設計を行いました。(印象に残った理由は,と聞かれたので,説明に入ったが,これがどつぼの始まりだった)
内容は,ダムサイトの最適地として提案した位置が,自然保護(ブナが生えていた)の観点から,変更となったこと。
ここで,B氏から
Q:現場を見ていなかったのか
A:現場は確認したが,ダムサイトのブナは,原生林でなく,10p程度の二次的な幼木が数本あるだけであり,問題ないと判断した。これが,発注者の指示により変更となった。
Q:そのことにより,発注者の信頼を失ったということは無かったのか。
A:最初の打ち合わせ不足を痛感したが,信頼をなくすまでには至らなかったと思う。
Q:その発注者に対する要望はないのか。
A:(役人批判の言葉を引き出そうとしての引っかけかと思い)いえ,特にありせん。やはり最初の打ち合わせが重要だと,教訓になりました。
ふたたびA氏,
Q:他に,印象に残る業務は,
A:今現在,実行中の業務ですが,面積100ha,年間移動量25mの顕著な活動を示す地すべり対策があります。
Q:場所と現場名は,
A:○○県の○○沢というところです。
Q:それは,どういう内容。
A:揚水ポンプによる地下水汲み上げ(地下水排水工)の実施と効果があったことを簡単に説明した。
Q:その他には,
A:(もうネタがつきそうなので,経験記述に書いたことでもよいかと確認すると,かまわないとのこと。経験記述の内容は,あまり読んでないようだった。)すべり面のせん断強度を,すべり面を不撹乱試料として採取し,せん断強度試験を行った。強度試験値を利用した安定解析手法の検討および開発について・・・・(以下,経験記述の内容を説明)
Q:せん断試験は室内試験か,その場合,サンプリングによる応力解放の問題はないのか。
A:最初は,サンプリング直後に現場で試験したが,時間がたっても試験結果に違いがないことが,試験を行ってみて判ったので,その後は,室内試験とした。
ここで,またB氏,
Q:防災と環境保全について,どう考えるか。
A:(ちょっと,つまって・・・)防災が優先,環境保全は防災を確保した上で・・・
Q:もう少し,わかりやすく
A:私の考えでは,例えば,地すべりであれば,人家や構造物の安全確保をまず優先すべきだと思います。その上で,環境に配慮していけばよいと思います(なんだかB氏,不満そうな顔)
Q:では,コンサルとしてのあり方をどう思う。
A:(来たと思ったが)コンサルとして,発注者のよきパートナーとして,技術者としての良心に基づいて業務を実施し,ただし,公益の確保は行うべきで・・・・(かなり,分裂ぎみの回答になってしまった)
次は,A氏,
Q:土砂災害防止法については,知ってますね。説明してください。
A:ええええっと,土砂災害防止法は,ソフト的な対策を中心とした法律で,・・・・・すみません。後は判りません。勉強します(いや,ほんと不勉強で,これは大失敗)
Q:受験の動機を言ってください。それと,建設部門の受験回数は,何回目ですか。
A:受験回数は,6回です(応用理学を入れると9回目だが,建設と言ったので間違いではない)。
Q:口頭試験は,何回目?
A:初めてです。それで,受験の動機ですが,技術士は,技術者として最高の資格で社会的に責任の重いものです。それで,この資格を取得することにより,発注者の信頼を得ることができると期待して受験しました。(B氏が,なにやらメモしている様子。なにを書いているのだろうかと気になった。)
Q:では,技術士としてのしなければならない義務を言ってください
A:(項目だけでしょうか,内容も と聞くとどちらでもとのことで,一息いれてから)まず。信用失墜行為の禁止,技術士又は技術士補は,・・・・・・(とやっていたら,そのあとは項目だけでいいとのこと),秘密保持義務,公益確保の責務,名称表示の場合の義務,資質向上の責務,それと(言わなくてもよかったかも)技術士補の業務の制限等です。
Q:では,資質向上について,いま,なにをやっていますか。
A:学会誌とか専門書とかで,学習しています。(もうすこし気の利いたことを言えばよかったとかなり後悔)
Q:学会誌は,どこの学会?
A:○○○学会です。
Q:では,最近の印象に残った内容を言ってください。
A:地すべり対策の考え方で,アンカー工について・・・・(と最近の記憶にある内容を説明したが,あまり聞いている風ではなかった,本当に読んでいるかの確認のようだった
Q:業務は,どのあたりで
A:(地区かと確認するとそうだとのことで)東海,北陸,東北・・・・(だいたいの赴任先を説明)Q:地すべりは,何件ぐらいやったか
A:(えー,どれだけだったかなと考えていると,オーダでいいとのことで)100件は,越えているはず・・・・
Q:会社でのあなたの立場と業務内容は,
Q:○○○○という立場のようだが,部下の数は
Q:部下の業務の中身を確認しているか,
Q:指導のポイントは
Q:個人差があるだろうが,どのようにしているか
Q:本社と支店の技術的な交流はあるのか
Q:本社と支店の技術交流や指導は,どんな場合にどのような内容であるのか,
これで,終わりかなと思っていたら,突然,
Q:砂防計画はやっているのか。
A:砂防計画は,やっていません。砂防ダムの設計などの個別の調査ぐらいです(ここで,これから業務の幅を広げるために,勉強しますと言えばよかったのだろうが,言葉がでなかった)。
Q:はい,わかりました。おわりです。
立ち上がって,ありがとうございましたと一礼し,失礼しますと席を離れた。扉を閉める時に,振り返って,もう一度,失礼しますと声をかけて,退室した。時間を見ると,14:25で,たった20分ぐらいの試験であったが,ずいぶん長かったように感じた。質問も,思い出してみるといっぱいあった。質問が,次の質問に繋がるようで,自分の得意な方向へもっていくテクニックが必要なことを痛感した。つかれました。以上
受験者:公務員(35歳)、初めての受験
日 時:平成14年12月8日(日)午後
場 所:渋谷フォーラムエイト
技術部門:河川、砂防及び海岸(専門:治水計画)
試験官:2人 面接時間:25分間
Q1.技術士を受験した動機
私の場合は、自己研鑽の必要性を感じたことです。技術力を高めていく責務が法的に課せられている技術士を受験しました。
Q2.公務員として当然のことであり、技術士とは別の問題ではないですか。
当然とは思いますが、これまでの業務の中で、技術者として地域から信頼を得ることがどれほど重要かを実感しました。技術者として技術力を高めていく責務が法的に課せられている技術士を受験したものです。
Q3.技術力を高めていくために何をしていきますか?例えば、生涯学習とか英語など。
業務で関わったことはなるべく論文にまとめ発表していきたい。また、私の職場では業務上海外へ行く可能性もあり、積極的に参加したいと考えており、そのためにも英語を勉強していきたい。
Q4.これまで論文発表したことはありますか。学生時代の論文を除いて。
砂防学会誌への技術レポートの投稿、土木学会水理講演集へ掲載しました。
Q5.これまでの業務の中でうまくいかなかったことについて説明して下さい。
Q6.技術士としてふさわしい経験業務を説明してください。
Q7.現在、流量観測について問題となっていることを説明してください。
Q8.河床変動現象の観測について、どのような手法があるか説明して下さい。
Q9.そのセンサーはどのようなものですか?
Q10.(Q9への私の間違った回答に対して)超音波ですよ。Acoustic Doppler Current ProfilerADCP、超音波ドップラー流速計ですね。
Q11.○○県の水資源開発の問題点について全国との違いを説明して下さい。
Q12.地下水の利用状況はどうですか。
Q13.今後の○○県における水資源開発について説明して下さい。
Q14.国際的な技術者の相互承認について説明して下さい。
APEC域内の発展のために技術者の国際的な相互承認の制度が整い、今般、日本において技術士法が改正された背景となっていると理解しています。
Q15.APEC技術者以外の国際的な相互承認制度については知っていますか?
分かりません。
Q16.「緑のダム」などダムに対する見方に厳しいものがありますが、あなたなら「緑のダム」について住民等へどのように説明しますか。
確かに、水源涵養機能など森林には公益機能を有してはいますが、定量的な評価手法が確立されているわけではありません。また、治水計画は森林の存在を前提として流出計算等を行っており、森林そのものが、ダムの代替機能を有するものではないことを説明します。
Q17.技術士の義務などは覚えておられるでしょうから、あなたにとっての技術士の位置づけについて質問します。近年、公共事業を進めるに当たりPIなど住民意見を聞く手法が多く用いられています。この手法は、見方を変えれば技術者として責任を放棄し、住民の言うがままに対応すればよいとの見方もできますが、どう思いますか?
かつて公共事業をできるだけ早く進めなければならない時代に比べ、社会資本整備の水準も向上してきたことから、住民のニーズが多様化してきました。このニーズに沿った整備が当然必要となっており、早く整備するといった時代から、住民の意見を十分反映させるということが重要となっているものであり、責任放棄ではないと考えます。
Q18.イベントの開催についてはどのように思いますか?
住民の意識を高めてもらうための1つの手段として有効と考えます。
Q19.イベントは必要と言うことですか。
はい。ただし、イベントをやったからといって、全ての人の意識を高まるという考えではありません。イベントなどにより1人でも2人で理解をしてもらえる方がいれば、あとは人のつながりで理解は広まっていくことも考えられます。また、イベントは規模は小さくてもよく、お金はかけなくともいいので、PRするということが重要と考えます。
掲示板情報 :2002/12/08(Sun) 14:22:59
12/7(土)口頭試験を受けてきました。
感想は、準備しておいた想定問答は殆どなく、少しあせりましたが、普段の自分の業務を誠心誠意答えればよいかと思います。
主な質問は、
1.土木を選択して、職種を何回か変わっていますが、それぞれの節目節目での選択理由を」
2.いくつか質問を用意しているようだが、回答したことに発展することが多かった
3.「地球温暖化にどう対処すべきか」
4.総合土砂に関すること
5.部下の指導方法
6.倫理について、「一つで良いのであなたが特に重要に考えている事は何ですか」といった質問で、3大義務、2責務は聞かれませんでした。
以上ですが、私の場合だけ、また試験官により質問内容が変わるかと思いますが、少しでも参考になればと思いレスしました。
中小コンサル(男32歳) 建設部門(河川、砂防及び海岸)
Q01:自然再生法通過に伴い、その事業の賛否についての意見。
Q02:土砂災害防止法施行に伴い、その基礎調査についての説明。
Q03:同上、YゾーンとRゾーンの違いを説明。
Q04:最近の技術者倫理問題のトピックスについての意見。
Q05:会社・クライアントが隠蔽を強要してきた場合の対応策。
Q06:B/Cなど事業評価する際、地方と都市部で配慮する事項についての考え。
Q07:「経験論文」の中で、技術的にすばらしい点について説明。
Q08:総合的な土砂管理に関して、砂防分野における対応事項についての説明。
Q09:「業務経歴」の中で、GIS関連業務の業務内容の説明。
Q10:「業務経歴」の中で、災害緩衝林やグリーンベルトの効果の考え方。
Q11:同上、その他の機能について説明。
Q12:透過型堰堤の種類と、計画上の配慮事項の説明。
Q13:これまでの業務において、失敗事例の説明。
Q14:公共事業批判に関しての考え方。
以上、20分程度で、三大義務について、直接的な質問はなかったです。
口頭試験見事失敗記 - まさか -2003-11-22
私の口頭試験不合格体験を書きます。
私の場合、一度ならず、二度も失敗した全く希有な存在です。私は某県の土木技術職員でありますが、平成10年度と12年度に建設部門(河川)で受験しました。
10年度は初めての受験でありましたが、運良く筆記試験に合格しました。
10年度の口頭試験は12月10日だったと記憶しておりますが、はじめに受験の動機を問われ、次にいままでの業務経歴、経験論文についての説明、若手技術者の指導にどう望んでいるのか、改正河川法の変更点の概要、等々の質問がありました。経験論文についての関連質問に一部明確に答えられないところもありましたが、その他は無難に答えられたと思います。しかし、初めての受験であり、余裕はなく非常に緊張した状態が続きました。
そんな中で最後に「技術者としての責務や道理は何ですか」という質問を受けました。すぐには何を答えるべきか迷っておりましたところ、試験官が「技術士の義務について」と言い換えてくださり、そのことだったかと理解できましたが、あわててしまい頭の中が真っ白の状態となっていたため、3大義務のうち、最も大事な信用失墜行為の禁止を答えることが出来ませんでした。今思い出しますと、試験官には何とか合格させてやろうという気持ちが感じられたように思います。答えられないことに試験官もがっかりされているようでした。
このまま、試験が終わってしまいました。挨拶をし、部屋を出たすぐ後に思い出しましたが、後の祭り。落ちたことを確信し、帰りの新幹線では完全に落ち込んでしまいました。
当然のことですが、2月の発表では名前はありませんでした。
11年度は筆記で失敗し、2度目の合格となった平成12年度の口頭試験は初日の12月1日でした。
まず、受験科目での業務経歴の質問の後、当該部門で受験した理由を聞かれた。その後、経験論文における一番の課題について、その内容と対処の方法を聞かれました。次に答えた課題について次々と関連質問があり、追いつめられたことを記憶しています。
このあと、専門知識についての質問や経験論文についての関連質問が次々と飛んできまして、この段階でまず合格は無理だろうと痛感しておりました。
しかし、この後、「技術士にとって一番大事なことは何ですか」という質問があり、3大義務や責務について、答えました。 この後、「今、述べられた事項の中で罰則規定のあるものは何ですか」と問われ、無難に答えられました。
途中の質問で息絶え絶えになり、不合格を覚悟しましたが、最後に技術士法に関連する質問がしてもらえたことで一縷の望みを持って帰路につきました。
2月の合格発表ではかなり期待して、ホームページを見ましたが名前がなく、打ちひしがれてしまいました。
いつも通り仕事に行くことがとてもつらかったのを思い出します。
今では、技術士は真に実力がないと合格しないものであると考えるようにしております。
参考になれば幸いです。
掲示板情報 :2003-12-10 23:33:36 2002/12/08(Sun) 14:22:59
12/10 河川砂防および海岸で受けてきました。
概要は、次の通りです。
1.受験の動機と合格後の抱負、目標について
2.今までの業務経歴を説明してください。
3.今までの業務の中で1つ事例をあげ、その業務の概要と技術士としてふさわしいこと、その業務に携わったことで得たことはなにですか?
4.今後の砂防事業のあり方は?特に環境問題が提起されているが、どのように進めるべきですか?
5.砂防工事で生態系に配慮するとは、具体にはどんなことがありますか?
6.今後の公共事業においては限りある財源のなかで、どのようにすすめるべきか?
7.技術者の倫理が必要とされる理由は?
8.砂防事業における総合的な土砂管理という考え方は?
9.砂防事業でのコスト縮減はどんなことが考えられるか?
10.専門論文で書いているハザードマップの作成での工夫は、どんな工夫が必要か?
砂防事業について、結構聞かれました。
私も口頭試験は、何度か受けていますが、今回結構、緊張してしまい、簡潔明瞭に答えることができませんでした。
相当、周りくどい言い方となりましたが、一生懸命答えてきました。
みなさんも 緊張するのが当たり前と思い、全力をつくしてください。がんばってください。
口頭試験内容
平成16年12月 14:30〜15:00(呼び出し14:25〜14:55)
受付け 7F 待合室8F 試験会場8F
女性の呼出し後、試験室までの間女性から注意事項
@いすは二つある。右に荷物、左に着席
ドア前で「0号室です。ではどうぞ」「ノックをしてお入りください。」
試験官は二人。右側50代後半丸顔(A)左側40代後半四角い顔(B)
A どうぞおかけください。東京へは何時こられましたか。
A 技術士試験を受けられようと思った動機と、受かった場合の抱負について
A 他の技術士資格はお持ちですか。
A 技術者の倫理の項目がいくつかありますが
A いろいろ頭の中にあると思いますが、技術士として、してはいけないことがあると思います。
A 経験論文の二つのうち1つにいて、その概略と技術士としてふさわしい点を説明してください。
※以下経験論文について
B 経験論文でその1の発注者と発注時期
※以下経験論文について
A 過去の設計で、技術的に現在ならこうするあるいは失敗した事例を
A 技術士法が改正があり、技術士倫理が追加になりました。それは、当時色々な事件が重なったからです。なにか思い当たるものはありますか。
A 当時のものがわからなければ、現在のそれに相当すると思うものを言ってください。
A 発注者から住民に対する安全値に対して虚偽の申し出があったらどうするか
B その2の発注者、発注年度
B 部長として資質向上の指導
B もう少しトピックを絡めて
技術士 口頭試験 日時:平成17年12月17日(土)
審査官:2名(A:国交省役人風:50歳前位(私よりも少し上か?) 、B:研究所員風:45歳位(私と同じか少し下か))
内容 | 質 問 | 解 答 | 本人所見 | |
A | おかけください | 「○△です」座らせていただきます。 | ||
@ 経 歴 、 応 用 能 力 |
A | 以前建設会社におられたが、転職の動機は? | 平成○年に転職。以前は、12年間施工管理を主に業務に従事するが、本当にこの施設が必要なのか、この工法が妥当なのかと、設計と施工の剥離に疑問を持った。事業の効果は、調査・計画・設計段階が重要でこれら業務に携わりたいと、以前より考えていた。 | |
移ってどうでした? | はじめの2年程度は、法令等の基準、設計手法の技術習得に大変だった。 | 問題なしか | ||
A | 今回の試験は?がんばれた? | はい。以前幾度か受けたが、今回、技術士の必要性を痛切に感じ、昨年末より真剣に文献整理、論文作成等に取り組んだ。 | ||
A | 何回目? | ●回目。 | ||
A | 今回は? | 経験論文、選択科目の筆記に関して、今までの中で、与えられたテーマについて理解でき、課題とその方策についてまとめられたと考える。 | 問題なしか | |
A | 現在の会社での立場と業務内容は? | 専門部長として、主に河川と下水について業務管理、技術指導をしている。 | 問題なしか | |
A | 部下は? | 部は、他の課も併せて○名、担当分野の河川・下水分野は○名。 | 問題なしか | |
A | それでは、経験論文 | 水防法の改正に伴い、水防団、市町村、流域住民への迅速な洪水の非難の伝達が求められている。その中で、国交省・都道府県管理の洪水予報河川・情報周知河川において、洪水氾濫が起きた場合の浸水区域、浸水深を公表する義務がある。その位置付けで浸水想定区域図は作成される。 | 問題なしか | |
●●川の浸水想定区域の位置付けは? | ||||
B | ●●川の特徴は? | ●●川は、下流部は築堤河道で、本川▲▲川との合流付近は、内水地区上流に向かうに従い、掘込河道となり、氾濫原は、河岸段丘で形成され、比較的急な地表勾配を有している。 | 問題なしか | |
A | 2次元不定流で、メッシュが小さい場合、計算が不安定になる?その解決策は? | メッシュ間の氾濫流移動時間を踏まえ、基本的に、計算時間を短くとり、対処した。 | 何か言いたそう | |
A | それで対応できるか | 今回は、各氾濫ブロックのグループにてトライアルし、実際その現象が出た。計算時間を収束するまで短くし、異常値が出ないようにした。 | 破堤開始流量のメッシュ配分も言えば良かった。 | |
B | メッシュの大きさはどうやって決めたか? | 下流部の内水氾濫現象を捉えること。内水は概ね道路間距離を踏まえ、▲m〜■m程度の評価が必要であった。また、中上流の氾濫原は、河岸段丘で形成され、■%〜■%の地表勾配で、モデルの地盤高差異を■m以内、できれば■m程度にすることが、妥当と考えた。 | 問題なしか | |
A | 多様な破堤を想定した氾濫現象は、マニュアルと異なるが? | 生起する氾濫の最大浸水深の表示のことか? | 問題なしか | |
A | そう | マニュアルに従い全ての破堤氾濫現象を包括した最大浸水深の浸水想定区域図は1つ作成した。さらに提案として、・・・・・、その結果を提示した。 | 問題なしか | |
B | 粗度はいくら? | 確か、■〜■の範囲だった。 | 適当に答えてしまった。 | |
A | 地盤メッシュはあなたがつくった? | いいえ、計測部に依頼した。 | ||
B | ××川での●、■。計画より大きかった?確率は? | そう。当時点の整備計画は、青野ダムの貯留能力を考慮し、●で1/▲年、■は1/■年程度と想定されている。 | おっとまだ経験論文か?問題なしか | |
B | 高水は? | まだ決まっていない。現在、流域委員会にかけ検討中 | 問題なしか | |
どのくらい? | ●ダムの調整能力を踏まえ、現時点では、1/100規模で●●m3前後となりそう。 | |||
B | 次に■×川について簡単に説明して | 昨年多大な被害を受けた■×川は、上流域は・・・・されているが、下流部は、・・・事業で整備方針を出している。●●地区は、■事業、■道の連携・・・に配慮することに留意し、計画を立案した。 | 問題なしか | |
A 専 門 知 識 見 識 に 入 っ て い る の か ? |
B | 何故連続堤にしないのか? | 下流部の氾濫原特徴は、・・・連続堤にすれば、・・となり、相当な築堤高となる・・・、集落の生活環境、氾濫環境が崩れてしまう。よって、・・・・・・・・・・ことを推奨した。 | 問題なしか |
B | 氾濫環境とは? | 今まで、氾濫原への水供給がされてきたのが、堤防によって水道等が変わりよって環境がかわることだ。 | 氾濫環境は、水と土砂供給による栄養供給か | |
A | 住民は納得している? | 当時、地域別のワークショップを開催し、地元住民への説明をし、概ね合意形成が図れていた。治水と生活・住環境のまさしくトレードオフだ。 | トレードオフの使用は適正だったか? | |
A | 準二次元不等流について一次元との違いは何? | 河床の形態の粗度をに加え、河畔林等による死水域の阻害率を考慮し、動水位を検証するもの。 | 問題なしか | |
B | 阻害率はどんな算定? | 河畔林の広葉樹、針葉樹種別による透過率と幹高によって分類している。 | 問題なしか・・・ | |
基本的に死水域の評価をする不等流計算手法だ。 | ||||
B | いくらになったか | ●●前後です。 | ||
B | 準二次元の式は | 今思い出せない。帰って確認する。 | 答えられなかった。 | |
A | ブロック間の速度の違いによる摩擦水位は捉えたか? | 今回は、準二次元で平均粗度を算定し,水位検証を行った。ブロック間のやり取りはしなかった。 | 計算手法がもっと精度よい。 | |
A | 流速の違いでf値ですよ。 | ありがとうございます。帰って確認する。 | 答えを教えてくれた? | |
A | どんなプログラム?市販の? | 今回は、作られた2次元不等流のプログラムにて検証した。 | ||
B | ●●川に戻って・・・ | 外水氾濫と同等のモデルで、水路網を付け加えた。降雨は、1/10,1/30年規模にて排水ポンプ場の機能をもって検証トライアルした。 | おっと、また戻るか | |
内水現象の捉え方は? | 問題なしか | |||
B | オルソ画像の活用手法はどういう事? | 従来の統計メッシュデータは精度が粗いため、土地利用、建物占有率の判読をオルゾ画像にメッシュを切り込み、行う。各グルーピングの係数値を設定し、解析に用いる係数の精度向上を目指した。 | 問題なしか・・・ | |
A | (Bに対し)他に何かありますか? | |||
B | 総合治水対策について意見を述べて | これからの治水対策は、河川と下水管理者が協力しあい進めていくことが肝要。ダム、河道改修、調整池、特に都市部では、神田川環状7号の大深度地下利用による貯留施設のようにを総合的に進めていく。調整池等は、都市計画分野も参入し、まちづくりの観点からもすすめていくことが必要と考える。また、建設費も限度があり、全て対応は不可。ハード対策に加え、迅速な防災情報の提供手法を流域全体で進めていくことが肝要。 | ||
A | 逆算粗度係数知ってる? | はい。実績の洪水の流量、水位データにより、逆算して観測地点付近の粗度係数を求める手法だ。 | 「河道計画で合成粗度より優先すべき検討」も言うべきだった。 | |
A | 例えば■m3、▲m3がわかる場合違いがでるが、その場合の処置は? | 水位によって、計算結果の粗度は違ってくる。その場合(少し考えてしまう)、高水の算定の場合は、代表粗度として設定する。 | 「低水と高水敷と分けて考えるだったか。」 | |
1つか? | 1つに統合するものと考えている。 | 時間が迫っている24分経過。 | ||
B 的 確 性 ・ 一 般 知 識 |
A | それでは、技術者の倫理とは | 公衆の安全を守ることを第一に優先し考えること。そして、福祉の確保、 | |
正しさの追求だと考える。 | ||||
A | 技術士とは? | 技術士の定義でよいか | ||
はい。 | 技術士法32条の登録をもって、・・・・・・・ | |||
技術者が求められるものは? | 三大義務の・・・・・・・・・・・・・・・・・ | |||
A | 信用失墜行為をしない為には、どうすればいい? | 常にその時点で何が正しいか、正しさの追求をすることにつきると考える。 | これでよかったか。正しさは漠然すぎるか・・・ | |
A | はい以上で終わります。お疲れ様でした。 | ありがとうございました。失礼します。(といって部屋を出る) | フゥ・・〜。丸々27分。 |
【全体の感想】
審査員が二人とも河川専門技術者のようです。
予想外に、@経歴、応用能力、A専門的知識の質疑が大半で、時間ぎりぎりまで行われた。ということはその点、論文に弱い点があったと想定する。
【反 省】
基準、数値をきちっと確認・整理しておくべきだった。
基礎を文献等にて再確認、勉強しておく必要がある。
HN:笑級公務印
年齢:30代後半
部 門:建設部門(河川、砂防及び海岸・海洋)
日 時:平成18年12月中旬
場 所:渋谷フォーラムエイト
入室者:試験官2名(進行役:50歳代前半…R氏、40歳代
前半…L氏)、受験者1名、案内嬢(学生風)1名 計4名
●手荷物置場は、受験者席の背面にある椅子に「荷物置場」と張り紙されていた。
●R氏が試験中に何度か私の背面で待機している案内嬢の方を見られていたが、時間確認をしていた模様。
●L氏は自身が質問されても常に書類に書き込みをされていた。
L氏から質問を受けた時は、L氏の方を向いて回答していたが、その態度をR氏が確認されていた。(様に思えた。)
= 主な質問 =
Q:今までの経歴、受験の動機、現在の業務について説明してください。
(経歴は1分程度で説明するパターンも考えていたが、質問が口語体で、まとめ行われたので、2〜3分で時系列的に説明。
私自身の経歴でアピールできそうな所は、強調して説明。)
Q:取得特許、著書はありますか。
Q:技術士としてふさわしい業務の概要を説明してください。
(確認したところ、経験論文で記述したものを1例で構わないとのことなので、詳述した1例を説明)
Q:どのような点を工夫されたのですか。
※R氏、L氏の双方から視点を変えて数度の質問があった。
Q:今後の技術的展望はどうですか。
Q:失敗した事例があれば説明してください。
Q:地域住民との関わりについて、どうすればよいと思われますか。
※R氏、L氏の双方から視点を変えて数度の質問があった。
Q:地域防災のあり方はどうすべきですか。
Q:最近、様々な事故などが発生していますが、どう思われますか。
(具体的な社名を挙げても良いか確認し、A社のデータ改ざんについて説明)
Q:貴方が当事者であれば、どうされますか。
(A社のデータ改ざんは、最悪の場合、地域の安全・安心を大きく脅かす事件であったので、危機管理の観点から話を展開
(現在の安全度・応急対策・恒久対策・今後の監視体制)した。
また、他の業務に優先し、社内・社外の専門家を集結し対応する必要もあることを強調した。
私が当事者であれば、「技術者の使命として、直接の被害者になる地元の不安・混乱を招かないためにも記者発表前に役場・地域住民に説明する。」
とした。
Q:継続研鑽をどのように考えていますか。
※R氏がL氏に「よろしいですか。」と確認をされた上で、私に「はい、よろしいです。」と言われ終了。
念のため、「えっ?」と確認したところ、「以上で終わりです。」と言われました。
時間にして27分程度でしたが、非常に短く感じられました。
= 感 想 =
●質問の中には、試験官が(あえて?)数度の異論を唱えられ、こちらの対応を確認されているのでは(?)と思われる内容のものもありましたが、お二方とも「落とすぞ!!」と言う感じでははなく、紳士な方でした。
●「3大義務2責務」も直接的には訊かれなかったので一抹の不安を感じましたが、後で冷静に考えれば、「信用失墜行為の禁止」、「秘密保持義務」、「公益確保の責務」、「資質向上の責務」は、回答の中で「さりげなく強調」して述べたつもりです。
●今後も「技術者としての自覚」を持ち社会貢献して参りたいと思います。
日時:平成18年12月11日(月)PM(25分程度)
場所:渋谷 フォーラム8
専門 : 海岸保全計画
試験官A:
めがねをかけた白髪混じりの優しい感じ 50才前後の方
試験官B:
30代後半〜40代前半ぐらいの方
最初に検査官Aの方から、経歴等を簡単に確認されました。
(リラックスさせようとされていたように感じました)
A:会社のなかでの技術士の位置付けについて教えてください。
B:経験論文の内容に関する質問をいくつか(省略)
B:海岸でのGISの活用方法について教えてください。
B:河川やダムの問題について、海岸工学の立場からどう対応したらよいと思いますか。
B:河口閉塞について対策を教えてください。また、海外の事例はご存じないですか。
A:技術士には、守らないといけないこと、努めないといけないことがありますが、このうち、努めないといけないことについて説明してください。
A:CPDについて説明してください。継続教育として、何かされていますか。
ここまでで一通りの質問が終了。
あとは、時間があまったようで、雑談的に下記の質問がありました。
A:(経験論文に記載した海岸について)河川からの土砂供給がないとなると、侵食しても仕方がないということにならないですか。
B:河川法について、河川法の目的の3つを教えてください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
●経歴や動機等の質問は少なめで、日本の海岸に対する今後の展望について、意見を求められたように感じました。
●少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
河川・砂防及び海岸・海洋口頭試験の受験内容です。
専門は「海岸」です。
受験者:30代後半(地方公務員)
部 門:建設部門(河川・砂防及び海岸・海洋)
日 時:平成18年12月上旬
場 所:フォーラム8(東京都渋谷区)
【経歴、受験動機、現在業務等】
○ 経歴について
○ 技術士の受験動機について
○ 現在の業務について
○ 論文発表、特許等、業績の有無について
【経験論文】
○ 経験論文の内容について説明
○ 経験論文テーマにおける自身の果たした役割
○ 経験論文テーマの技術的特徴
○ 経験論文で取り上げた技術に要求される性能
○ 要求性能の照査方法
○ 照査に用いた定数の確認
【専門知識】
○ 低地部での大規模な水害に関する災害対策について
○ 河川・海岸堤防などに関する地震への備えについて
○ 総合的な土砂管理における砂防・治山施設の考慮について
【技術者倫理、技術士法】
○ 日常業務の中で、技術者として倫理面で留意している点について
○ 技術者倫理について
<感想>
面接官は2人とも紳士的で、メモ(おそらく筆記試験の解答)を基に内容の確認を行っていくような進め方でした。
専門は「海岸」ですが、割と河川分野の広い知識を確認する質問も目立ちました。