全体として 〜試験全般に関すること〜
最終更新:2021.08.16

1.RCCM試験の概要
2.問題1は、合格論文を作るコツを押さえよう
3.問題2は、毎管理問題を得点源に
4.問題3は、頻出テーマの理解を深め、柔軟に答案を作れるように
5.問題4−1は、やや得意分野・やや不得意分野に集中した勉強を
6.問題4−2は、技術指針基準類・類似試験対策資料で勉強を
7.CBT試験の概要

1.RCCM試験の概要
RCCM(シビルコンサルティングマネージャ: Registered Civil Engineering Consulting Manager)は、建設コンサルティング業務の管理技術者・照査技術者になるための資格であり、(社)建設コンサルタンツ協会(以下、JCCA)が創設した民間資格で、建設コンサルタント内で次の役割を担います。
@建設コンサルティング業務の管理・照査を行う
A建設コンサルタント登録をする時に必要な技術管理者となる
このような役割は技術士とほぼ同等ですが、建設コンサルタント登録において技術士とは差があります。技術士管理者に認定されるためには実務経験5年が必要(技術士は経験年数不問)で、かつ部門追加登録時の技術管理者にしかなれません。(初回登録時の技術管理者は技術士であることが必須)
建設コンサルティング業務の管理・照査は従来技術士が一手に引き受けてきましたが、技術士だけでは足りないというニーズの中からRCCMが創設されました。この時点では、
 @建設コンサルタント社員であること
 A社内に指導を受ける技術士がいること
がRCCM資格の登録要件でしたから、建設コンサルタント社員限定の資格でした。
平成23年度から上記@Aの条件がなくなり、技術士と並列の資格になるとともに、建設コンサルタント社員でなくても資格が取れるようになりました。ただ、建設コンサルティング業務以外では資格活用の道がまだないのが実情です。
同時に受験資格が得られるのに必要な経験年数も3年短縮され、大卒13年が10年に(高卒17年が14年に)なり、これまでは36歳になる年に初めて受験することができたのが、33歳になりました。
これがさらに2019(令和元)年度に3年短縮され、大卒10年が7年に(高卒14年が11年に)なり、30歳で受験できるようになりました。
さらに2021(令和3)年度からは試験方式がCBTに変更になりました。

次に試験問題の構成と推定配点等は下表のとおりです。
試  験 B  
試験時間 130分  130分  
問題番号 1 2 3 4-1 4-2 
問題内容 経験論文 一般知識 管理技術 基礎知識 専門知識
解答形式 論述 択一 論述 択一 択一
問題数・記述量 2,400字 20問 1,600字 20問 20問中10問選択
推定配点 30〜40 20 20〜30 10 10
合格基準 各問題50%以上 かつ 総合得点60%以上    
  • 試験Aと試験Bは別日程で受験できます。
  • 択一問題の問題数・論述問題の記述量は2019(令和元)年度のものです。おそらく変わらないとは思いますが、100%の保証はありません。
  • 配点はあくまで推定です。合格基準は2007(平成19)年度以降のものです。
  • 問題4は4−1・4−2はこれまでの情報から点数合計して50%ボーダーだろうと思われます。すなわち上記のような推定配点通りであれば、極論すれば4−1で満点を取れば4−2が0問でも合格ラインには届きます。
合格率は2014(平成26)年度が26.5%、2015(平成27)年度が25.6%、2016(平成28)年度が34.7%、2017(平成29)年度が41.5%、2018(平成30)年度が38.1%、2019(令和元)年度が41.9%で、2016年度以降、35〜40%程度の高い合格率が続いています。
なお、過去において特に合格率が低かった2012(平成24)年度試験における問題別の50%得点達成率は、問題1:約79%、問題2:約66%、問題3:約30%、問題4:約80%でした。つまり2012年度の合格率がかつてなく低かった主原因は問題3で、受験生の30%しかボーダーラインである50%以上の得点ができなかったことが合格率を大きく引き下げていました。問題3が合格率の引き下げ要因になっているという傾向はおそらくその後も変わってないものと思われます。
2021(令和3)年度は、問題1・2・4の難易度は変化ないと思われますが、問題3が事前公表になったためあらかじめ答案を作成して練り上げ、暗記して試験に臨むことができるため得点押し上げに寄与すると思われます。これが合格率アップになるか、それとも相対評価的要素が強くなって、合格点を取るための答案レベルが高くなって、むしろ試験全体の難度がアップする可能性もあります。
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2.問題1は、合格論文を作るコツを押さえよう
いかに契約内容(発注者ニーズ)を正確に把握して、段取りよく実行したかが基本的に問われています。途中で生じたトラブルの処理能力を問われているのではないことに注意しましょう。
業務遂行上考えられる技術上・管理上の問題点を事前にきっちり把握し、高い技術力と管理力をもって工程管理し、しっかりした技術的内容の成果品を工期内に納めましたというストーリーを作ることがポイントです。
 ●技術士ほど高度な創意工夫は不要。指針基準類に従った着実な技術的対応が求められる。
 ●管理技術力が重視される。コスト・品質・工程管理のいずれかについての問題解決例をあげる。

こういった点をきちんと押さえれば、合格論文を作ることはむずかしくありません。
また、必要に応じて多少の脚色もできます。
なお、いずれも事例も、業務実績証明書に記載した業務の中から選んで書かねばなりません。これを守らないと即不合格になってしまう可能性が高いので、必ず業務実績証明書記載業務の中から事例を選び、業務名や履行期間も含め、内容に非整合のないよう、十分注意を払う必要があります。
過去の事例では、番号を間違えた(番号と内容の対応が、業務実績証明書とまったく整合していなかった)ために、問題1だけでなく全問採点してもらえなかった、つまり失格扱いになった人がいます。業務実績証明書との整合性をあまく見てはいけません。
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3.問題2は、管理問題を得点源に
問題2は、7割程度が管理問題、3割程度がインフラ整備問題(国土交通白書等からの引用問題)です。
管理問題の大部分は前年度と同様の問題が出題されます。したがって、過去問題をしっかりやること、具体的には、正解が何かわかればよいという模試的勉強ではなく、なぜそれが正解なのか、正解知識の周辺知識も含め、しっかりと勉強することが必要です。もっと具体的には、「他人に対して、各問題の正解解説ができる」程度になることを目標にします。
インフラ整備問題はまだ出題傾向が一定していないとともに、さして重要ではない枝葉的な事項について出題されるなど問題の質もあまり高くなく、対策をたてるのが難しい設問です。
まずは管理問題についてポイントを押さえ、できるだけ得点しましょう。目標は80%です。これで12問×80%≒9〜10問取れれば残り8問の正解率が3割でも60%はクリアできます。以下、主要な出題分野についてまとめます。
  ●RCCMのこと(受験資格・登録・求められる資質・CPD)
  ●建設コンサルタント登録
  ●入札形態(公募・簡易公募・一般の区別、プロポや総合評価方式の種類と内容)
  ●標準委託契約約款、共通仕様
この4テーマをしっかり勉強したうえで、コンプライアンス(技術者倫理や著作権など)についても押さえ、さらにできる範囲でインフラ整備問題も引用が予想される国土交通白書や国交省成長戦略その他を文献として勉強していただければと思います。
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4.問題3は、公表済み問題6問全ての答案骨子を準備し、答案文章をだいたい覚える
なお、過去において特に合格率が低かった2012(平成24)年度試験における問題別の50%得点達成率は、問題1:約79%、問題2:約66%、問題3:約30%、問題4:約80%でした。つまり2012年度の合格率がかつてなく低かった主原因は問題3で、受験生の30%しかボーダーラインである50%以上の得点ができなかったことが合格率を大きく引き下げていました。問題3が合格率の引き下げ要因になっているという傾向はおそらくその後も変わってないものと思われます。
2021(令和3)年度は、問題1・2・4の難易度は変化ないと思われますが、問題3が事前公表になったためあらかじめ答案を作成して練り上げ、暗記して試験に臨むことができるため得点押し上げに寄与すると思われます。これが合格率アップになるか、それとも相対評価的要素が強くなって、合格点を取るための答案レベルが高くなって、むしろ試験全体の難度がアップする可能性もあります。
出題テーマは、
 @近年の自然災害の激甚化に対する今後の国土づくり
 AICT、IoT、AI 技術の利活用
 B設計成果の品質向上
 C維持管理と長寿命化
 D人材確保と働き方改革
 Eコンパクトシティの推進

の6問で、試験ではこのうちどれか1問が出題されます。ですから選択の余地はありません。
したがって、6問全てについて答案を用意して暗記していけばいいのですが、それは大変だし非効率的です。このため、課題と提案の項目と項目ごとの書くべきキーワードからなる骨子を作って記憶し、文章そのものは当日試験会場で作成するようにすることをお勧めします。
ただ、全くゼロベースで文章を試験当日に作るのは大変だと思うので、骨子を使って文章を作るトレーニングは何度か行なっておく必要はあると思います。
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5.問題4−1は、やや得意分野・やや不得意分野に集中した勉強を
とにかく過去問をやってみましょう。その結果を採点し、自分の得意・不得意分野を把握しましょう。そしてその結果に基づき、以下の4分類を行い、それぞれに応じて対応しましょう。
  ●本当に得意な分野は勉強しない。時々実力チェックするだけ。
  ●比較的得意な分野は積極的に勉強・補強して得意分野にする。
  ●比較的不得意な分野は得点を押し上げられる程度に勉強して底上げする。
  ●本当に不得意な分野は捨てる。

実力判定→不得意分野の勉強計画・実施を繰り返し、確実に基礎知識の補充をしましょう。資料としては、大学テキスト、1級土木施工管理技士受験テキストなどがお勧めです。また、インターネットで基礎的用語を調べるのも手であります。
なお、近年は過去問題の引用率が非常に高くなっている(平成29年度問題は20問中16問までが過去問題引用問題)ので、過去問題をしっかりやりましょう。
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6.問題4−2は、技術指針基準類・類似試験対策資料で勉強を
部門によっては出題傾向の変化が見られますが、多くの部門では出題傾向が一定してきたり、過去問題を引用出題したりしています。次の手順で勉強することが適当ではないかと思います。
 (1) 過去問題の掘り下げ(他人に正解解説をできる程度になる)
 (2) 過去問題出題知識の周辺知識の理解(丸暗記ではなく、理解。他人に説明できる程度を目指す)
 (3) 試験で使われそうな部分の集中勉強(数値や似たような用語など)
勉強に際しては、関連テキスト等を決めて、これで行います。専門分野の技術指針・基準等がテキストになります。(たとえば河川砂防の河川砂防技術基準、港湾の港湾基準など)
また、類似試験として技術士第一次試験専門科目一級土木施工管理技士などがあるので、これらの対策資料で勉強してみるのもいいでしょう。
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7.CBT試験の概要
CBT試験についてはプロメトリック社HPのRCCM試験のページ(こちら)に説明がありますが、以下に受験までの流れを簡単にまとめます。
  • 試験会場のオンライン予約
    1. プロメトリックIDを取得
    2. ログインして受験する科目を選択する。試験Aあるいは試験B。試験Bの場合は部門も選択
    3. 建コン協会から発行された受験申込み番号を入力
    4. 希望する試験日を入力し、「地域」選択or「会場名」入力して会場検索実行
      どの会場も毎日開いているわけではありません。土日などは空いていない会場の方が多いし、時間帯もたとえば午前中は非開催など、まとまって閉まっている場合もあります。
      基本的にパソコン教室などをしている民間会社とプロメトリックが契約していることが多いので、資格試験のためだけにある会場ではないし、資格試験もRCCM以外の様々な試験も開催していますから、従来の試験のように、RCCMのためだけに会場が用意されているなどと考えてはいけませんし、自分の都合で試験日や試験会場が自由に選べると思ってはいけません。空いている会場・時間帯に自分の方があわせなくてはなりません。
    5. 開いている時間帯から受験開始時間を選択
      RCCMは130分の試験なので3枠連続して空いていないといけません。
    6. 確認書の通知
      予約が完了すると確認書がPDFで送られてきますので、これを印刷して会場に持参します。
    7. 試験日時は変更できます。また別会場を新たに予約するのであれば、予約済み会場はキャンセルできます。確認書に変更・キャンセル期限が書いてあるのでよく読んでおいてください。
  • 受験当日
    1. 会場集合
      試験開始時刻の15分前に会場に行きます。遅れたらアウトです。
    2. 受付・本人確認
      受付で受験規定をもらい、本人確認をします。運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど写真入りの本人確認書類が必要です。その上でログブック遠いチェックや時刻、署名を記入します。
    3. 荷物預け入れ
      ロッカーに本人確認書類以外全て預けます。携帯電話や筆記用具はもちろん、腕時計も預けなければいけません。
    4. 番号札ケースの配布
      試験監督員から着席番号が書かれた番号札ケースが配布されます。
    5. 試験室への入室
      番号札ケースと本人確認書類のみを持って試験室へ入室し、着席番号の座席に座ります。座席にはノートボードとペンが用意されており、メモとして利用できます(ただし持ち帰ることはできません)。
    6. 試験開始
      試験開始ボタンをクリックすると、自分の情報が表示されるので確認します。少し前まではここでプロメトリック ID を入力する必要があったのですが、今はそれが必要なくなっているようです。プロメトリックの試験システムも随時更新されているようなので、受験直前には試験の流れについて確認しておいた方がいいかもしれませんね。
    7. 答案作成
      択一問題は正解選択肢を選んでクリックしていくだけだと思われます。計算が必要な場合には計算機が画面上に出るのでこれを使えるようです。記述問題は解答欄に答案を入力していくわけですが、以下の点に注意してください。
      全角半角に関係なく一文字としてカウントされます。このため従来のマス目の答案用紙ではマス目の中に収まっていたものが文字数制限に収まらない可能性があります。
      スペースや改行も一文字としてカウントされます。
      文字数制限にあと何文字で到達するかは表示されません。上限に達した時点でいきなりメッセージが表示されるシステムです。
    8. 試験終了後
      番号札ケースと本人確認書類さらにノートボードとペンも持って試験室から退出します。そして本人確認書類以外を試験監督員に返却するとともに、本人確認書類をもう一度提示します。
      そしてログブックに退出時刻を記入しロッカーから預けた荷物を出して試験は終了です。
新しい試験システムの初年度で戸惑うことも多いと思いますが、業務現場も同じ、何もかも予定調和的に進むものでもないですよね。臨機応変に対応しましょう。それもきっと建設コンサルタントに求められる資質の一つです。
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