RCCM資格試験(H17年度)問題4−2 推定正解および解説は、臨時掲示板での議論を元に作成しました。
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= 建設環境部門 =
問題と推定正解および解説 最終更新:2006.10.22

1. 環境影響評価法で規定する事後調査の考え方について、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 予測の不確実性が大きい場合、効果に係る知見が不十分な環境保全措置を講ずる場合等が検討の対象となる。
b. 工事中及び供用後の環境の状態等を把握するための調査の必要性を検討する。
c. 他機関ではなく、事業者自身が責任を持って実施できる調査を検討する。
d. 環境影響評価の結果との比較検討が可能なように調査手法等を設定する。


推定正解:c
第三者の目が入ったほうがよい?


2. 次の大気汚染物質のうち、環境基準が設定されていないものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 二酸化窒素(NO2)
b. 浮遊粒子状物質(SPM)
c. 二酸化硫黄(SO2)
d. 炭化水素(HC)


推定正解:d
炭化水素の環境基準は設定されていない。


3. 道路交通騒音の評価に用いる指標について、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 騒音レベルの中央値(L50)
b. WECPNL
c. 騒音レベルの90%レンジの上端値(L5)
d. 等価騒音レベル(Leq)


推定正解:d
H12の改正で等価騒音レベルになった。


4. ダム事業の「ダムの供用及び貯水池の存在」において、考慮すべき水質の影響の項目について、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 水温
b. イオン濃度
c. 化学的酸素要求量
d. 浮遊物質量


推定正解:b
そもそもそんな項目なし。「水素イオン濃度」ならあるが。


5. 京都議定書の法的拘束力の根拠となっている国際法の略称として正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. ウィーン条約
b. 気候変動枠組条約
c. 地球温暖化対策推進条約
d. ストックホルム条約


推定正解:b
ウィーン条約はオゾン層保護、ストックホルム条約は残留性有機汚染物質、地球温暖化対策推進は条約ではなく大綱。


6. 京都メカニズムとは、京都議定書に基づく国としての数値約束を達成するために設けられた仕組みのうち誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 共同実施
b. クリーン開発メカニズム
c. 国際排出量取引
d. モーダルシフト


推定正解:d
モーダルシフトとは、貨物の輸送手段の転換を図ることで、具体的にはトラックや航空機による輸送を鉄道や船舶による輸送で代替すること。これはこれで温暖化対策効果があるのだが、京都メカニズムではない。


7. 環境影響評価法に示される環境アセスメントの概念として、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 環境アセスメントの実施に先立ち、事業者は自治体の意見を聞きながら最も適切な手法を選定し、この結果を方法書としてとりまとめる。
b. 調査、予測および評価の手法の検討にあたっては、簡略化手法、標準手法、重点手法の優先順で最も適切なものを選定する。
c. 環境保全措置の検討にあたっては、代償、低減、回避の優先順で対策の検討を行う。
d. 環境保全措置の効果が確実である場合を除き、工事後もその効果について調査を実施し、必要に応じて追加措置を検討する。


推定正解:d
a:自治体だけでなく住民、b・c:そのような優先順はないか、あるいは逆


8. 環境基本法において挙げられている「4つの長期目標」のキーワードの組み合わせとして正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 「大気」「水」「大地」「人間」
b. 「地球温暖化」「循環型社会」「生物多様性」「協働実施」
c. 「汚染者負担原則」「環境効率性」「予防的方策」「環境リスク」
d. 「循環」「共生」「参加」「国際的取組」


推定正解:d
「環境への負荷の少ない循環を基調とする社会経済システムの実現」、「自然と人間の共生」、「公平な役割分担の下でのすべての主体の参加の実現」及び「国際的取組の推進」


9. 環境影響評価において「景観」の予測および評価にあたって検討すべき項目の正しい組み合わせをa〜d のなかから選びなさい。

a. シーン景観とシークエンス景観
b. 眺望景観と囲繞景観
c. 自然景観と人工景観
d. 外部景観と内部景観


推定正解:b
参考:こちら


10. ダム湖における富栄養化対策として挙げることの出来る環境保全措置として、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 中和処理施設の設置
b. 選択取水施設の設置
c. 曝気循環施設の設置
d. 堆積土砂の浚渫


推定正解:a
富栄養化を中和???


11. ある一定の地域内において、生物の生息・生育空間を確保する際の考え方として、生物の多様性を高めるという点で誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 確保できる生物生息空間が同面積ならば、分離した状態よりひとつにまとめた方が良い。
b. 生物生息空間の面的形状は、円形よりも細長い回廊状の方が好ましい。
c. 生物生息空間の面積は大きければ大きいほど良い。
d. 不連続な生物生息空間は、生態学的回廊(コリドー)で連続させると良い。


推定正解:b
移動方向が制限されてしまう。


12. ダムの建設や河川改修により、河川本来の環境攪乱が生じにくくなっていることが懸念されているが、その影響として誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 河床が平滑化し、流れの多様性が減少する。
b. 砂州の固定化が進み、河道内の樹林化が進行する。
c. 河原面積が増大し、先駆性植物が優占する傾向が生じる。
d. 細粒土砂の供給が減少し、河床材料が砂礫化する。


推定正解:c?



13. 複数の異質な生態系の間に存在し、一方の環境から他方の環境へと移行していく部分で、多様な生物の生息場あるいは移動経路として利用されるエリアの名称として正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. コリドー
b. パッチ
c. エコトーン
d. エコトープ


推定正解:c
コリドーは移動経路そのもの、パッチは継ぎはぎ上に存在する生息域、エコトープは環境類型区分。


14. 環境にやさしいクリーンエネルギー車として誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. メタノール自動車
b. 天然ガス自動車
c. ディーゼル自動車
d. ハイブリット自動車


推定正解:c
新エネルギー関連法で他の3つは、クリーンエネルギー自動車に定義されている。


15. 環境基本法に基づいて設定されている環境基準において、一般地域とともに道路に面する地域の基準が定められているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 大気汚染
b. 騒音
c. 水質汚濁
d. 土壌汚染


推定正解:b
一般地域と道路に面する地域の基準がある。


16. ヒートアイランド対策として必ずしも効果的といえないものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 低公害車の普及促進
b. 緑化の推進
c. 水路の設置・再生
d. 舗装の推進


推定正解:d
舗装化はヒートアイランドの原因の1つ。


17. 再生利用エネルギーとして誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 太陽光
b. 風力
c. 天然ガス
d. バイオマス


推定正解:c
天然ガスは化石エネルギー。


18. 水質汚濁に係る環境基準で、生活環境の保全に係る環境基準として定められている項目でa〜d のなかから選びなさい。

a. 鉛
b. カドミウム
c. PCB
d. BOD


推定正解:d
d以外は健康項目。


19. 日本の絶滅のおそれのある野生生物の種に係るレッドデータブックのカテゴリーで誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 絶滅危惧
b. 準絶滅危惧
c. 希少種
d. 情報不足


推定正解:c
絶滅、野生絶滅、絶滅危惧(I類・II類でI類はさらにIa類とIb類)、準絶滅危惧、情報不足


20. わが国のラムサール条約登録湿地で誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 釧路湿原
b. 十和田湖
c. 藤前干潟
d. 琵琶湖


推定正解:b
参考:こちら