RCCM資格試験(H17年度)問題4−2 推定正解および解説は、臨時掲示板での議論を元に作成しました。
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= 土質及び基礎部門 =
問題と推定正解および解説 最終更新:2006.10.20

1. 地形に関する記述のうち、誤っているものをa〜d の中から選びなさい。

a. 自然堤防は砂質土の多い地盤で構成される。
b. 扇状地は礫質土の多い地盤で構成される。
c. 三角州下部には海成粘性土層が分布することが多い。
d. 後背湿地は氾濫時に堆積した砂がちな地盤が多い。


推定正解:d
粘性土主体


2. 下図の「土を構成する要素」から「湿潤密度ρt」を表す式として正しいものをa〜d の中から選びなさい。
ただし、V は体積、mは質量

a. ρt=(ms+mw)/m
b. ρt=ms/m
c. ρt=(ms+mw)/V
d. ρt=ms/V




推定正解:c
ρt=重さ÷体積


3. 表は、我が国における「土の湿潤密度」のおおよその範囲を示したものであるが、Dに当てはまるものをa〜d の中から選びなさい。
土 質 名 沖積層 B C D
@ A
湿潤密度(g/cm3) 1.2〜1.8 1.6〜2.0 1.6〜2.0 1.2〜1.5 0.8〜1.3

a. 粘性土
b. 砂質土
c. 関東ローム
d. 高有機質土


推定正解:d
高有機質土は密度が小さい


4. 透水性の高い盛土材を用いた、長期経過した盛土の安定問題を解析する時、せん断定数を三軸圧縮試験で求める場合、最も適切な排水条件をa〜d の中から選びなさい。

a. 非圧密非排水条件(UU)
b. 圧密非排水条件(CU)
c. 間隙水圧を測定する圧密非排水条件(CU-bar)
d. 圧密排水条件(CD)


推定正解:d
高透水性&長期間=圧密排水せん断=CD


5. 軟弱地盤対策工の効果について、下記の組み合わせの中で、誤っているものをa〜d の中から選びなさい。

a. サンドドレーン工法・・・・・・圧密促進
b. 深層混合処理工法・・・・・・・複合地盤強度
c. サーチャージ工法・・・・・・・残留沈下量の低減
d. 石灰パイル工法・・・・・・・・パイル強度


推定正解:d
「パイル強度」?意味不明


6. 圧密係数Cv を用いて求めるものをa〜d の中から選びなさい。

a. 一次圧密沈下量
b. 圧密時間
c. 二次圧密沈下量
d. 時間係数


推定正解:b
圧密時間t=係数Tv*排水層厚d^2/Cv


7. 軟弱地盤上における盛土が施工中に破壊した場合の対策として誤っているものをa〜d の中から選びなさい。

a. 浮き上がった周辺地盤の原形復旧
b. 盛土荷重の軽減
c. 押さえ盛土
d. 矢板などによる側方流動防止


推定正解:a
復旧してもまた変状が発生する


8. 土留め掘削工事に伴う根入れ地盤の安定の検討に関して地盤の種類別に示した説明で最も適切でないものをa〜d の中から選びなさい。

a. ボイリングの検討 ⇔(地下水位の高い飽和した砂層や被圧された砂質地盤)
b. ヒービングの検討 ⇔(軟らかい粘性土地盤)
c. パイピングの検討 ⇔(硬質粘性土地盤)
d. 盤膨れの検討 ⇔(粘性土の下に被圧帯水層がある場合)


推定正解:c
硬質粘性土地盤でパイピングはほとんど考える必要なし


9. 切ばり式土留め壁の設計法に関する記述で、正しいものをa〜d の中から選びなさい。

a. 慣用法(仮想支点法)は山留め壁の掘削に伴う変位を的確に推定できる。
b. 慣用法(仮想支点法)は比較的大規模な深い掘削や軟弱な地盤で用いられることが多い。
c. 弾塑性法は一般的に、土留め壁を有限長のはり、地盤を弾塑性床、切ばりを弾性支承としてモデル化する。
d. 弾塑性法は各掘削段階で受けた最大土圧を包絡した見かけの土圧を用いる。


推定正解:c



10. 粘性土地盤におけるペックの安定数Nb=γtH/cの説明で正しいものをa〜d の中から選びなさい。

a. Nbが3 以下ではヒービングに対して、概ね安全である。
b. Nbが同じであれば、掘削の平面形状が異なっても、ヒービングに対する安定性は同じである。
c. 式中のHは掘削面積である。
d. 式中のcは掘削底面下の排水せん断強度である。


推定正解:a
仮設構造物指針P83、Hは掘削深さ、cは掘削底面付近の地盤の粘着力


11. 浅い基礎の地盤の極限支持力を算定する場合に無関係なものをa〜d の中から選びなさい。

a. 荷重の偏心と傾斜
b. 地盤のせん断抵抗角φ
c. 基礎の根入深さ
d. 対象構造物の重要度


推定正解:d
重要度係数はない


12. 下図に示す開削トンネルの横断方向の耐震設計をする場合、解析手法として誤っているものをa〜d の中から選びなさい。

a. 応答震度法
b. 二次モーメント法
c. 応答変位法
d. 動的解析法




2推定正解:b



13. 地下水位の高い地盤に計画された掘割式U 型擁壁の設計に関する記述で、最も適切なものをa〜d の中から選びなさい。

a. 擁壁のたて壁に排水孔を設けたので、水圧を考慮しないで設計した。
b. 擁壁の浮き上がりについて地震時液状化の危険がないことから、検討を省略した。
c. 擁壁施工時の安全性について検討した。
d. 設計用地下水位に渇水期の水位を採用した。


推定正解:c



14. 杭の中心間隔が狭い場合、発生する可能性が大きい事象として、誤っているものをa〜dの中から選びなさい。

a. 場所打ち杭の場合、杭断面が変形し、杭周辺の強度が低下する。
b. 打込み杭の場合、砂質土地盤では後から打込む杭が貫入出来なくなる。
c. 群杭の影響を受けるため、杭1本あたりの水平抵抗力が単杭の場合に比べて大きくなる。
d. 中堀り先端根固め杭の場合、根固め球根周辺の地盤が緩み、鉛直支持力が低下する。


推定正解:c



15. 軟弱粘性土地盤に橋台を設ける場合の側方移動対策の中で、誤っているものをa〜d の中から選びなさい。ただし、周辺に民家が近接しているものとする。

a. 高架橋を延長し、盛土による圧密沈下がほとんど無い縦断の低い位置に橋台を設けた。
b. 基礎形式を直接基礎とした周囲の地盤に追従させた。
c. プレロード工法を採用し、圧密沈下を促進させ粘性土の非排水せん断強度増進を図った。
d. 橋梁形式からボックスカルバートに構造形式を変更した。


推定正解:b
軟弱地盤で構造物基礎が直接基礎は論外


16. 下線の説明文として正しいものをa〜d の中から選びなさい。 基礎の荷重〜変位曲線から求まる応答変位の降伏変位に対する比

a. 塑性率
b. 剛性率
c. 降伏限界率
d. 終局曲率


推定正解:a



17. 下図の擁壁における直接基礎の極限支持力を算定する場合、基礎の有効根入れ深さDf の取り方として最も適切と考えられるものをa〜d の中から選びなさい。

a.@
b.A
c.B
d.C




推定正解:d
近接最低地盤面からの深さとする


18. 杭基礎の設計に用いる水平方向地盤反力係数の推定方法に関する記述として、誤っているものをa〜d の中から選びなさい。

a. 杭の水平載荷試験による荷重−変位曲線から逆算する。
b. 標準貫入試験のN 値から推定する。
c. ボーリング孔内水平載荷試験で測定した変形係数から推定する。
d. 杭の塑性率から推定する。


推定正解:d
地盤特性から求めないとおかしい


19. 地震時に発生する流動化に関する記述のうち、誤っているものをa〜d の中から選びなさい。

a. 傾斜した地層が液状化により支持力を失い、橋脚に大きな水平変位が生じた。
b. 偏土圧を受ける地盤が液状化により支持力を失い、橋脚に大きな水平変位を生じた。
c. 護岸ケーソンの基礎置換砂層が液状化し、ケーソンが移動・傾斜した。
d. 液状化により杭の支持力が不足し、橋脚に浮上がりが生じた。


9推定正解:d
支持力不足で浮き上がるのは変


20. 下線の文は、「道路橋示方書」の「液状化判定を行う必要がある砂質土層」の説明文であるが、@、Aに当てはまるものをa〜d の中から選びなさい。

細粒分含有率FCが @%以下の土層、又は、FCが @%を超えても塑性指数IPが A以下の土層

a. @=25、A=15
b. @=25、A=25
c. @=35、A=15
d. @=35、A=25


推定正解:c
道路橋示方書X耐震設計編