RCCM資格試験  (H19年度)問題4−1(基礎択一) 問題と解答案
最終更新:2008.02.29

1. 縮尺1/500 の図面で面積400cm2 の実際の面積は何m2になるか、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 2000 m2
b. 200 m
2
c. 10000 m
2
d. 1000000 m
2


推定正解:c
400cm2×5002=400×250,000=100,000,000cm2=10,000m2
あるいは400cm2=20cm×20cm、20cm×500=10,000cm=100mより
100×100=10,000m
2


2. 平板測量で使用されない器具は、次のうちどれか、a〜d のなかから選びなさい。

a. 三脚
b. アリダード
c. 求心器
d. 箱尺


推定正解:d
箱尺(いわゆるスタッフ)は水準測量に使用します。


3.下図のような単純梁に荷重Pが作用した場合に、支点Aに生じる反力として正しいものをa〜d のなかから選びなさい。


a. 5kN
b. 10kN
c. 100kN
d. 200kN


推定正解:a
梁中央の集中荷重なので、V
A=P/2=5kN


4.右図のように下端固定の門型ラーメンの梁中央に集中力が作用している場合、曲げモーメント図として正しいものをa〜d のなかから選びなさい。


推定正解:c
左右対称ですからaはなし、下端固定にてdもなし、接点には上側に引っ張り応力が働くので負のモーメントが発生しc。
というか、ほとんど覚えているべき基本的な知識問題ですね。



5.右図のような単純トラス桁の部材の内、引張部材を示すものとして正しいものをa〜d のなかから選びなさい。



a. A−B
b. B−D
c. B−C
d. C−D


推定正解:c
桁は下にたわもうとしますから、下図のようになり、B-Cが圧縮。



6. プレストレストコンクリートに関する記述のうち、誤っているものをa〜dのなかから選びなさい。

a. プレストレストコンクリート構造は鉄筋コンクリート構造に比べ軽くて強く、復元性に優れている。
b. 高強度のPC鋼材を有効に使用できるため、一般にコンクリートは、鉄筋コンクリートより高強度のものを用いる。
c. PC構造は鉄筋量が少ないため、一般にクリープおよび乾燥収縮の影響に鉄筋の拘束を考慮できる。
d. プレストレストコンクリート部材では、常時作用する荷重による応力をうけても、PC鋼材の応力はほとんど変化しない。


推定正解:c
鉄筋の拘束は考慮しません。


7. コンクリート構造の劣化に関する組み合わせで誤っているものをa〜dの中から選びなさい。

a. 中性化―――鉄筋腐食
b. アルカリシリカ反応―――コンクリートコアの圧縮試験
c. 凍害―――スケーリング
d. 塩害―――凍結防止剤


推定正解:b
a)中性化は鉄筋が腐食することなので○
b)ASRの判断はアルカリシリカ反応性試験(化学試験)で行います。コア圧縮試験も劣化コンクリートの強度低下確認に行うこともあるかもしれませんが、a〜dの中では最も組み合わせが薄いので、×とは言い切れないかもしれませんが、まあ△くらいでしょう。
c)凍害はコンクリート構造物が凍結融解作用を受けることにより表層組織が緩み、ひび割れ、スケーリング、ポップアウトを引き起こすことなので○
d)凍結防止剤として塩化カルシウムを撒くことで塩害が発生するので○



8. 鋼構造の特徴として誤っているものをa〜dのなかから選びなさい。

a. 重量のわりに強度は強い。
b. 強度が高くじん性が低いため弾性限界を超えて塑性域に入ってから破断するまでの伸びが短い。
c. 品質の信頼度が高く、均質、等方性の材料である。
d. 薄肉構造であるため、座屈、過大変形および有害な振動等の安全性・使用性に注意する必要がある。


推定正解:b
鋼材はじん性(粘り)が高い材料です。


9. やわらかい粘土および鋭敏な粘土のせん断強さを現場の粘土層中で計測する試験は次のうちどれか、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 圧密試験
b. 現場CBR 試験
c. 三軸圧縮試験
d. ベーン試験


推定正解:d
aとcは室内試験、bは路床支持力比を求める現場試験です。


10. 土の分類で最も土粒子の小さなものとして、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. シルト
b. れき
c. 砂
d. 粘土


推定正解:d
粒径の大きいほうから礫>砂>シルト>粘土>コロイドです。


11. 沖積砂質土層の表記に関して、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. As
b. Dc
c. Dp
d. Ac


推定正解:d
「A」は沖積層Alluvium、「D」は洪積層Dilvium、「s」は砂sand、「c」は粘土clay、「p」はピートpeatのそれぞれ略字です。


12.次の式はベルヌーイの定理を表わしたものであるが、記号の説明で誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

2/2g + p/w + z = He = 一定

a. v2/2g:速度水頭
b. p/w:圧力水頭
c. z :損失水頭
d. He :全水頭


推定正解:c
zは位置水頭です。


13. 動水勾配i、流量Qが一定の水路で、粗度係数nが0.01 から0.02 に変化した場合に平均流速vはどのように変化するか、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。(ただし、径深Rの変化は無視してマニングの公式を使うものとする。)

a. 2.0 倍になる
b. 1.5 倍になる
c. 0.8 倍になる
d. 0.5 倍になる


推定正解:d
マニングの式はv=1/n×R2/3×I1/2であり、nが2倍になるのですから、vは1/2になります。


14. 流域からの流出量についての記述のうち、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 流域面積が大きいほど、流出量は大きくなる傾向がある。
b. 流域面積が大きいほど、流出量の比流量は大きくなる傾向がある。
c. 都市化が進むと、ピーク流出量は大きくなる傾向がある。
d. 都市化が進むと、流出波形は先鋭化する傾向がある。


推定正解:b
流域面積が大きくなると降雨強度が小さくなるため、比流量は小さくなる傾向があります


15. 掘削機械として誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. バックホウ
b. クラムシェル
c. バイブロハンマー
d. ハンマーグラブ


推定正解:c
バイブロハンマーはくい打ち工法です。


16. 地盤改良に用いる工法として誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. サンドコンパクションパイル
b. プレロード
c. コラムジェットグラウト
d. タイロッド


推定正解:d
a)サンドコンパクションは軟弱地盤中に砂杭を圧入し、砂杭事態の強度・支持力と、杭間の原地盤土の締固め(あるいは圧密)による強度・支持力増加を見込む地盤改良工法です。
b)プレロードは、盛土により軟弱粘性土の圧密沈下を促進する工法です。
c)コラムジェットは軟弱地盤中にコラム(ロッド)を回転させながら挿入し、周囲に固化材を噴射して地盤を改良する工法です。
d)タイロッドは、矢板などの自立が難しいとき、背面にH鋼材などのアンカーを打ち、そこから矢板に鋼棒を接続して引っ張る工法であり、劣悪地盤に用いられることが多いものの、地盤改良工法ではありません。



17. 単位の換算として、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 1 ニュートン=0.121971kgf
b. 1 マイル=1,609.344m
c. 1 ポンド=0.45359kgf
d. 1 フィート=0.3048m


推定正解:a
1ニュートン(N)は、1kgの質量を持つ物体に1m/s2の加速度を生じさせる力として定義されており、1N=1/9.81kgf=0.102kgfです。ここに「9.81」は重力加速度です。


18. 連続する5つの自然数があり、それぞれの2乗の和が415である。5つの自然数の和として正しいものをa〜dのなかから選びなさい。

a. 30
b. 35
c. 40
d. 45


推定正解:d
真ん中の自然数をnとすると、その前後の数はn±aというようになります。
(n-a)
2=n2-2n+a2
(n+a)2=n2+2n+a2
であるからこれを加算すると「2n項目は相殺されゼロ、n2とa2は2倍になるので、2n2+2a2となります。
よって、n±2の2乗の和は2n2+2*22=2n2+8
n±1の2乗の和は2n2+2*12=2n2+2
これに真ん中のn2を加えると、2n2+8+2n2+2+n2=5n2+10=415
よって、n2=(415-10)/5=405/5=81
よってn=√81=±9で、自然数なのでn=9。
一方、5つの自然数の和は、n±2の和は+2と-2で相殺され2n、同様にn±1も2n、これに真ん中のnを加えて5n。
よって、n=9より5n=45。
※真ん中の数をnとするのがポイントです。こうすると前後の数の相殺効果を使えてシンプルになります。
もし一番小さい数をnとおくと、n2+(n+1)2+(n+2)2+(n+3)2+(n+4)2となって計算がけっこう面倒になります。
なお、5つの自然数のうちどれかをn(記号は何でもいい)にして、他の数はn+aとかn-aと表して解いていくという発想は、高校数学ではごく普通にやっている手法であり、それが思いつかなかったとすれば、かなり頭が固くなっていますよ



19. 生活保全に関する環境基準項目のうち、大気汚染に関するものとして、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 二酸化硫黄
b. 二酸化窒素
c. 一酸化炭素
d. 二酸化炭素


推定正解:d
知識問題ですが、常識感覚80%で解けます。


20. 土木設計業務等の電子納品要領(案)に関して、適切なものをa〜d のなかから選びなさい。

a. フォルダ構成については発注者との協議により業務ごとに決定する。
b. 電子納品のファイルは全てPDF形式である。
c. 業務管理ファイルはXML形式で記述する。
d. 電子媒体はCD−RまたはDVDである。


推定正解:c
a・・・・× フォルダ構成は要領で決められています。
b・・・・× PDF以外にSXF、JPEG、XML、オリジナルファイル形式などがあります。
c・・・・○ そのとおり。
d・・・・× DVDは要領にありません。