RCCM資格試験  (H18年度)問題4−1(基礎択一) 問題と解答案
最終更新:2007.10.22

1. 平板測量において実測図の閉合誤差の配分として正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 角の大きさの割合に比例して分配する。
b. 角の大きさの割合に反比例して分配する。
c. 角の数に応じて等分する。
d. 辺の大きさに応じて比例分配する。


正解はd
現在の測量作業実態には即していません。あまり適切な問題とはいえませんね。

2. GPS 測量器を用いた測量についての記述のうち、誤っているものはどれか、a〜d のなかから選びなさい。

a. セオドライド(トランシット)や光波測距儀による測量と比べ、天候障害による影響は小さい。
b. 測量によって直接的に求められる高さは、標高である。
c. 観測点間の視通がなくても観測点間の距離と方向を求めることができる。
d. 長距離基線の場合に2周波での観測を行うのは、電離層の影響を補正するためである。


正解はb
GPS測量によって求められるのは、WGS-84系の準拠楕円体面からの高さ。

3.下図のような2径間連続梁の全長に等分布荷重がのっている場合、たわみ変形図として正しいものをa〜d のなかから選びなさい。


正解はc
変形図は支点で変位なしです。

4.下図のように片持ち梁の先端に集中荷重が載荷されている場合、曲げモーメント図として正しいものを a〜d の中から選びなさい。


正解はc
基本的な知識問題ですね。

5.外形寸法Aが同じ下図の断面のうち、断面二次モーメントが最も小さいものをa〜dの中から選びなさい。


正解はd
B=π/64*A^4(1-1/2^4)=0.0460A^4
D=1/36A^4=0.0278A^4

6. スランプ試験の目的として、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. セメントの比重試験
b. セメントの安定性の測定
c. まだ固まらないコンクリートの空気量の測定
d. まだ固まらないコンクリートのコンシステンシーの測定


正解はd
基礎知識です。解説省略。

7. 鉄筋コンクリート梁において、スターラップの役目として、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 曲げによる引張応力に抵抗させる。
b. 応力を主鉄筋に有効に分布させる。
c. 荷重による応力集中、温度や乾燥収縮によるひび割れに対する用心のための補助。
d. せん断破壊による斜めひび割れに対するせん断補強。


正解はd
aは主鉄筋、bは配力筋、cは用心鉄筋です。

8. 鋼材の性質に関する記述のうち、間違っているものをa〜d の中から選びなさい。

a. 鋼材の降伏点は板厚が厚くなると高くなる。
b. 鋼のヤング係数は2.0×105N/mm2、ポアソン比は0.30 である。
c. 鋳鉄は炭素量が多いため強く硬い鋼材であるがもろいため構造材料には適さない。
d. SM400 材の最低引張強さは400N/mm2 である。


正解はa
板厚は関係ありません。

9. 飽和したゆるい砂質地盤において、地震時に過剰間隙水圧が増加し有効応力が失われ支持力が低下する現象をa〜d のなかから選びなさい。

a. 塑性化現象
b. 液状化現象
c. 弾性化現象
d. 非線形化現象


正解はb
基礎知識です。解説省略。

10. 土質に関する次の記述のうち、誤っているものをa〜dのなかから選びなさい。

a. 鉛直壁で支持された砂地盤の土圧が最も大きくなるのは、主働破壊状態にあるときである。
b. 鋭敏比とは、粘性土の乱さない試料とこれを同じ含水比のままで十分練り返した試料のそれぞれの非排水せん断強さの比をいう。
c. 一軸圧縮試験結果からは、せん断強度以外に変形係数も求めることができる。
d. 過圧密粘土とは、圧密降伏応力よりも低い有効応力を受けた状態の粘土である。


正解はa
「主働」ではなく「受働」、あるいは「大きく」ではなく「小さく」です。

11. 土質に関する用語の組み合わせとして正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 粒度試験: ダルシーの法則
b. コンシステンシー:液性限界
c. 透水係数:粒径加積曲線
d. 圧密係数:ピエゾメーター法


正解はb
aとcで組み合わせを入れ替えてあります。またピエゾメーター法は透水試験手法のひとつです。

12.静水圧の性質で、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 1点における水圧は、すべての方向に対して等しい。
b. 水圧は水深に比例する。
c. 同一水平面上の水圧はすべて等しい。
d. 水圧は面に対して常に重力方向に作用する。


正解はd
解説省略。イメージでもわかる問題です。

13. 幅5mのせき板を1mの越流水深で水が流れている。このせき板の上流側に作用する全水圧は概ねいくらになるか、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 400 kN
b. 500 kN
c. 600 kN
d. 1000 kN


正解はc
1/2×(10+50)×5m×4m=600

14. 図のような長方形断面水路における潤辺、径深の組合せとして、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

潤辺 径深
a. 15 2.5
b. 15 5.0
c. 20 5.0
d. 20 2.5

正解はd
潤辺は10m+5m+5m=20m。
径深は流積A÷潤辺Pなので、50÷20=2.5。

15. 鋼管杭が腐食する必要条件として、誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 水の存在
b. 土の存在
c. 鋼管杭の各部に電位差が起こる場合
d. 酸素の供給


正解はc
土のあるなしは関係ありません。基本的には水と酸素です。

16. 図に示すネットワーク式工程表のクリティカルパスの日数をa〜d のなかから選びなさい。

a. 16 日
b. 19 日
c. 20 日
d. 22 日


正解はc
@→A→D→E→F→G→Hで、6+2+5+4+3=20日です。

17. ナノグラム(ng)の表記として正しいものをa〜dのなかから選びなさい。

a. 10億分の1グラム
b. 100万分の1グラム
c. 千分の1グラム
d. 1兆分の1グラム


正解はa
補助単位の基礎知識です。上のほうは、キロ、メガ、ギガ、テラと10^3ずつ、下のほうはミリ、マイクロ、ナノ、ピコと1/10^3ずつ。

18. ある正の整数がある。この整数で111を割っても179を割っても9余り、この整数を13で割ると4余る。この整数を10で割るといくら余るか。正しいものをa〜dのなかから選びなさい。

a. 2
b. 5
c. 7
d. 9


正解はc
「111を割っても179を割っても9余り」なので、この数は102と170の公約数になります。
102を素因数分解すると2×3×17、170を素因数分解すると2×5×17ですから、公約数は2と17。
一方、この数を13で割ると4余るのですから、13+4=17の倍数になります。
以上により、この数は17で、これを10で割ると余りは7です。

19. 原子力発電所等危険性の高い装置において、作業員が誤操作をしても事故に直結しないようにするという考え方として、正しいものをa〜d のなかから選びなさい。

a. リスク・マネジメント
b. セイフティ・ネット
c. アカウンタビリティ
d. フール・プルーフ


正解はd
a・・・・リスク管理のことです。
b・・・・「安全網」(サーカスで使われているもの)のことで、社会におけるリスクに対する防護装置・仕組みに使われています。
c・・・・説明責任のことです。
d・・・・Fool Proofで、誤った操作をしても安全を保つ装置・仕組みのことです。

20. 「構造物の信頼性に関する一般原則」について示されるISO 規格として、正しいものをa〜d の中から選びなさい。

a. ISO2394
b. ISO3010
c. ISO9001
d. ISO14001


正解はa
ISO2394:構造物の信頼性に関する一般原則
ISO3010:構造物への地震作用
ISO9001:品質マネジメントシステム
ISO14001:環境マネジメントシステム