25.落石防護工に関する記述として、誤っているものをa〜dのなかから選びなさい。
a.落石防護工は、保全対象を防護するために落下する岩石を抑止または減殺することを目的として施設を設置する工法である。
b,落石防護柵工は、落石の発生するおそれのある斜面を、ワイヤーロープと金網で構成された網で覆い、落石の発生を防止する工法である。
c.落石防護擁壁工は、緩衝材を設けたコンクリート製擁壁、鉄筋コンクリート製擁壁及び土堤により落下してくる岩石を阻止する工法である。
d.落石緩衝柵工は、H鋼の支柱に伸び性能が高いワイヤーロープ、金網を取り付けた柵により落石の衝突エネルギーを吸収させる工法である。
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[56] RE:25 Name:ひろし Date:2015/11/22(日) 18:09 |
解答
「b」 ・・・ × (落石防護柵工 → 落石防護網)
b,落石防護柵工は、落石の発生するおそれのある斜面を、ワイヤーロープと金網で構成された網で覆い、落石の発生を防止する工法である。
,落石防護柵工は、擁壁等の上部に設置されるストンガード(H鋼支柱と網目ネットにとり落石を防護するけいしきである。
設問の説明は、斜面を覆うネットの落石防護ネット網であり、前記の防護工とは、説明内容が異なっている。
他の「a、c、d」の記述内容は、それぞれの対策工法名称と説明内容が、
妥当だと解釈できる。
1.落石対策工の分類
落石対策工は、下記の2種類がある。
1)「落石予防工」は、落石の発生が予想される斜面内の落石予備物質(浮石、連石)を取り除いたり、斜面に固定するなど、発生源に直接働きかけて落石の発生そのものを予防する。
2)「落石防護工」は、斜面から転落あるいは落下してくる落石の運動エネルギーを吸収・消散させ保全対象に到達することを阻止する。
2.落石予防工の目的および種類
落石予防工は落石発生源に対して次のような効果を期待して実施される。
1) 地表水、凍結融解、温度変化、乾湿の繰り返し、風力等による風化・浸食の進行を防止する
2) 落石予備物質を原位置で直接的に固定する
3) 落石予備物質を除去あるいは整理する
4) 斜面崩壊防止することにより、これに伴う落石を防止する
3.落石防護工の種類と機能
落石防護工の種類は設置する位置によって次のように分類される。
1) 発生源から道路等に至る中間地帯に設けるもの
・落石防護網
・落石防護柵
・落石防護擁壁
2) 道路際(斜面下部)に設けるもの
・落石防護網
・落石防護柵
・落石防護棚(ロックキーパー)
・落石防護擁壁
・ロックシェッド(落石覆工、洞門)
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