No.17477 RE:コンパクトシティとは 投稿者:らくちん技術士 投稿日:2009/03/01(Sun) 02:53
●私は、「コンパクトシティは人口減少時代に備えた土地利用の実現イメージである」というシンプルな理屈が基礎になっているのだと思います。
しかも、少なくとも、全国の土地利用をコンパクトに誘導すること自体は、そう難しいことでは無く、既に動き出した土地利用規制が強く機能し始めています。現実に、3法以後の都市計画法は、かなり強い縛りであり、全国の市街地の拡大は大幅に制限され出しています。また、市街化区域内にさらに拠点エリアを設定して10,000m2未満の店舗立地を段階的に規制する動きも出てきています。つまり、市街化区域内のさらなる集約化を目指した土地利用規制です。また、市町村合併による集約化の動きも手伝って、コンパクト化は確実に進んでいます。
●しかし、コンパクトシティが分かりにくいと感じるのは、ジル様もおっしゃるように、コンパクトにするだけでは、地域毎の適正な地域づくりにはならないからではないでしょうね。
確かに、都市計画もコンパクト化の規制ばかりではなく、その適正化のためのツールを用意しています。
例えば、「市街化調整区域の立地規制の条例による運用、開発促進型の地区計画、都市計画区域外の開発規制のための準都市計画区域」などです。
(ただし、これらは、「憲法が保障する財産権不可侵制のための穴」という性格のものではなく、あくまで固有の事情を加味した土地利用の適正化のために用いられると考えた方がよろしいかと思います。確かに、「生産緑地の解除の常套手段」になっている「買い取り申請」のような抜け道も多々存在しますが、「地区計画」を抜け道のように言うのはいかがなものかと思います。)
そして、やはり、都市計画だけでは、良い地域づくりは出来ません。様々な法の運用や幅広い技術、そして地方自治の成熟と発展など様々な要素が必要と感じています。今年こそ様の話の論点3で紹介されたリバースモゲージのような土地活用に係るマイナーマッチングの技術も有効かもしれません。
●もともと、コンパクトシティが目的ではなく、人口減少時代のより良い地域づくりが目的ですので、話が拡散するように思えるのかもしれませんね。しかし、「わかりにくい」と言い過ぎるのは、課題そのものを放棄することに繋がるのではないかと危惧してしまいます。
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