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ダイエーやマルエツは当該工場から調達した商品を撤去した。マルエツでは「商品には自信をもっているが、お客さまの不安を考慮した」という。
大手スーパーのユニーは同日、すべての米国産牛肉の販売を中止した。一部商品をナショナルビーフ社から仕入れていたが、問題の牛肉を出荷した当該工場とは別の工場。独自の安全管理体制も取っていたが、約150店舗で、開店前に全商品を撤去した。(産経新聞より)
牛丼を食べた男性会社員(26)は「BSEに感染した牛の肉というわけではないし、(吉野家を)信頼しているので牛丼はやめない」と話した。主婦、佐々木弘子さん(77)は落ち着いた様子。「あまり大騒ぎして、あれもダメこれもダメというのは、過敏すぎるのでは」と話した。(毎日新聞より)
吉野家ホールディングス(9861)見切売りを浴びている模様。
吉野家ホールディングス(9861)の9時24分現在の株価は、7,000円安の153,000円。(ロイターより)
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さてみなさん、この3つのセンテンス、どう読み取りますか?
産経新聞の記事が異常な過剰反応で、市井の人が普通の反応だと感じるのはわたしだけでしょうか?
株価急落、売り浴びせとの記事ですが、実際には4.5%しか下がっておらず、
何が売り浴びせやねん、意図的な情報操作だなあと感じるのはわたしだけでしょうか?
リスク管理、リスク判断とリスクコミュニケーション、情報操作と正しい情報の読み方と、
いろいろと示唆に富んだニュースだと考えますが、皆さんのお考えはいかがでしょうか。
ご意見ちょうだいできればと思います。
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No.13560 RE:またまたBSE 投稿者:APEC 投稿日:2008/04/25(Fri) 00:40
ずっと前、この掲示板だかブログだかに書いたのですが、感染牛の肉を食ってBSEになってしまう可能性というのはかなり低かったと記憶します。まして米国産であるというだけではなおさらで、「BSEが怖いから牛丼食べない」と言っていながら車を運転するのはギャグでしかないと私は思っています。交通事故で死ぬリスク>>>牛丼を食ってBSEで死ぬリスクだと思うからです。
ですから吉野家の対応は当然だと思います。
その一方で、ウィルスとか「未知の病気」は確かにキモチワルイので、バイアスが働くでしょうね。
ですから、非科学的ではありますが、店頭撤去する店の判断も頷けます。
リスクを(たとえ感覚的にでも)科学的に判断して買ってくれる消費者と、バイアスにより買わなくなる消費者と、どちらを取るかという「経営判断」ではないかなあと思います。
もっとも、今ここで再び牛丼休止にはもうできないとか、店頭撤去する製品を絞り込むことで「US牛肉」そのものの提供は継続させて経営圧迫を避けるとか、いろんな判断基準はあるでしょうが。
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No.13561 RE:またまたBSE 投稿者:お茶一杯 投稿日:2008/04/25(Fri) 06:24
危険部位の混入というだけで、感染している牛なのでしょうか。全く現場の労働災害や交通事故の方が確率が高いです。
正確な情報を直ぐに提供することは、RM上重要ですが、中間媒体が正確に分析・判断せず、バイアスを無理に増幅させて消費者に情報を転送している気がしてなりません。
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No.13564 RE:またまたBSE 投稿者:くりろう 投稿日:2008/04/25(Fri) 09:35
こうした情報は歴史書の記述と良く似ています。
学校で歴史は正史として習い、それに基づいて入学試験なども行われます。
では、果たしてそれが本当に正しいのでしょうか?
教科書問題は深いので簡単に意見を出せませんが、
我々が学生の頃から比べると歴史教科書も幾つか修正が為されています。
足利尊氏と思っていた人物が「本当はそーではないただの武士」だったり・・・「古事記や日本書紀もバイアス的な要素がある」という方もいるようです。
情報は伝える情勢・機関が「ある都合」を挟んで行うため”バイアス”が少なからず発生します。
ショー的なニュース報道では、受け狙いでワザとバイアスを膨張させたりしていますね。
専門家は情報内容を科学的根拠で評価し妥当性を考えますが、専門家にも色々意見があり、これもバイアスの原因になります。
公衆はそのままの受け入れになることはやむを得ないかもしれません。
これがある意味怖い部分で、情報操作と表裏の関係になります。
BSEに関しては技術士といえども本当は公衆にしかなりません。そういえば最近、吉野家に行っていないなぁ?
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No.13566 RE:またまたBSE 投稿者:meg 投稿日:2008/04/25(Fri) 15:59
ともともさまへ
BSEが収束していない我が国において、特定危険部位が混入した原材料は流通および使用禁止となります。
吉野家・ダイエー・マルエツでの対応は、当該工場の安全管理に不備が確認され、リスクマネジメントのうえで正当性がある。
一方、ユニーの対応は、拡大解釈であり社内の品質管理体制に疑問を投じたい。
吉野家の株の見切り売りは、何かの事情から発生したデマと考えます。
我が国では、リスクアセスメントが不十分なため、こうした解決策にバラツキが生じることがあることに加え、リスクコミュニケーションの不足により、正しい解釈に温度差がみられます。
マスコミによる情報に左右されずに、行政や国立研究所などで公開されている情報を国民がもっと見る必要があると思います。
一方、行政においてもリスクコミュニケーションを十分に行う必要があると思います。
国民は日常発生する情報の多くをメディアによって得ているわけですが、行政によるメディアへの正確でわかりやすい情報の発信が優先課題と考えます。
他の皆さまのご意見もお伺いしたいです。
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No.13570 RE:またまたBSE 投稿者:考えすぎ 投稿日:2008/04/25(Fri) 23:26
一目瞭然の特定部位が混入する具合いならば、20月齢を越えた肉は混入していないと考える方が幸せもんでしょうて。
吉野家株の下落はしごく当然の反応でしかない。
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No.13571 安全か安心かが問題では? 投稿者:morinokuma3715 投稿日:2008/04/25(Fri) 23:33
BSEの話で思い出しました。先日父親(元技術系会社員)と話をしていた時に「安全と安心は違う」という話題になりました。
BSEに感染した牛肉を食べても問題はない(病気になる確率が非常に低い)というのは安全の観点からの論点、一方マスコミや各社の論理は消費者の「安心」を確保するための論点だと考えています。
安全は技術的(あるいは工学的と言うべきか?)に定義されうるもので、それこそ技術士が説明責任を果たすものですが、安心はきわめて情緒的なものだと考えています。
安全工学という言葉はあっても安心工学という言葉はないですよね?
リスクマネジメントの観点からの議論、というのは現実問題としてほとんど意味をなしていないと思います。(APECさんの言うとおり、交通事故の方が死ぬリスクは高いです。)
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No.13573 食に携わる者の意見としましては・・・ 投稿者:TKC 投稿日:2008/04/26(Sat) 00:18
某食品メーカーに勤務するTKCと申します。
morinokuma3715さんと同様の意見なのですが、特に食の安全に関しては、リスクマネジメントの観点から議論することが非常に難しく思います。確率的に低いとはいえ、その万が一のことが起こってしまった場合には、食品に関しては社会に対する影響が非常に大きすぎます。やはり人体に直接影響を及ぼしかねないリスクは、他と同様に評価することは難しいと思います。
そのため、食に関する安全は原則『リスクゼロ』の意識で対応する必要があり、それを達成することによってはじめてお客様に安心していただくことができると思います。以上より、ダイエーやマルエツの行動は正しいと思いますし、ユニーに関しても(確かに非論理的な対応でしょうが)自社の品質管理レベルを考慮したうえでの対応であるならば、決して間違ってはいないと思います。
技術者として出来ることは、安全性のあくなき向上に努めることであり、そうすることで安心できる社会の実現に貢献できると考えます。消費者に、リスクに対して正しい理解を求めたくはなりますが、その一方でまず技術者としての役割を果たさなければならないと感じています。
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No.13574 RE:またまたBSE 投稿者:ともとも 投稿日:2008/04/26(Sat) 01:05
皆さん返答ありがとうございます。
よっぱらいですが、議論を深めるためにわざわざカキコしたいと思います。
megさんの言う、「BSEが収束していない我が国において、特定危険部位が混入した原材料は流通および使用禁止となります。」という論述に対しては、「決まっているからもうそれが規則だ」といわんばかりですね。そういう決めつけ=思考停止が一番危険だと思っていますが、いかがですか?
それと、、「安全は技術的(あるいは工学的と言うべきか?)に定義されうるもので、」ということは、食品についてはあてはまらないのではないかということも感じています。
農薬の影響、ホルモン剤の影響、環境ホルモンや実は賞味期限切れだったなどと、結局リスクはゼロに出来ないのが食品の世界だと考えています。
そうした中、結局「どれがマシか」という程度の選択肢しかない状況であると考えてます。では、何を喰いますか?
吉野屋の株、\157000で\2000あがってます。何が売り浴びせですか?
それと、コレが最も重要なことですが、
私が引用記事をセレクトする際に、情報操作をしているんですが、そこに気づいた人いますか?
私がマスコミと同じように、「都合のいい情報だけ取捨選択している」と感じた人、どのぐらいいますか?
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No.13575 RE:またまたBSE 投稿者:とおりすがり 投稿日:2008/04/26(Sat) 10:41
あらかじめ情報を操作しながら、投稿者の意見を募ることは、ルール違反とまでは言えませんが、モラル的にいかがなものかと思います。「私はこう思います。理由は、・・・・です。皆さんどう思いますか」と、正攻法ならばわかります。(情報操作の例を示したかったなどど反論はありましょう)
私自身の意見としては、危険部位が確実に排除されることが前提で輸入が再開されたわけですから、まず、そのルールが厳に遵守されるべきと考えます。そのルールの根拠がどうあれ、これまでの侃々諤々の議論・経緯があって決められたことなのです。それを思考停止と呼ばれれば、それまでです。
私自身、BSEに関しては、よく知らされた上での同意を得る立場にない「公衆」ですから、定められたルールで判断するしかありません。
さらに言えば、
「産経新聞の記事が異常な過剰反応で、市井の人が普通の反応だと感じるのはわたしだけでしょうか?
株価急落、売り浴びせとの記事ですが、実際には4.5%しか下がっておらず、何が売り浴びせやねん」
というのは、まったく逆のことで、
これこそ、一部の利益を得るものの側にたった情報操作としか思えません。
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No.13576 RE:またまたBSE 投稿者:常識人 投稿日:2008/04/26(Sat) 19:20
人を小馬鹿にした,上目線的な言い方が不愉快です。
悪意はないのでしょうが。
でも,レスしていただいた皆さんには素直に謝るべきです。
BSEを例とした,総監的な「情報管理」のあり方を議論展開することを最初に述べる必要があったと思います。
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No.13584 RE:またまたBSE 投稿者:土木大好き人間 投稿日:2008/04/27(Sun) 18:08
@株価急落、売り浴びせ,4.5%の下落
A売り浴びせ、意図的な情報操作
Bリスク管理、リスク判断とリスクコミュニケーション、情報操作と正しい情報の読み方
皆さんの考えは?
@立場によっても違いますが、個別銘柄 9861の株価4.5%の変化、ニュースが金曜の3時以降であればもっと落ち着いた値動きでしょうが、平日の出来高としても際立っていることから、比較的大きく急落ともいえますが、過去の出来高からみても売り浴びせも狼狽売りもないと考えます。
Aただし、情報操作については何とも言えません。何を意図とした情報操作か、余計な仕事が増えますが、調査する必要はあるかもしれません。
B正しい情報の読み方としては、どのような情報についても表と裏から、絶えず批判的に見ること。どのような政権でも権力者によって、良い意味でも、悪い意味でも行政(これが一番タチが悪い)も情報操作はあり、マスコミも操作されます。
また、マスコミの伝達方法により、一般市民も間違った捉え方をします。
結局は自分で正・反の情報を入手する所を掴んでおき、自己判断に任されます。
ただ、人間の生命に関連する、食品・薬等は管理基準が違います。まったく、TKCさんの言われるとおりです。
ここは日本です。他国と違い、過剰とはいえ、企業は更なるCSRが厳しく求められています。
残念ながら、日本人は特に情報に慣(馴?)らされ、守るべき基準値があればわずかに超えても「人間には影響ありません」と言われ、やり過ごしてます。 おかしいと判断しなければなりません。技術者にはそれが求められています。
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No.13585 RE:またまたBSE 投稿者:とおりすがり 投稿日:2008/04/27(Sun) 18:45
ちょっと論点から外れますが、
以下、本田宗一郎氏の言葉より引用します。
徹頭徹尾、百パーセント、よい品物をつくらなければならない。われわれがつくっているものが交通機関である以上、ネジ一本、ナットひとつにしても、お客さんの生命に関係しているんです。ビス一本しめるにしても、責任のもてる仕事をしてもらわねば困る。
これははっきりしておいてもらいたい。これが欠けたら、もうゼロなんだ。
たとえ一パーセントの不良であっても、それを買ったお客様にしてみれば百パーセントの不良なんです。
あくまで責任ある仕事をしてもらいたいと思う。
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No.13588 RE:またまたBSE 投稿者:温泉卵 投稿日:2008/04/28(Mon) 09:49
事故を事件にするな、という言葉があります。
商品を店頭から撤去した会社も、吉野家も、そういったリスク管理というより危機管理があったと思います。
しかし私はこんなことを続けていては本当にどうしようもなくなってしまうと思います。
何十年もの老舗会社がちょっと古い牛乳を使っただけで信用が無くなり、会社が傾き、経営者が頭を下げる。
TKCさんのおっしゃることは正しいと思いますが、今後は技術者が技術者としての職務を忠実に行うだけでなく、一人暮らしのご老人が一目見て『あっ、これなら大丈夫だ』と分かるくらいの事前説明、情報伝達が必要だと思います。理解しろというだけでは無理だと思います。
限られた予算の中、どこかに落としどころを設定し、正しくそれを取り扱うようにしないと、このままでは売るほう、売られるほうともに適正な利益がえられないばかりでなく、いつか共倒れしてしまうのではないか?くらいに思います。
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No.13589 RE:またまたBSE 投稿者:みるひ 投稿日:2008/04/28(Mon) 12:48
”ちょっと古い牛乳”なんて認識だから、愚行を繰り返すわけ。
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No.13596 RE:またまたBSE 投稿者:TKC 投稿日:2008/04/28(Mon) 23:21
温泉卵さま
『リスク管理よりも危機管理・・・』という点、ここで言われている危機管理は、安全を追求するあまりそうならざるを得ない状況なのだと認識しています。(やはり食に関しては、安全に対するリスクを許容することができない現実があり、取れない以上は《排除する》ことによってリスクをゼロ化するしかない》
また、『職務を忠実に行うだけでなく、適切な情報伝達をすべきだ』という点についてですが、まさにそれこそが技術士だからこそなせる業務なのではと思っています。(まだなったばかりの新参者で生意気ですが・・・)
技術屋というものは、ややもすると『技術的にこれが正しい!』といわんばかりの発言をしてしまいがちですが、それこそ消費者からしてみれば、『それが正しかろうと、私は現に被害者だ!』などとなれば、絶対に解決しないでしょう。だからこそ、公衆のためにこそ存在意義のある技術士が果たすべきことなのではと思っています。世の中に対する【科学技術全般に関する簡単・便利・確実な翻訳機】になれればいいなと、自分では勝手に思っています。
くりろうさま
くりろうさまが当該テーマを投げかけられた真意のほどは理解出来ませんでした。今後頑張ります。(そんなに深い意味は無いのかもしれませんが。)
ひとつ思ったことは、BSEネタにも関わらず、世の中の反応は以前と比較して確実に弱ということです。(世の中というより、マスコミの取り上げ方でしょうか)
世の中の人の理解力が高まったのか、それともマスコミがそのネタに興味を持たなくなったのか・・・とはいえ起こったことは事実であるので、外的要因に左右されずに事実に対してどう考えるのか、そのことこそが最も重要なのかなと思いました。
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No.13597 RE:またまたBSE 投稿者:温泉卵 投稿日:2008/04/29(Tue) 08:14
私は建設関係なので、食に関してはTKCさんほど深く考えていないですが、おっしゃられていることはそのとうりと思います。私が常日ごろ何とかならないのか!と思っていることは、繰り返しかもしれませんが、
人がBSEにかかった肉を食って死ぬ確率は飛行機や車の事故より低いかもしれませんが、それを売ってマスコミや世間にたたかれ会社が危機になる確率は宝くじにはずれるくらい高い世の中ではないか、という事です。
今、何だってそんなことばっかりがクローズアップされていますよね?本当に悪いここと、問題の無いことが混ざってしまって、私の祖母や子供だって白い恋人も毒ギョーザもどちらも食ったら死ぬくらいにしか思っていないわけですから。そういった人は多いんじゃないですか?
土木だって、予算が決まっていたらその予算でできることをやるしかありません。100円しかないのに、1000円のものを求めて涙をのんで継続していたら、全ての人に不利益で、そこはどこかに落としどころを設ける必要があると思います。
そういったことをどうするかは技術士ではなく、今後の経営者の課題だと思っています。
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No.13606 RE:またまたBSE 投稿者:meg 投稿日:2008/04/30(Wed) 12:44
食の安全を確保するには、コンプライアンスが最優先でしょう。ただし、最近食品業界を揺るがしている事件は、これだけでは解決しません。
危機管理は、事後対応で我が国ではこうした後追い的な対応が多い。リスクアセスメントは、予防的なリスク管理を行うことでオランダの大学では先進的に研究が進められている。BSEのリスクアセスメントは、行われていますが、一般には情報が十分に伝わっていなく、こうした安全への取り組みを伝達するのが先にも述べられていますが、技術士の仕事かな。
ともともさん、決め付けではなく現状の制度のことです。ご理解ください。
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