過去ログ倉庫No.3
H14建設「トンネル」
nomu
Date:2003年2月24日<月>19時29分
(4)と(5)のどちらが正解であるか、判別が出来ないとなっていますが、私は(5)が正解と考えます。
確かに、沈埋トンネルの施工方法には、幾つかの方法がありますが、問題の記述である「鋼殻内にコンクリートを打設した沈埋函をドライドックで製作」した事例として、新潟港沈埋トンネル、大阪港咲洲トンネル、神戸港港島トンネルなどがあります。大阪及び神戸は、鋼殻は造船ドックで製作し、鋼殻をドライドックに曳航し、引き入れて、ドライ状態でコンクリートを打設しています。これは、鋼殻を浮かべてコンクリートを打設する場合、百数十mの岸壁をコンクリート打設する間、占用する必要があり、数函同時製作が非常に難しいこと、コンクリート打設を浮上打設した場合の品質確保等が問題になったからだと思われます。
また、鋼殻を造船ドックで製作し、現地へ曳航し、浮上打設する方法を取っているのは、北九州の新若戸トンネル、那覇港トンネルなどです。これは、現地にドライドックを造成するスペースが確保できなかったことや、予算の関係で1函づつ施工していくことなどから採用されていると思われます。
東京港トンネルなどは、鋼殻式で無いことから、ドライドックで製作していますが、鋼殻式を採用していないのは、東京港トンネル及び第2トンネル等数例しかなく、現在の主流は、鋼殻方式(合成構造含む)となっており(止水性の問題)、ドライドックのスペースが確保できれば、コンクリート打設もドライドックで施工するのが、沈埋函製作の品質の面からも有利と思われます。
一方、トンネルの換気方式については、縦流換気方式がコスト面で有利であるが、長大トンネルについては、横流換気方式が採用されるケースが多いとのことです。(近代図書刊「技術士第一次試験の解答例[建設部門]」参考)トンネルの長大化が云々と前段で記述されていることを考え合わせると(4)の記述は誤りであると私は思っております。(前述参考書では(4)と思われるが明確でないとしています。)
APEC
Date:2003年2月25日<火>16時43分
nomuさん、情報ありがとうございます。早速解答案に盛り込みたいと思いますので、ご了承ください。
この問題は決着がつきませんねー。佐藤R&Dの解答(
こちら
)では4ですが。
三連星
Date:2003年2月25日<火>22時49分
(4)という線は無いと思います。
(社)日本道路協会の、「道路トンネル技術基準(換気編)・同解説」H13.10
のP36−37に、縦流方式と横流方式の比較があります。
縦流方式:延長1000m以下が標準。
縦流の集中方式:延長2000m以下が標準。(両坑口より吸気、トンネル中央より排気)
半横流方式:延長3000m以下が標準。
横流方式:延長2000m以上が標準。
よって、トンネルが長いほど横流方式の勝ち。
「最近、長大トンネルでも縦流が主流になった」という事実は無いようです。
縦流方式の欠点に
排気有害物質濃度が排気口で最も高くなるので、濃度を一定値に押さえると長大トンネルになるほど車道風速が速くなる
というのがあり、換気設備にどんな高効率のものができても避けようがないので、
長大トンネルは横流方式とならざるを得ないようです。
教えてください
うーん
Date:2003年2月22日<土>10時48分
初めてメールします。
何回も同じような質問がきていると思いますが、よく分からない。試験が複雑すぎます。
現在、技術士(建設)です。技術士補は、建設で取ってます。平成15年度、環境部門を受験する時、また士補からはじめるのですか?そのうち、どの科目が免除なるのでしょうか?それに合格しないと技術士受験の権利がないんでしょう?
よろしくお願いします。
二次が受けられます
APEC
Date:2003年2月22日<土>13時39分
建設部門技術士であることは別にして、一次に合格済みなのですから、一次試験受験の必要性はありません。二次受験に必要な「一次合格」は部門を問わないからです。
そしてすでに技術士なのですから、一次合格後に必要な経験年数も確実にクリアしておられます(この経験年数は受験分野とは無関係です)。願書の経歴票にも、証明欄の記入・印は不要です(過去の二次試験合格証あるいは技術士登録証のコピーを添付すればよい)。
したがって、受験資格はすでにお持ちです。
詳細は、
こちら
をご覧ください。
環境部門参考資料
DAI
Date:2003年2月23日<日>18時37分
環境部門の受験参考資料は,下記HPを参考にしてください。
徳島県技術士会
掲示板(No.6,15)
http://top.he.net/~tokushi/photobbs/easybbs_GX.cgi?
うーん
Date:2003年2月24日<月>14時19分
どうもありがとうございます。
DAIさん、財・・・のテキスト購入先のtelを教えて下さい
住所
DAI
Date:2003年2月24日<月>22時16分
TELは,不明です。
住所は,港区虎ノ門2−8−1
虎ノ門電気ビル
(財)国立公園協会 内
自然環境保全整備フォーラム
です。
私も質問してよろしいでしょうか?
888
Date:2003年2月24日<月>22時51分
APECさん、こんにちは
別サイトの888番です。
私も質問させてください。
私は平成14年度の士補試験(建設部門)に合格しましたが、就職した会社(2月下旬から働いています)には水道部門の技術士しかいません。
このまま行けば(技術士会などで建設部門の方を紹介していただこうかと考えております)士補登録は4月以降になると思います。
となると、二次の受験資格が最短でも5年後になってしまいます。
士補登録をしても、修習技術者として4年後を目指すことはできるのでしょうか?
大丈夫です
APEC
Date:2003年2月24日<月>23時12分
888さん、こんにちは。
技術士補登録できなくとも、資格要件の2、すなわち「優秀な技術者の下で4年の実務修習プログラム」でも受験できます。この場合の指導技術者は他部門の技術士でもかまいません。技術士でなくともかまいません。
また、「実務修習プログラム」などといいますが、現時点では「経験年数」そのものです。
さらに、後で技術士補になった場合、実務修習プログラムの年数は、技術士補としての経験年数4年に参入できます。
以上のことから、とりあえずは水道部門の技術士の方(直属の上司が経験年数7年以上の技術者なら、その人でもよい)に指導技術者になってもらい(と言っても、なんら書類を出したり登録したりするわけではないので、「なってください」とお願いすることも普通はないでしょうが)、経験年数を積み始められればいいと思います。
後で指導技術士が見つかって士補登録した場合、そこから4年ではなく、それまでの指導技術者の下での経験年数に加算して合計4年になればいいわけですから、焦らなくても大丈夫です。
要は、士補登録が遅れても、15〜18年度の4年間経験年数を積み、19年度に二次受験できることには変わりないということです。
即答ありがとうございます。
888
Date:2003年2月24日<月>23時37分
私の会社では士補登録すると手当てが付くので、どうしても士補登録をしたいと考えていました。
この場合どうなるのか不安で仕方なかったのです。
ありがとうございました。
受験資格と専門性
昨年不合格
Date:2003年2月21日<金>12時11分
APECさん 初めまして
APECさんは「数年たったら、二次試験受験者の多くは経験4年で受験してくるでしょう。」と言ったのですが,私は一応将来に認定が受けられるだろうという日本の大学の博士課程を経たもの(外国人)ですが,数年後に二次試験の資格を得る可能性があるのでしょうか
APEC
Date:2003年2月21日<金>18時46分
将来JABEE認定が受けられると予想される大学の院を修了されたのですね。
残念ながら、一次試験を受けて合格する以外に二次試験受験の可能性はないようです。
JABEE認定教育課程修了は、1800時間の履修と所定の成績を修めることが条件です。これらは既に大学を修了した者には適用できないはずです。
なお、社会人編入という手もあるかもしれません【参考:
http://www.hokuriku.ne.jp/~himawari/pe/kaisetsu/manual05.htm
】が、それもJABEE認定後のことでしょう。
ところで、近々JABEE認定を受ける見込みということは、すでに審査試行対象プログラムを受けているのですか?(
http://www.hokuriku.ne.jp/~himawari/pe/kaisetsu/manual04.htm
のリストにあなたが修了された大学がありますか?)
その場合、認定申請した年度の卒業生から修了認定が受けられますが、それも「将来」つまりまだ先の話のようなので、見込みは厳しいかと思います。
なお、以上はあくまで一般論ですので、最終的な確認は大学に直接問い合わせされることをお勧めします。
受験資格と専門性
あき
Date:2003年2月20日<木>19時33分
APECさん、いつも丁寧な解説ありがとうございます。今日は受験資格のことで質問させてください。
試験制度の解説の中で「二次試験で受けようとする部門・選択科目に関する経験年数が所定の年数に達していないとダメです」と書かれていますが、その根拠は何でしょうか?
申込案内には「科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項について・・・7年を超える」とあり、受験科目と専門事項との関係が明確ではありません。7年の経験でどの部門でも受験できるようにも読めます。
知り合いに複数科目の資格保有者がいますが、入社20年で3科目を取得しており、計算が合いません。
例えば14年度までは建設環境と環境を同時に受験できましたが、このような場合、専門性はどう判断するのでしょうか?
APEC
Date:2003年2月21日<金>08時03分
すいません。書き方が悪かったですね。
「所定の年数」とは、「4年とか7年といった受験に必要な経験年数」ではなくて、「その分野において十分な経験を積んでいると判断できる年数」、もっと言えば、口頭試験で「アナタ、受験分野での経験が不十分なんじゃないの」と言われない年数、という意味です。
誤解を生みやすい文章で申し訳ありません。修正します。
極端な話
あき
Date:2003年2月21日<金>10時37分
了解いたしました。
極端な話、専門的経験が7年以上あれば、その専門に関わり無く、どの部門でも受験はできる(受験申込は受け付けられる)。それ以降は口頭試験官の判断ということでしょうか。それも変な話ですね。
実は口頭で「あなたはこの専門に関する経験年数が7年無い」と言われ、これはダメだと思っていたのが受かった経験があるもので・・・。
APEC
Date:2003年2月21日<金>18時27分
変だなーと思う制度がけっこう多いですよね。
大学院の2年加算も、「経験年数7年」に加算ならともかく、「技術士補になってから4年」にも加算できて、それも「大学院の2年はさかのぼって加算OK。実務2年はさかのぼりNG」というのですから、本来の主旨からずれてないか?と思ったりします。
まあ、しかしそういう制度ですから、受験する以上はとりあえず従わないとダメですね。
H10建設(電力土木)
三連星
Date:2003年2月16日<日>10時23分
H10電力土木について。水力発電についてなら調べ切ることができますが、それ以外はどうもうまくいきません。
(1) 発電所の設備利用率とは、ある期間内の発電所の平均負荷をその発電所の設備容量で除した値をいう。
負荷と発生電力(発電電力)、設備容量と最大出力は同義語。
平均負荷÷設備容量の分子、分母に時間(365日×2時間)を掛けると
発電電力量÷可能発電電力量
となるので、正しい。
(2) 第五次包蔵水力調査によれば、日本の未開発包蔵水力(混合揚水自流分を含む)は約500億kWh/年で、この量は
平成8年度総需要電力量(卸・自家発分を含む)の約6%に当たる。
5次調の結果をリンクします。但し、既開発/工事中分については、最新データに更新されているので、
5次調当時の未開発包蔵水力は若干大きい値です。
http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/data/stock/top4.html
なお、未開発+工事中の発電所を本当に全部作ると、既設発電所の減電(取水の流域変更、ダムによる発電所水没など)
が生じるものがありますが、この表には現れていません。但し5次調の報告書には記載されており、工事中+未開発で90億kWh/年。
減電を考えないものとして、500億kWh/年は正しい。
また、平成8年の電力需要は8700億kWhであるので、
包蔵水力は、その6%になります。
http://www.fepc-atomic.jp/basic_study/energy/energy_04.html
(3) 自流式の無圧導水路と水圧管路との接合点に設ける水槽をヘッドタンクと呼び、サージタンクとは機能、構造の面で著しく
異なる。
ヘッドタンクは問題文の定義どおり。
サージタンクは、圧力管路の途中に設け、水車の起動/停止時に発生する水撃を緩和するもの。
よって、
サージタンク:タンクより上流にも、水撃圧は伝達する。
ヘッドタンク:タンクより上流には、水撃圧は発生しない。(そもそも、タンクより上流は開水路。)
ので、この2つは機能が異なる。
(4) 火力発電所の油タンクやLNG地上タンクでは、万が一の流出に備え、防油堤や防液堤を設けることが必要であるが、その容
量はタンク容量の80%以上でなければならない(防油堤で囲まれるタンクが2基以上の場合は、容量が最大のタンクの80%以上)
。
これはわかりません。全然、やったこと無い。
でも、満タン時に漏れたら外部に溢れる可能性がありますが、いいのか?
(5) 鉄塔基礎の設計は、上部横道(鉄塔、無線、がいしなど)に作用した荷重によって基礎に発生する圧縮力、引揚力、水平力
をもとに、土圧、水圧、場合により車両荷重等の外部荷重を考慮し、所定の安全率を得るように行う。
>上部横道(鉄塔、無線、がいしなど)
上部「構造」(鉄塔、「電線」、がいしなど) では?
それはそれとして、
圧縮力、引揚力(引張力?)、水平力 というのはどこか変。
座標を基準にすれば、鉛直力、水平力、モーメント。
部材を基準にすれば、軸力、せん断力、モーメント。
このどちらかの記述になる筈です。
結局、(4)(5)のどちらかを選ぶことになりますが、
(4)は私が基準を知らないだけ。(5)としておくのが無難のようです。
訂正
三連星
Date:2003年2月16日<日>10時33分
間違い訂正。
>平均負荷÷設備容量の分子、分母に時間(365日×2時間)を掛けると
>発電電力量÷可能発電電力量
分母に時間(365日×24時間)を掛けると
可能発電電力量÷フル運転したときの発電電力量
可能発電電力量(可能発生電力量)とは、水量を考慮して、年間どこまで発電できるか。
さらに、発電所の点検などによる停止(約5%)を考慮したのが有効電力量。
よって、言い換えます。
防液堤の容量
APEC
Date:2003年2月16日<日>13時22分
「ガス工作物技術基準の解釈例」【参考:
http://www.nisa.meti.go.jp/text/gasuanzenka/140528-2.pdf
】に、以下のようにあります。
------------
第95条 省令第38条第1項に規定する『適切な防液堤』とは以下の各号に掲げる規定に適合する防液堤をいう。 ただし、第三号及び第四号イ(3)、(4)の規定は、液化ガス用貯槽(以下この条において「貯槽」という。)の外槽と防液堤が一体となった構造(内槽と防液堤が強度的に独立したものに限る。)の貯槽にあってはこの限りでない。
一 1の貯槽に対し1の防液堤を設置する場合の当該防液堤の容量は、貯槽内の液化ガスが瞬時に流出した場合に液体として残留する量(以下「貯蔵能力相当容量」という。)を全量収容できるものであること。
二 2以上の貯槽に対し1の防液堤を設置する場合(貯槽ごとに間仕切りを設けた場合に限る。)の当該防液堤の容量は、当該防液堤内の貯槽のうち最大貯槽の貯蔵能力相当容量に他の貯槽の貯蔵能力相当容量の合計の10%を加えて得られた容量以上を全量収容できるものであること。
------------
これから見ると、選択肢の容量では不足だと思われます。
ということで、(4)が解答ではないかと思います。
防油堤の容量
nomu
Date:2003年2月18日<火>18時39分
「危険物の規制に関する規則」によると防油堤の容量は当該タンク容量の50%以上とし、複数の場合最大タンク1基分の50%プラス残りのタンク容量の10%以上と言う規定となっています。
したがって、設問の80%が間違いとなっています。
防油堤の容量(訂正)
nomu
Date:2003年2月18日<火>19時03分
前レスで記述していた基準は、二十号防油堤と呼ばれるもので、製造所の基準となります。
屋外貯蔵タンクの場合、タンク容量の110%が正解となります。複数のタンクの場合、最大タンク1基分の110%となり、設問の記述では、80%が誤りとなります。
APEC
Date:2003年2月20日<木>08時19分
なんだか防油堤・防液堤でいろいろな基準があってよくわかりませんね。火力発電所はまた特有の基準があるのでしょうか?
いずれにせよ、今のところ選択肢(4)が誤りである可能性が高いので、ひとまず解答を(4)としてサイトの解答案を修正させていただきます。
鉄塔基礎は・・・
影
Date:2003年2月20日<木>20時16分
無線は論外としても、圧縮力、引揚力、水平力という表現は、正解です。基準でも、そのような表現になっていました。
一次試験基礎科目とRCCM問題4
APEC
Date:2003年2月20日<木>09時16分
15年度の一次・二次試験の内容が決定されました(TopPage→News)が、やはり、一次試験の合格率の低さ(実質8.6%)が問題になったようです。
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特に一次試験における出題レベル・範囲(共通科目は「4年制大学自然科学系学部教養教育程度」、基礎・専門科目は「同学部専門教育程度」とされている)を逸脱したものが多く見られることが問題視されており、「試験委員が新しい大学のカリキュラムや講義内容を熟知しないためではないか」という疑問の声が上がったようです。
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「第一次試験の問題は大学教員だけで作成すべきだとの声が上がり大勢を占めそうになったが、最終的には技術士会や他の委員からやはり産業を熟知した技術士の方も試験作成にかかわるべきだという意見が強く出、将来試験問題数を増やし選択の幅をひろげるという方向で検討していくという形で終了した。」
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ということで、「何だ、結局問題の見直しは「将来」ということで、15年度はそのままなの?」という感じです。
しかし、15年度も同じような問題を出せば、また同じような合格率になるのでしょうから、これは問題です(できるだけ早期に技術士を10万人まで持っていくという国の方針から全然離れてしまう)。私は、おそらく、問題のレベルを落としてくるのでは?という気がしています。
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では、どのくらい?というと、基礎科目としてはRCCM試験の問題4のような設問が適当なのでは?と、先日RCCMの過去問題を整理していて思いました。RCCM問題4は
http://www.hokuriku.ne.jp/~himawari/rccm/old/old4.htm
をご覧ください。
でも、問題レベルが一次試験>RCCMというのもどうなんだろうという気もしましたね。
H10建設(施工計画)
nomu
Date:2003年2月18日<火>19時58分
近代図書刊「技術士第一次試験の解答例平成15年度版[建設部門]を入手し、解説等を見て、おかしいと思った部分が多々あります。
H10施工計画の(1)の設問で
「砂地盤では改良効果がそれほど期待できない」(全文を載せると著作権の侵害になるため一部省略)との解説がありました。APECさんの解答案にも記述されていたと思います。
しかし、SCP工法は、液状化対策における緩い砂地盤の改良工法として最も代表的な工法です。低改良率(15〜30%)で砂杭を打設し、砂杭間の地盤を圧縮と振動で締め固める方法で、細粒分含有率の少ない地盤であれば、N値10以下の緩い地盤でも換算N値15以上(液状化しない地盤)にすることができます。
ところが、設問の様に細粒分含有率が高い砂地盤では、締固め効果が少なく、SCPの設計では、細粒分含有率が大きなファクターとなります。
また、液状化対策において、砂層とシルト・粘性土の互層になっている地盤では、SCPによる効果は非常に少ないと考えていいと思われます。
(2)の設問の解説は、「解答例」が的を得た解説となっていますので、概要だけ説明すると「杭の支持力は、軸方向と軸直角方向で必要となるが、軸方向支持力だけ確認できても軸直角方向の支持力が得られたことにはならないことから、設問の記述は適当ではない。」
その通りですね
APEC
Date:2003年2月20日<木>08時37分
nomuさん、ご指摘ありがとうございます。その通りですね。工法を取り違えて考察していました。
解答案を修正させていただきますので、よろしくお願いします。
H15年度第2次試験の内容
ずけ
Date:2003年2月16日<日>02時24分
APECさんは専門選択問題の内容が知識を問う方向へ変化するのではないかと予想されています。これは、1次試験から記述試験がなくなることからそうなると予想されたのでしょうか?それとも、他にそうなると予想される何かがあるのでしょうか。
今年、2次試験を受験する身としてはとても気になるところです。受験対策の立て方が大きく変わってきます。
APEC
Date:2003年2月16日<日>13時00分
ちょっと書き方が刺激的だったかもしれません。「変わる」のではないかと言っても、様変わりするのではなく、傾向が少し経験重視から知識確認にシフトするのではないか、という意味です。
たとえば、14年度の建設・土基礎では、「軟弱地盤上に盛土をする。盛土高7mの予定が5mまで行ったところで周囲に変状が出た。考えられる原因・応急措置・原因究明のための調査・考えられる対策工法について述べよ」という問題が出ました。一種のフィジビリティ・スタディです。ちなみに、私はこの問題を選択し、変状直後の現状調査の重要性について強調しました。変状をきたした家屋のクラックの詳査・家人からの聞き取りなどが大切で、机上で考えるのはその後だと書きました。
同様の問題が、「軟弱地盤上で盛土を行う場合に想定される問題点とその変状機構、それらに効果的な対策工法、対策計画のために必要な調査について述べよ」とか、「軟弱地盤対策工法を系統的に分類し、それぞれの特徴と効果のある地盤変状について述べよ」などと、より「教科書的」なものになっていくのではないかということです。そして求められる解答も、基準指針等に書いてあることをきっちり書けるかどうか、というようなことに力点がおかれていくのではないかと思っています。
数年たったら、二次試験受験者の多くは経験4年で受験してくるでしょう。JABEE認定校卒業生は26歳で受験資格を得ます。大部分の受験者は20台になるかもしれません。JABEE教育を受けたとしても、また一次試験に合格したとしても、まだまだ経験十分とはいえません。そういう人が技術士になっていきます。というより、技術士資格のほうが「知識は大丈夫。あとは経験。責任ある立場で仕事をして経験を積んでいってください」という資格になっていきます。
当然、試験問題もそれに合わせたものになっていくはずです。15年度試験からは一次試験合格者以外は受験できないのですから、主催者側も「何も変えない」ということはないだろうというのが私の考えです。
14年度は口頭試験にそれが現れていました。私も含め、多くの人が基本知識(工法の体系、計算式、地盤特性、解析手法など)について質問されています。経歴確認・筆記試験の内容確認・倫理などに関する考え方・日ごろの取り組みなどが口頭試験の設問内容でしたが、ここに「これは何でしょう」といった知識を問う質問が加わったのです。
私もまったく想定していなかったので面食らいました。試験後、「オレの筆記成績が悪かったからかな」と考えたりもしましたが、他の方の体験談なども拝聴して、「基礎知識の確認」というのが、「専門的な応用能力の確認」のひとつとして加わったんだと確信しました。これも経験重視から知識重視への変化の1つだと思います。
ただ、上記のように問題の傾向が少し変わる程度にとどまるのではないかな、と思います。それに即した勉強法については、また考えたいと思っています。
ずけ
Date:2003年2月16日<日>21時23分
APECさん丁寧なお返事ありがとうございます。すごくよく分かりました。
例えば、道路では去年「道路の線形設計に当たって、安全性や経済性などの観点から留意すべき事項について、あなたの意見を述べよ。」という問題がありましたが、今年はこの問題から「あなたの意見」がなくなるようなものかなとも考えました。
そうであれば基本的な勉強のやり方はあまり変わらないから私としては助かるのですが・・・。
APEC
Date:2003年2月16日<日>22時11分
ずけさん、その通りです。
そういたことを踏まえ、専門選択科目に関する受験準備の方法として、以下のようなことを考えています。
(1)自分の専門とする事項に関する技術体系を見直す。
調査や設計の方法、長所短所などを系統的に整理し、コンパクトにまとめる。部下や新入社員などに対する講習資料のつもりでまとめるとよい。
できれば実際にそのような講習を社内などですると、「わかりやすくまとめる」練習になるし、部下のOff-JTにはなるしで一石二鳥。
もし経験論文がこれに絡んでおれば、経験論文にとりあげたテーマの位置付け確認や、多少の脚色をする場合の参考にも使える。
(2)自分の得意分野での味付けをする。
特に自分の得意とする分野・経験豊富な分野について、経験に基づく「味付け」をする。「本にはこう書いてあるけど、現場ではなかなか一筋縄ではいかない。こういったことも起こるし、こういうことにも配慮しないといけない」といったことをプラスする。
こうすることで、経験に裏打ちされた厚みが出るし、他の受験者に対する差別化も図れる(合格ラインを越えたかどうかという「絶対評価」なので差別化は意味がないと思うかもしれないが、他の答案に比べて「光るもの」があれば、点数自体が上がることも考えられる)。
また、この順序(基礎知識の確かな定着→経験に基づく発展)というのは、まさに新技術士制度の狙いでもあります(「基礎の確かな定着、その上での発展的学習」なんてまるで新教育指導要領で、いかにも文科省好みですね)。よって、これからの技術士試験の問題作成に求められる方向にもマッチしていると思います。
こういったことは、もう少し時間をかけてまとめ、受験対策のページに掲載したいと思っています。
鋼材の破壊の問題について
nomu
Date:2003年2月13日<木>21時14分
平成10年「鋼構造」の問題ですが、
(1)延性破壊は、大きな変形(伸びや絞り)などが起きてから破壊する現象を言います。鋼材の応力〜ひずみ曲線で示される破壊です。また、脆性破壊は変形を伴わない破壊現象を言います。ガラスなどは、延性現象を見せずに脆性破壊しますが、金属材料では、温度やひずみ速度などが、脆性破壊の因子となる様です。従って、低温で衝撃的な荷重によって、脆性破壊が起きやすくなることから、問題の記述は正しいと思われます。
(2)疲労破壊は、降伏応力以下の応力が繰り返し発生することで起きることから、問題になるのであって、そのため、設計荷重に近い荷重が繰り返し、作用する構造物(鉄道橋など)では、疲労破壊を考慮して、許容応力度を低減しています。
従って、正解は(2)です。
APEC
Date:2003年2月14日<金>00時31分
nomuさん、情報ありがとうございます。
ご指摘を受けて問題文を見直したら・・・・「鋼部材の破壊に関する」と明記してあるではないですか!
とにかく早く解答案をアップしようと急いでいたのもありますが、生来の粗忽者がもろに出てしまいましたね。「問題文をしっかり読もう」という受験の基本がいかに大切かという、反面教師になってしまいました。全くお恥ずかしい限りです。