平成19年度技術士第一次試験専門科目問題(生物工学部門) 提供:ASAさん   各部門の部屋Topへ
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W 次の35問題のうち25問題を選択して解答せよ。(専門科目解答欄に1つマークすること。)


4-1 バイオマスの有効利用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@ショ繕を原料にして発酵法によりエタノールを生産することができる。
Aセルロースを原料としてセルラーゼを使い、グルコースを製造することができる。
B菜種油は一定の比率で燃料に混ぜられ、自動章の燃料として使用することが可能である。
C植物細胞壁由来の五炭糖は、Saccharomyces属の野生型酵母を使ってエタノールに変換される。
Dメタン発酵により生成されたメタンも有用なパイオマスである。

4-2 コラーゲンに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

@コラーゲンは組織中の総タンパク質に占める割合が非常に高く脊椎動物のみに存在する特異的なタンパク質である。
Aコラーゲン分子を構成するポリペブチド鎖は3本である。
Bコラーゲンの構成アミノ酸はグリシンとリジンが80%以上を占め、プロリンの含有は10%以下である。
Cコラーゲン分子は組織中での代謝回転が非常に速いため、皮膚ではコラーゲン分子間での架橋は少ない。
Dコラーゲン分子は糖鎖をもたない。

4-3 植物の形質転換に関して、誤っている組合せは次のうちどれか。

@プロトプラスト 茎頂感染法
Aアグロパクテリウム 減圧浸潤法
B中問ベクター Tiプラスミド
Chpt ハイグロマイシン
Dプロモーター CaMV35S

4-4 Gタンパク質に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@ある種のGタンパク貫は、活性化状態になるとアデニル酸シクラーゼを活性化して細胞内のcAMP濃度を上昇させる。
AGタンパク質は7回膜貫通型受容体からのシグナルを受け取る。
B不活性状熊のGタンパク質に結合しているグアニンヌクレオチドはGDPである。
CGタンパク質は細胞核にあって、グアニンヌクレオチド(GDP/GTP)と結合して転写を制御する。
Dある種のGタンパク質は光情報伝違に関与している。

4-5 資質代謝に関して述べた次の文箪の [ ] に入る語句の組合せとして正しいものを@〜Dの中から選べ。

肝臓細胞での脂肪酸の代謝は基本的に酸化反応であり最も一般的な方法は[ a ]である。通常は[ a ]は細胞内小器官である[ b ]にて行われ、長鎖脂肪酸は[ c ]に変換される。[ c ]は[ b ]に取り込まれ酵素系で代謝される。1モルの[ c ]は[ d ]にて直接的に1モルの[ e ]を生成する。

a b c d e
@ω酸化 ゴルジ体 アセチル-CoA ペントースリン酸回路 NADH
Aω酸化 ミトコンドリア 乳酸 TCA回路 ATP(GTP)
Bβ酸化 ゴルジ体 乳酸 ペントースリン酸回路 ATP(GTP)
Cβ酸化 ミトコンドリア アセチル-CoA TCA回路 ATP(GTP)
Dω酸化 ミトコンドリア 乳酸 ペントースリン酸回路 NADH

4-6 植物細胞に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@植物は栄養源として無機物のみを利用し、生命維持に必要な糖やアミノ酸などすぺての有機物を自ら合成できる独立栄養生物である。
A植物細胞には核以外にも、ミトコンドリアや葉緑体にゲノムDNAを有する細胞内小器官(オルガネラ)が存在し、これらは植物細胞の中で半独立的に分裂増殖する。
B光合成は葉緑体をもつ細胞において行われ、光エネルギーを化学ユネルギーに変換する暗反応と炭酸同化反応である明反応からなる。
C液胞は植物細胞の中では際だって大きなオルガネラであり、成熟した柔組織で細胞の90%の空間を占める。
D葉での光合成で生じた糖はショ糖(スクロース)の形に変換され、維管束を介した転流により植物体全体に分配され、成長、貯蔵に利用されている。

4-7 発行によりグルコースからエタノールを生産する反応式に関して述べた次の文章の、[ ] に入る数値の組合せとして正しいものを選べ。なお、計算にあたりて使用する原子量はC=12、0=16、H=1とする。
C6H12O6 → 2CH3CH2OH + 2CO2
D-グルコース エタノール 二酸化炭素
100g [ a ]g [ b ]g
2,872kJ/mol 1,369kJ/mol

D-グルコースの分子量は[ c ]であるので、グルコース100gは約[ d ]モルとなる。1モルのグルコースから2モルのエタノールと2モルの二酸化炭素が出来るので100gのグルコースからは約[ a ]gのエタノールと約[ b ]gの二酸化炭素が出来る。このとき、D-グルコースの1モル当たりの保有エネルギーは2,872kHであり、エタノールの1モル当たりの保有エネルギーは1,369kJであるから、D-グルコースをエタノールに変填した際に保存されるエネルギーは約[ e ]%である。

a b c d e
@ 180 49 51 1.0 95
A 51 49 180 0.55 48
B 49 51 180 1.0 95
C 180 51 49 0.55 48
D 51 49 180 0.55 95

4-8有機汚染の進んだ水域に出現し、大発生すると飲料水にカビ臭(2-methyl-isoborneol)を与える微生物(属名)は次のうちどれか。

@Mucor   ACandida   BOscillatoria   CStreptomyces   DAspergillus

4-9 AGP試験(藻類培養試験)は湖沼の富栄養化の現状把握だけでなく、将来の水質の予測ならびにその制御を目的として応用した生物検定法である。次のうち最も不適切なものはどれか。

@富栄養化度の判定
A制限栄養塩の推定
B排水処理における脱窒、脱リンの処理操作の効果
C使用標準種は藻類のセレナストラム等である。
D排水の変異原性の判定

4-10 ウイルス性胃腸炎の主要原因であるノロウイルスは、遺伝子増幅法により検出が可能となった。次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@ノロウイルスは動物細胞を用いて容易に培養できる。
Aノロウイルスの検出法は、以前は電子頭微鏡により粒子を検出していた。
Bノロウイルスの核酸はRNAであり、逆転写酵素で人工的にcDNAを合成する。
CcDNAからPCR法等によりDNAを増幅する。
D標準ウイルスの検量線と比較してウイルス量を定量する。

4-11 トンネルや下水管の内壁のコンクリート構造物を腐食する物質を産生する微生物(属名)は次のうちどれか。

@Nitrobacter   AEnterobacter   BThiobacillus  CMicrocystis   DBacillus

4-12 酵素製剤は工業的に製造されており、現在では数多くの製品が微生物から生産されている。酵素→微生物→用途の関係について、誤っている組合せは次のうちどれか。

酵素 微生物 用途
@アミラーゼ クモノスカビ グルコースの製造
Aセルラーゼ トリコデルマ 飼料添加剤
Bインベルターゼ 酵母 転化糖の製造
Cグルコースイソメラーゼ 枯草菌 リボースの製造
Dペクチナーゼ アスペルギルス 果汁の製造

4-13 生体内にはさまざまな機能をもつタンパク質が存在する。これらの機能性タンパク質の一つである輸送タンパク質の名称と機能について、誤っている組合せは次のうちどれか。

名称 機能
@チトクロームC 血中の鋼の輸送
Aヘモグロビン 脊椎動物血液中の02輸送
Bミオグロピン 筋細胞での02輸送
C鉄結合グロブリン 血中の鉄輸送
D血清アルプミン 血中の脂肪酸輸送

4-14 微生物の培養工程は試験管・フラスコスケールから始まり、次第にスケールを上げていき大型の主培養槽に接種し、物質生産を行わせる。この主培養方式にあてはまらない培養法は次のうちどれか。

@連続培養   A集積培養   B回分培養   C反復回分培養   D流加培養

4-15 遺伝子組換え実験で用いられるマーカー遺伝子として、量も不適切なものはどれか。

@カナマイシン耐性遺伝子
Aストレプトマイシン耐性遺伝子
Bアジドチミジン耐性遺伝子
Cテトラサイクリン耐性遺伝子
Dアンピシリン耐性遺伝子

4-16 免疫に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@エピトープとは、抗原抗体反応において、抗原分子の表面にあって抗体と結合する特定部位をいう。
Aハプテンとは、抗体と結合できるがそれ自身では免疫応答を誘起する能力(免疫原性)をもたない低分子物質のことをいう。
B免疫寛容とは、特定の抗原に対してのみ免疫反応が起こらなくなる状態をいう。自分自身の組織は自己の免疫系に対して免疫寛容状熊にある。
C免疫グロブリンは、可変部(可変領域)と定常部(定常領域)により構成される。
Dヌードマウスとは、遺伝的に胸腺を欠損した無毛のマウスのことをいい、Bリンパ球が作れないため免疫カが弱く、バリアー方式での飼育を必要とする。

4-17 遺伝子組換え実験施設の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

@P1レベルとは物理的閉じ込めが最も厳密なレペルの実験施設であり,日本国内には数箇所しかない。
Aエアロゾルが発生しやすい実験は、P1レベルであっても安全キャビネットを用いて行なうのが望ましい。
BP2レベルの実験施設には実験室の出入り口に前室を設置しなけれぱならない。
Cオートクレーブ(高圧滅菌器)はすべてのレペルの遺伝子組換え実験施設に設置しなければならない。
Dバイオハザード対策として、実験施設(区域)を周囲と比べて陽圧に保つことは有効である。

4-18 デキストランに関する次の記述のうち、正しいものには○、誤っているものには×をつけた@〜Dの組合せのうち、正しいものはどれか。

(1)デキストランはスクロース(ショ糖)を原料にして微生物により生産される。
(2)デキストランを構成する糖はグルコースとフルクトースである。
(3)虫歯の原因となるミュータンス菌(Streptococcus mutans)はスクロースからデキストラン類似の不溶性グルカンを生産する。
(4)デキストランを加工した微粒子はゲルろ過クロマトグラフィーに用いられる。
(5)デキストランやその誘導体は抗原性が高いため、医薬品として用いることはできない。

(1) (2) (3) (4) (5)
@× × ○ ○ ×
A○ ○ × × ○
B○ × × ○ ○
C× ○ ○ × ×
D○ × ○ ○ ×

4-19 SDS-PAGE(SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動)に関する次の記述めうち、正しいものはどれか。

@アクリルアミドモノマーは揮発性が高いため、取り扱いに注意しなけれぱならない。
ASDSとタンパク質の複合体は陽極に向かって泳動する。
BTEMEDは直鎖状のポリアクリルアミド同士をつなげる架橋剤である。
CLaemmliの系では分離ゲルと濃縮ゲルの作製には同じpHの緩衝液を用いる。
Dアクリルアミドの十号二酸化炭素によって阻害されるため、重合開始剤を加える直前に脱気操作を行なうことが好ましい。

4-20 アミノ酸の解離に関する次の記述のうち、正しいものには○、誤っているものには×をつけた@〜Dの組合せのうち、正しいものはどれか。

(1)タンパク質を構成する20種のα-アミノ酸はいずれも両性電解質である。
(2)リジンのα-アミノ基とε-アミノ基では前者のpKaのほうが高い。
(3)アスパラギン酸プロテアーゼは酸性に指摘pHがある。
(4)リジンとアルギニンでは前者のpIの方が高い。
(5)グリシンとロイシンはともに解離可能なアミノ基とカルボキシル基を1つずつもち、pIも近い。

(1) (2) (3) (4) (5)
@× ○ ○ ○ ×
A× ○ × ○ ○
B○ × ○ ○ ×
C○ ○ × × ○
D○ × ○ × ○

4-21 沈降定数(もしくは沈降係数、以下同じ)に関する次の記述のうち、正しいものには○、誤っているものには×をつけた@〜Dの組合せのうち、正しいものはどれか。

(1)沈降定数は超遠心操作において生体高分子が移動する速度に対応する。
(2)沈降定数はスベドベリ単位(S)で表される。
(3)大腸薗のリボゾームは大小2つのサブユニットからなっており、沈降定数に基づいて大きい方は50Sサブユニット、小さい方は30Sサブユニットと呼ばれる。
(4)大腸菌のリボゾームの沈降定数は80Sである。
(5)同じ質量の粒子の場合、形状が球に近いほど沈降定数は小さくなる。

(1) (2) (3) (4) (5)
@× × ○ ○ ×
A○ ○ × × ○
B○ × × ○ ×
C○ ○ ○ × ×
D× ○ × ○ ○

4-22 メンデルの遺伝の法則に関する以下の実験例について、誤った記述は@〜Dのうちどれか。

エンドウ豆の丸い種子 (R:優性) としわのある種子 (r:劣性) ならぴに黄 (Y:優性) と緑 (y:劣性) という色の種子を使って以下の実験を行った。雑種第I世代は(RrYy)としたとき、これらを掛け合わせた雑種第2世代の表現型は以下のとおりとなる。なお、以下の数値は試料数を増やした場合の概数とする。

@丸くて緑色の種子が得られるのは16分の3である
A黄色の種子が得られるのは4分の3である。
Bしわのある緑色の種子が得られるのは16分の1である。
C丸くて黄色の種子が得られるのは8分の7である。
Dしわがあって黄色の種子が得られるのは16分の3である。

4-23 タンパク質を構成する20種のアミノ酸に関する次の(1)〜(5)の記述のうち、正しいものの個数を@〜Dの中から選べ。

(1)含硫アミノ酸(硫黄を含むアミノ酸)は、システインとメチオニンのみである。
(2)0H基(水酸基)を含むアミノ酸はセリンとスレオニンのみである。
(3)芳香環を有するアミノ酸はフェニルアラニンとチロシンのみである。
(4)バリン、ロイシン、イソロイシンは代表的な極性アミノ酸である。
(5)リジン、アルギニン、ヒスチジンは塩基性アミノ酸である。

@1つ A2つ B3つ C4つ D5つ

4-24 DNA及びRNAに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@DNAは通常、2本のポリデオキシリボヌクレオチド鎖からなる、右巻きの二重らせんである。
ADNAの二重らせんは、高温、極端なpH、水素結合を壊す薬剤によって2本の鎖に分かれる。これを分解という。
B真核生物では、DNAがヒストンコアの周囲に左巻きに巻き付いて、負の超らせんが生じている。
CRNAはDNAとことなり、主鎖には2'デオキシリボースではなく、リボースを含む。
DRNAには、細胞内で化学反応を触媒する酵素として働くものがあり、リボザイムとよばれる。

4-25 真核生物の染色体の記述に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@多くの真核生物の各染色体には、2個のテロメアが存在する。
A多くの真核生物の各染色体には、1個のセントロメアが存在する。
B多くの真核生物の各染色体には、1個の複製起点が存在する。
Cセントロメアは、DNA複製後に各染色体の2個のコピーを分離する。
D娘染色体は、2個の娘細胞に1個ずつ分配される。

4-26 RNAの塩基の対合に関して、コドン・アンテコドンの関係は重要である。アンチコドンとして、第5の塩基のイノシンが使われている場合も発見された。次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@アンチコドン中イノシンは、コドン中のアデニン、ウラシルまたはシトシンと塩基対を形成する。
Aメチオニンのコドンは「AUG」の1種である。
B終始コドンをアミノ酸に読み替えるために、サプレッサーtRNAが存在する。
C1種類のtRNAが、複数種のコドンを認識できる。
D「UAA」、「UGA」および「UAG」の3種の終止コドンに対応するtRNAが存在する。

4-27 プロテオミクスに困する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@二次元電気泳動では、通常、まずSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)の後に、等電点電気泳動を行う。
Aタンデムマス(MS/MS)解析の手法で、各タンパク質の分子両に関する情報を得ることができる。
B質量分析で得られる情報とアミノ酸配列データベースを照合してタンパク質が同定できる。
Cタンパク質をトリプシン処理すると、リジンやアルギニンのカルボキシル基側で切断される。
D二次元電気泳動による分離後、各タンパク質は別々に質量分析にかけることができる。

4-28 細菌の遺伝子発現に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

@特定の代謝経路の関与する複数の酵素群をコードする単一のmRNAができる。このmRNAは複数の遺伝子をもつので、ポリシストロン性mRNAと呼ばれる。
Aラクトースオペロンではレプレッサーがプロモーターに結合すると発現抑制状態となるが、ラクトース等の誘導物質が存在するとレプレッサーがプロモーターから遊離してオペレーターに結合して転写が開始される。
Bオペロンの制御機構において、プロモーターとオペレーターはトランス制御因子であり、レプレッサーはシス制御因子である。
C典型的な大腸菌のプロモーターには、翻訳開始コドンの35塩基対上流と1O塩基対上流に重要な配列が存在する。
Dラクトースオペロンに存在するlacZ遺伝子はβ-グルコシダーゼをコードしている。

4-29 生体内の金属イオンに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@ヒト血漿中の金属イオンは、カリウムイオンが一番多い。
Aカルシウムイオンは、細胞内情報伝達に関与する。
Bマグネシウムイオンは、DNAやRNAを切断するタンパク質の活性部位に関与する。
Cナトリウムイオンは、細胞の活動電位に関与する。
D亜鉛イオンは、転写因子の構造形成に関与する。

4-30 代謝に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

@代謝とは、生体内で行われる物理化学反応の総体、または特定の分子に関与する物理化学反応の総体である。
A一次代謝とは、生物種に固有の機能を提供する基礎代謝のことである。
B解糖系は、グルコースをピルビン酸などの有機酸に分解する経路である。
C大賜菌のように、グルコースとアンモニアをそれぞれ唯一の炭素源、窒素源にできるものがある。
D反芻動物の場合は、共生微生物がセルロースを分解して生じた低級脂肪酸を利用できるように適応している。

4-31 バイオテクノロジーで利用される主な膜分離法と主な利用目的に関する次の記述のうち、正しいものには○、誤っているものには×をつけた@〜Dの組合せのうち、正しいものはどれか。

膜分離法 主な利用目的
(1) 精密ろ過法(MF) 希薄アルコールの濃縮
(2) 限外ろ過法(UF) タンパク質の分離・濃縮・脱塩
(3) 逆浸透法(RO) 糖、アミノ酸、抗生物質の分離・濃縮
(4) 電気透析法(ED) 電解質等の分離
(5) 浸透気化法(PV) 除菌、清澄化

(1) (2) (3) (4) (5)
@ × ○ ○ ○ ×
A ○ ○ × ○ ×
B ○ × × ○ ○
C ○ × ○ × ○
D × ○ ○ × ○

4-32 遺伝子治療に用いられるベクターに関する次の記述うち、誤っているものはどれか。

@レトロウイルスベクターは、DNA断片をゲノム内へ安定的に挿入できるが、確立的挿入であり、分裂綱胞のみの感染である。
Aアデノウイルスベクターは、大きなDNA断片を組み込めるが、細胞のゲノムヘの挿入が難しい。
Bアデノ随伴ウイルスベクターは、DNA断片のゲノムヘの挿入は安定的であるが、挿入できる外来DNAの容量が他のウイルスベクターに比較して少ない。
Cリポソームベクターは宿主の免疫への影響が大きいため、繰り返しの投与ができない。
Dnaked DNAは感染リスクが低いが、DNA断片を細胞のゲノムヘ導入する効率と安定性が低い。

4-33 菌体や細胞の破砕方法と操作の原理に関する次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

破砕方法 操作の原理
@超音波法 超音波による振動破砕
Aフレンチプレス 急激な加圧による破砕
B浸透圧法 低張液中ヘ置くことによる浸透圧の差で破砕
C酵素法 リゾチーム等による細胞壁溶解
D凍結・融解法 凍結と融解の繰り返しによる破壊

4-34 バイオテクノロジーで重要な微生物に関する次の(1)〜(5)の記述のうち、正しいものの個数を@〜Dの中から選べ。

(1)Escherichia coliは遺伝子クローニングの実験に使われ、外来性の遺伝子をクローン化できるように色々なベクターか作成されている。
(2)Pseudomonas属には遺伝的に芳香族化合物を分解できる種が多く、環境改善の研究で利用される。
(3)Bacillus subtilis は、プロテアーゼやアミラーゼの生産に利用される。
(4)Streptomyces coelicolor は、セルロースやキチンの分解に利用することができる。
(5)Corynebacterium glutamicum のアミノ酸生産調節変異株は、グルタミン酸やリジンの発酵生産に利用されている。

@1つ A2つ B3つ C4つ D5つ

4-35 食品成分と機能佳に関する次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

@カゼインホスホペプチド カルシウム吸収促進
Aキトサン コレステロ一ル低減化
Bカツオ由来魚肉ペプチド 血圧降下作用
Cエイコサペンタエン酸 中性脂肪低下
Dポリデキストロース 抗血栓


正解
問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解
1 4 6 3 11 3 16 5 21 4 26 5 31 1
2 2 7 5 12 4 17 2 22 4 27 1 32 4
3 1 8 3 13 1 18 5 23 2 28 1 33 2
4 4 9 5 14 2 19 2 24 2 29 1 34 5
5 4 10 1 15 3 20 5 25 3 30 2 35 5