平成21年度技術士第一次試験専門科目問題(農業部門) | 各部門の部屋Topへ 第一次試験過去問題Topへ |
W 次の35問題のうち25問題を選択して解答せよ。(専門科目解答欄に1つマークすること。)
W−1 下図は、我が国の主な食料の品目別輸入率の水位を示したのである。図中のA〜Eに当てはまる品目の組合せとして、正しいものは@〜Dのうちどれか。
A B C D E
@ 果実 肉類 牛乳・乳製品 野菜 米
A 果実 肉類 牛乳・乳製品 米 野菜
B 肉類 牛乳・乳製品 果実 野菜 米
C 肉類 牛乳・乳製品 果実 米 野菜
D 肉類 果実 牛乳・乳製品 野菜 米
W−2 最近の我が国の農業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 2005年の農家戸数は285万戸と1960年比で約2分の1、同じく農業就業人口は335万人と約4分の1にまで大きく減少している。
A 2006年における米の産出額に占める主業農家の割合は4割弱となっており、他の作物に比べてかなり低い。
B 2007年の農業産出額は、1990年比で約30%減少している。品目別の農業生産指数も、近年は多くの品目で低下傾向である。
C 耕地面積は、1961年の609万haをピークに一貫して減少し、2008年の耕地面積はピーク時の8割の504万haとなっている。
D 耕地利用率は長期的に低下傾向で推移しており、2007年は92.6%である。
W−3 平成20年に成立した「農林漁業有機物資源のバイオ燃料の原料材として利用の促進に関する法律」(農林漁業バイオ燃料法)において、相当程度の需要が見込まれるものとして政令で定めた「特定バイオ燃料」に該当しないものは、次のうちどれか。
@ 木炭
A ヘキサン
B エタノール
C 脂肪酸メチルエステル
D メタン
W−4 作物とその生産量が世界第1位の生産国との組合せについて、近年(2005〜2007年)の状況からみて、誤っているものは次のうちどれか。
@ 米−タイ
A とうもろこし−米国
B 大豆−米国
C なたね−中国
D ばれいしょ−中国
W−5 世界の食糧需給に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 2007年の小麦、とうもろこし、米、大豆、牛肉及び豚肉の輸出量は、それぞれの品目について上位1〜5位の国・地域で全体の7割以上を占めており、特定の国・地域に集中している。
A 世界の穀物需要量は、人口の増加、中国・インド等の畜産物消費量の増加、バイオ燃料の原料への仕向量の増加等により増加傾向で推移している。
B 世界の1人当たりの穀物収穫面積は、1962年の21a/人から、2003年には20a/人へとほぼ横ばいとなって推移している。
C 世界の穀物の単収は、1961〜1963年平均の1.3t/haから、2002〜2004年平均の2.9t/haへと2.2倍に増加した。
D 2008年の我が国の農産物輸入は、米国、EU、中国、豪州、カナダの上位5位の国・地域で総額の約7割を占めている。
W−6 光合成による二酸化炭素の固定に関して、次の作物のうちC4植物はどれか。
@ イネ
A コムギ
B トウモロコシ
C ダイズ
D トマト
W−7 作物とその可食部の組合せとして、次のうち誤っているものはどれか。
@ カンショ(サツマイモ)−根
A バレイショ(ジャガイモ)−茎
B タマネギ−根
C サトイモ−茎
D ハス(レンコン)−茎
W−8 作物の機能性に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ ニンニクの臭いの主成分であるアリシンは、成分の1つであるアリインが酵素により分解されてでき、ビタミンCの効力を増強することが知られている。
A ゴマの種子には、セサミン、セサモリン等のリグナン類等が含まれており、生体内において様々な機能性を持つことが知られている。
B キャベツには、抗胃潰瘍性のある機能性成分ビタミンU(塩化メチルチオニンスルホニウム、キャベジン)が含まれていることで有名である。
C ヤーコンはフラクトオリゴ糖を含み、ビフィズス菌の増殖による整腸作用などの機能性が注目されている。
D ソバ血管増強作用のあるルチンや抗酸化成分などが含まれていることで注目されており、苦ソバと呼ばれるダッタンソバではこれらの含量が普通ソバの数十倍高いという報告がある。
W−9 土壌に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
@ グライ層は、火山灰土壌の畑地によくみられる通気性のよい酸化状態の土層をいう。
A ポソドルは、熱帯性の赤色土壌の総称である。
B 土性分類で、壌土は埴土より粘土含量の多い土である。
C 土壌モノリスは、テンシオメーターと同様に、土壌水分を測定する機器である。
D 心土層は、作土層より下の土層の総称である。
W−10 肥料取締法で「特殊肥料」とされるのは、次のうちどれか。
@ 尿素
A 石灰窒素
B なたね油かす及びその粉末
C たい肥
D 生石灰
W−11 植物の病気に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 植物ウイルスは生きた細胞内でのみ増殖でき、増殖には宿主細胞の代謝系を利用する。
A イネいもち病やイチゴ灰色かび病は、それぞれPyricularia oryzaeやBotrytis cinereaといった菌類によって引き起こされる病気であり、胞子によって伝染する。
B ファイトプラズマは、ヨコバイ菌やキジラミ類の昆虫によって伝搬するウイルス病の一種である。
C カンキツグリーニング病は、ミカンキジラミが媒介するグラム陰性細菌の感染が原因であり、熱帯、亜熱帯の柑橘類に大きな被害を与えている。
D 細菌による病徴としては、軟腐症状を呈して腐敗する、斑点性の病斑を形成する、導管閉塞による萎縮、葉や花などの褐変、器官の一部の肥大などがある。
W−12 害虫防除法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 総合的病虫管理とは、あらゆる適切な技術を相互に矛盾しない形で使用し、経済的被害を生じるレベル以下に害虫個体群を減少させ、かつその低いレベルに維持するための害虫管理システムのことをいう。
A 昆虫性フェロモンを圃場に設置して、雌雄の交信を阻害する交信攪乱法によって害虫の被害軽減を図る技術が実用化している。
B 国内で生物農薬を販売するには農薬登録が必要であり、そのための試験を経て、チリカブリダニなどが実用化されている。
C メチルオイゲノールという雄成虫誘引剤と殺虫剤を組み合わせた雄除去法によって、1986年沖縄県全域のウリミバエは根絶された。
D 昼間活動性の害虫では、種々の可視光線に反応することが知られており、黄色や青色の粘着リボンや黄色水盤トラップなどが利用されている。
W−13 花粉交配昆虫に関する次の記述の、(A)〜(C)に入る語句の組合せとして正しいものは@〜Dのうちどれか。
花粉交配に関与する昆虫は(A)と呼ばれており、イチゴ、メロン等果菜類などn園芸作物生産においては、(B)の利用は省力化を図る上で欠かせないものになっている。しかし、近年、(B)の不足が新聞紙上でも話題になっている。代替方法の1つとして、おうとうの施設栽培において(C)の利用が検討されている。
A B C
@ ポリネーター クロマルハナバチ ミツバチ
A プレデター ハナアブ ミツバチ
B ポリネーター ミツバチ クロマルハナバチ
C プレデター ハナアブ クロマルハナバチ
D ポリネーター ミツバチ ハナアブ
W−14 炭水化物に関する次の記述の、(A)〜(C)に入る語句の組合せとして正しいものは@〜Dのうちどれか。
炭水化物には消化吸収されるものと、消化吸収されないものとがある。前者はぶどう糖や(A)などの単糖、(B)やマルトースなどの二糖、マルトオリゴ糖、でんぷんなどである。後者は難消化性オリゴ糖や糖アルコール、食物繊維などである。消化吸収される炭水化物は約(C)kcal/gのエネルギーを産生するが、消化吸収されない炭水化物は腸内細菌による発酵分解の程度によってエネルギー産生量が異なり、有効エネルギー量は0〜2kcal/gと考えられている。
A B C
@ しょ糖 乳糖 4
A しょ糖 果糖 9
B 果糖 しょ糖 4
C 果糖 乳糖 9
D 乳糖 果糖 4
W−15 GAP(Good Agricultural Practice)に関する次の記述の、(A)〜(C)に入る語句の組合せとして正しいものは@〜Dのうちどれか。
農業者・産地自らが、作物や地域の状況等を踏まえ、(A)の計画を立て、(B)を決定し、(B)に従い(A)を行い、記録し、記録を点検・評価し、(C)を見いだし、次回の作付けに活用するという一連の手法をいう。
A B C
@ 経営 販売目標 損益分岐点
A 農作業 点検項目 損益分岐点
B 農作業 販売目標 損益分岐点
C 農作業 点検項目 改善点
D 経営 販売目標 改善点
W−16 食品のリスクに関する次の記述の、(A)〜(D)に入る語句の組合せとして正しいものは@〜Dのうちどれか。
リスク(A)は、食品中に含まれる特定の物質や病原菌などが人の健康に及ぼす影響について科学的に(B)するリスク(B)、リスク(B)の結果に基づいて、国民の食生活などの状況を考慮し、基準の設定や規制などの行政的な対応を行うリスク(C)、リスク(B)の結果やリスク(C)の手法について情報を共有しつつ、消費者、事業者、行政機関などがそれぞれの立場から情報や意見を交換するリスク(D)の3要素から構成されている科学的手法である。
A B C D
@ 分析 調査 評価 コミュニケーション
A 評価 分析 コミュニケーション 管理
B 分析 評価 管理 コミュニケーション
C 評価 調査 管理 コミュニケーション
D 調査 評価 コミュニケーション 管理
W−17 食品の微生物制御に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 食中毒・腐敗防止の3原則として、「付けない、増やさない、殺す」ということがよく言われる。
A 低温殺菌は、食品を冷凍することにより微生物を殺菌するものであり、食品の品質に影響を与えないという利点がある。
B 食品の腐敗細菌には食塩濃度が5〜10%になると増殖できなくなるものが多い。
C 塩蔵品やジャム、羊羹などのように、塩分や糖分の高い製品では食品中の水の大部分が結合水の形で存在しているため、微生物はほとんど増殖できない。
D 一般の細菌は中性からややアルカリ性でよく生え、pHが4〜5以下になると生えないものが多い。
W−18 食品表示に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 「消費期限」とは、定められた方法により保存した場合において、安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日のことである。
A 「賞味期限」とは、定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日又は年月のことである。
B 返品された商品でも、検査を行った上で問題がなければ、出荷時に付した期限を延長することは可能である。
C 複数の野菜を混ぜ合わせたものは、それ自身が1つの製品であることから加工食品となるため、加工食品品質表示基準に従って名称、原材料名等を表示する。
D わかりやすく表示する場合には、加工食品品質表示基準に示されている別記様式以外の様式であっても認められる。
W−19 ウシの飼料に関する次の記述の、(A)〜(C)に入る語句の組合せとして正しいものは@〜Dのうちどれか。
ウシの飼料は粗飼料と濃厚飼料に分類できる。粗飼料は植物体の(A)を主に利用するもので、(B)や稲わらなどが含まれる。また、濃厚飼料には(C)や豆腐粕、魚粉なども含まれる。
A B C
@ 茎葉 エンバク 米ぬか
A 子実 青刈トウモロコシ 米ぬか
B 茎葉 ギニアグラス ビートトップ
C 子実 青刈トウモロコシ 米ぬか
D 茎葉 エンバク ビートトップ
W−20 家畜の消化器官に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ ニワトリは歯を持たないかわりに、小石を飲み込んで筋胃に蓄え、食物をすりつぶすのに利用している。
A ブタは上顎と下顎に切歯、前臼歯を持つが、ウシは切歯と犬歯を持たない。
B ウシの成牛では第1胃が4つの胃の全容量の約80%を占めているが、第1胃が発達するのは、哺乳期が終わり固形物を食べるようになってからである。
C ウマにはよく発達した盲腸があり、腸内細菌が食物繊維を消化するのを助けている。
D ニワトリでは尿も糞も排泄腔から排泄される。
W−21 畜舎(鶏舎も含む)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 規模拡大が進んだ多頭羽飼育の畜舎では、限られた労働力で一定時間内に作業を終える必要から、作業性が強く求められる。
A 畜舎には家畜に由来する騒音や悪臭、水質汚濁の防止など、地域社会に迷惑をかけない社会性が求められている。
B 畜舎には収容されている家畜の生産性を高める居住性と、作業をする人の命を守るための安全性が求められる。
C 畜舎には健全な畜産経営を行うため、償却費が過大になることがないよう経済性が求められる。
D SPF豚の畜舎は無菌状態を保持するため、畜舎内を定期的に滅菌消毒する必要がある。
W−22 家畜・家禽の疾病に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 口蹄疫は、ウシ、ブタなど偶蹄類がかかる伝染力の強いウイルス性の疾患で、我が国では平成12年3月、92年ぶりに発生した。
A 高病原性鳥インフルエンザは、かつて家禽ペストと呼ばれ、原因細菌はペスト菌の仲間である。
B 牛海綿状脳症は、我が国では平成13年より平成21年まで毎年発症例があり、原因はプリオンと呼ばれるタンパク質の一種であるといわれている。
C 管理の悪い放牧地では、ウシがワラビやキョウチクトウなど有毒植物を食べて中毒を起こすことがある。
D 反芻家畜では、尿素など非タンパク態窒素もタンパク源として利用できるが、過剰に給与するとアンモニア中毒を引き起こす。
W−23 平成20年12月に閣議決定された「土地改良長期計画」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 食料自給率の向上を図るため、国営による大規模な農地の造成を積極的に行う。
A 農地の整備による生産性の向上と認定農業者、集落営農組織、農業生産法人等の意欲と能力のある経営体への農地の利用集積を進めるとともに、農地の面的集積を促進する。
B 基幹的農業用用排水施設のストックマネジメントの実施により、既存ストックを有効活用してライフサイクルコストの低減を図る。
C 多様な主体の参加による新たな農村協働力の形成を促進し、農地、農業用水等の適切な保全管理を確保する。
D 農村地域における豊かな生態系とそのネットワークの保全・再生、良好な景観の形成等を推進し、自然や景観と農業生産が調和した豊かな田園自然環境の創造を図る。
W−24 我が国の「農業振興地域の整備に関する法律」の農業地域の整備と振興に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
@ 農業振興地域の指定は、農業生産性が高く、持続的農業が可能な地域に限られるため、過疎化が進む中山間地域は除かれる。
A 農業振興地域と「都市計画法」の市街化区域は、重複していない。
B 農業振興地域整備計画は、5年後を見通して国が定めるものである。
C 農業振興地域の農用地区域内の農地は、原則として転用が許可されないが、公共施設用地は例外とされている。
D 農業振興地域の農用地区域では、農業生産基盤の整備は可能であるが生活環境施設の整備はできない。
W−25 農林業活動がもたらす多面的機能の経済的価値を外部経済として計量的に評価する場合に、一般的に使用される手法でないものは次のうちどれか。
@ 費用便益分析
A CVM(仮想市場評価法)
B ヘドニック法
C トラベルコスト法
D 代替法
W−26 水田の用水計画に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
@ 水田の減水深は、水稲からの蒸散量と水田面からの蒸散量を合計したものである。
A 栽培管理用水には、掛流し、深水、浅水、中干しなどの水管理に要する用水である。
B かんがい期間中に水田に降った雨水は、全て有効雨量として利用が可能である。
C 送水損失量は、用水路の性状に影響を受け、用水路の舗装化、管路化に伴い増大する。
D 粗用水量は、純用水量から送配水の途中で失われる水量を差し引いたものである。
W−27 かんがい排水施設に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 頭首工の位置は、河川のミオ筋が安定し、確実に取水できるところが望ましい。
A 開水路は管水路に比べて、一般に建設費が安いが、ゴミ・汚水の流入、人身事故の危険性などの問題がある。
B 長大な水路の途中に設置する調整池の役割は、上流からの送水量と下流の必要水量を調整し、水路での水量損失を防ぐとともに、弾力的な送水管理を行うことである。
C 排水機場の位置は、できる限り地区の最低部で、経済的なポンプ運転が可能なところが望ましい。
D 排水路の護岸を行う場合は、通常20年に1回起こる洪水を対象とする。
W−28 水田の漏水抑制に最も有効な工法をつ選定するとすれば、次のうちどの組合せか。
@ 客土、心土破砕
A 除礫、床締め
B 混層耕、除礫
C 床締め、客土
D 心土破砕、混層耕
W−29 塩類集積に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 土壌の表層に集積する塩類は、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの塩化物、硫酸塩、炭酸塩など、水に溶け難い塩類である。
A 不適切な水管理によって生じる塩類集積は、過放牧、過耕作、薪炭材の過剰な採取と並んで、砂漠化の人為的要因の1つとされている。
B 周囲に農地が存在する地域の地下水は、地表水に比べて塩類濃度が高く、かんがいによって塩類が集積しやすい。
C 土壌中に集積した塩類は、土壌水の浸透ポテンシャルを上昇させるため、作物の水分吸収を低下させる。
D 塩類集積は、蒸発量が降雨量を上回る半乾燥ないし乾燥地の排水不良地帯のほか、ハウス栽培でも生じる。
W−30 我が国において農地保全対策が必要となる特殊土壌に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ マサ土とは、関東地方に広く分布する玄武岩の風化残積土で、通常は粘質度が高いが、わずかの水分が浸透しただけで流動しやすくなり、激しい土壌流亡を起こす。
A コラとは、開聞岳の噴火による火山灰、火山砂、火山礫が凝固したもので、黒色火山灰土の間に固い層をなし、雨水の遮断層となり表土の流亡を誘発する。
B アカホヤとは、主に九州と四国の一部に分布している軽石質の黄褐色特殊土壌で、表層近くに堆積し、極度に土層中の空隙が多く、植物の根の伸長を阻害する。
C シラスとは、九州南部を中心に堆積している酸性ガラス質かつ軽石質の灰色の火山性土で、粒子の比重が小さいために大規模にガリを形成しやすい。
D ボラとは、比較的新しい火山活動により噴出した軽石が堆積したもので、大隈半島の北部に分布し、粘着力がないため浸食を受けやすい。
W−31 測量方法やその目的に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 平板測量は、図紙を貼った平板を三脚に固定し、アリダードとトランシットを用いて方向角を測定して図紙上に図解する測量である。
A 水準測量は、地表面の標高又は高低差を求める測量で、レベルと標尺を用いて行う直接水準測量と三角水準測量などの間接水準測量がある。
B 地形測量は、土地の起伏の状況、自然物及び人工物の位置と形状を選定して、地形図を作るための測量である。
C 路線測量は、道路、水路、鉄道などの狭長な地域に作られる施設の設計、施工のために行う測量である。
D 三角測量は、見通しのできる三角点をつくり、その1辺と三角形の内角を測定して他の2辺の長さを算出、又は1辺の方向角から他の点の位置を決める測量である。
W−32 土の原位置試験に関する「試験の名称」、「試験結果から求められるもの」及び「試験結果の利用」の組合せとして、正しいものは次のうちどれか。
試験の名称 試験結果から求められるもの 試験結果の利用
@ 弾性波探査 地盤の比抵抗値 地盤構造の推定
A 平板載荷試験 コーン指数 締固めの管理
B スウェーデン式サウンディング せん断力 地盤の安定計算
C 電気探査 透水係数 地盤改良工法の設計
D 標準貫入試験 N値 地盤の締まり具合の判定
W−33 農業水利施設に使用されるコンクリートに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 粗骨材の最大寸法は、用水路に使用されるコンクリートとダムに使用されるコンクリートでは異なる。
A AE剤を用いると、コンクリートのワーカビリティーが良くなり、凍結融解に対する耐久性も改善する。
B コンクリートの設計基準強度は、一般の構造物コンクリートでは材令28日の供試体の圧縮強度に基づいて定める。
C 一般に、水セメント比を小さくすると、セメント量が多くなるので、コンクリートの圧縮強度が増大する。
D 一般に、セメントペースト量はそのままで、細骨材率を変えて細骨材を減らすと、固練りのコンクリートとなる。
W−34 我が国の農村景観と農業農村整備における景観配慮に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 農村の美しさは、農村に必要な機能を備えた上で、農村の景観を構成する要素が造形的に調和することにより発現される。
A 景観は、見る側の「視点」と、見る対象である「視対象」の関係によって成立する。
B 景観配慮の基本原則は、「除去・遮蔽」、「修景・美化」、「保全」、「創造」である。
C 景観に配慮した事業の実施においては、住民参加を促し、地域の合意を形成しながら進めていくことが重要である。
D 色や形、素材など地域の景観に共通する暗黙の約束事をランドマークといい、これを施設の計画・設計に活用することは、周辺景観との調和を図るのに役立つ。
W−35 農業・農村と生物多様性に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
@ 昔から人間による農業の営みが、人々にとって身近な自然環境を形成し、多様な生物が生息生育する上で重要な役割を果たしてきた。
A 農業は、本来、生物多様性と自然の物質循環が健全に維持されることにより成り立つものである。
B 有機農業をはじめとした環境保全型農業は、生物多様性保全に役立つ。
C 水田や水路での生きもの調査などによって自然と触れ合うことにより、生物多様性の恵みを認識し、自然との共生への理解を深めることができる。
D 農村地域の活力が低下し、里地・里山の管理が十分できなくなっているが、一方ではこれにより里地・里山の生物多様性保全にとって有利な状況が出現している。
正解 | |||||||||||||||||||
問題 | 正解 | 問題 | 正解 | 問題 | 正解 | 問題 | 正解 | 問題 | 正解 | 問題 | 正解 | 問題 | 正解 | ||||||
1 | 1 | 6 | 3 | 11 | 3 | 16 | 3 | 21 | 5 | 26 | 2 | 31 | 1 | ||||||
2 | 4 | 7 | 3 | 12 | 4 | 17 | 2 | 22 | 2 | 27 | 5 | 32 | 5 | ||||||
3 | 2 | 8 | 1 | 13 | 3 | 18 | 3 | 23 | 1 | 28 | 4 | 33 | 5 | ||||||
4 | 1 | 9 | 5 | 14 | 3 | 19 | 4 | 24 | 2 | 29 | 1 | 34 | 5 | ||||||
5 | 3 | 10 | 4 | 15 | 4 | 20 | 2 | 25 | 1 | 30 | 1 | 35 | 5 |