平成20年度技術士第二次試験問題 (農業部門) |
提供: 玉川多摩ちゃんさんほか |
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農業一般 U次の3問題の中から1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記L、答案用紙3枚以内にまとめよ。) 各問題の図は平成18年度及び平成19年度の「食料・農業・農村白書」から引用した。 U−1 担い手の育成・確保と我が国農業の体質強化について、下図を参照して、その現状と課題を説明するとともに、課題に対する対応策を述べよ。 U−2 我が国の食料の安定確保と食料自給率向上について、下図を参照して、その現状と課題を説明するとともに、課題に対する対応策を述べよ。 U−3 農村資源の活用と農村環境の向上について、下図を参照して、その現状と課題を説明するとともに、課題に対する対応策を述べよ。 |
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専門問題(12-1 畜産) T 次の2問題(T−1、T−2)について解答せよ。 T−1 次の5設問のうち1設問を選んで解答せよ。(解答設問番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。) T−1−1 昨今の畜産の最大の課題は輸入飼料価格の高騰である。「海外からの安い輸入穀物」という考え方は通じなくなってきた。そこで、酪農、肉牛、養豚、養鶏のうち1つを取り上げ、今後の飼料対策について述べよ。 T−1−2 「攻めの農業」ということで、我が国の農畜産物の輸出が振興されている。また、海外においても日本食に注目が集まり、日本の食材を輸出するチャンスでもある。そこで、酪農、肉牛、養豚、養鶏のうち1つを取り上げ、今後の農畜産物輸出について対策と課題を述べよ。 T−1−3 20世紀における畜産の発展は、欧米において展開した工場的生産システムによるところが大きく、例えば、牛のスタンチョンや豚・鶏のゲージ飼育はその典型である。しかし、21世紀に入って、西欧の畜産先進国では家畜福祉畜産へ転換する兆しが見られる。そこで、酪農、肉牛、養豚、養鶏のうち1つを取り上げ、今後の家畜福祉的観点からの飼養管理について対策と課題を述べよ。 T−1−4 それぞれの地域における畜産が活性化するには、地域に特徴がある畜産物を創意と工夫で生み出し、地域全体の産業として展開する必要がある。そこで、酪農、肉牛、養豚、養鶏のうち1つを取り上げ、あなたの地域において、今後の展開で考えられる方策と課題を述べよ。 T−1−5 家畜ふん尿の処理・利用については、「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が施行されたことで改善が進んでいる。そのような中でたい肥の過剰生産が問題になりつつあり、今後はたい肥の利用促進が求められる。そのためには利用者となる耕種農家が求める品質のたい肥生産やたい肥の新しい利用についての技術開発が必要である。そこで、たい肥の利用促進について技術的視点から、その対策を述べよ。 T−2 次の8設問のうち2設問を選んで解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ2枚以内にまとめよ。) T−2−1 新たな「食料・農業・農村基本計画」(平成17年3月策定)では、飼料自給率を25%から35%へ向上させることとしている。そこで、酪農、肉牛、養豚、養鶏のうち1つを取り上げ、飼料自給率低下の要因を分析し、今後の飼料自給率向上対策について述べよ。 T−2−2 近年、家畜育種においては種畜の育種価評価法が普及し、飛躍的な遺伝的改良量が報告されている。これには長年、血統情報と能力記録をデータベースとして蓄積してきた関係者の努力と、コンピュータの発展に負うところが大きい。そこで、酪農、肉牛、養豚、養鶏のうち1つを取り上げ、育種改良に関する今後の展開と課題について述べよ。 T−2−3 人獣共通感染症について、いくつかの感染症の特徴を述べ、そのうち1つを取り上げ、その防疫の現状と対策について述べよ。 T−2−4 牛乳の消費量は、少子化や他飲料との競合で減少する中で,消費者サイドは、安全・安心な牛乳・乳製品はもとより、高機能性に興味・関心を示している。そこで、このようなニーズに応え、牛乳の消費拡大を目指す場合の問題点と技術的対応について述べよ。 T−2−5 我が国において世界で最初の成牛細胞由来クーロン牛の作出に成功して以来、体細胞クーロン牛の作出について多くの研究が行われ、多くの体細胞由来のクーロン牛が誕生している。しかしながら、まだクーロン牛の生産効率の大幅な改善には至っていない。そこで、その技術的な問題点と今後の技術的課題について述べよ。 T−2−6 近年、DNAの解析技術が飛躍的に進歩し、これを用いた疾患遺伝子の検査法が確立されている。今後も新たな疾患遺伝子の検査法が確立され、それらを有効活用して遺伝性疾患の発症を防ぎ、経済的損失を極力抑えることが期待される。そこで、酪農、肉牛、養豚、養鶏のうち1つを取り上げ、遺伝性疾患遺伝子のDNA検査に関する今後の展開と課題について述べよ。 T−2−7 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4次報告書が公表され、地球温暖化が確実に起こっていること、その原因は人間活動による温室効果ガスの増加であることが報告された。これに対して、温室効果ガスの削減技術開発が進められている。そこで、畜産からの温室効果ガスの排出抑制技術について、現状と問題点及び今後の展開について述べよ。 T−2−8 家畜個体識別システムは、EU諸国において、家畜防疫上の必要性から、牛について1950年代に取り組む国が現れ、1993年からEU連合として統一的に取り組み、1998年にはBSE問題への対処として耳標装着を義務化した。また、オランダ、フランス等においては、家畜防疫のみならず、農家経営の高度化、家畜改良の強化等に利用され、大きな成果を上げている。そこで、個体識別システムの我が国の現状と課題について述べよ。 |
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専門問題(12-2 農芸化学) T 次の2問題(T−1、T−2)について解答せよ。 T−1 次の6設問の中から1設問を選び、農芸化学の技術的視点から分析を行って、解答せよ。(解答設問番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。) T−1−1 地球温暖化防止に貢献するために、耕地土壌の炭素貯留機能を強化させる農法の実施に補助金を支払う制度を実施することとした場合、どのような農法を対象にすべきか、そして、農法ごとにどのような技術上の留意点を条件にすべきかを記述せよ。 T−1−2 有機栽培(JAS法に基づくもの)を推進する際に、作物生産及び環境保全に関して土壌肥料学的観点から問題となる点と、改善のための留意点を指摘せよ。 T−1−3 食の危害要因(ハザード)について解説するとともに、食品製造現場で特に問題となる危害要因を例示し、それに対するリスク低減技術の現状と問題点及び対応策について記述せよ。 T−1−4 生分解プラスチック製造技術の概説と、その利用及び意義について解説し、現状での問題点とその対応策について記述せよ。 T−1−5 ISO22000の概要と意義について解説し、有効に利用するために取り組むべき課題とその対応策について記述せよ。 T−1−6 食品循環資源の再利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)の概要を解説し、実施率目標達成のために取り組むべき課題とその対応策について述べよ。 T−2 次の10設問の中から2設問を選んで解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ2枚以内にまとめよ。) T−2−1 水田における湛水に伴う還元反応の逐次的進行過程を説明せよ。 T−2−2 硝化細菌の生理・生化学的な特徴を記述せよ。 T−2−3 アルミニウム耐性の高い作物の種類とその耐性メカニズムを記述せよ。 T−2−4 有機質肥料(普通肥料)からの無機態窒素の放出量を予測する手法を記述せよ。 T−2−5 食の安全性に関するリスク分析について解説せよ。 T−2−6 炊飯米の食味にとって重要な硬さと粘りの評価法について記述せよ。 T−2−7 超高圧食品加工技術の概要と特徴、並びに本技術を活用した事例について記述せよ。 T−2−8 動物性食品における5‘−イノシン酸の生成経路と、味に及ぼす影響について記述せよ。 T−2−9 食品の脱酸素及びガス置換包装の技術内容とその効果、並びに事例を2例以上記述せよ。 T−2−10 国際的に問題になっているカビ毒について例示し、その特性と対策について記述せよ。 |
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専門問題(12-3 農業土木) T 次の2問題(T−1、T−2)について解答せよ。 T−1 次の5項目のテーマの中から1項目を選び、その現状と課題を説明するとともに、そのテーマにおける農業土木技術の役割と今後取り組むべき対策について述べよ。(解答項目番号を明記して、答案用紙2枚以内にまとめよ。) T−1−1 農地利用の担い手への面的集積 T−1−2 中山間地域における都市農村交流基盤の整備 T−1−3 農村の都市化・混住化と土地改良施設の維持管理 T−1−4 土地改良施設の長寿命化 T−1−5 海外農業農村開発分野の技術協力 T−2 次の10設問の中から2設問を選び解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ2枚以内にまとめよ。) T−2−1 我が国の水田かんがいの水利用の特徴について説明するとともに、水田かんがいにおける計画用水量の算定手順と算定に当たっての技術的留意点について述べよ。 T−2−2 農地排水における洪水時排水と常時排水の相違を説明するとともに、洪水時排水計画策定の基本方針となる事項を挙げ、調査検討に当たっての技術的留意点について述べよ。 T−2−3 圃場整備の目的、効用について説明するとともに、傾斜地水田において事業費の抑制に配慮した圃場整備計画を作成するに当たっての基本的考え方と技術的留意点について述べよ。 T−2−4 農村整備の目的、内容について説明するとともに、今日的課題を踏まえた農村整備計画の策定に当たっての基本的考え方と技術的留意点について述べよ。 T−2−5 農用地開発又は干拓について、その目的、内容について説明するとともに、事業実施に当たっての環境影響評価と影響緩和対策について述べよ。 T−2−6 農道の新設又は改良による直接的・間接的効果について説明するとともに、農道の路線配置計画策定に当たっての基本的考え方と技術的留意点について述べよ。 T−2−7 農業集落排水処理施設整備の目的、内容及びその特徴について説明するとともに、その整備計画の策定に当たっての基本的考え方と技術的留意点について述べよ。 T−2−8 老朽ため池改修又は地すべり防止について、その目的、内容について説明するとともに、その事業計画を作成するに当たっての基本的考え方と技術的留意点について述べよ。 T−2−9 農業水利システムの水管理方式の供給主導型と需要主導型の特徴を説明するとともに、それぞれの管理方式に即した農業水利システムの施設整備計画及び水管理計画を策定するに当たっての基本的考え方と技術的留意点について述べよ。 T−2−10 農村集落内を通過する用水路(開水路)を現場打ちコンクリート水路として改修する工事について、施工計画書で取り上げるべき事項、内容について説明するとともに、その施工計画作成に当たっての基本的考え方と技術的留意点について述べよ。 |
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専門問題(12-4 農業及び蚕糸) T 次の2問題(T−1、T−2)について解答せよ。 T−1 次に示す4設問のうちから1設問を選んで解答せよ。(解答設問番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。) T−1−1 農産物価格の高騰が世界規模で進行している。これに関して現状を述べ、我が国における農業生産の将来について、あなたの専門分野から意見を述べよ。 T−1−2 遺伝子組換え作物について、その安全性評価を含めて現状を概説し、課題の将来方向と解決策等について、あなたの意見を述べよ。 T−1−3 新品種の育成が盛んになり、育成者権の保護とその侵害問題がクローズアップされている。ここでは、その現状を分析し、将来あるべき姿について、あなたの意見を述べよ。 T−1−4 IPM(総合的病害虫管理)と生物農薬について概説し、IPMを導入するに当たって生じる問題について、あなたの意見を述べよ。 T−2 次の6項目から2項目を選び、あなたの専門的立場から解説し、かつ意見を述べよ。(項目ごとに答案用紙を替えて解答項目番号を明記し、それぞれ2枚以内にまとめよ、なお、解答の書き出しには項目名を明記すること。) T−2−1 施設栽培と植物工場 T−2−2 養液栽培と養液土耕栽培 T−2−3 作物の多様性と関連国際条約 T―2−4 病虫害抵抗性と品種・栽培法 T−2−5 種子の予措と消毒 T−2−6 ゲノム解析と品種改良 |
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専門問題(12-5 農村地域計画) T 次の2問題(T―1、T−2)について農村地域計画の視点から解答せよ。 T−1 次の3項目のうち1項目を選び、習得した経験等をもとにあなたの考えを述べよ。(解答項目番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。) T−1−1 経済効果算定が国民経済に果たす役割と意義 T−1−2 耕作放棄地の解消方策 T−1−3 農村地域資源の利活用と保全・管理方策 T−2 次の5項目のうち2項目を選び、技術的視点から述べよ。(項目ごとに答案用紙を替えて解答項目番号を明記し、それぞれ2枚以内にまとめよ。) T−2−1 土地改良事業における費用対効果分析算定にあたって、多面的機能の定量化手法及び対応方策 T−2−2 農業農村整備事業における関係者の合意形成手法 T−2−3 農村地域計画に反映する循環型農業の推進方策 T−2−4 農地利用集積の阻害要因と推進方策 T−2−5 中山間地域集落の抱える課題と解消方策 |
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専門問題(12-6 農村環境) T 次の2問題(T−1、T−2)について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えること。) T−1 次の3項目のうち1項目を選び、その項目について技術的課題を3つ以上挙げ、解決策についてあなたの考え方を述べよ。(解答項目番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。) T−1−1 農村環境と生態系に配慮した農業農村整備 T−1−2 農業生産性の向上と持続性に配慮した環境保全型農業 T−1−3 環境保全を考慮した海外農業農村開発への技術協力 T−2 次の10項目のうち2項目を選び、その内容と技術的課題について説明せよ。(項目ごとに答案用紙を替えて解答項目番号を明記し、それぞれ2枚以内にまとめよ。) T−2−1 農業農村におけるバイオマスの利活用 T−2−2 農業農村における生物多様性 T−2−3 農用地における土壌汚染と対策 T−2−4 農業農村における水質保全 T−2−5 農村生活環境の保全と整備 T−2−6 農村における景観保全 T−2−7 農業農村のもつ多面的機能 T−2−8 農業農村における野生生物との共存 T−2−9 農業農村地域におけるビオトープ T−2−10 農業農村整備事業における環境影響評価 |
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専門問題(12-7 植物保護) T 次の2問題(T−1、T−2)について解答せよ。 T−1 次の3項目の中から1項目を選び、植物保護のあるべき姿から見た課題及びその対応策について、あなた自身の経験を踏まえて具体的に述べよ。(解答項目番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。) T−1−1 「植物防疫法」、「農薬取締法」、「食品衛生法」と植物保護技術 T−1−2 地球温暖化・環境変動に対処した農業生産と植物保護技術 T−1−3 消費者の食の安全・安心に配慮した農業生産と植物保護技術 T−2 次のAグループの3設問の中から1設問、Bグループの3設問の中から1設問を選んで解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ2枚以内にまとめよ。) (Aグループ) T−2−1 農薬飛散による周辺作物への影響防止対策として個々の農業者が努力しなければならない防止対策技術を列挙し、実施上の留意点を述べよ。 T−2−2 農林水産省は農業を環境保全を重視したものに転換していくため、平成17年に「農業環境規範」を策定した。その中の「作物の生産」の項で述べられている「効果的・効率的で適正な防除」で実施すべき事項を挙げ、実施上の留意点を述べよ。 T−2−3 我が国農産物の農薬使用量が多い理由としてコスメティック病虫害(外観損傷病虫害)重視の防除が挙げられている。これらが抱える問題点を述べるとともに農薬を低減するための方策、留意点を述べよ。 (Bグループ) T−2−4 病虫害防除にIPMを導入した以降生じた病虫害発生上の変化について具体例を挙げて解説し、問題点、対策について述べよ。 T−2−5 経済的被害許容水準と要防除水準とは何かを解説するとともに、今後の防除においてこれら両水準を取り入れることの重要性、問題点、対策について述べよ。 T−2−6 農林水産省では、鳥獣害防止総合対策事業により被害防止対策を支援している。平成20年度において、重点的に推進する対策の個体数調整、被害防除、生息環境管理それぞれについて解説するとともに実施上の留意点を述べよ。 |
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