平成17年度技術士第一次試験問題(化学部門)
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IV 次の35問題のうち25問題を選択して解答せよ。(解答欄に1つだけマークすること。)

IV-1 次のプラスチックの中で、融点が最も高いものはどれか。
① ポリエーテルエーテルケトン
② 66-ナイロン
③ ポリオキシメチレン(ポリアセタール)
④ ポリブチレンテレフタレート
⑤ ポリフェニレンスルフィド

正解 ①


IV-2 飽和脂肪族炭素上での求核置換反応に関する次の記述に対し、(a)~(e)に入る語句の組合せで正しいものはどれか。
    エタノール中での臭化メチル(ブルもメタン)とナトリウムエトキシドとの反応は(a)であり、反応は(b)で進行する。このとき、反応中心炭素の立体配置は(c)する。一方、臭化t-ブチル(2-ブロモ-2-メチルプロパン)の水中での加水分解反応は(d)であり、反応は(e)で進行する。
   (a)      (b)         (c)   (d)       (e)
① SN2    一段階       反転   SN1  カルボカチオン経由
② SN1    一段階       反転   SN2  カルボカチオン経由
③ SN1    一段階       保持   SN2  カルボカチオン経由
④ SN2 カルボカチオン経由 ラセミ化  SN1    一段階
⑤ SN2 カルボカチオン経由  保持   SN1    一段階

正解 ①


IV-3 次の化合物の中で、通常、工業的にプロピレンを出発原料としない化合物はどれか。
① 2-プロパノール ② プロピレンオキシド ③ クメン
④ アセトン ⑤ γ-ブチルラクトン 

正解 ⑤


IV-4 次の化合物の同一モル濃度水溶液を作り、室温でその酸性度を測定したとき、安息香酸より強い酸は、次のうちどれか。
① p-ニトロ安息香酸 ② フェノール
③ p-メチル安息香酸 ④ p-ヒドロキシ安息香酸
⑤ p-メトキシ安息香酸  

正解 ①


IV-5 アセトアルデヒドに低温で少量の水酸化ナトリウムの希釈水溶液を加えると3-ヒドロキシブタナールが生成し、このブタナールを過熱すると分子内脱水反応が進行してクロトンアルデヒドが得られる。この反応は次のうちどれか。
① Claisen縮合反応 ② Aldol縮合反応 ③ Michael付加反応
④ Perkin反応 ⑤ Cannizzaro反応

正解 ②


IV-6 次の文章において、下線部分が誤っているものはどれか。
アニリンに亜硝酸を反応させると① ベンゼンジアゾニウム塩が得られる。亜硝酸は通常、② 亜硝酸ナトリウムと塩酸より発生させる。この①から窒素がN2として脱離すると③ カルボアニオンが生じ、④ 求核試薬と反応し、窒素が結合していた炭素の位置で、この④の試薬と置換する。①はまた、フェノール類と反応させると、工業的に大量に生産されるアゾ染料が得られ、これは⑤ ジアゾカップリング反応と呼ばれている。

正解 ③


IV-7 アルコールがほぼ同じ分子量の炭化水素に比べて沸点が高いのは、水素結合によって分子同士が結びついているためである。典型的なO-H共有結合は431kJ/molだが、メタノール分子間の水素結合の大きさは、この共有結合に比べて、次のどの値に最も近いか。
 ① 40% ② 20% ③ 10% ④ 5% ⑤ 1%

正解 ④


IV-8 燃焼に関する次の説明のうち、誤っているものはどれか。
① あらかじめ気体燃料と空気を混合させないで燃焼させることを拡散燃焼という。
② 固体や液体自身の表面で酸素と接触しながら燃える燃焼を表面燃焼という。
③ 液体や固体の表面から蒸気が蒸発して酸素と混合して燃える燃焼を蒸発燃焼という。
④ 固体が加熱されて熱分解し、発生した可燃性ガスが酸素と混合して燃える燃焼を分解燃焼という。
⑤ 可燃物が燃焼に必要な酸素を含んでいるときに起こる燃焼で、外部からの酸素を必要としない燃焼を自己燃焼という。

正解 ②


IV-9 次世代クリーンエネルギーとして期待されるジメチルエーテルに関する次の説明のうち、誤っているものはどれか。
① 沸点、ガス比重などの物理的物性はLPG(プロパン)と類似している。
② 重量当たりの発熱量はLPG(プロパン)に比べて大きい。
③ 有機材料に対して膨潤・溶解させる溶媒作用がある。
④ 大気中では数十時間程度で分解し、その分解過程ではホルムアルデヒドを副生しない。
⑤ セタン価は軽油と同等以上である。

正解 ②


IV-10 石油製品に関する次の説明のうち、誤っているものはどれか。
① 自動車ガソリンの蒸気圧は使用条件や気温や気圧などの気候・環境条件が考慮される。
② 灯油は燃焼性が良く、煙や煤が発生しにくい事が必要であり、煙点が小さい方が好ましい。
③ 直留軽油中の硫黄化合物にはベンゾチオフェン類、ジベンゾチオフェン類が多く含まれている。
④ 重油は常圧残油、減圧残油に灯油、軽油などの留分を調合して製品化される。
⑤ 石油アスファルトにはストレート・アスファルトとブローン・アスファルトがある。

正解 ②


IV-11 油に関する次の説明のうち、誤っているものはどれか。
① マシン油は主として一般機械および車軸の潤滑に用いられる並級潤滑油である。
② 作業油は油圧機器の動力伝達、力の制御、緩衝などを行う装置の媒体液兼潤滑油である。
③ 切削油は金属切削で切削性と加工面の精度向上および工具寿命を延ばすために使用される。
④ スピンドル油は内燃機関の運動各部を潤滑するのに使用される潤滑油である。
⑤ 絶縁油は変圧器、開閉器などの絶縁および冷却に用いられる。

正解 ④


IV-12 石油の流動床式接触分解法に関する次の説明のうち、誤っているものはどれか。
① 重質留分を分解してガソリンやオレフィンなどを製造するプロセスである。
② 原料油中の残留炭素分が多いと再生塔の燃焼負荷が大きくなる。
③ FCC分解製品精留塔から重質留分として分解軽油、分解重油、分解残油等が分留されるほか、一部は原料油と共に再処理される。
④ 原料中の硫黄分が硫化水素に転換されることによって、生成油中の硫黄濃度が低下する。
⑤ 工業触媒は一般に小球状(beads)か粉末で、活性成分として白金が担持されている。

正解 ⑤


IV-13 合成高分子をその生成反応から分類したとき、誤っているものはどれか。
① ポリエチレン、ポリエステルは付加重合反応によって生成する。
② プロピレンオキシドやラクタムなどからは開環重合反応によって高分子が生成する。
③ 66-ナイロン、ポリカーボネートは重縮合反応によって生成する。
④ ポリウレタン、尿素樹脂は重付加反応によって生成する。
⑤ フェノール樹脂、メラミン樹脂は付加縮合反応によって生成する。

正答なし(出題ミスにより①と④の2つが正答)


IV-14 高分子に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
① ポリエチレン、ポリアミドなどのように熱をかけると軟化し、冷却すると元に戻る高分子を熱可塑性樹脂という。
② フェノール樹脂、尿素樹脂のように、熱をかけても軟化することのない高分子を熱硬化性樹脂という。
③ 熱可塑性樹脂は三次元的に橋かけした網目状構造をしている。
④ 通常、ポリエチレンやポリスチレンなどの合成高分子は、分子量分布を持つ分子の集合体である。
⑤ 合成した高分子の精製には、通常、蒸留法や再結晶法の適用は難しい。

正解 ③


IV-15 次の高分子の分解反応の説明のうち、正しいものはどれか。
① 窒素気流中で500℃に加熱すると、ポリメタクリル酸メチルは、側鎖分解を起こして分子量が低下する。
② 高分子は紫外線や熱によって分解されるが、放射線を照射しただけでは分解は進行しない。
③ 主鎖がC-C結合によりなるビニル系高分子は加水分解を受けやすいが、エステル、アミド、エーテル結合を有する高分子では、酸やアルカリによって加水分解を受けにくくなる。
④ 天然ゴムは、合成高分子と同様に微生物分解を受けない。
⑤ ポリスチレンは分子量が高くなるほど、機械的エネルギーの作用によってラジカルが発生し、主鎖の切断が生じやすくなる。

正解 ⑤


IV-16 次のラジカル開始剤の説明のうち、正しいものはどれか。
① ラジカル開始剤を大別すると,一元開始剤と二元開始剤があり、この中で一般にレドックス開始剤と呼ばれているものは、一元開始剤に分類される。
② 開始剤は使用温度によって使い分ける必要があり、例えば高温ではジエチル亜鉛が、極低温ではジクミルペルオキシドなどがよく使用される。
③ 過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンの組合せはFenton試薬と呼ばれ、二元開始剤の一つとして知られている。
④ アゾビスイソブチロニトリルは、生成ラジカルが炭素ラジカルなため、脱水素力に乏しいので、グラフト重合の開始剤には用いられない。
⑤ ジアルキルジスルフィドのS-S結合の結合解離エネルギーは、他の開始剤に比べて小さく、生成した硫黄ラジカルは、モノマーに対して反応性が高いため、反応性の低いモノマーの重合に有効である。

正解 ④


IV-17 化学反応や反応器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
① 発熱反応は、冷却したほうが反応は速く進む。
② 触媒は、反応の速度を変化させるが、平衡は変化させない。
③ 活性化エネルギーの大きな反応ほど、反応速度の温度変化が大きい。
④ 同じ反応で同一の転化率を達成するためには、押し出し流れ(ピストンフロー)型反応器のほうが完全混合型連続反応器よりも平均滞留時間が短くなる。
⑤ 固体触媒を使った反応では、原料の流速によって見掛けの反応速度が変わることがある。

正解 ①


IV-18 ピストンが付いた密閉容器の中で、下記の反応が平衡になっている。
 N2O4 ←→ 2NO2 ΔH=+57kJ/mol
この平衡において、NO2の割合を増やす適切な方法を、次の①から⑤のなかから選べ。気体は理想気体とする。
A:定温でピストンを押して圧力を上げる。
B:定温でピストンを引いて圧力を下げる。
C:定圧で温度を上げる。
D:定圧で温度を下げる。
E:定温、定容で不活性気体を加えて圧力を上げる。
 ① AとDとE ② BとCとE ③ AとC ④ BとC ⑤ BとE

正解 ④


IV-19 蒸留に関する次の説明のうち、誤っているものはどれか。
① 理論段数が無限大のとき、目的とする分離効果を得る為に必要な還流比を最小還流比という。
② 連続蒸留塔の原料供給段より上方を濃縮部といい、下方を回収部という。
③ 濃縮部操作線は還流比により勾配が変化する。
④ 2成分系の気液平衡を表すx-y線図は、一般に高沸点成分のモル分率又はモル%を用いる。
⑤ Raoultの法則が成立する系での相対揮発度は温度だけの関数となる。

正解 ④


IV-20 ケイ素について述べた次の文章のうち、誤っているものはどれか。
① シランは、メタンと同様に四配位の四面体構造をとる。
② 高純度ケイ素は、半導体原料として重要である。
③ ケイ素-塩素の結合は、炭素-塩素の結合よりも加水分解をうけやすい。
④ 二酸化ケイ素は安定な化合物であるが、フッ化水素酸や高濃度の熱アルカリには溶ける。
⑤ シリコーンは、ポリエチレンと同様に付加重合で合成される。

正解 ⑤


IV-21 物質の結晶を結合様式で分類した。同一の結合様式でない組合せを選べ。
① 石英 シリコン ダイヤモンド
② 塩化銀 硝酸カルシウム 塩化マグネシウム
③ 鉛 水銀 ゲルマニウム
④ 窒素 酸素 ベンゼン
⑤ 水 酢酸 メタノール

正解 ③


IV-22 次の物質についての記述のうち、誤っているものはどれか。
① チタン酸バリウムはコンデンサー材料として利用される。
② ゼオライトは分子ふるいや触媒材料として利用される。
③ ジルコニアは燃料電池の固体電解質やガスセンサーとして利用される。
④ 石英のうち常温安定型の透明な単結晶を水晶と呼び、振動子、表面弾性波素子に利用される。
⑤ 化学石こう、天然石こう、排煙脱硫石こうのうち、セメント製造に利用されるのは天然石こうだけである。

正解 ⑤


IV-23 アンモニアの直接合成に関して[ ]内の記述で適切な組合せはどれか。
 水素と窒素からの直接合成では触媒は[A]化合物を主成分とし、400~500℃、80~300atmの高温高圧下で行われる[B]である。反応圧力が[C]ほうがアンモニアの生成には有利である。
 アンモニア分離工程は[D]下で行われるので、反応工程とともに顕熱回収に工夫が要求される。また水溶液中の過剰のアンモニアは金属イオンと[E]をつくりやすいのでアンモニアを取り扱う場合には配慮が必要である。
     A     B        C    D      E
① 白金系   吸熱反応  低い  高温  金属アミド
② 酸化鉄系  発熱反応  高い  低温  金属錯イオン
③ 白金系   発熱反応  高い  高温  金属アミド
④ 酸化鉄系  吸熱反応  高い  低温  金属錯イオン
⑤ 酸化鉄系  発熱反応  低い  高温  金属錯イオン

正解 ②


IV-24  電池の表し方で溶液と金属の界面を「│」で、溶液どうしの界面を「║」で表し、左側に負極、右側に正極を書くが、負極と正極が逆になっているのはどれか。
① Zn│Zn 2+║Cu2+│Cu ② Mg│Mg 2+║ Zn 2+│Zn
③ Cu│Cu 2+║ Fe 2+│Fe ④ Mg│Mg 2+║Cu2+│Cu
⑤ Cu│Cu 2+║ Ag +│Ag

正解 ③


IV-25 25℃、1atmの理想気体20m3を、同じ温度で200m3にまで膨張させた。このときのエンタルピー変化ΔH(kJ/mol)は、次のどの値に最も近いか。ただし、気体定数を8.313 J/(mol・K)とする。
① -230 kJ/mol ② -56 kJ/mol ③ 0 kJ/mol
④ 56 kJ/mol ⑤ 230 kJ/mol

正解 ③


IV-26 アクリロニトリルとスチレンを等モル混合して、適当な条件の下で一定時間共重合させた。その後、生成物中の未反応モノマーを除去したら、42kgの高分子化合物が得られた。この高分子化合物の窒素含有率は5wt%であった。この高分子化合物の炭素含有率は、次のどの値に最も近いか。ただし、各元素の原子量は、H=1、C=12、N=14とする。
 ① 56wt% ② 64 wt% ③ 73 wt% ④ 88 wt% ⑤ 95 wt%

正解 ④


IV-27 炭素(C) 78wt%、水素(H) 5wt%、酸素(O) 8wt%、硫黄(S) 1wt%、水分(H2O) 2wt%、灰分6wt%の組成を有する石炭を、過剰空気率40%で毎時500kgを炭酸ガス、水、二酸化硫黄に完全燃焼させた。このとき排出される燃焼ガス量は、次のどの値に最も近いか。ただし、空気の組成は酸素(O2) 21vol%、窒素(N2) 79vol%であり、石炭の水素および酸素の組成には、水分および灰分からのものは含まないものとし、各元素の原子量は、C=12、H=1、O=16、S=32とする。
① 5,800 Nm3/h ② 6,000 Nm3/h ③ 6,200 Nm3/h
④ 6,400 Nm3/h ⑤ 6,600 Nm3/h

正解 ①


IV-28 コークス1gに含まれる2wt%の揮発分を還元雰囲気中で除去後、空気中で完全燃焼させ、発生した炭酸ガスを水酸化カルシウム水溶液に通じて7.1gの炭酸カルシウムを得た。コークスに含まれる灰分含有率は、次のどの値に最も近いか。なおコークスの成分構成は揮発分、固定炭素、灰分のみとする。各元素の原子量は、C=12、O=16、Ca=40とする。
 ① 9 wt% ② 11 wt% ③ 13 wt% ④ 15 wt% ⑤ 17 wt%

正解 ③


IV-29 物質Aの分解反応は、一次反応速度式に従って進行する。回分式反応装置において、反応開始から5分後にAの50%が分解した。Aの分解が75%に達するには、更にどれくらいの時間反応する必要があるか。次の中から最も近い値を選べ。
 ① 2.5分 ② 5分 ③ 7.5分 ④ 10分 ⑤ 12.5分

正解 ②


IV-30 ある高分子は、次の3種類(A,B,C)の分子量を持つ成分の混合物である。この高分子の重量平均分子量は、次のどの値に最も近いか。
  成分A:分子量100のものが20分子
  成分B:分子量1,000のものが10分子
  成分A:分子量10,00のものが5分子
 ① 1,800 ② 3,700 ③ 8,200 ④ 9,800 ⑤ 11,100

正解 ③


IV-31 鉛蓄電池を電源に使って硝酸銀水溶液を電気分解したところ、鉛蓄電池の負極の重量増加量は24gであった。発生した酸素量は0℃、1atmの標準状態で次のどの値に最も近いか。ただし、電力は100%有効に使われたものとする。
 硝酸銀水溶液の電気分解での正極反応は、次の通りである。
  NO3- + H+ + OH- → HNO3 + 1/2 H2O + 1/4 O2 + e-
 鉛蓄電池の各極の反応は、次の通りである。
  PbO2 + 4 H+ + SO42- + 2 e- → PbSO4 + 2 H2O
  PB + SO42- → PbSO4 + 2 e-
 各元素の原子量はPb=207、S=32、H=1、O=16とする。
 ① 0.9 L ② 1.4 L ③ 2.8 L ④ 5.6 L ⑤ 11.2 L

正解 ③


IV-32 80℃の塩化カリウム水溶液100gを20℃に冷却したところ、11.3gの塩化カリウム結晶が析出した。20℃の水への塩化カリウムの溶解度は34.0である。80℃の水溶液100g中の塩化カリウム溶解量は、次のどの値に最も近いか。溶解度は溶媒100gに対する溶質のグラム数とする。
 ① 11.3g ② 33.8g ③ 45.3g ④ 51.0g ⑤ 97.5g

正解 ②


IV-33 天気予報などで使われる「湿度」は、正確には「相対湿度」といい、空気に含まれる水蒸気の圧力(分圧)を、その温度での飽和水蒸気圧に対する百分率で表したものである。いま、気温25℃、気圧100kPaで湿度(相対湿度)50%のとき、乾燥空気1kg当たりに含まれる水蒸気の量は、次のどの値に最も近いか。ただし、空気、水蒸気を理想気体とし、乾燥空気と水の分子量をそれぞれ、29および18とする。また、25℃における飽和水蒸気圧は3.21kPaである。
 ① 10g ② 16g ③ 22g ④ 26g ⑤ 32g

正解 ①


IV-34 管内をメタンが25℃、7atmの条件で、一定速度で流れている。これにトレーサーとして硫化水素を同様に25℃、7atmの条件下、10L/secの割合で供給し、完全に混合した位置での硫化水素の濃度は100volppmであった。メタンの標準状態での体積流量は、次のどの値に近いか。
① 1 Nm3/h ② 10 Nm3/h ③ 100 Nm3/h
④ 1,000 Nm3/h ⑤ 10,000 Nm3/h

正解 ⑤


IV-35 精密蒸留では、蒸留塔の塔頂蒸気を凝縮させた液の一部を留出液として取り出し、残りは還流液として塔頂に戻す。このとき、還流液の流量を留出液の流量で割った値を還流比という。ベンゼン40wt%、トルエン60wt%の混合溶液を1,000kg/hの流量で蒸留塔に供給し、還流比1.5で操作して、ベンゼン濃度90wt%の留出液と、ベンゼン濃度5wt%の缶出液(塔底液)を得た。このときの還流液の流量は、次のどの値に最も近いか。
① 400 kg/h ② 529 kg/h ③ 618 kg/h
④ 647 kg/h ⑤ 682 kg/h

正解 ③