平成13年度技術士第一次試験専門科目問題(情報工学部門) | 提供:たっくんさん | 各部門の部屋Topへ 第一次試験過去問題Topへ |
W−1 次の10問題を解答せよ。(専門科目解答欄にマークすること。)
W−1−1 2進数で1/5を表現すると無限小数になるが、次のうちどれか。
@ 0.001001001001...
A 0.001100110011...
B 0.010010010010...
C 0.010101010101...
D 0.011001100110...
推定正解 B
W−1−2 ソフトウェア開発の際に用いるデマルコのデータフロウダイアグラム
(DFD)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
@ DFDはシステム内の定常的な情報の流れを記述している。
A DFDはシステムのふるまいを状態遷移の形で記述している。
B DFDはシステム内のオブジェクト間のメッセージ交換を記述している。
C DFDは並列動作のタイミング制約や、同期と待合せを記述している。
D DFDはシステムを構成するモジュールの組合せを記述している。
推定正解 @
W−1−3 次の書き換え規則を用いて、初期記号Sから生成できる記号列を下記の記述から選べ。
S→PSR
S→q
P→pP
P→p
R→rR
R→r
@ 1個以上任意個のpの後に、qがあり、その後に1個以上任意個のrがあるもの
A pを左括弧、rを右括弧としたとき、qを正しく対応付づけした括弧で囲んだもの
B pの数とqの数とrの数が同じになるもの
C 左から右に見たとき、すべての場所でpの数≧qの数≧rの数となるもの
D 左から右に見たとき、すべての場所でpの数≦qの数≦rの数となるもの
推定正解 A
W−1−4 次のCプログラムは既にソートされたn個のデータからなる配列vの中で整数データxを探索する。
int search(int x,int v[],int n)
{
int p,q,m;
p=0;
q=n-1;
while(p<=q){
m=(p+q)/2;
if(x<v[m])
q=m-1;
else if(x>v[m])
p=m+1;
else
return m;
}
return -1;
}
これの探索時間は漸近的にどの程度か、次の中から選べ。
@ O(1) A O(log log n) B O(log n)
C O(n) D O(n log n)
推定正解 B
W−1−5 ソートアルゴリズムに関する次の記述のうちで誤っているものを選べ。nはソートされるデータの数とする。
@ バブルソートの計算量はO(n2)である。
A 単純挿入ソート法の計算量はO(n log n)である。
B クイックソート法の平均の場合の計算量はO(n log n)である。
C ヒープソートの計算量はO(n log n)である。
D ラディスクソートの計算量はO(n)である。
推定正解 A
W−1−6 負数を2の補数で表すコンピュータで、10進法の−15の2進数表現はいくらか。ただし、いちばん左のビットを符号ビットとし、1の場合が負数である。
@ 11110000
A 11110001
B 11110011
C 11110101
D 11110111
推定正解 A
W−1−7 数Aを0.25倍するには、どのようなシフト演算を行えばよいか。
@ 左へ3ビットシフト A 左へ2ビットシフト
B 左へ1ビットシフト C 右へ1ビットシフト
D 右へ2ビットシフト
推定正解 D
W−1−8 1ピクセルごとに4,096色表現でき、1,024×768ピクセルの解像度のディスプレイがあるとき、必要なVRAMの容量はいくらか。
@ 約0.5MB A 約1MB B 約1.5MB
C 約2MB D 約2.5MB
推定正解 B
W−1−9 1,000個の実数値データをコンピュータを使用して浮動小数点演算で加算するとき、計算誤差をもっとも小さくするものは次のうちどれか。
@ すべてのデータを降順に並べ替え、先頭から順に加える。
A すべてのデータを昇順に並べ替え、先頭から順に加える。
B すべてのデータを絶対値の降順に並べ替え、先頭から順に加える。
C すべてのデータを絶対値の昇順に並べ替え、先頭から順に加える。
D 計算方法によらない。
推定正解 B
W−1−10 7ビットからなる文字を、50文字を1ブロックとして、水平・垂直パリティ付き、調歩同期式(スタート・ストップ信号はそれぞれ1ビット)で伝送する。1,000文字のデータを伝送する場合、送られるビット数はいくらか。
@ 7,000 A 9,000 B 9,360
C 10,000 D 10,200
推定正解 D
W−2 次の10問題のうち3問題を選んで簡明に説明せよ。(3枚綴りの答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替え、解答問題番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)
W−2−1 プログラミング言語のコンパイラが、スタックを使って変数等の領域を自動的に割り付けるしくみを、説明せよ。
W−2−2 ソフトウェア開発で、開発工数(マンマンス)と開発期間(マンス)との関係を、ブルックスが提示した法則を踏まえて説明せよ。
W−2−3 二進木(ニ分木)を再帰的に探索する際に、親節点、左子節点、右子節点、をどの順序でたどるかによって、それぞれどのような結果が生じるかを、比較対照して説明せよ。
W−2−4 LAN間接続装置としてゲートウェイ、ルータ、ブリッジ、リピータがある。それぞれの装置の機能を説明せよ。また、それぞれが対応するOSI基本参照モデルの層を示せ。
W−2−5 浮動小数点演算において、発生する誤差には次のものがある。
(1) 打ち切り誤差、(2)丸め誤差、(3)情報落ち誤差、(4)桁落ち誤差。
各誤差の意味と回避方法について説明せよ。
W−2−6 データの探索技法としてのハッシュ法において、線形探査法(linear probing)がどのような技法であるか、その概略を説明せよ。
W−2−7 ソフトウェアの統一モデリング言語UMLにはどのようなダイヤグラム(図式)が用意されているか説明せよ。
W−2−8 JSP(Java Server Pages)とJavaサーブレットによる、応答や動作をする(つまり動的な)ウェブページの作成技術について説明せよ。
W−2−9 JPEG(Joint Photographic Experts Group)が採用している静止画圧縮の方法の特徴について説明せよ。
W−2−10 データベースにおける第3正規形について説明せよ。