平成18年度技術士第二次試験問題(原子力・放射線部門)
 ●専門問題
提供:電力マンさん

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専門問題

(20-1) 原子炉システムの設計及び建設 

1-2 次の4問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し,問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し,それぞれ3枚以内にまとめよ。)

1-2-1 原子炉のシステムのうち,炉心性能を確保するうえで重要な炉心内の要素を1つ取り上げて,それを対象に,その設計計算における解析手法の概略とそれを保証・担保するための方法について述べよ。

1-2-2 原子炉システムを構成する機器のうち,除熱に係わる系統(制御を含む)を1つ取り上げて,その系統構成を示すとともに,その性能評価上の解析手法の概略とそれを保証・l担保するための方法について述べよ。

1-2-3 原子力発電所の設備は,安全機能の重要度についての目安をもとに各種の具体的な設計が実施される。安全上の機能で最も重要なクラス(例えば「発電用軽水型原子炉施設の安全機能の重要度分類に関する審査指針」に定めるクラス1)に属する「異常の発生防止の機能を有するもの」ならびに「異常の影響緩和の機能を有するもの」について,設備名を各2例ずつ挙げ,安全機能の重要度が耐震設計,構造設計などの具体的な設計の条件としてどのように扱われているかを述べよ。

1-2-4 原子力施設の立地に際して考慮すべき事項には,例えば「原子炉立地審査指針」で要求される事項に加えて,設備の建設,運転上考慮すべき事項などがある。安全要求,機能要求などの目的ごとに大別して,立地に際して考慮すべき事項を箇条書きし,その各々の技術的理由について具体的に述べよ。


(20-2) 原子炉システムの運転及び保守 

1-2 次の4問題のうち2問題を選ん,で解答せよ。(緑色の答案用紙を使用レ問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し,それぞれ3枚以内にまとめよ。)

1-2-1 負の反応度温変係数をもつ軽水冷却の試験研究用原子炉(最大熱出力5MW)を手動で運転することを想定し,以下の(1)〜(5)の出力変化を行う際の制御体操作について,特に一定ペリオドで出力上昇させている時,並びに出力一定運転時の制御体操作についてその理由と共に図解(横軸に時間をとり,縦軸に出力の対数をとる)して時系列を追って説明せよ。初期条件としては,100Wで10分間運転を続けていた直後とする。
 (1)正のペリオド約60秒で5MWまで出力上昇させる。
 (2)5MWで約2時間出カー定運転をする。
 (3)その後,負のペリオド約80秒で1kWまで出力低下させる。
 (4)1kWで約2時間出カー定運転をする。
 (5)その後,原子炉を停止する。

1-2-2 加圧水型原子力発電所(PWR)または沸騰水型原子力発電所(BWR)のいずれかを選び,運転中の燃料熱的制限値,その設定根拠,熱的制限値の監視方法について述べよ。

1-2-3 プルトニウムMOX燃料を用いた軽水炉の設計上並びに運転上注意すべき事項について箇条書きにし,その技術的理由と共に述べよ。

1-2-4 現在運転中の原子力発電所の経済性を向上するために,どういう技術的方策があるかあなたの考えを述べよ。


(20-3) 核燃料サイクルの技術 

1-2 次の4問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し,問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し,それぞれ3枚以内にまとめよ。)

1-2-1 わが国のウラン必要量とそれを確保する手段について述べよ。

1-2-2 わが国の軽水炉使用済燃料の貯蔵・管理と将来見通しについて述べよ。

1-2-3 わが国における核燃料施設の廃止措置により発生する放射性廃棄物の処理処分対策について述べよ。

1-2-4 回収ウランの濃縮について,その意義と問題点を述べよ。


(20-4) 放射線利用

1-2 次の4問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し,問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し,それぞれ3枚以内にまとめよ。)

1-2-1 X線ラジオグラフィーと中性子ラジオグラフィーの原理と特徴について,利用方法と共に図解してその違いを述べよ。

1-2-2 α線源,β線源,γ線源を用いた工業利用機器の例を1つずつ挙げて,内容を図解して述べよ。

1-2-3 医療(癌治療)用と工業(非破壊検査)用に使用している電子線形加速器の特徴とその利用法の違いを図解して述べよ。

1-2-4 放射線を利用した診断装置である,PET,SPECT,CTについて,その原理と特徴を比較して述べよ。


(20-5) 放射線防護

1-2 次の2問題について解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し,問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し,それぞれ指定の枚数以内にまとめよ。)

1-2-1 放射性物質による表面汚染のモニタリングの目的,基準および測定方法について述べよ。(答案用紙3枚以内にまとめよ。)

1-2-2 次の5項目のうち,3項目を選んで説明せよ。(解答項目番号を明記し,各項目について1枚以内にまとめよ。)
 (1)発電用軽水型原子炉施設周辺の線量目標値
 (2)線量・線量率効果係数(DDREF)
 (3)管理区域と監視区域
 (4)放射線荷重係数と線質係数
 (5)電離放射線に係る白血病の業務上外の認定基準

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