4－2 下図Aに示す建物の換気量をQとするとき，Bに示す建物の換気量に最も近いのは①～⑤のうちどれか。ただし，A，Bともに室温は20℃で，建物外部は無風，開口部の流量係数は全て等しいとする。下図は2つの建物の鉛直断面を示したものである。
①√2 Q ②2Q ③2√2 Q ④4Q ⑤8Q
4－3 採光・照明に関連する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 蛍光ランプは蛍光水銀ランプよりも，一般に効率が高い。
② VDT作業では，VDTの表示面に対する照度を500ルクス以下に設定する。
③ 一般に，快晴の青空より普通の日の方が全天空照度は大きい。
④ 室内壁の反射率は，直接昼光率には影響しない。
⑤ 直射日光の色温度より，曇天光の色温度の方が低い。
4－4 騒音・音響に関する次の記述の中で最も不適当なのはどれか。
① 線音源からの騒音の音圧レベルは，距離が2倍離れると約3dB低下する。
② 多孔質型の材料では，独立気泡型のものの方が，通気性のあるものより大きな吸音効果が期待できる。
③ 単層壁では，騒音が垂直入射の場合の方が，拡散入射（乱入射）の場合より透過損失は大きい。
④ 室内騒音の許容値は騒音レベルで表した方が，NC値で表すより5～10dB大きくなる。
⑤ 互いに異なる方向に進む複数の音波が存在する場では，SPL（音圧レベル）とIL（音の強さのレベル）は必ずしも一致しない。
4－5 長波長放射率と日射吸収率が，それぞれ下表となる材料A，B，Cとして最も適当な組合せは①～⑤のうちどれか。なお，すべての材料は新しいものとする。
A B C
長波長放射率 0.2 0.9 0.2
日射吸収率 0.2 0.2 0.7
A B C
① 鉄研磨面 白色ペイント 亜鉛鉄板
② 鉄研磨面 亜鉛鉄板 白色ペイイト
③ 亜鉛鉄板 鉄研磨面 白色ペイント
④ 亜鉛鉄板 白色ペイント 鉄研磨面
⑤ 白色ペイント 亜鉛鉄板 鉄研磨面
4－6 次に示す略語とその意味の組合せのうち，最も不適当なものはどれか。
① BEE 建築物の環境性能効率
② APF 通年エネルギー消費効率
③ GWP 地球温暖化係数
④ PAL 年間熱負荷係数
⑤ IPF 瞬時負荷率
4－7 換気・空調設備の送風機，ダクト，フィルター等に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか
① JISB9920によるクリーンルームの空気清浄度の評価方法では，空間1m3中に存在する0.1～5μmの範囲での，複数の粒径の浮遊微粒子の個数で定義されている。
② クリーンルームに使われるHEPAフィルターは，定格風量で粒径が0.1μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を持ち，かつ圧力損失が約250Pa以下の性能を有する。
③ 変風量（VAV）換気システムは，在室者や冷暖房負荷の大小に応じて，送風量を制御するので省エネルギーが期待できる。
④ 施工時にダクト断面を変化させる場合，拡大部は15°以下，縮小部は30°以下とするのが望ましい。
⑤ 送風系の風量調節は，ダンパで調節するよりも，インバータを用いた方が消費電力は少なくて済む。
4－8 湿り空気の比エンタルピーhは次の式で表せる。
h＝1.Ot＋(2500＋1.8t)x kJ/kg（DA）
ただし， t：乾球温度 ℃
x：絶対湿度 kg/kg（DA）
kg（DA）：乾き空気の質量
乾球温度7℃，絶対湿度0.004kg／kg（DA）の乾き空気1000kg（DA）を含む湿り空気を， 蒸気で加熱・加湿し，乾球温度30℃，絶対湿度0.014kg／kg（DA）としたときの空気の 得た熱量の値として，最も適切なものは次のうちどれか。
① 23kJ ② 25kJ ③ 48kJ ④ 25MJ ⑤ 49MJ
4－9 冷暖房の熱源機に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 冷凍機の成績係数は，蒸発温度（蒸発圧力）が高いほど，また凝縮温度（凝縮圧力）が低いほど小さくなる。
② 吸収式冷凍機では，一般に冷媒に水，吸収液に臭化リチウム水溶液を用い，高い真空度を保つ容器内で運転される。
③ 吸収式冷凍機の熱源（蒸気，ガス）は，再生器（発生器）にて，吸収液中の水分を気化させて，低濃度の吸収液の濃度を高めるために使われる。
④ 吸収式冷凍機は圧縮式冷凍機よりも騒音・振動ともに小さい。
⑤ 全熱交換器の熱回収率は回転型で80％程度，静止型（透過型）で60～70％程度と公称されている。
4－10 省エネルギーや環境問題に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 「エネルギーの使用の合理化に関する法律（省エネ法）」では，省エネ措置の届出義務が規定してあるが，延べ床面積が2,000m2の住宅は除外している。
② 5，000m2以下の建築物の，省エネルギー計画書等届出における「CECの判断基準」は，性能基準だけでなく，仕様基準（ポイント法）による届出も認めている。
③ 省エネ措置の届出を行った建物は工事完了後，維持保全の状況を3年ごとに所管行政庁へ定期報告を行う義務がある。
④ BEMSとは，建築のエネルギーや室内環境を総合的に管理するシステムで，建築設備の制御・管理のほか，機器の故障の検知・診断，データ収集・解析などを行うものである。
⑤ ライフサイクルCO2（LCCO2）はライフサイクルアセスメント（LCA）の一部である。
4－11 給排水設備に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 器具給水（負荷）単位では，洗面器の流し洗いの流量を，100kPaの水圧で，14 L／minを基準として，1単位としている。
② 大便器に使用する洗浄弁（フラッシュバルブ）の必要圧力は，ゲージ圧で0.7MPa以上である。
③ 受水槽は点検のため，上部には1m以上，周囲・下部には0.6m以上のスペースを設けなくてはならない。
④ 給水系統への，逆サイホン作用による汚染水の逆流を防止するために，洗面器に吐水口空間（エアギャップ）を設ける。
⑤ 洗面器のSトラップの封水深を7cmとした。
4－12 換気に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 換気の目的は新鮮外気を室内に導入し，汚染空気を希釈・排出することにある。
② 第3種換気方式では室内圧を負圧に保つため，内部結露の問題が起きにくい。
③ 第1種換気方式は給気装置と排気装置の両方を備えたシステムである。
④ 火気使用室における換気設備の規定について，建築基準法施行令には密閉式燃焼器具等の規定が示されている。
⑤ 上下に大きさの異なる2つの開口部がある室において，無風の条件で温度差換気を行う場合，中性帯の位置は一般に大きい開口部よりも小さい開口部の方に近づく。
4－13 ホルムアルデヒドが発生する室内において，下記の条件におけるホルムアルデヒド発生量に最も近いものは①～⑤のうちどれか。ただし，発生したホルムアルデヒドは，瞬時に一様拡散するものとする。
条件
(1) 室の容積：30m3
(2) 室の換気回数：0.5回／h
(3) 外気中の汚染物質濃度：0
(4) 室内空気中のホルムアルデヒド定常濃度：80μg／m3
①1,000μg／h ②1,200μg／h ③1,400μg／h ④2,000μg／h ⑤2,400μg／h
4－14 室内空気汚染問題に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① コピー機やレーザプリンタの運転により，室内空気汚染が生ずる。この場合，特に問題となる物質はオゾンとVOCである。
② 室内CO2濃度を測定する場合，化学発光法を利用した測定器がよく用いられる。
③ 開放型燃焼器具の使用に伴い，室内酸素濃度の低下が生じ，器具のCO発生量が増大する。このため，建築基準法において室内酸素濃度は，20.5％以上を保つように定められている。
④ 燃焼器具は密閉型，半密閉型，開放型に分類され，BF型（Balanced Flue）とFF型 （Forced Flue）は密閉型に属する。
⑤ 局所排気において用いられるフードには，プルフードとプッシュプルフードがある。
4－15 空気汚染物質に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 呼吸器に吸収されて健康被害を及ぼす粒径10μm以下の粒子のうち，粒径2.5μm以下の粒子（PM2.5）による健康への影響が注目されている。
② 住宅の居室に浮遊する真菌にはアスペルギルス（Aspergillus），ペニシリウム（Pen－icillium），クラドスポリウム（Cladosporium）などがある。
③ 空気中の細菌は，浮遊粉じんに付着している場合が多い。そのため，病院などでは浮遊粉じんの処理を行い，空調設備を介した病原菌の空気感染に対処する必要がある。
④ 開放型石油暖房器具による室内NOx汚染は，解決の迫られている問題である。発熱量が同じ場合，芯式の反射，対流式ストーブに比較してファンヒータのNOx発生量は小さい。
⑤ アスベストの種類には，クリソタイル，アモサイト，クロシドライト等があり，空気中に拡散された場合，クリソタイルよりもアモサイトとクロシドライトの方が，発ガン性が高いとされている。
4－16 揮発性有機化合物に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① WHOの作業グループは，揮発性有機化合物（VOC）を沸点に基づいて分類している が，VOCの沸点の下限は50～100℃であり，上限は240～260℃である。また，準揮発性有機化合物（SVOC）は沸点の下限が240～260℃であり，上限が380～400℃である。
② 室内空気中では，これまで数百種類のVOCが検出されている。発生源は建築材料，内装材料，人間の活動（例えば，喫煙，改修工事）等である。
③ 室内汚染物質の測定において，測定期間中の平均濃度を求めるには，パッシブサンプラが用いられる。
④ 建材のホルムアルデヒドを除くVOC放散量測定には，チャンバー法とデシケ一夕一法が用いられる。
⑤ 室内空気中で頻繁に検出される主たるVOCは，芳香族炭化水素類，ハロゲン化炭化水素類，テルペン類，ケトン類，アルコール類，アルデヒド類，エステル類に属する。
4－17 防災設備に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 屋外消火栓は建築物の各部分から，一のホース接続口までの水平距離が40m以内になるように設置されている。
② 自動火災報知設備の差動式感知器は，その周囲の温度が一定値以上になった場合に作動する。
③ 蛍光灯を用いた非常用の照明装置は，常温下で床面において水平面照度で2 lx以上を確保することができるものとしなければならない。
④ 排煙口の大きさは，一般に吸込速度が10m／s以下となるよう計画する。
⑤ 非常用エレベーターは火災時の消火活動などを目的として設けるものである。
4－18 廃棄物に関連した用語に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 産業廃棄物のうち，適正な処理が困難なものは適正処理困難物と呼ばれている。
② 産業廃棄物のうち，廃プラスチックやゴムくずなどの不活性で，腐敗してガスや浸出水などを発生するおそれがない5種類は，安定5品目と総称されている。
③ 産業廃棄物管理票はマニフェストとも呼ばれ，産業廃棄物の処理を他人に委託する場合には必ず交付しなければならない。
④ 事業系一般廃棄物とは，事業活動に伴って発生する廃棄物のうち産業廃棄物に該当しないものを指し，オフィスで不要となって廃棄される書類などが該当する。
⑤ 専ら物とは，古紙，くず鉄，あきびん類など，専らリサイクル利用の目的となる産業廃棄物や一般廃棄物のことをいう。
4－19 有機性廃棄物の処理に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① メタン発酵とは，廃棄物中の有機物を嫌気性細菌の活動を利用して分解することを言い，エネルギーとして利用可能なメタンガスを得ることができる。
② メタン発酵の分解過程は，加水分解過程，酸生成過程，酢酸生成過程，メタン生成過程に区分される。
③ コンポスト化反応は微生物による有機物の分解である。主に好気性分解が卓越するが局所的に嫌気性分解が併行することもある。
④ コンポスト化反応の初期には好熱性微生物の活動を活発にするために必ず加温して温度管理をしなければならない。
⑤ 炭化処理とは，空気を遮断した還元雰囲気条件下で原料を加熱して，原料中の揮発成 分を分解気化させる換作である。
4－20 「廃棄物処理施設整備国庫補助事業に係るごみ処理施設性能指針」（平成10年公布）に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① ごみ焼却施設とは，熱分解，燃焼，溶融等の単位反応を単独又は組み合わせて適用することにより，ごみを高温酸化して容積を減じ，残さ又は溶融固化物に変換する施設をいう。
② ごみ焼却施設における焼却残さの熱灼減量は，10％以下と定められている。
③ ごみ燃料化施設とは，可燃ごみ等を圧縮等により固形の燃料（ごみ固形化燃料）とする施設をいう。
④ ごみ破砕選別施設とは，ごみを破砕することにより，その大きさや容積を減ずるとともに，資源回収などの目的に応じた選別をする施設をいう。
⑤ ごみ破砕選別施設は，計画する質及び量のごみを，計画する性状の破砕物に破砕し，計画に応じた選別をする能力を有しなければならない。
4－21 ごみ質試験に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 三成分とは，水分，可燃分，灰分のことである。三成分により対象となるごみがどれほど燃え，後にどれほど残さが生じるかなどの概略を知ることができる。
② 元素組成分析は，ごみを構成する炭素，酸素，水素などの化学成分を定量するものである。分析結果から，対象ごみの発熱量を推計することができる。
③ 発熱量の表現方法には高位発熱量と低位発熱量の2種類がある。通常，熱量計を用いた測定では低位発熱量が求められる。
④ 組成分析とは，ごみを紙，厨芥，繊維，プラスチックなどの種類に分類し，それぞれの重量を測定して割合を求めるものである。表現方法には，ごみを採取したままの状態 で重量比を表す湿ベースと，乾燥した後の重量比を表す乾ベースがある。
⑤ ごみ質試験用に採取したごみから，もとのごみ集団を代表する分析に必要な量のごみ試料を得る作業を縮分という。
4－22 最終処分場の廃止基準に関する（ア）～（エ）の記述のうち，一般廃棄物処分場に適 用される基準の組合せとして最も適切なものは①～⑤のうちどれか。
（ア）最終処分場の外に悪臭が発散しないように必要な措置が講じられていること。
（イ）火災の発生を防止するために必要な措置が講じられていること。
（ウ）外周仕切設備と同等の効力を有する覆いにより閉鎖されていること。
（エ）埋立地の内部が周辺の地中温度に比べて異常な高温になっていないこと。
ア イ ウ エ
① 適用 適用 適用 不適用
② 適用 不適用 適用 適用
③ 不適用 適用 適用 適用
④ 適用 適用 不適用 適用
⑤ 適用 適用 適用 適用
4－23 次の文中の，［ア］～［オ］に当てはまる語句の組合せとして，最も適切なものは①～⑤のうちどれか。
廃棄物の収集方式には，一般的に［ア］方式と［イ］方式がある。前者は後者に比べて住民が廃棄物を持ち出す距離が短く便利である。しかし，収集に手間が［ウ］ので，その結果，必要な作業員と車両台数が［エ］するため［オ］となる傾向がある。
ア イ ク エ オ
① ステーション 各戸収集 かからない 減少 低コスト
② 各戸収集 ステーション かからない 減少 低コスト
③ 各戸収集 ステーション かかる 増加 コスト高
④ ステーション 各戸収集 かかる 増加 コスト高
⑤ 各戸収集 ステーション かかる 減少 低コスト
4－24 次に示す新設廃棄物焼却炉のダイオキシン類排出基準に関して，［ア］～［ウ］に当てはまる数値を正しく組み合わせたものは①～⑤のうちどれか。
施設規模4,000kg／h以上では ［ア］ng－TEQ／m3N
施設規模2,000kg／h以上－4,000kg／h未満では ［イ］ng－TEQ／m3N
施設規模2,000kg／h未満では ［ウ］ng－TEQ／m3N
ア イ ウ
① 0.1 0.5 5
② 0.1 1 5
③ 0.1 1 10
④ 0.5 5 10
⑤ 1 5 10
4－25 次の文の，［ア］，［イ］に当てはまる数値を正しく組み合わせたものは①～⑤のうちどれか。
ごみ焼却残さの熱しやく減量は，十分乾燥後，［ア］℃，［イ］時間の強熱減量をもって測定する。
ア イ
① 600 2
② 600 3
③ 700 2
④ 800 2
⑤ 800 3
4－26 廃棄物処理法施行規則第4条における一般廃棄物処理施設の技術上の基準に関し，焼却施設の要件として必要とされていないものは次のうちどれか。
① 燃焼室は燃焼ガスが，800℃以上の温度を保ちつつ，2秒以上滞留できるものであること。
② 燃焼室は外気と遮断されたものであること。
③ 燃焼室中の燃焼ガスの温度を連続的に測定し，かつ，記録するための装置が設けられていること。
④ 排ガス中の二酸化炭素旦濃度を連続的に測定し，かつ，記録するための装置が設けられていること。
⑤ 排ガス処理設備が設けられていること。
4－27 我が国の廃棄物排出量に関する次の記述の，［ア］，［イ］に当てはまる数値の組合せとして正しいものは①～⑤のうちどれか。
我が国では，近年，年間約［ア］千万トンの一般廃棄物（ごみ）と約［イ］億トンの産業廃棄物が排出されている。
ア イ
① 3 3
② 4 4
③ 5 4
④ 5 5
⑤ 6 5
4－28 我が国の廃棄物関連法制史に関する次の記述の，［ア］，［イ］に当てはまる語句を正しく組み合わせたものは①～⑤のうちどれか。
我が国で清掃事業の取組みを初めて体系化した法律は，［ア］に公布された［イ］である。
ア イ
① 明治33年（1900年） 汚物掃除法
② 明治33年（1900年） 清掃法
③ 昭和29年（1954年） 清掃法
④ 昭和29年（1954年） 廃棄物処理法
⑤ 昭和45年（1970年） 廃棄物処理法
4－29 ごみ焼却施設（ストーカ式）に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれ か。
① 火格子燃焼率とは，単位面積当たりのごみ燃焼速度を表し，高質ごみの場合は高くとれる。
② 燃焼室熱負荷とは燃焼室単位容積，単位時間当たりに燃焼させることができるごみの発生熱量をいい，高すぎる場合は炉材の損傷，未燃ガスやダイオキシンの発生が懸念される。
③ 低質ごみに対し，火格子面積が不十分の場合，熱しやく減量が増える傾向となる。
④ 燃焼室熱負荷が低すぎる場合は炉温が十分に上がらないことも懸念されるため，空気余熱や助燃等の補助的設備の稼動を考慮する必要がある。
⑤ 基準ごみは，通風やガス冷却設備等の容量や助燃設備の能力を設計する際に基準とするごみ質である。
4－30 汚水の硝化・脱窒反応に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 硝化反応の進行に伴いアルカリ度が上昇する。
② 硝化反応には，亜硝酸細菌及び硝酸細菌が関与する。
③ 脱窒反応は，水素供与体として有機炭素源が必要である。
④ 硝化細菌はBOD酸化細菌に比べて増殖速度が遅い。
⑤ 硝化反応は好気性条件下で進行し，脱窒反応は嫌気性条件下で進行する。
4－31 処理水の消毒に関する次の記述のうち，最も適切なものはどれか。
① 塩素の消毒力は，塩素の存在形態にかかわらずほぼ一定である。
② オゾンの消毒力は塩素より弱い。
③ 紫外線消毒は，浮遊物質が多い水に適している。
④ 遊離塩素は，処理水のpHが低いほど消毒力が高い。
⑤ オゾンは分解しにくいため，消毒効果が残留する。
4－32 精密ろ過膜を用いた膜分離活性汚泥法に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 清澄度及び衛生的安全性の高い処理水が得られる。
② 増殖速度が遅い微生物の増殖が容易となる。
③ 生物反応栖内で高いMLSS濃度が保持できる。
④ 膜の閉塞防止対策として，薬品洗浄が有効である。
⑤ 浮遊物質を除去するため，膜分離装置の後に沈殿槽を設ける。
4－33 沈殿槽の処理機能に影響を与える因子として，最も不適切なものはどれか。
① 水面積負荷 ②越流負荷 ③ BOD面積負荷 ④ 水理学的滞留時間（HRT） ⑤ 有効水深
4－34 工場排水試験方法（JIS K0l02 2008）に規定されているBODの測定に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。
① 試料を希釈水で希釈し，20℃で5日間放置したとき消費された溶存酸素量から求める。
② 希釈水は，5日間の酸素消費量が0.2mg／L以上のものを用いる。
③ アルカリ又は酸を含む試料は，pHが約7になるように中和する。
④ 植種液は下水の上澄み液，河川水，土壌抽出液などを用いる。
⑤ 溶存酸素量の測定は，隔膜電極法を用いてもよい。
4－35 下記に示す条件の長時間ばっ気方式の浄化槽における汚泥発生量として，最も近い値は次のうちどれか。
流入汚水量：200m3／日，流入水BOD濃度：200mg／L，放流水BOD濃度：20mg／L， 汚泥転換率：50％，汚泥の含水率（湿量基準）：98％，汚泥の比重：1.0
① 0.7m3／日 ② 0.8m3／日 ③ 0.9m3／日 ④1.Om3／日 ⑤1.1m3／日