平成18年度技術士第二次試験問題(衛生工学部門)
 ●衛生工学一般  択一問題および正解
提供:JACKさん

各部門の部屋Topへ
第二次試験過去問題Topへ


択一問題
 2-1 次の20問題のうち15問題を選んで解答せよ(解答欄に1つだけマークすること)。

第二次試験過去問題Topへ


2-1-1 平成18年4月1日から排出規制が実施された揮発性有機化合物(VOC)において,大気汚染防止法施行規則(平成17年6月10日環境省告示第61号)で規定されたVOCの濃度の測定に用いる分析計として,最も適当なものは次のうちどれか。

(1) ガスクロマトグラフ電子捕優形分析計(GC−ECD)
(2) ガスクロマトグラフ質量分枡形分析計(GC−MS)
(3) ガスクロマトグラフ水素炎イオン化形分析計(GC − FID)
(4) 液体クロマトグラフ質量分枡形分析計(LC−MS)
(5) フーリエ変換形赤外線分析計(FTIR)


正解は3

2-1-2 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(平成13年6月法律第64号)で定義されている「特定製品」として,最も不適当なものは次のうちどれか。

(1) 自動車用エアコンディショナー
(2) 業務用エアコンディショナー
(3) 業務用冷蔵機器
(4) 家庭用エアコンディショナー
(5) 業務用冷凍機器


正解は4

2-1-3 大気汚染防止法の用語に関する記述のうち,最も不適当なものは次のうちどれか。

(1) 「特定粉じん」としては,石綿が定められている。
(2) 「一般粉じん」とは,特定粉じんを除く粉じんをいい,発生施設の構造,使用,管理に関する基準がある。
(3) 「有害物質(特定有害物質は除く)」の排出基準は,排出口の高さに応じて定める許容限度である。
(4) 「ばいじん」の排出基準は,排出口から排出される排出物に含まれるばいじんの量について施設の種類及び規模ごとに定める許容限度である。
(5) 「指定ばい煙」として定められているのは,硫黄酸化物と窒素酸化物である。

正解は3

2-1-4 大気汚染に係る環境基準が定められている対象物質と環境省告示で示されている測定方法の組合せのうち,最も不適当なものは次のうちどれか。

(1) 二酸化いおう(SO2)  ‥‥‥ 紫外線蛍光法
(2) 一酸化炭素(CO)    ‥‥‥ フーリエ変換赤外吸収法
(3) 二酸化窒素(NO
2)    ‥‥‥ オゾンを用いる化学発光法
(4) 光化学オキシダント(OX)‥‥‥ 紫外線吸収法
(5) ダイオキシン類     ‥‥‥ 高分解能ガスクロマトグラフ質量分析法

正解は2

2-1-5 湖沼に関する用語の解説として,最も適当なものは次のうちどれか。

(1) 富栄養化   :栄養塩類が増加し,透明度が増す現象。
(2) 水温躍層   :水温に鉛直分布が詰められるとき,無酸素状態となった深水屑のこと。
(3) 成層      :上下に密度の異なる水塊が層状に分布する現象で,日本では秋季に多くみられる。
(4) 循環期     :湖沼水が上下に混合対流する時期をいい,日本では夏季に多くみられる。
(5) 水道利水障害:浄水場で異臭味やろ過閉塞などが発生すること。


正解は5

2-1-6 水の膜ろ適に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

(1) 浄水処理には,精密ろ適法(MF法)及び限外ろ過法(UF法)などが用いられる。
(2) 膜モジュールとは,エレメントを容器に納めて一体化したもので,管形などがある。
(3) ファウリングには,スクラビングなどによる物理洗浄,アルカリなどによる薬品洗浄が用いられる。
(4) フラックスとは,膜面流速のことでm3/(m2・目)で表す。
(5) 浄水処理では,クリプトスポリジウムオーシストの除去率は6.5 log以上といわれる。


正解は4

2-1-7 平成15年度,我が国の公共用水域における水域別の環境基準(BOD又はCOD)の達成率が高い順として,最も適当なものは次のうちどれか。

(1) 河川>海域>湖沼
(2) 河川>湖沼>海域
(3) 海域>河川>湖沼
(4) 海域>湖沼>河川
(5) 湖沼>海域>河川


正解は1

2-1-8 平成15年度末現在,我が国における便所(し尿)の水洗化率として,最も適当な値は次のうちどれか。なお,水洗化率とは,総人口に対する水洗化人口の割合である。

(1) 12.9%  (2) 25.9%  (3) 61.2%  (4) 71.2%  (5) 87.1%

正解は5

2-1-9 「廃棄物その他の投棄による海洋汚染の防止に関する条約」として,正しいものは次のうちどれか。

(1) ロンドン条約
(2) バーゼル条約
(3) ラムサール条約
(4) ワシントン条約
(5) ストックホルム条約


正解は1

2-1-10 平成15年度における全国の一般廃棄物の排出量実績において,1人1目当たりのごみ排出量で,最も近い値は次のうちどれか。

(1) 500グラム
(2) 800グラム
(3) 1,100グラム
(4) 2,200グラム
(5) 2,800グラム


正解は3

2-1-11 石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)において,石綿(アスベスト)の種類として定義されていないものは次のうちどれか。

(1) クリソタイル
(2) クロシドライト
(3) アモサイト
(4) トレモライト
(5) パーライト


正解は5

2-1-12 河川における人の健康の保護に関する環境基準の項目として,設定されていない項目は次のうちどれか。

(1) カドミウム  (2) 大腸菌群数  (3) 炭素  (4) ほう素  (5) ふっ素

正解は2

2-1-13 空気調和設備で,室内顕然負荷lOkW,室内潜熱負荷2kWのときの送風量(m3/h)として,次のうち最も適当なものはどれか。ただし,吹出し温度差を10 K ,空気の比熱を1 kJ/(kg・K),密度を1.2kg/m3とする。

(1) 600   (2) 720   (3) 2,400   (4) 3,000   (5) 3,600

正解は4

2-1-14 中央方式のビル空調における自動制御設備・ビル管理システムに関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

(1) 二次ポンプをインバータによる変流量制御とする場合は,一般に端末差圧一定制御のほうが,吐出圧力ー定制御より省エネルギー効果が高い。

(2) 熱源の台数制御においては,負荷熱量に応じた運転台数とすることが基本であるが,制御の安定性などの点から,負荷流量や送水温度などの条件を組み合わせて判断するのが一般的である。

(3) インテリアとペリメータの空調機を分けて設置する場合は,冬期のペリメータの設定温度をインテジアより高めに設定するほうが,混合ロス防止に有効である。

(4) BACnetとは,ASHRAE (米国暖房・冷凍空調学会)ヤ標準化された通信プロトコルである。

(5) VAV空調システムでは,温風吹出時において風量が低下した場合に上下温度差が大きくなりやすく,一般的にペリメータでは,天井付き温度センサで適切に制御することは困難である。


正解は3

2-1-15 「省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)」が改正され,平成18年4月1日より施行されている。次に示す改正のポイントの中で,最も不適当なものはどれか。

(1) 新たに,2,000m2以上の住宅を,特定建築物の対象に加え,届出を義務付けた。
(2) 従来分けていた熱と電気の管理について,昨今の工場・事業場における実態を踏まえ,一体的に管理するように改正した。
(3) 新たに,特定建築物について,大規模な改修等を行う者に対し届出を義務付けた。
(4) 第一種及び第二種のエネルギー管理指定工場を床面積で指定するように改正した。
(5) 新たに,建築物の所有者を省エネ努力義務の対象に追加した。


正解は4

2-1-16 空気調和における空気の性質についての次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

(1) 湿球温度は,湿球に当たる風速が5 m/s 以上の時の湿球の温度である。
(2) 常圧下において,絶対湿度0kg/kg(DA)で, 0℃の乾き空気の比エンタルピーは,0kJ/kgである。
(3) 熱水分比は,比エンタルピーの変化量を絶対湿度の変化量で除した値である。
(4) 顕熱比は,顕熱の変化量を潜熱の変化量で除した値である。
(5) 露点温度は,その空気と同じ水蒸気分圧をもつ飽和空気の温度である。


正解は4

2-1-17 施設の1日当たりの給水量を求める単位給水量として,最も不適当なものは次のうちどれか。

(1) 事務所ビル :     60L/人 (人:在勤者)
(2) 集合住宅  :     80L/人 (人:居住者)
(3) スーパーマーケット : 15 L/m
2 (m2:延べ床面積)
(4) 小・中学校 :      70L/人 (人:生徒十職員)
(5) 劇場・映画館 :    25 L/m2 (m2:延べ床面積)


正解は2

2-1-18 給排水衛生設備に関する次の語句の組合せのうち,最も不適当なものはどれか。

(1) 待ち行列モデル       ‥‥・ 衛生器具の適正個数の算定
(2) ウオッベ指数        ‥‥・ 水質の評価指数
(3) ヘーゼン−ウィリアムスの式 ‥‥・ 給水管の管径決定
(4) マニングの公式       ‥‥・ 排水禍管の管径決定
(5) ボイルの法則        ‥‥・ 密閉式膨張水槽の容量算定


正解は2

2-1-19 給排水設備に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

(1) 給水ポンプの回転数制御を行う場合,揚水量はポンプの回転数に比例する。
(2) 超高層建物の給水方式では,過大な圧力を防止するために,一般に100mの高さを目安として中間水槽や減圧弁を用いて給水区分(ゾーニング)を行う。
(3) 大気圧式バキュームブレーカは,器具を使用する時以外は常時圧力がかからない配管部分や水栓に設ける。
(4) 排水トラップの封水深は,50mm以上100mm以下である。
(5) 排水管は,立て管及び横管のいずれも排水の下流方向の管径を縮小してはならない。


正解は2

2-1-20 吸音に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

(1) グラスウールなどの多孔質材料は,材料を厚くすると低音の吸音率が増大する。
(2) 薄い板状材料は,剛壁から100mm程度離して施工すると,低音域で吸音の山をもつ吸音特性になる。
(3) ヘルムホルツ型共鳴器は,共鳴周波数でピークを示す鋭い山型の吸音特性になる。
(4) 穴あき板の吸音構造は,背後空気層の厚さを増すと共鳴周波数は高音に移動する。
(5) 吊り下げ吸音体は,間隔や配列などが吸音効果に影響を及ぼす。

正解は4

第二次試験過去問題Topへ