平成17年度技術士第二次試験問題(衛生工学部門) ●衛生工学一般・問題および択一正解 |
提供:カスカベさん(択一) パパどんさん(記述) |
択一問題
2-1 次の20問題のうち15問題を選んで解答せよ(解答欄に1つだけマークすること)。
2-1-1 大気汚染防止法が平成16年に改正され、揮発性有機化合物(VOC)の規制が追加された。同法の政令により、浮遊粒子状物質およびオキシダントの生成の原因とならない物質としてVOCから除外されているのは次のうちどれか。
(1) ベンゼン
(2) メタン
(3) イソプロピルアルコール
(4) ジクロロメタン
(5) ヘキサン
正解は2
2-1-2 温室効果ガスの具体的な削減目標値を定めた京都議定書は、平成17年2月に発効した。先進国の中で二酸化炭素の排出量が2番目に多く、最終段階で議定書を批推し、同議定書の発行条件を満たすことになった国は次のうちどれか。
(1) カナダ
(2) オーストラリア
(3) ロシア
(4) 日本
(5) アメリカ
正解は3
2-1-3 ある容積Vの気体の温度が100℃であった。この気体の圧力を変えずに、温度だけを0℃にした場合における容積として、最も適当なものは次のうちどれか。
(1) V
(2) (273+100)V/273
(3) (273-100)V/273
(4) 273V/(273+100)
(5) 273V/(273-100)
正解は4
2-1-4 環境基本法の規定に基づく大気の汚染に係わる環境上の条件のうち、ベンゼンに係わる環境基準値(年平均値)に関する記述のうち、最も適当なものは次のうちどれか。
(1) 0.003mg/m3以下であること。
(2) 0.03mg/m3以下であること。
(3) 0.15mg/m3以下であること。
(4) 0.20mg/m3以下であること。
(5) 0.6mg/m3以下であること。
正解は1
2-1-5 水中微生物に関する次の組み合わせのうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 藍藻類-----ミクロキスティン
(2) 大腸菌-----糞便汚染
(3) 一般細菌---塩素消毒
(4) クリプトスポリジウム----下痢症
(5) レジオネラ----寄生虫
正解は5
2-1-6 水の薬品処理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 富栄養化した水源の水の凝集処理を行うと、藻類が原因で凝集阻害が起きることがある。
(2) 浄水処理に使用許可されている合成高分子凝集剤は、ポリアクリルアミド系である。
(3) 水の軟水処理には化学軟水法、イオン交換法、イオン封鎖法がある。
(4) 凝集剤として硫酸アルムニウムを原水に添加すると水酸化物が生成し、アルカリ度が増加する。
(5) アルカリ廃液の中和処理には、一般的に硫酸が用いられる。
正解は4
2-1-7 河川における生活環境の保全に関する環境基準項目として、設定されていない項目は次のうちどれか。
(1) 水素イオン濃度(pH)
(2) 化学的酸素要求量(COD)
(3) 浮遊物質量(SS)
(4) 全亜鉛
(5) 大腸菌群数
正解は2
2-1-8 平成14年度全国公共用水域水質測定結果において、人の健康の保護に関する環境基準26項目のうち、環境基準値を超える地点数が最も多かった測定項目は次のうちどれか。
(1) 全シアン
(2) 六価クロム
(3) 総水銀
(4) 砒素
(5) カドミウム
正解は4
2-1-9 環境分野で使われる次の用語の組み合わせのうち、最も不適当なものはどれか。
(1) EPR-----拡大生産者責任
(2) CSR-----社会的責任投資
(3) CDM-----クリーン開発メカニズム
(4) PPP-----汚染者負担原則
(5) LCA-----ライフサイクルアセスメント
正解は2
2-1-10 次の用語の組み合わせのうち、不適当なものはどれか。
(1) TEF-----毒性等価係数
(2) TOD-----全酸素要求量
(3) TDI-----耐容一日摂取量
(4) TOC-----無機態炭素
(5) TEQ-----毒性等量
正解は4
2-1-11 次に示すガス(気体)のうち、地球温暖化係数が最も高いものはどれか。
(1) SF6(六フッ化硫黄)
(2) HFC(ハイドロフルオロカーボン類)
(3) PFC(パーフルオロカーボン類)
(4) CH4(メタン)
(5) N2O(一酸化二窒素)
正解は1
2-1-12 汚水処理技術に関する次の用語の組み合わせのうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 砂ろ過-----反応時間
(2) 遠心脱水---遠心力
(3) 限外ろ過膜---透過水量
(4) 浮上分離---気固化
(5) 沈殿分離---水面積負荷
正解は1
2-1-13 ビル空調の熱源システムに関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 直焚き吸収式冷温水機には、1台で同時に冷熱供給と温熱供給できるものがある。
(2) マルチヒートポンプパッケージユニットは、主に中小ビルの空調システムに用いられている。
(3) 地域冷暖房システムでは、冷温水の往返温度差を常に確保するため低流量方式を採用することが多い。
(4) コージェネレーションシステムでは、原動機から電力の他に排熱を回収し、冷房や暖房など熱源として利用する。
(5) 氷蓄熱システムは、低温送風システムと組み合わせると省エネルギー効果が高まる。
正解は3
2-1-14 ビルの省エネルギー手法に関する次の事項のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 東西面の窓面積比を南北面よりも大きくする。
(2) ナイトパージ(夜間外気導入方式)を採用する。
(3) 中間期に外気冷房する。
(4) 熱媒体は、水、空気とも温度差を大にして流量を減らす。
(5) 最適起動停止制御を採用する。
正解は1
2-1-15 ビル管理法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)に空気環境基準として定められている項目は、次のうちどれか。
(1) キシレンの量
(2) ホルムアルデヒドの量
(3) アセトアルデヒドの量
(4) オゾンの量
(5) トルエンの量
正解は2
2-1-16 燃料の高発熱量(高位発熱量)と低発熱量(低位発熱量)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか
(1) 高発熱量は、政府のエネルギー統計に用いられる。
(2) 港発熱量は、電力会社発電効率基準や都市ガスの取引基準などに用いられる。
(3) 高発熱量は、燃焼ガス中の生成水蒸気が凝縮した時に得られる凝縮潜熱を含んでいる。
(4) 低発熱量は、総発熱量ともいわれる。
(5) 低発熱量は、業務用ボイラー効率などに慣用的に用いられる。
正解は4
2-1-17 水泳プールに用いられるろ過k装置の比較を表す次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) ろ過装置の設置スペースは、砂式がけいそう土式より大きい。
(2) 水質変動の大きいレジャープールには、砂式がカートリッジ式より適している。
(3) プール水のろ過精度は、砂式がけいそう土式より高い。
(4) 手動式の運転操作は、カートリッジ式がけいそう土式より容易である。
(5) 遊泳者が多いプールでの運転維持管理は、カートリッジ士気が砂式より高い。
正解は3
2-1-18 排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 間接排水管の端末は、洗面器・料理流しなどへ開口させてはならない。
(2) 通気立て管を伸頂通気管に接続する場合は、最高位器具のあふれ縁から150mm以上の高い位置で接続する。
(3) 排水負荷が少ない場合には、雨水立て管を排水立て管と兼用してもよい。
(4) 排水管の管径は、トラップ最小口径より小さくしてはならない。
(5) 排水槽に設ける通気管の管径は、50mm以上とする。
正解は3
2-1-19 飲料水系統への水質汚染防止対策に係わる用語として、次のうち最も関係のないものはどれか。
(1) 吐水口空間
(2) クロスコネクション
(3) バキュームブレーカ
(4) ドレンチャーヘッド
(5) 減圧式逆流防止器
正解は4
2-1-20 外部騒音の遮音設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1) 窓のあるコンクリート壁は、窓面積が小さい方が総合音響透過損失は大きい。
(2) 窓サッシの音響透過損失は、ガラスのコインシデンス周波数付近で大きく上昇する。
(3) 二重窓の音響透過損失は、2枚のサッシ間の空気層が厚いほど大きくなる。
(4) 外壁に取り付ける換気装置は、遮音性能上の弱点になり易い。
(5) 室内騒音のレベルは、厚手の通気性が高いカーテンを吊すと低下する。
正解は2
記述問題
2-2 次の2問題のうち1問題を選んで解答せよ。(青色の答案用紙を使用し、解答問題番号を明記して3枚以内にまとめよ。)