平成19年度技術士第二次試験問題 (衛生工学部門) |
提供:富山の土木屋さん | ||||||||||||||||||||||
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衛生工学一般 2 次の2問題の中から1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し、答案用紙3枚以内にまとめよ。) 2−1 地球環境問題は、ポスト京都議定書をめぐって国際的に大きく動いている。下記の新聞報道記事を読んで、(1)〜(3)の股間に答えよ。
(1) 大気中の炭酸ガス濃度が増えると、どうして地球の平均気温が上がるのか、そのメカニズムを示せ。 (2) 京都議定書では、各国の排出量について1990年を基準にした削減割合を決定し、それにむけた取組を合意したが、その合意の内容について述べよ。 (3) 新聞記事にもあるように、2013年以降を見据えた取組や枠組みが既に行われ、EUや日本がイニシアティブをとるような動きがある。京都議定書の約束を実行するためには次に示す4つの取組がある。このうち1つを選択し、その内容を具体的に述べ、その有効性と問題点および解決方法について、あなたの考えを述べよ。 @主的取組 A規制 B地球温暖化防止のための環境税 C排出権取引 2−2 近年、中国・インドに引き続き、東南アジア各国の経済成長が著しく、表に示すように、石油需要も2004年から2030年でほぼ2倍に増加するといわれている。 そうした中、省エネルギー・省資源の先進国(図)として、日本からの省エネルギー・省資源技術の海外移転に期待が寄せられている。 (1) 日本が省エネルギー先進国となった理由を述べよ。 (2) 東南アジア諸国のエネルギー需要が今後も伸びる状況で、日本から省エネルギー・省資源技術を移転する場合、移転の可能性のある技術を1つ抽出し、選択した理由を述べよ。 (3) その技術を海外移転する原の課題を3項目以上挙げ、それぞれの解決策について、あなたの考えを述べよ。 |
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大気管理 1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。 1−1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。) 1−1−1 大気汚染防止法施行規則第15条の2及び第15条の3第1号に規定する揮発性有機化合物(VOC)濃度の測定法について述べよ。 1−1−2 大気汚染防止法における硫黄酸化物と有害物質の排出基準に関して、ばい煙規制方法の違いについて述べよ。その際、「排出口の高さ」、「施設の種類」、「地域」及び「施設の規模」という用語を必ず使用すること。 1−1−3 PRTR(化学物質排出移動量届出)制度ができた経緯と仕組みについて述べよ。 1−1−4 環境省告示第99号(平成18年7月26目)に規定された石綿含有一般廃棄物等に係る無害化処理の内容等の基準等のうち、溶融施設を用いた無害化処理の基準について述べよ。 1−1−5 逆転層(Inversion Layer)について説明し、大気汚染の観点からこの現象の持つ意味について述べよ。 1−2 次の3設問の中から1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。) 1−2−1 環境省告示98号(平成18年7月26日)に規定された廃石綿の無害化処理に係る特例の対象となる一般廃棄物及び産業廃棄物について説明し、実際の処理処分に際しての問題点及び対応策を具体的に説明せよ。 1−2−2 汚染物質の管理に際して、ライフサイクル的かつ包括的な視点が必要である。揮発注有機化合物(VOC)の排出管理に関して、「低VOC製品への転換」、「施設の構造管理の改善」及び「処理装置の設置」の3つに分けて具体的な抑制技術を説明し、それらについて上記の視点から長所、短所を説明せよ。 1−2−3 燃焼施設から排出される窒素酸化物(NOX)対策について体系的に説明し、昨今の気候変動問題を念頭においた際に、これまでのNOX対策がどのように評価・改善されるべきか、考えを述べよ。 |
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水質管理 1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。 1−1 次の6設問のうち3設問を選んで解答せよ。ただし、Aグループ及びBグループから少なくとも1設問を選ぶこと。(設問毎に答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。) (Aグループ) 1−1−1 有害な有機塩素化合物(消毒副生成物)を生成する塩素消毒剤に代わる塩素化合物の特長、使用上の注意点を述べよ。また、その他の方式として紫外線またはオゾンが用いられつつあるが、それぞれの長所、短所を示すとともに、装置設計上の留意事項を迷べよ。 1−1−2 水質分析において、次の物質を定量分析するための代表的な分析法を一例挙げ、その特徴、分析法の限界、分析における注意点を述べよ。 @ 河川中の主として土成分を主体とする瀾質 A 自然環境へ放流する水中のアンモニア性窒素、りン B 飲料水とする水に含まれる細菌 1−1−3 水道水中の有機物等の分析法が過マンガン酸カリウム消費量からTOCに変更になったが、過マンガン酸カリウム消費量の測定法上の問題点を列挙し、従来の過マンガン酸カリウム消費量とTOCの相関につりヽて迷ぺよ。 (Bグループ) 1−1−4 生物学的窒素除去法に用いられる処理方式を3例挙げ、概説せよ。その中で地球温暖化ガスが発生しない処理方式について、その原理、現状及び課題を述ぺよ。 1−1−5 汚水処理に用いられる生物ろ過方式及び担体流動方式のそれぞれについて、処理方式の特徴、処理原理、運転条件の設定方法、維持管理上の留意点を述べよ。 1−1−6 生物処理から発生する余剰汚泥中の固形物量を減量化する5つの方式を挙げ、その原理を概説せよ。 1−2 次の2設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を変えて解答設問番号を明記し、答案用紙3枚以内にまとめよ。) 1−2−1 凝集・沈殿・砂ろ過を組み合わせた急速ろ過方式において、ろ過水の濁度が通常の維持管理におけるろ過継続時間前に悪化した。その原因を特定するため、調査が必要となる単位装置、運転管理項目、水質管理項目をフローシート及び断面図に示せ。次に、以下の2例について、クリプトスポリジウム管理の視点からろ過水の濁度を0.1度以下に保つため、原水水質の他の項目に留意し、水処理上の留意点及び対策を迷べよ。 @夏季 濁度300度、水温20℃程度の原水 A冬季 濁度2度、水温3℃程度の原水 1−2−2 流量調整槽・ばっ気槽・沈殿槽を組み合わせた処理方式において、沈殿槽流出水の水質が悪化した。その原因を特定するため、調査が必要となる単位装置、運転管理項目、水質・汚泥管理項目をフローシート及び断面図に示せ。次に、沈殿槽の水質が以下の2例について、注意すべき他の水質項目、単位装置の運転状況を示し、運転管理上の対策を検討せよ。また、運転条件変更後の処理機能の経時変化についても概説せよ。 @ BOD50mg/L、ATU・BOD10mg/L、SS10mg/L A BOD50mg/L、ATU-BOD40mg/L、SS50mg/L |
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廃棄物管理 1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。 1−1 次の6設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問毎に答案用紙を変えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。) 1−1−1 排水処理において、生物的脱窒素法を適用する場合、硝化工程における運転操作条件について述べよ。 1−1−2 家庭等から排出される一般廃棄物のうち、不燃ごみ及び不燃性粗大ごみの標準的な処理フローを示し、安全性に留意した有価物の効率的な回収方法を述べよ。 1−1−3 ごみ焼却施設においてボイラによる燃焼ガス冷却方式のガス及び蒸気等のフローを示し、効率的な熱エネルギー利用について留意すべきことを述べよ。 1−1−4 「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進に関する法律」(容器包装リサイクル法)で対象としている主な廃棄物の種類を列記し、それらのリサイクルにおける課題点について述べよ。 1−1−5 建設活動にともなって排出される廃棄物のうち、建設廃棄物と称される品目全ての名称を記し、それらの品目の再資源化率を高い順番に示すと同時に、個々の品目に対する再資源化率の内容について述べよ。 1−1−6 内陸型最終処分場建設において、降雨に対する基本的な処理方法を示し、浸出水処理の代表的な処理フローを図示せよ。 1−2 次の4設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。) 1−2−1 生活排水処理体系の概要を示し、その課題及びあなたの考える対応策を述べよ。 1−2−2 生ごみの資源化技術を3つ以上取り上げ、それらについて技術内容、課題及びあなたの考える対応策を述べよ。 1−2−3 廃棄物を原料とする溶融固化物の品質基準は、「JIS A 5031 一般廃棄物、下水道汚泥又はそれらの焼却灰を溶融固化したコンクリート用溶融スラグ骨材」及び「JIS A 5032一般廃棄物、下水道汚泥又はそれらの焼却灰を溶融固化した道路用溶融スラグ骨材」で定められているが、それらの基準を満足させ天然資材の代替材として有効利用を図る方策について述べよ。 1−2−4 不法投棄に対する国および自治体の取組が強化されている状況で、近年その内容が変化している。不法投棄の近年の動向を投棄件数と投棄量の観点から述べ、現状の対策および今後の方向性を述べよ。 |
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空気調和 1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。 1−1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問毎に答案用紙を変えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。) 1−1−1 管路中を流れる完全流体についてのエネルギー保存則を示したのが、ベルヌーイの定理である。図1に示す完全流体の管路中の任意の点における流体の全圧力は一定で次式で表される。これに関して、以下の(1)〜(6)の間いに答えよ。 (1) ここでp、1/2ρv2、ρgh、Cはそれぞれ何を意味するか説明せよ。 (2) 図1で連続の原理を脱明ぜよ。 (3) 図2に示す拡大管の流れにおいて断面1の風速が6(m/s)の時の風量を求めよ。 (4) 図2の断面2の風速を求めよ。 (5) 図2の拡大管は水平に置かれてい,るものとし、断面1の静圧が300(Pa)であったとするとペルヌーイの定理から断面2の静圧を求めよ。空気の密度は1.2kg/m3とする。 (6) 上記(5)における静圧の変化を何と呼ぷか。 1−1−2 置換換気方式について、原理と特徴を説明せよ。また、この方式の採用に適した建物の種類または室名を3つ以上挙げ、採用する理由と適用上の留意点について述べよ。 1−1−3 一般的な事務所ビルにおける建物全体の一次エネルギー消費量(MJ/m2・年)とその内訳(%)を使用用途別に4項目以上に分けて示せ。また、エネルギー消費量の削減効果が大きい技術を3つ以上挙げ、可能となるエネルギー消費量の削減率(建物全体のエネルギー消費量に対する削減率)と課題について述べよ。 1−1−4 近年、建物の建設を取り巻く環境が、大きく変わりつつある。建物の空気調和設備を施工する上で抱えている課題を4項目以上挙げ、その課題を解決するための方策と今後の動向について述べよ。 1−1−5 都市部で計画される大規模再開発において考慮される要素として、「エネルギーの面的利用」がある。この「エネルギーの面的利用」の概要と特徴について述べ、これからの都市や地域(エリア)での省エネルギーのあるべき姿について論ぜよ。 1−2 次の3設問のうち1設問を選らんで解答せよ。(答案用紙を変えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。) 1−2−1 都市の市街地に建つオフィスビルの廸讐計画があり、新築ビルにおいては、省エネルギーに十分配慮した空気調和設備詩篇とすることが求められている。技術士の立場から、次の(1)〜(5)の間いに答えよ。だだし、条件は下記の@〜Eとする。 (1) 基準階事務室の空調方式を提案し、基準階空調ダクト系統図(空調機、ファン、ダンパー, VAVユニット、消音器、外気取入位置等を含む)を示した上で、その提案理由を説明せよ。また、条件Dを考慮して、代表的な空調機の概略仕様(風量、静圧、動力、冷温水量、加湿量、フィルタ仕様程度)を示せ。但し外気取入れは各階とし、加湿器は気化式とする。 (2) 条件Eに示す冷房負荷特性を考慮した上で熱源方式を提案し、概略熱源フロー図及び冷温熱源台数、容量を示し、その提案理由、容量算出根拠を説明せよ。 (3) 基準階空調機廻りの自動制御方式について、概略システム図(計装図)を用いて説明せよ。 (4) 提案した空調及び熱源設備計画において, CO2排出量削減効果の大きいと考えられる対策を3つ挙げ、その削減効果(年間の空調に関わるCO2排出量全体に対するCO2排出量削減割合)について述べよ。 (5) 概略空調設備工事費(工事項目別、中央監視設備含む)、熱源運転に関わる概略エネルギー費用(上下水道料金を含むが、メンテナンス費用は含まない)を示せ。また、エネルギー費用については算出根拠を示せ。
1−2−2 640人収容の市民ホールの新築計画がある。技術士の立場から、空気調和設備を計画し、次の(1)〜(5)の間いに答えよ。だだし、条件は下記の@〜Dとする。 (1) ホールの空気調和設備を計画する上で、考慮すぺき事項とその対策を示し、建築計画に対する要望事項についても記述せよ。 (2) 条件Bに示す部屋構成1)〜6)の各部屋・部位のそれぞれについて、空調方式の提案をせよ。さらに客席について、空気線図上に客席空調機の仕様決定の検討結果を示し、その概略仕様(風量、各コイル能力、加湿量)も示せ。 (3) 熱源計画を行い、計画の要点を述べ、主要機器の概略容量、台数を示せ。 (4) 空気調和設備の工事費(工事項目別)及び年間の空調エネルギー消費量(一次エネルギー換算)について、その内訳の根拠をつけて示せ。 (5) 省エネルギーに有効と考える手法を3つ以上あげ、それぞれの効果を示せ。
1−2−3 ファミリーレストランのセントラルキッチンとして使用する食品工場を建設する計画がある。技術士の立場から、この施設の工場ゾーンにおいて空気調和設備を計画し、次の(1)〜(5)の問いに答えよ。だだし、条件は下記の@〜Dとする。 (1) 本食品工場の建築計画をするにあたって、HACCPを含め考慮しなければならない事項について記述せよ。 (2) 本食品工場の空気調和設備について、その計画の要点を述べよ。 (3) 熱源を含めた空調システムフローを作成し、採用したシステムの特徴を述べよ。 (4) 熱源廻りの主要機器について、想定した負荷より容量を算出し、主要機器の仕様と台数を決定せよ。 (5) 冷蔵庫、冷凍庫を含めた空気調和設備の工事費(工事項目別)及び概略の年間エネルギー費用(上下水道料金を含むが、メンテナンス費用は含まない)を示せ。ただし、エネルギー費用については算出根拠を示せ。
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建築環境 1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。 1−1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。-(設問毎に答案用紙を変えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。) 1−1−1 上水道を利用する給水設備を設置している建築物において、地下水を新たに水源として加えた場合の計画の要点について事例を挙げて説明せよ。 1−1−2 ユニバーサルデザインを導入する場合について、便所・洗面所を事例として空間及び器具に対する計画の要点を説明せよ。 1−1−3 ホテル客室の直上階にピアノを演奏するラウンジを計画する場合について、ホテルのグレードを設定し音響上の留意点を述ぺよ。 1−1−4 競技可能な温水プールの循環ろ過設備システムの方式を3方式あげ、これらの方式の設計・施工・維持管理上の面から特徴を迷べよ。 1−1−5 総合病院の大規模災害対策を立案するとき給水設備または排水設備に要求される技術的な対策を3つ挙げ、その具体的内容について述べよ。 1−2 次の3設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。) 1−2−1 会議室利用者より隣接する空調機械室からの騒音が大きいとの苦情があった。このような状況における調査分析方法と対策について述ぺよ。 1−2−2 延べ面積10,000m2、200床総合病院の設備方式の選定に当たり下記の(1)、(2)ついて、2種類の方式(給湯股備については2種類の熱源)を選び、概略の計画(システムと概略機器容量)を述ぺるとともに、LCC、メンテナンス性、更新性を比較し、あなたの推薦する方式を追べよ。立地条件などは各自想定してよい。 (1)給水設備 (2)給湯設備 1−2−3 延べ面積20,000m2の本社機能を持つ事務所ビルおよび外構計画の策定をするとき、以下の設備について環境配慮提案項目を挙げ、その概要を述ぺよ。立地条件などは各自想定してよい。 (1)給水・給湯設備 (2)排水通気設備(生活排水・雨水排水・排水処理を含む) (3)衛生器具設備 (4)観水空間 |
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