平成19年度技術士第二次試験問題
(電気電子部門)
提供:かめさん@浜さん

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電気電子一般

2 次の10問題(2−1〜2−10)のうち、下表に従って3問題を選び解答せよ。(問題ごと
に答案用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ答案用紙1枚以内にまとめよ。)

※ 5区分のうち3区分から,それぞれ1問題を選択
区分 U−1
又は
U−2
U−3
又は
U−4
U−5
又は
U−6
U−7
又は
U−8
U−9
又は
U−10

2−1 近年の我が国の電力系統における負荷率低下の要因を挙げ、説明せよ。また、電力負荷平準化対策に取り組む意義を説明するとともに、供給側と需要側からの具体的取り組み内容について、電力負荷平準化に寄与する理由も含めて述べよ。

2−2 太陽光発電やコージェネレーションシステムなどの分散型電源の導入の背景と電力系統に連系するメリットを述べよ。また、今後分散型電源が大量に電力系統に連系された場合に、配電線電圧の調整・管理において予想される課題とその対策方策について述べよ。

2−3 最近の可変速モータドライブは、ほとんどがインバータと交流モータの組合せとな っている。このような可変速モータドライブに発生するインバータサージについて、そ の及ぼす影響や問題、発生メカニズムについて説明し、対応策と動向について述べよ。

2−4 近年、都市内の交通緩和と環境向上のため、LRT(Light Rail Transmit)が見直され、 新たに運行開始される路線も現れてきている。都市を中心としたLRTの運行拡大のため に寄与できる電気技術の展望と課題について述べよ。

2−5 図のような周期的な交流信号を扱うのに、正弦波を基本にしてシステムの解析を行 う利点とその理由を述べよ。


2−6 デジタル信号処理システムを実現する場合、専用ロジックで実現する場合と汎用プ ロセッサで実現する場合がある。それぞれの利点と問題点を示し、それらのいずれかを 選択する時の判断基準を示せ。

2−7 ネットワークのオールIP(Internet Protocol)化における主要な技術的課題を3つ抽出し、その内容を説明せよ。さらにオールIP化で期待される効果を3つ挙げて述べよ。

2−8 FTTH(Fiber To The Home)サービスを高速かつ安価に提供するPON(Passive Optical Network)方式の主要な技術的課題を3つ抽出し、その内容を説明し、さらにその課題を解決する技術について述べよ。

2−9 地上波によるテレビジョン放送におけるアナログ方式とデジタル方式を対比して、その受信障害と対応策について述べよ。

2−10 現在、国内で使用されている一般的な配電方式を下表に示す。@、Aの欄に該当する対地電圧を記載し、B、Cの欄に記述すべき具体的な用途及び配電方式の特徴を述べよ。(記述に際しては、解答欄に@〜Cの設問番号を明記し解答すること。)

負荷の種別 電気方式 公称電圧(対地電圧) 用途及び特徴
一般電灯 単相2線式 100V B
(100V)
単相3線式 100V−200V
(@X)
一般動力 三相3線式 200V C
(200V)
三相4線式 240V−415V
(AX)

専門問題(発送配変電)

1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。

1−1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて、解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

1−1−1 大容量火力発電プラントで採用されている励磁方式のうち、「別置整流器付交流励磁機方式(他励交流励磁機方式)」「ブラシレス励磁方式」「静止形励磁方式(サイリスタ励磁方式)」について、それぞれの構成と長所並びに短所について説明せよ。

1−1−2 水車に起因する振動について、水力的要因によるものを2点あげ、各々の現象と防止対策について述べよ。

1−1−3 汚損条件下で送電線路に適用される碍子個数の概略の決定方法とその想定すべき条件を具体的に説明せよ。

1−1−4 配電系統におけるフリッカについて、発生原因とフリッカの尺度であるAVlO、そして、抑制対策について述べよ。また、最近の風力発電の導入に伴うフリッカについても原因と抑制対策について述べよ。

1−1−5 電力系統における変圧器の結線方式を3つあげて、その特徴を述べよ。

1−2 次の3設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。)

1−2−1 中間負荷で運用する汽力発電プラントの具備すべき条件について述べよ。また、ベース負荷用として設計され、運用中の大容量定圧貫流汽力発電プラントを、中間負荷で運用する場合の課題とその具体的対応策について説明せよ。

1−2−2 揚水発電の役割・機能および、近年における大容量・高落差化の背景を述べよ。さらに大容量・高落差化によるポンプ水車の技術課題を3点あげ、その具体的内容と対策について述べよ。

1−2−3 電力系統に調相設備が導入される理由と適用上の留意点を述べよ。また、近年の半導体技術を適用した調相設備の導入の背景を述べるとともに、その事例を2つ示し特徴を説明せよ。

専門問題(電気応用)

1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。

1−1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問毎に答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

1−1−1 日本における電力消費の約半分はモータ動力として利用されている。モータ動力として使用されるエネルギーの消費を低減する技術を述べよ。

1−1−2 情報通信の分野で使用される通信装置における電源のシステム構成を図示し、各部の機能と特徴について述べよ。

1−1−3 建物内の照明設備について、省エネルギー化に関する電気的な方策の現状と今後の展開を述べよ。

1−1−4 高温超電導材料の開発状況と、応用が検討されている事例について述べよ。

1−1−5 家庭用燃料電池システムの構成、特長と課題について述べよ。

1−2 次の3設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。)

1−2−1 我が国のエネルギーバランス・フロー概要(2004年度)を下図に示した。地球温暖化対策としてCO2削減が求められる中で、現状の問題点を抽出し、電気応用分野としての対応策、課題、展望について述べよ。


1−2−2 自動車における電気技術を用いたエネルギーの有効利用について、適用例と将来の展望を述べよ。

1−2−3 電力貯蔵技術に関して、用途、現状および課題を述べよ。

専門問題(電子応用)

1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。

1−1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問毎に答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

1−1−1 電圧制御発振器(Voltage-Controlled Dscillator)とは何かを説明し、その応用について例を挙げて説明せよ。

1−1−2 同期検波とは何かを説明し、その応用について例を挙げて説明せよ。

1−1−3 MPEGにおける動き補償について、その動作原理を説明せよ。

1−1−4 FFT(高速フーリエ変換)を使って周波数解析を行うときに、窓関数を使う意味を説明せよ。

1−1−5 携帯電話において採用されている送信電力制御について説明し、その必要性と効能を説明せよ。

1−2 次の3設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。)

1−2−1 集積回路の微細加工が進み、いわゆるムーアの法則の限界が示唆されている。今後の課題と解決策について意見を述べよ。

1−2−2 CPUの演算速度と主記憶装置の速度の間にどの様な問題があるかを述べ、この間題を解決する現状技術と将来の動向について述べよ。

1−2−3 オーディオ信号をA−D変換する場合、注意を払わなければいけない性能について述べ、その理由を説明せよ

専門問題(情報通信)

1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。

1一1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問毎に答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

1−1−1 光ファイバ通信における光中継伝送方式には、再生中継伝送方式と線形中継伝送方式がある。それらの基本構成と特徴を述べよ。

1−1−2 OFDM変調方式の変復調器の構成を図示し説明せよ。変調器出力信号の特徴と課題について述べよ。この方式を適用した無線システムを2つ挙げよ。

1−1−3 OSI参照モデルについて各層における機能を簡潔に述べよ。OSI参照モデルのトランスポート層とネットワーク層に対応するインターネットの代表的なプロトコルを、それぞれ1つ挙げ、それらの機能を具体的に説明せよ。

1−1−4 PtoP(Peer To Peer)技術によるコンテンツ配信の原理と特徴、および問題点と対策について説明せよ。

1−1−4 GMPLS(Generalized Multi-Protocol LabelSwitchng)技術について、ねらい、原理と特徴、および技術的課題を述べよ。

1−2 次の3設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。)

1−2−1 EDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)を用いた長距離光伝送システムの基本構成を説明せよ。その伝送特性を制限する3大要を挙げて、それらの要因に対して設計上考慮すべき点を述べよ。さらに、8、000〜10,000kmの超長距離化を実現するための条件について考察せよ。

1−2−2 フェージングを伴う移動通信環境において、無線媒体を共有する伝送システムで、パケットデータの伝送信頼度を低下させる要因は何か2つ述べよ。また、その要因を克服する対策とその効果について具体的に考察せよ。

1−2−3 現在進められているNGN(Next Generation Network)の国際標準化のねらいについて述べ、アーキテクチャとその特徴について説明せよ。さらに、将来に向けた展開について考察せよ。

専門問題(電気設備)

1 次の2問題(1−1、1−2)について解答せよ。

1−1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

1−1−1 一般の事務所ビルにおいて、電源電圧が100Vから240Vの範囲で使用可能な定格を有する蛍光灯照明器具を、基本照明として使用する上で分岐回路を構成するとき考慮すべき要点を述べよ。

1−1−2 同一変圧器に接続される動力設備において、負荷の用途により、漏電遮断器で保護された回路と、保護されない回路を混在して使用する場合に、感電事故を防止する上で注意すべき点を述べよ。

1−1−3 環境省が策定した「光害対策ガイドライン」についての社会的意義と光害が周辺環境に及ぼす影響を2つ以上の事例を挙げて述べよ。

1−1−4 直流送電の長所と短所について述べよ。

I−1−5 低圧屋内配線工事(300V以下のもの)の種類を4つ挙げ、そのうちの2つについて概要を述べよ

1−2 次の3設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚以内にまとめよ。)

1−2−1 延べ床面積6、000m2 7階建ての事務所ビル屋上に、コージェネレーションシステムとして内燃機関発電設備を設置する計画が提案された。この計画の良否を判定する上での要点を述べよ。

1−2−2 非常照明設備を計画する上で、蓄電池別置方式と蓄電池内蔵方式を比較検討し、規模・用途などによる適否を述べよ。

1−2−3 有線通信に用いられる線路の媒体とその特性について述べよ。