技術士第二次試験 平成15年度 専門問題(建設部門)


土質及び基礎
  次の10問題のうち2問を選んで解答せよ。

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  1. 地盤の応力並びに圧密に関する以下の設問に答えよ。
    1. 下図のような均一な地盤状態において地表面から深さZのA面における鉛直有効応力(有効土被り圧)σ’zを求めよ。解答に当たっては,計算式を記載すること。また縦軸を深さ,横軸を応力とした応力分布の模式図を作成し全応力,間隙水圧の分布ラインを描くとともに A面でのσ’zを←→で示すこと。なお,地下水は静水圧状態にあるものとする。
    2. 土の圧密試験結果を踏まえて圧密沈下の予測に用いる圧密係数Cvを決定する場合に、留意すべき事項についてあなたの意見を述べよ。
    3. 載荷盛土による圧密沈下促進工法の現場管理において盛土放置期間tにおける地盤の圧密度Utを検証する場合、計測管理による方法と土質試験による方法について各々1つ挙げ、その内容と適用に際しての留意点について述べよ。

  2. 地すべり危険地に道路を建設する場合について,以下の設問に答えよ。
    1. 地すべりの発生する原因を素因と誘因(人為的作用を除く)に分けて述べよ。
    2. 地すべり地を切土又は盛土構造で横断する計画がある。このような場合にはできる限り安定を損なわないように道路線形の細かな修正(小シフト)が必要である。小シフトを行う場合に,地すべりの安定について留意すべき点を述べよ。
    3. 地すべりの安定解析を行うために必要な項目を示し,その調査方法と調査結果を用いる場合の留意点を述べよ。

  3. 泥岩・頁岩等の堆積軟岩が分布する丘陵地において切土による発生材料を利用して盛土工事を行う計画がある。スレーキングを生じる可能性のある堆積軟岩による盛土の設計・施工に関し,以下の設問に答えよ。
    1. スレーキング現象とその問題点について説明せよ。
    2. スレーキングを生じる可能性のある堆積軟岩を盛土に適用するに当たっての調査・設計・施工上の留意点を述べよ。
    3. スレーキングの程度を評価するための室内試験方法について簡潔に説明し,室内試験における条件と実際の盛土が置かれる条件を考慮して堆積軟岩の盛土材料への適用についてあなたの意見を述べよ。

  4. 水深9mの海上で予備調査(概略調査)を行ったところ,図-Aに示すような調査結果が得られた。以下の設問に答えよ。
    1. この地盤の特徴について説明せよ。図中の WLは液性限界,WPは塑性限界,Wnは自然含水比,quは−軸圧縮強さを示す。また,深さは海面からの深度を示す。
    2. この地盤に対して図-Bに示すような大型のケーソン式構造物(重力式)が計画されており,予備調査の結果からサンドコンパクシヨンパイル(SCP)工法による地盤改良が予定されている。安全かつ経済性の高い断面を設計するために必要な地盤条件に関する本調査(詳細調査)と試験内容についてあなたの意見を述べよ。
      図-A 土質の概要(模式図) 図-B ケーソン式構造物の計画断面(模式図)

  5. 下図に示すような地盤に道路橋を建設する計画がある。橋台は杭基礎で,取付け盛土が施工される。このような盛土の影響により地盤が側方流動を起し,橋台に機能上好ましくない変状を生じる側方移動の現象について以下の設問に答えよ。
    1. 軟弱地盤上の橋台を設計する場合,事前に側方移動の可能性を検討する方法について代表的なものを2つ挙げ,それぞれの方法について説明せよ。
    2. 地盤改良を用いた側方移動対策を2つ挙げ,それぞれの概要と設計及び施工上の留意点を述べよ。
    3. 地盤改良を用いない側方移動対策を2つ挙げ,それぞれの概要と設計及び施工上の留意点を述べよ。

  6. 地下室を構築するため,平面40m×40mをGL−15mまで掘削する計画がある。予備調査の結果(1カ所)によれば,敷地の地盤概要は下図に示す層序,N値,孔内水位であった。なお,敷地の周辺には木造の家屋が下記の距離で数軒点在する。山留め計画に関連して以下の設問に答えよ。
    1. 山留め壁の種類を3つ挙げ,特徴を述べよ。
    2. 当該地盤で山留めを計画する際に不足している情報とその利用目的を挙げ,計画に必要な追加調査の項目を述べよ。
    3. 2.に示した追加調査で考えられる結果から,地下水処理を中心とした山留め計画の留意点と対策を述べよ。
    4. 施工管理上の留意点について述べよ。


  7. 既存のRC造の事務所ビル(地上8階・地下なし)を解体し,地上10階・地下なしのRC造の事務所ビルを建設する計画がある。既存ビルは昭和50年代前半に建設されたものであり,基礎は場所打ちコンクリート杭(杭先端約GL−25m)である。地盤の概要及び既存ビルと新築ビルの平面位置関係は下図に示すとおりである。以下の設問に答えよ。
    1. 場所打ちコンクリート杭の代表的な3工法を示し,それぞれの特徴を述べよ。
    2. 1.の3工法のうち1つの工法を選び,下図のような地盤条件における施工上の留意点を具体的に述べよ。また,施工のために必要な地盤調査項目と調査方法を述べよ。
    3. 新設杭と既存杭とを併用した基礎を計画する場合の設計上の留意事項を示し,既存杭利用に必要な調査項目及び内容を述べよ。

  8. 河口より約300m上流で,潮位の影響を受ける河川内に道路橋の橋脚基礎が計画されている。道路橋は,鋼橋でスパンが85m,4車線の自動車専用道路であり,5径間で河川を渡河する計画である。なお,事前に架橋位置を決定するために,河川内で1カ所の予備調査(ボーリング調査)が実施されており,それによると下図に示す地盤条件である。河川内橋脚4基は,2カ年での完成を目指しており,施工可能期間は非出水期に限定されている。また,架橋地は小型船舶の往来が頻繁であり,施工中もその航路を確保する必要がある。以下の設問に答えよ。
    1. 上記のような条件で基礎を計画する場合,考えられる基礎形式を2つ選定し,選定理由と施工上の留意点を述べよ。
    2. 詳細設計及び施工計画を実施するに当たって必要と考えられる調査項目及び試験項目を挙げて,その内容を説明せよ。

  9. 市街地周辺部において高架橋の計画がある。路線中間付近で行なった予備調査(ボーリング調査)では、下図に示すような地盤の情報が得られている。この高架橋の基礎構造を基礎杭にて計画するに当たって、以下の設問に答えよ。
    1. 鉛直支持形式が異なる杭先端深さの計画案を3つ挙げ、各々について計画・設計上の検討内容を説明せよ。
    2. 1.で挙げた各々の計画案において、杭工法(杭種及び施工法)を選定する際の留意点を説明せよ。
    3. 杭先端深さと杭工法を決定する為に必要な地盤調査、試験内容を説明せよ。


  10. 地震時の地盤の液状化に関する次の設問に答えよ。
    1. 次の語句を説明せよ。
        a、土の相対密度
        b、サイクリックモビリテイ
        c、SHAKE
    2. 地盤の液状化の影響を踏まえて耐震設計上土質定数等を低減させる場合,低減係数(低減率)の設定に影響する項目を3つ挙げ,その内容について述べよ。
    3. 液状化対策工法のうち,過剰間隙水圧の消散を目的とする工法の特徴と適用上の留意点について述べよ。

鋼構造およびコンクリート
  次の18問題のうち、「鋼構造」を選択したものは、Aグループから1問題とBグループから1問題を選んで合計2問題、「コンクリート」を選択したものは、Cグループから1問題とDグループから1問題を選んで合計2問題について解答せよ。

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(Aグループ)

  1. あなたの専門とする立場から、省資源化という観点による鋼構造物の計画・設計上の留意点について述べよ。

  2. あなたの専門とする立場から、鋼構造物の設計に際して、鋼種の選定における留意点について述べよ。

  3. あなたの専門とする立場から、鋼構造物の疲労損傷事例を2つ以上挙げ、それを防止するための設計・製作上の留意点について述べよ。

  4. あなたの専門とする立場から、鋼構造物の地震時における破壊現象を2つ以上挙げ、それらの特徴と計画・設計上の留意点について述べよ。

  5. 次の5項目から2項目を選び、その内容を説明せよ。
     (1)性能照査型設計 (2)遅れ破壊 (3)細長比 (4)仮組み立て (5)渦励振


(Bグループ)

  1. あなたの専門とする立場から、溶接継手に対する代表的な非破壊検査方法を2つ挙げ、その特徴と検査を行う場合の留意点について述べよ。

  2. あなたの専門とする立場から、溶接継手と高力ボルト継手の特徴を示し、両者を併用した場合の施工上の留意点について述べよ。

  3. あなたの専門とする立場から、既設鋼構造物の維持修繕に際して留意すべき事項と、今後望まれる技術について述べよ。

  4. あなたの専門とする立場から、既設鋼構造物の腐食に対する点検、診断、対策について留意点を述べよ。

  5. あなたの専門とする立場から、鋼構造物の架設時(建方時)における精度確保のための施工時の留意点について述べよ。


(Cグループ)

  1. マスコンクリートの温度ひび割れを防止するための材料・配合及び設計・施工上の留意点を述べよ。

  2. コンクリートの単位水量の管理について、コンクリートの製造段階及び施工段階における技術的問題点と今後のあるべき姿について述べよ。

  3. 鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の加工・組立及び継手に関する問題点を3つ挙げ、その解決策についてあなたの考えを述べよ。

  4. アルカリ骨材反応の発生メカニズムを概説し、建設時における対策及び発生後の診断・維持管理に関する技術的留意点について述べよ。


(Dグループ)

  1. LCCの観点から、RC構造、PRC構造及びPC構造の特性と適用性について述べよ。

  2. 鉄筋コンクリート構造物の健全性を評価するために有用な調査方法を3つ挙げ、それぞれの特徴及び留意点についてあなたの意見を述べよ。

  3. コンクリート構造物において施工時と完成時の構造系が大きく異なる事例を2つ挙げ、そのうちから1例を選び設計及び施工上の留意点についてあなたの意見を述べよ。

  4. 性能規定によりコンクリート構造物の設計あるいは施工を行う場合の現状における課題を挙げ、品質保証を前提とした改善策についてあなたの意見を述べよ。

道路
  次の6問題のうち、2問題を選んで解答せよ。ただし、(1)はすべての受験者が解答し、残る1問題を(2)以下から選ぶこと。

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  1. 道路を取り巻く現状を踏まえつつ、今後の技術基準のあり方について、あなたの意見を述べよ。

  2. 道路事業として整備されている都市モノレールや新交通システムの特徴や導入効果について述べるとともに、今後の整備のあり方について、あなたの意見を述べよ。

  3. 自動車専用道路のインターチェンジの配置計画、形式選定及び幾何構造設計に当たって留意すべき事項について、あなたの意見を述べよ。

  4. 道路舗装のリサイクルの現状について述べるとともに、今後の課題及び解決方法について、あなたの意見を述べよ。

  5. 都市部における大規模道路の施工において配慮すべき事項を述べるとともに、その具体的な対応策について、あなたの意見を述べよ。

  6. 地震による道路被害の特徴と影響について述べるとともに、震災対策及び危機管理体制のあり方について、あなたの意見を述べよ。

施工計画、施工設備および積算
  次の15問題のうち2問を選んで解答せよ。

  1. 市街地の大規模掘削(深さ20mていど)工事の土留め支保工の施工計画に当り、地盤の安定および土留め各部の応力について検討すべき項目を挙げ、その留意点を述べよ。

  2. コンクリ−トに要求される基本的品質について概説し、コンクリート工事における養生について施工計画上留意する点を述べよ。

  3. ポストテンション方式PC橋T形桁をセグメントに分割して工場制作して現場で接合して仮設する場合について、セグメントに分割せずに現場製作する場合と比較した利害損失、並びに施工計画上の留意点を述べよ。

  4. 支持層の深さが3m程度の山岳地帯の急斜面に設置する橋脚の基礎形式を2つ挙げ、それぞれ施工計画上の留意点を述べよ。

  5. 軟弱粘土地盤上に港湾構造物を施工する際の地盤改良工法選定に当っての留意点を述べるとともに、地盤改良工法を1つ挙げ、その工法の特徴と施工計画上の留意点を述べよ。

  6. 複線電化区間の土路盤下に、内空幅員10m以上,内空高さ5m以上の構造物を新設する場合、考えられる工法を列挙し、それらに共通する工事保安上の留意点について述べよ。

  7. 市街地現道上の土掘削工事における公衆災害(第三者に被害を及ぼす災害)について、想定しうる事故形態及びその防止対策について述べよ。

  8. 道路土工工事の施工に際して必要となる排水対策について、留意すべき事項をのべよ。

  9. コンクリートダム又はフィルダムのいずれかを選び、ダム工事の施工において、注意すべきとあなたが考える事項と2つ挙げ、それぞれの内容と取り上げた理由、及び対策について述べよ。

  10. ダム本体基礎工事に施工するコンソリデ―ショングラウチング又はブランケットグラウチングのいずれか1つを選び、その意義と施工上の注意点について述べよ。

  11. 山岳トンネルをNATMで施工する場合において、行程管理、品質管理及び観察・計測管理に関し、施工計画及び施工管理上の留意点を述べよ。

  12. 密閉型シールド工事における補助工法を2つ挙げその特徴を述べ、それぞれの施工計画、施工管理上の留意点について述べよ。

  13. 設計・施工一括発注方式と設計・施工分離発注方式を比較し、それぞれの利点を整理するとともに、どのような工事が設計・施工一括発注方式を採用するのに適しているか、また採用に際しての課題とその対応策について述べよ。

  14. 民間開発の新技術の活用を促進していくための効果的な方策、積算面での課題と対応策について述べよ。

  15. 原価管理における最終予想原価の意義を述べ、また、見積から着工、完成までに使われる原価のうち3種類を挙げ具体的に説明せよ。

河川、土砂および海岸
  次の10問題のうち、Aグループから1問題とBグループから1問題を選んで合計2問題について解答せよ。

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(Aグループ)

  1. 河川の多様な機能を活かした地域づくりに向けた具体的推進方策について、地域との連携の視点から論ぜよ。

  2. 災害の防止、自然環境の保全の両面から、源流域から海岸域までの土砂管理のあり方について論ぜよ。


(Bグループ)

  1. 近年の都市水害の特徴を述べるとともに、今後あるべき浸水被害軽減対策について述べよ。

  2. 侵食・洗掘から堤防・河岸を防御する対策を検討する際に、自然環境保全上考慮すべきことを、河道計画、護岸など防御工の設計、施工の各段階について述べよ。

  3. 重力式コンクリートダム、フィルダムの堤体及び基礎地盤について、予想される荷重と浸透水に対する安全性を確保するための構造上の要件を列挙し、それぞれの内容について述べよ。

  4. 既存施設の機能向上を図るための既設ダムの再開発、ダム群の再編の手法とその留意点について述べよ。

  5. 土砂災害を防止するために、行政の「知らせる努力」と住民の「知る努力」が必要となっている背景と、具体的手法及びその効果について述べよ。

  6. 砂防関係事業における無人化施工の意義と今後の課題について述べよ。

  7. 海岸侵食の現状とその原因を踏まえ、海浜の保全のあり方について論ぜよ。

  8. 津波災害に関する防災対策のあり方について、あなたの意見を述べよ。

都市および地方計画
  次の7問題のうち2問題を選んで解答せよ。

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  1. 優れた都市景観を形成するための課題および都市計画上の対応策について述べよ。

  2. 市街地再開発事業における民間活力を活用した事業推進方策を複数挙げて、その概要と活用上の留意点を述べよ。

  3. 都市の骨格となる都市計画道路の現状・課題と今後の整備のあり方について述べよ。

  4. 都市における緑とオープンスペースの確保について、今後、特に重点を置くべき諸点を述べるとともに、具体的な実現方策について述べよ。

  5. 「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」の趣旨を踏まえ、老朽化した民間マンションの建替え促進策を述べよ。

  6. 既成市街地における土地区画整理事業を円滑に推進するための留意点を、都市計画決定までの段階、事業認可の段階、事業実施の段階に分けて述べよ。

  7. 地域活性化の観点から、都市公園整備の意義を述べるとともに、計画および管理運営に当たっての留意点を述べよ。

鉄道
  次の12問題のうちAグループから1問題と、Bグループから1問題の合計2問題について解答せよ。

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  1. (Aグループ)

    1. 社会資本の重点的、効率的な整備が求められるなか、今後の鉄道の整備、維持改良についてあなたの意見を述べよ。

    2. 地球温暖化対策の推進を図るため、鉄道の役割を増大させる必要があるが、そのための課題を挙げ、それらの解決策についてあなたの意見を述べよ。

    3. 交通結節点における利便性・快適性向上のための具体的方策についてあなたの意見を述べよ。


    (Bグループ)

    1. 我が国の人口構造の変化を踏まえ、鉄道の施設計画に当たって考慮すべき事項について述べよ。

    2. 道路との連続立体交差化計画に当たり考慮すべき事項について述べよ。

    3. 鉄道構造物の品質向上のため、設計及び維持管理において考慮すべき事項について述べよ。

    4. 地下駅の新設・改良に当たって、安全性・利便性・快適性の確保のために、設計上考慮すべき事項について述べよ。

    5. 既設駅舎の立体化に当たり考慮すべき事項について述べよ。
    6. のり面の防災強度を向上する方法及びその際に考慮すべき事項について述べよ。

    7. 高密度線区における線路保守に当たって考慮すべき事項について述べよ。
    8. レール損傷の種類とその防止策について述べよ。

    9. 弾性直結軌道について、設計・施工上考慮すべき事項について述べよ。

建設環境
  次の11問題のうち、AおよびB両グループから各1問題、合計2問題を選択し、解答せよ。

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(Aグループ)

  1. 「循環型社会」が目指すべき姿について述べるとともに、その形成のために克服すべき課題および建設分野として果たすべき役割について論ぜよ。

  2. ヒートアイランド現象の原因を複数挙げ、それらについて概説するとともに、建設分野において、それらの原因に対処するための具体的な対策について述べよ。

(Bグループ)

  1. 道路の環境問題について、(ア)あなたが最も重要と考える環境項目一つについてその項目を明記し、(イ)そのように考える理由を近年の動向、影響の特性、将来の動向の3つの観点から論じ、(ウ)(ア)で取り上げた環境項目の具体的な対策について、適用性、経済性および効果の3つの観点から論ぜよ。

  2. 都市における緑(緑地)の役割について3つ述べるとともに、その役割を効果的に発揮させるためにはどのような緑とするべきか、あなたの得意とする分野において、市街地部を対象としてあるべき姿を論ぜよ。

  3. 都市におけるオープンスペース機能を果たす空間を4種類列挙し、それぞれについて、都市景観の向上を図る上での役割、機能を具体的に述べよ。また、そのうちの1種類について、都市景観を図る際の留意点を述べよ。

  4. 鉄道の運営にかかる環境項目である騒音、振動のどちらか一方を取り上げ、その発生源、伝播(搬)経路、ならびに対応策とその効果について述べよ。

  5. 沿岸域における湿地帯や干潟、藻場を含む浅場が自然環境や生態系に果たしている機能について列挙せよ。また、浅場の機能の維持・回復・再生についてどのような方策をとるべきか、あなたの考えを述べよ。

  6. 発電所の立地にかかる環境影響評価において、大気質、水温、水質、生態系、景観のいずれかの環境要素を特定し、その基本的な予測手法を2つ以上挙げ、それぞれの手法の内容、長所・短所、適用する場合の留意点について述べよ。

  7. 外来種(移入種)の進入が環境保全上の問題となっているが、外来種が問題とされる理由について複数の論点を挙げ述べるとともに、特に河川環境にとって問題となっている外来種を取り上げ、採るべき対策を複数上げて具体的に論ぜよ。

  8. 有機汚濁の代表的な水質指標であるBODとCODについて、その指標としての長所、短所を、両指標を対比させつつ複数の観点から述べよ。また、河川、湖沼、海域の3つの公共用水域を取り上げ、両指標に係る環境基準達成率の推移ならびにその要因について記述せよ。

  9. 建設現場から生じる副産物の有効利用について現状と課題を概説し、あなたが特に重要と考える対策を2つ挙げ、そのように考える理由を述べよ。

トンネル
  次の8問題のうち2問題を選んで解答せよ。

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  1. 山岳トンネルの施工が困難となる特殊な地山条件を2つ挙げ、それぞれについて設計・施工上の留意点を述べよ。

  2. 山岳トンネルによるトンネルの施工中に行われる観察・計測の主な項目を挙げ、その結果の活用法について述べよ。

  3. 山岳トンネル工法によりトンネル施工を行う場合、地表面沈下対策のための主な補助工法を3つ挙げ、それぞれの工法の概要と適用条件について述べよ。

  4. 道路トンネルの換気に関して、その計画及び調査の手順と留意点について述べよ。

  5. セグメント構造計算における3つの断面力算定手法(曲げ剛性一様リングモデル、多ヒンジモデル、はり−ばねモデル)について、それぞれの特徴を述べよ。

  6. 泥土圧シールド及び泥水式シールドにおける切羽の安定について、それぞれ留意すべき事項を述べよ。

  7. 開削工法における土留め支保工(腹起し、切ばり、グラウンドアンカー)において、それぞれの施工上の留意点について述べよ。

  8. 山岳工法、シールド工法、開削工法の中から1つを選び、該当する工法により築造されたトンネルに生ずるひび割れの発生原因と対策(予防的対策、事後対策)について述べよ。

港湾および空港
  次の2問題について解答せよ。

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  1. 次の2設問のうち1設問を選んで解答せよ。
    1. 国際的な競争力を有し、持続的に安定成長する経済社会を実現する観点から、わが国の港湾又は空港に関し取り組むべき施策について、あなたの意見を述べよ。

    2. かつてのような経済の高成長が望めず、また財政的制約が増すなかで、わが国の港湾整備又は空港整備の今後のあり方について、あなたの意見を述べよ。

  2. 港湾又は空港の調査、計画、設計、施工、管理運営の5分野から1分野を選び、その分野において重要でかつ今後変革(又は改善)すべきと思われる技術的事項を1つ挙げ、その事項に関し現状を概説するとともに、現状に対する評価及び将来のあるべき姿についてあなたの意見を述べよ。