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専門科目対策(建設部門) |
最終更新:2023.09.17 |
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このページは、主に建設部門の専門科目対策について記しています。
内容は、過去の出題傾向をもとにした、分野(選択科目)ごとの対策です。また、択一問題を解答するテクニックについても私なりに記してみました。
ただし、受験対策は人それぞれです。学生の方・熟練者、調査設計コンサル、ゼネコン、独立経営、公共機関、それぞれの立場で、ポイントは変わってきます。
うのみにするのではなく、参考にできるところは参考にするというスタンスでお読みください。
答案用紙はマークシートです。模擬練習用答案用紙を用意しましたので、お使いください。
なお、この答案用紙はNagaseさんよりご提供いただいたものです。
Excelファイル版(ダウンロード)・・・・こちら
PDFファイル版(リンク) ・・・・こちら
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「失格規定」に注意!
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16年度から、受験番号等の記入が不完全であったり、選択問題数が指定問題数より多かったりしたら失格という、非常に厳しい規定が設けられました。
このような試験そのものとは関係ないことでこれまでの努力が水の泡になっては悔やんでも悔やみきれません。
失格規定に係る事項については、問題用紙の表紙部分に書いてあります。試験に取りかかる前に確認してください。見過ごしり、他の事に気を取られていて聞いていなかったなどと言っても取り合ってもらえない可能性が大です。問題を解くだけでなく、受験に関する規定全てをクリアして初めて合格だということを肝に銘じてください。
また、試験開始時間前記入があった場合は、途中で試験時間に入っても、記入が終わるまでは問題に行かないほうが得策です。作業を中断して問題に取り掛かると、受験番号等記入を忘れてしまう可能性があります。
試験の本質的な目的とは無関係に思えることでも、それが試験ルールの1つとして事前に周知されたものである以上、守らねば失格にされても文句は言えません。くれぐれも注意してください。 |
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1.試験内容の変更と問題数
専門科目は、従来10問程度の択一問題と3問(10問程度から選択)の記述問題から成っていましたが、15年度からはオール択一になりました。これに伴って配点と試験時間も変更されました。
項目 |
14年度まで |
15年度以降 |
17年度以降 |
問題構成 |
択一問題10問+記述問題3問 |
択一問題のみ30問中25問選択解答 |
択一問題のみ35問中25問選択解答 |
試験時間 |
3時間 |
2時間 |
2時間 |
配点 |
択一20点+記述30点 |
50点 |
50点 |
問題数は、15年度・16年度は30問中25問選択解答でしたが、17年度からは35問中25問選択解答となり、選択の余地が広がりました。
基礎科目が15問で1時間(1問4分)に対して、2時間で25問なら1問あたり4.8分とれますので、問題は14年度以前よりやや重箱の隅的問題が見られるようになっています。
合格ラインは50%、したがって25問中13問正解ですが、全部で35問出題されるわけですから、35問中13問、すなわち全体で40%正解すれば十分です。
このことから、専門科目の目標得点は60%(25問中15問=35問中だと43%)が妥当と思われます。
さて、建設部門の専門科目は、二次試験では土質基礎~建設環境の11科目に分かれています。建設コンサルタント登録部門(=RCCM登録部門)ともかなりの部分が同じであり、従来はこの11科目相当分野から、均等に出題がなされてきました。
しかし、大学教科書に沿うという方針のもと、17年度からは、11分野には配慮するものの、大学教科書の記載内容にあわせたウェイトで、偏りのある出題がなされています。
具体的には、土質基礎(特に土質工学)、鋼構造コンクリート(特に構造力学・橋)、河川砂防(特に河川)で計20問、つまり全体の半分以上が出題されています。そしてその他は2問程度となっています。さらに、下表に示すように各選択科目の出題数はおおむね一定しており、また科目ごとの出題内容もほとんど一定しています。
よって、今後も似たような問題構成が続くと思われます。
このことから、勉強のウェイトも、土質基礎・鋼構造コンクリート・河川砂防に置きましょう。さらに正確には、土質、構造力学・鋼構造、都市計画、河川・水理に重点をおきましょう。
選択科目 |
2015年度
出題数・内容 |
2016年度
出題数・内容 |
2017年度
出題数・内容 |
2018年度
出題数・内容 |
2019年度
出題数・内容 |
2020年度
出題数・内容 |
2021年度
出題数・内容 |
土質基礎 |
6 |
土質5地下水1 |
4 |
土質4 |
4 |
土質3地下水1 |
4 |
土質3地下水1 |
4 |
土質3地下水1 |
4 |
土質2土圧1
地下水1 |
4 |
土質4 |
鋼コン |
8 |
構造力学3
道路橋2 コン3 |
8 |
構造力学3
道路橋2 コン3 |
8 |
構造力学3
道路橋2 コン3 |
8 |
構造力学2
鋼材1溶接1
道路橋1 コン3 |
8 |
構造力学2
鋼材2
道路橋1 コン3 |
8 |
構造力学2
溶接1鋼橋1
道路橋1 コン3 |
8 |
構造力学3
鋼材2
コン3 |
都市計画 |
2 |
都計1
都市交通1 |
4 |
都計2
都市交通2 |
4 |
都計2
都市交通1
国土計画1 |
4 |
都計2
都市交通1
国土計画1 |
4 |
都計2
都市交通1
地方計画1 |
4 |
都計2
都市交通1
国土計画1 |
4 |
都計2
都市交通1
国土計画1 |
河川砂防 |
6 |
水理3河川1
砂防1海洋1 |
9 |
水理3河川3
砂防1海岸2 |
9 |
水理3河川3
砂防1海岸2 |
9 |
水理4河川2
砂防1海岸2 |
9 |
水理3河川3
砂防1海岸2 |
9 |
水理4河川2
砂防1海岸2 |
9 |
水理4河川2
砂防1海岸2 |
港湾空港 |
3 |
港湾2 空港1 |
1 |
港湾1 |
1 |
空港1 |
1 |
港湾1 |
1 |
港湾1 |
1 |
空港1 |
1 |
港湾1 |
電力土木 |
2 |
水力発電1
新エネ1 |
2 |
水力発電1
火力発電1 |
2 |
水力発電1
火力発電1 |
2 |
水力発電1
火力発電1 |
2 |
水力発電1
火力発電1 |
2 |
水力発電1
発電全体1 |
2 |
水力発電1
再生エネ1 |
道路 |
2 |
道路設計1
舗装1 |
1 |
道路設計1 |
1 |
舗装1 |
1 |
道路設計1 |
1 |
舗装1 |
1 |
道路設計1 |
1 |
舗装1 |
鉄道 |
1 |
線路1 |
1 |
線路1 |
1 |
線路1 |
1 |
線路1 |
1 |
線路1 |
1 |
線路1 |
1 |
線路1 |
トンネル |
1 |
山岳1 |
1 |
シールド1 |
1 |
山岳1 |
1 |
シールド1 |
1 |
山岳1 |
1 |
シールド1 |
1 |
山岳1 |
施工計画 |
2 |
施工計画1
安全管理1 |
2 |
施工計画1
開削工事1 |
2 |
工程管理1
施工方法1 |
2 |
施工計画1
安全管理1 |
2 |
施工計画1
工程管理1 |
2 |
施工計画1
施工管理1 |
2 |
施工計画1
施工管理1 |
建設環境 |
2 |
アセス1
環境用語1 |
2 |
環境用語2 |
2 |
アセス1
環境用語1 |
2 |
環境用語1
公害苦情1 |
2 |
アセス1
環境用語1 |
2 |
アセス1
建設環境1 |
2 |
建設環境2 |
35問中25問選択ですから、10問捨てられます。すなわち、1~3分野は捨ててもよいことになります(基礎科目のような「各分野から最低1問解答」といった条件はつかない)。
自分の得意分野・不得意分野をはっきり把握して、不得意分野はスキップして解答していき、選択できる問題数が不足する時にはじめて取り組むといったような対策を講じてはいかがでしょうか。
ただし、土質基礎・鋼構造コンクリート・都市計画・河川砂防海岸を全部捨ててしまうと、全体の70%以上になってしまうので、これら科目は捨てないようにしてください。
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2.過去問題の傾向と対策
(1) 土質・基礎
(出題傾向)
近年(特にH18以降)の出題傾向から、
・土の基本的性質(物理特性)
・土のせん断
・土の圧密
が頻出3分野になっています。
土の基本的性質は、土の構造(土粒子・水・空気)を理解しているかどうかを問う問題が多く出ています。いろいろな特性値が何を表す値で、土粒子・水・空気のうち、何と何の比や差であるかといった、特性値の正しい理解が問われます。
力学特性は、せん断については各種せん断試験の特徴扱う基本的な数値(一軸圧縮強度quや粘着力c、内部摩擦角φなど)に関する理解を問われます。たとえばquとcの関係、圧密および排水条件によって異なるせん断強度(UUとかCUとかいうやつ)、τ=c+σtanφにおけるσなどですね。
圧密特性は圧密特性を表す各種特性値(圧密降伏応力、圧縮指数など)あるいは圧密試験の内容、正規圧密・過圧密およびそれらと圧密降伏応力の関係といったものに関する知識が問われます。
これらのほかに、土圧・支持力・斜面安定に関する基礎的理解確認問題が出ています。
水に関する出題は、水頭や浸透、透水特性などについて出ています。
以上のように、具体的な土木構造物について質問するわけではなく、基礎理論を正しく理解しているかどうかの確認問題が主に出題されるようです。なお、土質重視で、基礎に関する設問はあまり出ません。
(対策)
土質及び基礎に関しては、次の事項にポイントを置いて勉強するのがよいと思われます。
土の物理特性および圧密特性
物理特性としては、一般特性にポイントをおきます。また、コンシステンシー特性についても注意しておきましょう。
圧密特性は全般的に基礎知識を身に着けます。
せん断強度(粘着力や内部摩擦角)についても基礎知識は必要になるでしょう。
※基礎的事項をこちらにまとめておきましたので、参考にしてください。
近年の出題内容なら、この内容をおさえておけば取れると思います。
地盤内応力、特に土圧
土圧に関する考え方などの基礎知識(主働・受働、ランキン土圧など)を身に付けておきましょう。
基礎工法の分類と支持力の考え方
具体的な工法などは出ないようですが、テルツァーギ支持力、杭の鉛直支持力に関する知識問題が過去に出ています。これらは、式を覚えているかどうかなどではなく、どのような考え方で計算式ができているかを問う問題です。つまり、計算式を暗記するのではなく、どのような考え方で計算するのかという概念を理解しておく必要があります。
地下水
土中の地下水挙動(ダルシー流と「透水性」)、水圧の分類、水頭の考え方などの基礎知識を身につけておいてください。
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(2) 鋼構造及びコンクリート
(過去問題の傾向)
近年、次のような問題構成になっています。
・構造力学の基礎
梁や柱、矩形物などに力を加わったときのモーメントや荷重、変位など
・橋
道路橋示方書に書かれている道路橋の設計に関する基本事項
鋼材の性質や鋼橋の応力分布など基本的性質
・コンクリートの一般的性質
大学で構造力学を学び、それがまだ頭に残っている人は前半3~4問、実務で鋼コンに携わっている人は後半3~4問を得点源にしましょう。
(対策)
この分野は、土木構造物の代表選手である鋼構造物とコンクリート構造物の分野であるせいか、分化が著しく、教科書も構造力学、コンクリート材料学、橋梁工学、鉄筋コンクリート工学、耐震工学といったものに分かれ、それぞれから1~2問ずつ出題されているように思います。
次のような項目について、大学教科書や基礎的な文献などで知識を整理してください。
出題傾向を見る限り、特に構造力学と橋梁工学に力をいれるべきかと思いますが、絞り込むのは危険です。
ジャンル |
押さえておきたい項目 |
構造力学 |
はり・柱、内部応力、モーメント、破壊、曲げ、たわみ |
鋼構造 |
許容応力、ボルト、溶接、破壊(脆性破壊・延性破壊や降伏と破壊、じん性・ぜい性、疲労破壊、遅れ破壊、座屈)、防腐防食 |
コンクリート |
セメント、骨材、混和材料(特にフライアッシュ、高炉スラグ、AE剤、減衰剤・AE減衰剤、促進剤、遅延剤など)、フレッシュコンクリート(特にコンシステンシー、ワーカビリティー、フィニッシャビリティー)、試験(スレッシュ、硬化、非破壊)、アルカリ骨材反応
※水セメント比・レイタンス・クリープ係数・スランプ・エアー(エントレインド・エントラップト)などの基本用語はしっかり押さえる |
鉄筋
コンクリート |
許容応力度設計法(曲げ応力、せん断応力、偏り心)、終局強度設計法(破壊、曲げ部材)、限界状態設計法(終局原愛・使用限界・疲労限界) |
橋梁工学 |
床版、プレートガーダー、トラス、合成桁、箱桁、連続橋・ゲルバー橋・斜張橋、アーチ・ラーメン、支承 |
耐震工学 |
設計震度、動的解析など |
基本用語に関してはその意味・内容・適用や対策などについてまとめておきましょう。1用語あたり10行程度に要約しておくといいと思います。
伏龍さんに、コンクリート標準示方書(維持管理)の資料をご提供いただきました(こちら)。
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(3) 都市計画及び地方計画
(過去問題の傾向)
都市計画法、市街地再開発、土地区画整理事業などから毎年出題されています。
(対策)
大学テキストでは、次のようなことが扱われています。
ジャンル |
押さえておきたい項目 |
都市計画の立案・実施 |
地域地区制、都市施設、市街地開発事業、促進地域・市街化開発事業予定区域、地区計画、都市計画区域、市街化区域、市街化調整区域など |
土地利用計画 |
特に用途区域、特別用途区域 |
都市交通量計画 |
都市交通調査、交通需要予測、公共輸送計画、都市内道路計画、駐車場・交通結節点 |
緑地・公園・都市景観 |
緑地計画、公園計画、都市景観 |
市街地開発計画、再開発計画 |
土地区画整理、市街地再開発、住宅再開発 |
地区計画 |
住宅地高度利用、再開発地区、遠藤製備蓄計画、誘導容積制度など |
地域計画 |
全国総合開発計画、首都圏整備計画など |
法制度 |
都市計画法、建築基準法、土地区画整理法、市街地開発事業・市街地開発事業予定区域、都市計画に関する財政 |
これまでの出題傾向から、都市計画関連(特に法令)と都市交通から各1問~2問ずつ出題されると思っておいたほうがいいでしょう。
都市計画関連
都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法などがあります。
都市計画法については、基礎的事項をこちらにまとめておきましたので、参考にしてください。また、伏龍さんに以下の資料をご提供いただきました。ありがとうございます。
●都市計画資料
●都市計画法全文(H14時点)
また、土地区画整理法についてはこちら、都市再開発法についてはこちらを参考にしてください。
練習問題としては、宅建試験の問題が好適です。「Echoの宅建1000本ノック」(こちら)が特にお勧めです。この中の都市計画法と土地区画整理法の問題に目を通しておかれることをお勧めします。
H19は、トピック的問題として、景観法に基づく景観地区が出題される可能性もあります。景観法成立に伴って都市計画法の一部が改定され、「美観地区」が「景観地区」となりました。全国の自治体がこぞって景観地区指定に取り組んでいます。
都市交通
都市交通計画は、交通量調査、交通需要予測、計画(公共輸送・都市内道路・歩行者系街路)と進めます。以下の事項を押さえてください。交通量調査(パーソントリップ)と需要予測(OD)については出題されたので、それ以外の項目に特に注目です。
項目 |
押さえておいてほしい事項 |
交通量調査 |
通常の断面交通量調査(ある地点を通過する交通量を交通手段(車種など)別に測定する)以外の調査方法であるパーソントリップ調査とOD調査 |
交通需要予測 |
4段階推定法・・・・発生集中→分布→分担→配分・・・・集計モデルから非集計モデルへのシフト
(1) 発生・集中交通量の予測
(2) OD表を作成する分布交通量の予測
(3) OD交通量を各交通手段に分割する分担交通量の予測
(4) 交通機関別の交通量を路線網に割り振る配分交通量の予測 |
公共輸送計画 |
新交通システム |
都市内道路計画 |
都市内道路の分類・機能
(1) 自動車専用道路(都市拘束道路)
(2) 幹線道路(主要幹線道路、幹線道路、補助幹線道路)
(3) 区画道路
(4) その他の道路(歩行者・自転車など自動車以外の用に供する道路) |
歩行者系街路計画 |
トランジットモール |
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(4) 河川・砂防及び海岸
(過去問題の傾向)
水理学の基礎知識的問題ではなく、タンクモデル法などの応用知識・実用知識、河川管理や河川整備などについて出題されます。地すべりや海岸に関する出題は少なくなっています。
H15から「分野全般の技術用語に関する知識」問題がよく出ていましたが、H17以降は単なる用語知識だけでなく、その設計計画における留意点など、一歩踏み込んだ問題が出る傾向があります。具体的には、
フィルダムとは○○○である。
といった用語説明ではなく、
フィルダムの設計にあたっては○○は△△することが一般的である。
というような感じですね。つまり、その設計物に関して、それがどういうものでそのような理論の上にたっており、どのような特徴を有しているかといった「大づかみ」ができているかどうかを確認するという、専門科目としては適切な問題内容になってきているようです。
また、何か一つのものをとりあげて一問出題するという形ではなく、分野で一問という形で、その中で
調節池では○○
フィルダムでは△△
重力式ダムでは××
放水トンネルでは□□
といったように、選択肢ごとに構造物とその特徴や留意点の組合せを記述して間違いを意探すというパターンになっています。つまり、ヤマかけが通じにくい出題形式です。
出題内容は、H17から河川3問、水理基礎・砂防・海岸各1問となっています。つまり最重要分野は河川の計画設計管理です。
大学で学ぶなどして水理学が特異な人は前半3~4問、実務で河川砂防に携わっている人は後半3~4問を得点源にしましょう。
(対策)
H17以降の出題内容は、専門科目として適切な内容・形式と思われますので、これに落ち着いていくように思います。であれば、河川砂防海岸全般を大づかみすることが対策になります。
基礎的な内容をこちらにまとめたので、参考にしてください。ポイントを簡単にまとめます。
河川法
とにかく次のことは最低限覚えましょう。
(1) 目的は、治水・利水・環境保全の3つ
(2) 一級河川(大臣管理)、二級河川(知事管理)、準用河川(市町村長管理)がある。
(3) H9に改正され、環境整備保全・住民意見反映・樹林帯整備保全の3点がプラスされた。
河川治水
堤防の構造、計画高水位・余裕高など。できれば水理に関する用語をいくつか頭に入れます。
ダム
3種類のダムを特徴とともに覚えます。
(1) アーチ式コンクリートダム・・・・地形地質条件が最も厳しいが、堤体断面は小さい。
(2) 重力式コンクリートダム・・・・水圧に堤体自重で抵抗。
(3) フィルダム・・・・岩石・土砂で堤体を築造。遮水構造により3種類に細分。基礎条件が緩い。
砂防
とくに土石流の発生機構・種類・対策(砂防ダムと透過型ダム)を頭に入れます。
地すべり
対策工法(抑制工・抑止工)を体系的に覚えます。
その後できれば機構・地形、調査解析手法等の用語を覚えます。
ただ、出題実績はあまりありません。穴馬的に考え、時間がなければこの分野の勉強はスキップしてもかまいません。
海岸
離岸堤・・・・消波・漂砂阻止・静穏域確保などの目的で、海岸線より平行に離して作られる。
その他、いくつかの事項を覚えておけばいいのではないかと思います。
なお、河川工学・河川水文学の大学テキストには、次のような内容について書かれています。
分野 |
記載内容 |
河川水理 |
等流・不等流、洪水流、土砂流送、感潮河川 |
河川計画 |
治水利水計画、計画高水、河川改修、可道計画、内水処理、樋門・樋管・水門 |
河川工事 |
堤防、護岸、水制、床固め |
山間部計画 |
砂防基本計画、山腹工事、渓流工事、ダム |
河川維持管理 |
洪水、水防 |
水資源開発 |
利水計画、河川総合開発、堰による取水 |
大学マニュアルの入手が難しい場合、実務マニュアル~たとえば河川砂防技術基準計画編(基本計画編・施設配置等計画編)~などから、基礎的内容をピックアップして身につけるという手もあります。
なお、砂防に関する用語にひととおり目を通しておくことをお勧めします。
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(5) 港湾及び空港
(過去問題の傾向)
H17以降港湾・空港各1問になっていましたが、近年は1問だけ出題されています。
1問しか出ないので、専門外の人には労多くして実り少ない分野です。
港湾の出題傾向は、港湾管理者の職務やプロジェクトなど、より上流側あるいは包括的な内容や、防波堤や突堤・離岸堤といった施設、港湾計画における静穏度の確保に関する知識というように、港湾の中のある分野グループという感じで偏った出題がなされています。
空港の問題は滑走路に関する問題に偏っており、設計より計画に重点をおいた出題になっています。
(対策)
H17以降は細かい数値ではなく設計物の特徴や設計計画にあたっての留意点、解析の考え方などを問う包括的な問題が出題されるという形になっていますが、今後もこの傾向が続くのではないかと思います。
港湾は、事業計画や管理、防波堤等、静穏度関係、埠頭、耐震、航路などといった分野に注意が必要でしょう。また環境(アセス法)も押さえておきたいところです。
テキストとしては大学テキストが望ましいのですが、実務マニュアルである港湾基準(港湾の施設の技術上の基準・同解説)も、おおむねカバーしているようですので、こちらでもいいでしょう。ただ、全部読みきれるボリュームではありません。この本では、「○○は△△することとする」といった各設計条件等の基本的考え方が、冒頭に囲みで示してありますので、これを拾い読みすれば、基本的なところは押さえられるでしょう。判断基準・限界・規定値などの数値を問う問題はここ2年間出ていませんので、時間があれば覚えるという感じでいいのではないかと思います。
基礎的な内容をこちらにまとめましたので参考にしてください。なお、資料の主要部は伏龍さんが作成・ご提供くださいました。伏龍さん、本当にありがとうございます。
また空港については、もし選択解答するつもりであれば、滑走路の設計計画を押さえておきましょう。
港湾について、特に重点的に勉強してはどうかと思うのは下記5分野です。
水準面
港湾施設の計画では、TPとともに、基準水準面、朔望平均満潮位が重要な基準面となります。
また、護岸設計では波高・さらに余裕高も重要です。
係留施設
岸壁・桟橋などです。
コンテナ埠頭についてもよく理解しておきましょう。
防波堤
種類(直立・傾斜・混成の3つ。それにプラス消波ブロック被覆堤)と特徴などを覚えましょう。
また、波の計算についても基本的考えを頭に入れておきましょう。
耐震設計
耐震バース、液状化計算手法など。
液状化簡易判定は、道路・建築はFL法ですが、港湾は限界N値法です。
環境保全
アセス法との関係が重要です。一定規模以上の公有水面埋立が第一種事業になりますが、アセス法では港湾計画も特例としてあげられています。
このほか、近年の貿易を支えているコンテナ関連の知識も補強しておいていただきたいと思います。
また、17年度出題された港湾管理者の職務や港湾法、国土交通白書などに記載されているような海運貿易の状況なども頭に入れておくといいでしょう。
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(6) 電力土木
(過去問題の傾向)
電力としては水力・火力・原子力があるわけですが、建設部門に関連が深いのは水力で、このため出題内容も水力が主体となっています。
その他としては火力、原子力、新エネルギーおよび電力流通設備・貯蔵施設などがあり、適当に分散しつつ出題されています。
基本的には「水力発電に関する問題と、もう一つ何かの問題」と思っておけばいいでしょう。
(対策)
水力発電を中心に、火力、原子力、新エネルギー、電力流通設備の基礎的知識をおさえておきましょう。
水力発電
以下の3つをおさえましょう。
(1) ダムに関する基礎知識
河川砂防の項を参考。アーチ式コンクリ・重力式コンクリ・フィルダム)
(2) 発電機構
理論出力P=9.8×流量×有効落差など
(3) 発電形式
揚水式、流れ込み式(自流式ともいう)、調整池式、貯水池式)など
火力発電
(1) 発電タイプ(汽力・内燃力・ガスタービン・コンバインドサイクル)
(2) リサイクル(フライアッシュ)
(3) 貯蔵(LNGタンク、特に防液堤など)
に関する問題が出しやすいので、押さえておきましょう。コンバインドサイクルやタンク・防液堤、フライアッシュなどに要注意です。
原子力発電
発電自体の基礎知識としては、軽水炉型の発電形式(沸騰水型・加圧水型)、原子力発電のメカニズム(≒核分裂のこと)程度でしょう。後は、火力発電と共通になりますが、取水口・放水口のこと(特に温排水の希釈混合に関して水中放水方式と表層放水方式)を押さえておけば十分かと思います。なお、穴馬的な事項としてはプルサーマルや高速増殖炉などもあります。
水中放水と表層放水:水中放水のほうが希釈混合により温排水の拡散が抑えられる。
プルサーマル:余剰プルトニウムをMOX燃料として軽水炉で利用。
高速増殖炉:ウラン238(燃えない)をプルトニウム239に変換して利用。
水中放水と表層放水などについて少し深めに勉強しておいたほうがいいかもしれません。
新エネルギー
太陽光発電・風力発電・燃料電池・地熱発電・バイオマスなどがあります。風力とバイオマスが出題されたので、次は太陽光発電と水素電池に注意と言っていたら、風力・バイオマスからどっと出題されました。やはり全般的な知識が必要なようですね。これについては、基礎科目技術連関分野の勉強にもなります。
また、コジェネレーションは押さえておきましょう。
電力流通設備
過去問題からみて、以下の2点に絞っていいと思います。
鉄塔基礎:上部構造に作用する荷重(主に風荷重)より、基礎に発生する圧縮力・引揚力・水平力を算出し、これにより土圧・水圧等を考慮し、安全率を得るように設計する。
地中送電線:シールド工法で施工。
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(7) 道路
(過去問題の傾向)
基本的に道路構造令の問題は必ずといっていいほど出ています。その他、高規格道路などインフラ整備に関する知識、道路交通調査や道路舗装といった特定分野からの知識問題が出題されています。さらに近年はローカルルール、交通事故、共同溝、雪寒法、VICS、道路の機能大別、更新時期、道路の貨物分担、地域高規格道路など、各種知識について問われています。
また、道路構造令関連問題が数値に関する知識を求める傾向もあります。数値知識を求められるのは、幅員、速度が中心です。
なお、道路計画を専門とする人は、都市計画の中で出題される都市交通の問題も得点源になりますし、道路設計を専門とする人は鋼コンの中で出題される橋梁関係の問題(つまり道路橋示方書関連問題)や施工計画の問題も得点源になります。
(対策)
これまでの出題内容から、道路の区分、道路構造令、道路舗装の3点セットに加え、維持補修、交通量調査推定、道路計画、環境配慮が要注意分野としてあげられます。
道路構造令は幅員・速度・建築限界、交通量は交通容量などの用語と昼夜率・調査推定方法などが考えられます。特に交通量調査推定や道路計画は、都市計画と合わせて勉強することができるでしょう。
基礎的な内容をこちらにまとめたので、参考にしてください。
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(8) 鉄道
(過去問題の傾向)
H17以降の出題内容を見ると、鉄道インフラ整備、地下鉄、バリアフリー、軌道構造など特定分野について、やや細かい知識を問う問題が出ています。
(対策)
出題傾向からみて、専門用語知識に限定してもいいのではないかと思われます。ただ、それで取れるのは1問だけかもしれず、あまり分のいい分野ではないかもしれませんので、思い切って捨てても体制に影響はないと思います。
鉄道整備も踏まえると、特に覚えておいてほしい用語等として、次のようなものがあります。
●構造基準として緩和曲線、カント、スラック、ロングレール、分岐器、ホーム
●トランジットモール、パーク&ライド
●鉄道事業種別
押さえておきたいキーワードを下表にまとめました。なお、鉄道用語集のサイトもありますので、目を通してみることをお勧めします。
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伏龍さんが、普通鉄道構造規則を元に、資料を作成・ご提供くださいました(こちら)。伏龍さん、本当にありがとうございます。
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キーワード |
解説 |
建築限界 |
曲線においては建築限界を両側に拡大する。
トンネルでは、電灯・伝染などを設置する余裕を建築限界の外に設ける。 |
緩和曲線 |
直線と曲線の間の移行をなめらかにするために入れる、曲率が連続的に変化する曲線。
一般に3次放物線。新幹線はサイン半波長逓減曲線で、こちらのほうが乗り心地が良い。
緩和曲線の長さは、列車最高速度・実カント・カント不足量から決定する。カント不足とは、遠心力を打ち消すカント(均衡カント)に対して不足しているカント量。
緩和曲線中に縦曲線を入れることは避ける。また分岐器を設けてはならない。 |
縦曲線 |
勾配変化箇所において鉛直面内に入れる曲線。分岐器を設けてはならない。 |
カント |
曲線走行時遠心力に抵抗するための内外軌道の高低差(乗り心地確保・転倒防止)。道路でいう片勾配。緩和曲線があればその全長について、なければ円曲線端からカント値の400倍以上の直線部において逓減する。円曲線は円弧による曲線で、水平曲線に用いられる。 |
スラック |
曲線部では軸が固定された車輪が曲線内で方向を変えられるよう、内側レールを広げる必要がある。この軌線の広げ分をスラックという。 |
ロングレール |
定尺レール:25m、長尺レール:25~200m、ロングレール:200m以上。
ロングレールは継ぎ目部における衝撃が大幅に緩和され、線路状態の改善、保守量低減、騒音・振動軽減に効果がある。定尺レールをロングレール化する場合、工場で200m程度に溶接、現場でつなぎ溶接して1~2kmにするのが一般的。 |
熱処理レール |
内側に比べて磨耗しやすい曲線外側レールに使う。レール頭部表面に焼入れする。 |
枕木区間 |
PC枕木は木枕木に比べて耐用年数が長く、保守が軽減できる。道床抵抗も大きいのでロングレールに対応できる。
木枕木は弾力性があり、レール連結・加工が簡単で安い。電気絶縁性もある。しかしPCより弱く焼損・腐朽も起こすので事故発生確率がPCより高い。 |
分岐器 |
緩和曲線・縦曲線・無道床橋梁には分岐器を設けてはならない。 |
曲線半径 |
本線における曲線の最小半径は、地形等でやむをえない場合は160mにできる。 |
脱線 |
脱線には、飛び上がり脱線、乗り上がり脱線、すべり上がり脱線があり、低速で曲線を走っている時に車輪がせり上がって脱線する乗り上がり脱線が最も多い。
脱線防止の主な対策は脱線防止レール・脱線防止ガードである。 |
アタック角 |
曲線では、車輪がレールにある角度をもって走行する。この角度がアタック角で、車輪の先のフランジがレールに接触しながら走る。ここで引っかかりが起こると車輪がレールに乗り上がっていって、乗り上がり脱線に至る。
この対策の1つに、外側レールのゲージコーナーに油を塗ってすべりを良くする方法がある。
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ホーム |
線路の配置との関係でおよそ次の5つの形式に分けられる。
(1)単式ホーム ・・・・単線区間に設けられるホームである。
(2)相対式ホーム ・・・・単線、複線を問わず線路を挟んで設けられるもの。
(3)島式ホーム ・・・・線路に挟まれているホームである。
(4)頭端式ホーム ・・・・櫛形ホームとも呼ばれ、貨物駅や私鉄のターミナル駅に多い。
(5)切欠式ホーム ・・・・階段を横から見たような形で、三本以上の列車が一つのホームにつけられる。 |
四段階推定法 |
交通予測手法。計画された交通量推計を、(1)発生・集中交通量推計、(2)分布交通量推計、(3)機関分担交通量推計、(4)配分交通量推計の4つの段階で行う。
社会経済構造・各交通機関の費用・所要時間等のサービスレベルで対象交通機関の需要が求まる。 |
リニアモーターカー |
リニアモーターによる新しい交通手段。
磁気浮上方式には吸引式・反発式・誘導反発式があり、現在実験中のものは誘導反発式である。 |
トランジットモール |
一般車の通行を制限し、バス・タクシー・路面電車等の公共交通機関のみ通行できる歩行者専用道。 |
パーク&ライド |
鉄道利用者がマイカーで駅周辺駐車場まで行き、そこに駐車して鉄道で通勤する形態で、大規模駐車場整備が不可欠。 |
鉄道事業種別 |
第1種鉄道事業:自ら鉄道敷設・自ら運送。
第2種鉄道事業:第1種・第3種の敷設した鉄道を使って、運送のみ自ら行う。
第3種鉄道事業:自ら鉄道敷設・第1種に譲渡あるいは第2種に運送させる。 |
シームレス化 |
乗り継ぎ円滑化。ハード面とソフト面がある。
ハード面:相互直通運転、同一ホーム、同一方向乗換化など
ソフト面:プリペイドカードなどのカード乗車券の導入など |
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(9) トンネル
(過去問題の傾向)
近年、シールト1問、山岳1問で、それぞれの出題内容は、用語や工法の知識を問うものです。
(シールド)土圧式シールド、泥水式シールド、覆工、セグメント、テールボイドなど
(山岳)地山分類、ベンチカット工法、支保工、補助工法分類、施工中の観察・計測など
このように、非常にスタンダードな出題となっています。
(対策)
シールド・山岳1問ずつという出題が続く保証はありませんが、やはり出題実績からみて、この2つはしっかりおさえておきましょう。できればトンネル全般、シールドのやや細かい工法や用語、掘削工法分類(開削・沈埋・推進)とそれぞれの内容・工法、都市トンネル・近接施工・大深度地下あたりを押さえておくことをお勧めします。
また、トンネルの場合、専門外の人にはなじみの薄い専門用語が多いという特徴があります。最低限押さえておきたいキーワードを下表にまとめました。
キーワード |
解説 |
トンネル掘削工法 |
(1)全断面工法
小断面のトンネルや安定地質の地山で採用。断面が大きいと、掘削・支保工施工に大型機械が使用できて効率的だが、地山変化に順応性悪く、途中で段取変更困難。
(2)ベンチカット工法
上半断面・下半断面に分割して掘削するのが一般的。ベンチ長さによりロングベンチ(全断面ほどではないが地山が安定しているときに適用)・ショートベンチ(広範囲の地山条件に適用)に細分。地山条件の変化に強い。
(3)導坑先進工法
側壁導坑先進工法、底設導坑先進工法、TBM先進工法などがある。 |
TBM |
トンネルボーリングマシン。全断面工法で使用する掘削機械で、回転カッタで岩石を連続的に切削あるいは破砕して掘進するもので、安全性が高く、掘進が速い、掘削に伴う岩盤のゆるみが少ない、支保工の低減が可能、作業人員が少なくてすむ等の利点がある。ユーロトンネルで施工されたほか、日本では導水路、上下水道トンネルへの適用が90%以上を占めている。 |
NATM工法 |
ロックボルトと吹付けコンクリートで地山変形を制御する支保方式。トンネル周辺地山の支保機能を利用して安定を図るので、早期に支保を行い地山劣化を防ぐ。
施工順序:切羽掘削→ずり搬出→一次吹付→支保工・金網取付→二次吹付→ロックボルト打設。
参考サイトはこちら |
ロックボルト |
ロックボルトの効果として、4つの効果がある。
(1)縫付け効果
緩んだ地山を強固な地山に固定する。
(2)はり形成効果
層理面など剥離しやすい面を貫通し一体化させることではりが形成される。
(3)内圧効果
引っ張り強度に相当する内圧はトンネル壁面にかかり、耐荷強度が増す。
(4)アーチ形成効果
耐荷強度の増したトンネル周辺地山が全体としてアーチを形成する。 |
シールド工法 |
土砂地盤に適用。シールドと呼ばれる掘進機を地中に推進させて、その中で安全に掘削・覆工を行う。一次覆工として組み立てる部材をセグメントという。 |
圧気シールド |
地下水位より低い所をシールド工法で掘削し、湧水があるとき、圧縮空気で気圧を上げて、湧水のための土砂崩壊を防ぐ工法。 |
開削工法 |
土留め工の後、地上から掘削する工法。
(1)法切オープンカット工法
周囲に法面を残しながら掘削
(2)土留め工法
土留め壁・切梁・腹起しなどの支保工を設けた中を掘削
(3)アイランド工法
中央部分掘削・築造→これを利用して土留め支保、側部掘削・築造
(4)トレンチカット工法
周辺を山留めしてトレンチ状に掘削→構造物外周を作成→これを土留めに内部掘削 |
沈埋工法 |
陸上で製作した沈埋函を掘削した水底に沈設する工法で、水中トンネルに用いられる。 |
推進工法 |
下水管・パイプラインなどを一方の発進用の穴(立て坑)からジャッキで押し込んで埋設する工法。小口径が一般的。地質が押し込みに適していれば、道路・鉄道・河川の下でも掘削の必要がなく、また途中で曲げたりすることもできる。押し込む時の反力を得るための壁を支圧壁
(しあつへき)といい、鋼材・コンクリートを通して背後地盤に力を分散させる。 |
大深度地下法 |
「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」。H13.4施行。
三大都市圏の公共性の高い事業に適用。
大深度地下(地下40m以深or支持層上面から10m以深の深いほうの深度の地下)を使用する場合には、原則として事前補償なしで使用権設定。
インフラ整備円滑化・事業期間短縮・コスト縮減などで期待される。 |
トンネル調査 |
4つの調査がある。
(1)立地条件調査、(2)支障物件調査(地上・地下構造物、埋設物、建造物跡・架設工事跡、埋蔵文化財、その他将来計画等)、(3)地盤調査、(4)環境保全調査 |
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(10) 施工計画・設備・積算
(過去問題の傾向)
施工計画全般に関する広い範囲からの出題が2問出されています。主な出題テーマはコスト縮減、施工工法、工程管理、安全管理などです。
施工計画の場合、科目独自の技術というと工程・コスト管理なので、この問題は引き続き出るように思いますが、それ以外は他科目分野と絡みつつ出題されるのではないかと思われます。
(対策)
出題傾向としては細かい数値を問うものより全体的な理解を問う問題になっています。その分とっつきやすいので、選択解答する受験生は多いのではないかと思います。
予想される問題としては、次のようなものがあります。
(1)工法(施工管理上の特性など:特に杭工法とシールド工法)
(2)仮設(土留め、支保)
(3)廃棄物処理(廃棄物低減技術、廃棄物処理、リサイクルなど)
(4)事前調査(埋設物、建物、騒音振動など)
(5)工程管理(特にPERTなどのネットワーク工程表とガントチャートなどの横線式工程表)
(6)経費管理(歩掛り、直間工費、管理費など)
(7)新設計思想・入札制度(VE、PFI、CM/PM、DBなど)
これらについてこちらに簡単にまとめましたので、参考にしてください。
特に副産物処理(リサイクル含む)、環境配慮(法規制)、仮設工法の種類と特徴、工程管理が要注意です。
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(11) 建設環境
(過去問題の傾向)
出題数はずっと3問です。(H21は2問でしたが)
H15以降、常にアセス法に絡む出題があります。対象事業や手続き・手順、実施状況、自治体・国民のかかわりなど広い範囲からの出題でした。基本的には手続き・告示・法令といったものに関する知識を問う問題もずっと出ています。
一方で、基礎理論とか動植物生態系などに関する出題はあまり見当たりません。
なお、H19のヒートアイランドなど、やや個別問題に特化した出題もあるようです。
(対策)
アセス法は必ず出ているので、特にスコーピング・スクリーニングや第1種・第2種事業区分、縦覧の時期や期間などの手続きといった事項を中心にしっかり押さえておきたいところです。
また、関係法令や行政の取り組みといったものに対する知見も問われるようですので、できれば押さえておきましょう。
その他、地球環境問題(温暖化、酸性雨、オゾン層破壊、バーゼル条約など)、土壌汚染対策法、ダイオキシン、アスベスト、環境ホルモンといったものはひととおり勉強しておかれたほうがいいと思います。
基礎科目(技術連関)と重複しますので、そちらのほうで勉強しておいていただければ、たとえ出題されても大丈夫だと思います。これらについてこちらに簡単にまとめましたので、参考にしてください。
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3.択一問題解答のテクニック
a.解答手順
択一問題の特徴は、以下のようなものです。
●4コママンガ本と同じで、小さい問題がたくさんある。
→順に解いていかなければならないという決まりはない。
●100点取る必要はない。合格ラインに達すればよい。
→全分野にわたって答える必要はない。得意分野だけでもよい。
●問題自体を選択できる場合、全問答える必要はない。
→答えられる問題だけ解けばよい。他の問題は目を通す必要すらない。
●1問あたりの点数は、○か×かしかない。中間点というものはない。
→わからない問題は、きっぱり捨ててしまったほうがよい。
●正確な知識はいらないことが多い。
→正確に記憶するのではなく、だいたいのイメージで覚える勉強をする。
●正解を選ぶのが目的。それ以外の答えは不要。
→大小比較問題では個々の選択肢の数値は不要です。たとえばこんな例
したがって、試験では、
●自信のある問題から解いていく。
●合格ラインに達したと思ったら、さっさと次の分野の問題に行く。
●あれこれ悩まない。スパッスパッとふんぎりよく解いていく
といったことが効果的ではないかと思います。
逆に、解くのに時間がかかってもとにかく1問目から順に解いていくとか、わからなくても解答するまで次の問題に進まないなどというのは、非常に効率が悪く、時間がなくなる原因になりますし、気持ちも焦って冷静沈着に考えられなくなり、実力が出し切れないことにつながります。
一例として、私の択一解答手順を紹介します。あくまで私のやり方ですから、参考程度にお読みください。
(1) まず最初に、一度全体を見渡し、問題を分類する。
最初に全問をざっと斜め読みします。何を聞いている問題か、どんな解答選択肢が用意されているか、そしてどうしたら正解がわかるか(計算したりする必要があるか)を判断します。
そして、例えば次のように分類し、各問題のところにマークをつけます。
すぐにパッと解けそうな問題 ・・・・◎
少し考えたら解けそうな問題 ・・・・○
考えたら解けるかもしれない問題・・・・△
わからない、解けそうにない問題・・・・×
(2) 予想得点を概算する。
合格ラインは60%に置きます(実際には40%でもいいが、基礎科目が90%近い高得点が取れないとダメ。基礎科目は午後なので、専門科目の段階では余裕を持って60%を合格ラインに据えるべき。基礎科目に自信がない場合も、専門科目で60%取れていたらたとえ基礎科目が40%でもOKだし、基礎科目が40%未満だったら専門科目でいくら得点をとってもダメなので、合格ラインは60%が妥当)。
一方、解答問題数は、試験時間と配点から25問と予想されます。25問出題・全問解答か、25問以上出題・25問選択解答かはわかりません(後者の可能性が高いように思う)が、25問解答ならば、◎の数が15個以上あれば、それでもう確実に合格ラインに達しています。
これではあまりに大雑把ですから、少し細かく、
a) ◎の数×(0.8~1.0)
b) ○の数×(0.5~0.8)
c) △の数×(0.3~0.5)
d) ×の数×(0.0~0.2)
として、各分類ごとに予想得点を出してみます。()内の「~」で範囲を持たせた数字は正答率です。慎重にいきたい人は左側の小さいほうの値を、あまり気にならない人は右側の大きめの数字を取ります。
そして、a → a+b → a+b+c → a+b+c+d というように加算していきます。これが60%に達した時点で後は捨ててもいいと判断します。たとえば、a+bで問題数の6割を超えた場合は、△の問題、×の問題は捨ててもかまわないということになります。
逆にいえば、×に分類した問題は、◎+○+△ではどうしても合格ラインに届きそうもなくて、「一か八か」で解答する問題であるといえます。
こうして、「よし、◎だけ解いて午後に備えよう」とか、「△まで解かないとヤバイ。」というように、「この科目をどこまでやるか」を決めます。
(3) 自信のある問題から順に解いていく。
考えなくてもパッパッと解ける問題から、どんどん解いていきます。
解けたら、たとえば「◎」や「○」マークの上からチェックマークを付けるとか、「済」と大きく書くとかして、解答済みであることが一目でわかるようにしておきます。
また、解答に自信があるものは、たとえば「OK」と大きく書いておきます。この問題は、もう2度と見直しません。
逆にじっくり考えないとわからない問題は、「?」と大きく書いて後回しにします。
(4) 「OK」の問題を除いて、今度はじっくり解いていく。
「OK」の問題数では合格ラインに達していないと判断される場合は、考えないと解けない問題に取りかかります。
迷ったときは、択一セオリーも使って選ぶのがお勧めですが、とにかくふんぎりが大切です。自分の知識でも運でもカンでも、何かを信じて決めてしまいます。そして、こういう迷った問題は、一度解答したらもう見直さないようにすることが大切です。こういうのに限って、後でまた迷って、結局間違った答えを選んでしまうことが多いものです。
まるでわからない問題は、択一セオリーで、それも通じない場合はカン、あるいは前後の解答選択肢の配列(ずっと4がないから4だろうとか、3・3・3と来ているから今度は3はないだろうとか)、さらにはサイコロ(・・・・は持ってきているわけがないので、電卓の乱数とか鉛筆を転がすとか)で決めます。もともとマグレ当たり狙いですから、何でもかまいません。時間を割くだけ無駄です。
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b.解答のコツ
択一問題の解答について、私なりのコツのようなものを述べます。
(1) 選択肢にざっと目を通す。
選択肢1から順にじっくり読んで理解して・・・・というのは無駄です。
まず、選択肢全部にざっと目を通します。
(2) 明らかな正解があれば、そこで考えるのは打ち切る。
「明らかにこれが誤り(あるいは正しい)で、正解はこの選択肢」とわかった場合は、そこでその問題はおしまいにします。問題番号の下などに答え(正解である選択肢番号)を書き、大きく「OK」と書いて、次の問題に行きます。
たとえが、5択の1番目の選択肢が正解であると確信できた場合は、選択肢2番目以降は読みません。「念のため・・・・」などと無駄な時間を使わないことです。
無論、「絶対にこれが正解」と思える時だけですが。
(3) 明らかな正解が見つけられない場合、相反する選択肢がないか探す。
同じ事項について、相反することを言っている選択肢が見つかった場合、そのどちらかが正解であることがほとんどです。
(4) 感性で決める。
上記(2)も(3)もない場合(というより、(2)や(3)と同時進行になりますが)、「何かひっかかる」とでもいったような感性で決めます。
こう書くと、非常にいいかげんな印象をうけるかもしれませんが、この「感性」は技術者にとって非常に大切なものだと私は思っています。成果品照査で通読チェックしていて、何かおかしい、数字がどうこういうのではなく、何かしっくりこないという感じがした場合、図面や計算書のチェックをすると、入力間違いなどの単純ミスが見つかることがよくあります。
これは、長年の経験で培われるものであり、実務では、たとえば軟弱地盤上に盛土を構築する時に、「この強度(あるいはN値)の地盤にこの高さの盛土はヤバイ」と見通せる(もちろんちゃんと数値計算はするが、ダメなのを見越して調査や対策に言及できる)技術者と、「ソフトで計算して数字が出ないと私には何もわかりません」という技術者の違いとして現れます。
それゆえに(蛇足になりますが)、私は今回の技術士制度改定のマイナス面として、経験軽視になりかねないという懸念を持っています。さらにそれが、RCCMが重視されるようになるのではないかという予測の根拠にもなっています。
(5) 最後はじっくり考えて知恵を絞る。
最後はあきらめて、知恵を絞ります。しかし、このような問題はほとんどなく、「そんなことする前に択一問題を一度終わらせて次へ行こう」ということになります。これは単に私がものぐさであることだけが原因なのかもしれません。(^_^;)ゞ
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c.択一セオリー
択一問題には、独特の傾向があります。これはたとえば「『~しなくてもいい』というような書き方の選択肢はたいてい誤り」といったようなもので、運転免許試験などに顕著に現れています。これを「択一セオリー」と私は呼んでいます。
一次試験・二次試験とも、択一問題はこの「択一セオリー」に逆らわない傾向がかなりはっきり出ています。特に一次試験で顕著ですが、二次試験も択一セオリーを逆手に取ったような問題は出ていません。
択一セオリーには、どんなものがあるか、ざっと書き出してみます。
【誤りであることが多いもの】
●用語説明
「○○は△△のことである」というように、用語説明をしてある場合、名称と説明の組合せを違えてあることが多い。この場合、名称は「PI」とか「DB」などの頭文字系が多い。多くの場合は各選択肢とも同様なのでこのセオリーは通用しないが、選択肢の中で1つだけ用語説明をしている場合は要注意。
●類似物併記
「社会資本整備の機能による長期的効果をフロー効果、公共投資に伴う一時的な経済活動活性化効果をストック効果という」というように、「似たもの同士」をならべて説明しているような文章は、名称と説明の組合せを入れ替えてある場合が多い。
●無責任
「~する必要はない」といったような、無責任な感じがするものは誤っていることが多い。
●言い訳
「仕方がない」など、努力を放棄して「仕方がないじゃないか」というような言い訳じみたことが書いてあるものは誤っていることが多い。
●断定・限定
「~しなければならない」、「~のみである」、「~以外にない」といったようなものは誤っていることが多い。
●仲間はずれ
主旨、対象物、あるいは計算式など、1つだけ他と違う印象をうけるものは誤っていることが多い。
●職名
技術士の登録権者などの職名が誤っていることが多い。一番多いのは「大臣」と「知事」を入れ替えてある。
●数値
数値が違う値に変えてあるものが多い。1つだけ数値があがっていたら注意。
【正しいことが多いもの】
●最も当たり障りのないもの
ソフトで見た目のよい言葉がちりばめてある、役所風の文章は間違っていないことが多い。
●誠実なもの
誠実・まじめな印象を受けるものは、正しいことが多い。
その他、「両端は正解ではない」(5択の場合、選択肢1や選択肢5が正解であることは少ない)などがよく言われますが、一次試験に関してはこのような傾向はないようです。
択一セオリーに頼ってはいけませんが、答えを選ぶ根拠が全くないけれど何か書かないといけない時には、全くのあてずっぽうで選ぶよりは多少はましだろうと思います。
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d.マークシートの注意事項
マークシート式試験が未体験である方はほとんどおられないと思いますが、一応注意事項を記しておきます。
●解答は、問題用紙に一度書いてから、最後にまとめてマークシートに記入する。
マークシートは非常に無機質です。パッと見てもどの選択肢を選んだのかよくわかりません。
また、その都度記入すると、飛び飛びに問題を解いている場合は、ズレた番号のところにマークしてしまう危険性があります。
単純な転記作業ですから、まとめてやったほうが効率的です。
ただし、時間配分に十分注意して、余裕を持って転記できるようにしてください。時間がなくなって焦ると、マークは数字記入より時間がかかるだけにもう大変です。
●受験番号などの記入は最初に済ませる。
問題に没入すると、こういったことは忘れがちになります。
マークシートは、普通の解答用紙に比べて、未記入であることがわかりにくいという特徴があります。十分注意してください。
●最後に、記入がズレていないか見直す。
特に選択式なので、ズレた問題番号のところにマークしている可能性もあります。全部で15問しかありませんから、時間が許せば全問チェックしましょう。
●鉛筆はHB程度がよい。
Hなどの薄い鉛筆はマークが薄くなります。逆にBや2Bでは紙や袖でこすれて汚くなります。
記述問題の答案作成は、腕が疲れにくいBや2Bがいいですが、マークシートはHBが適しています。
●マークはきれいに、しかし時間がなくなったら、とにかくマークする。
よく、枠からはみ出したり、余白が残ったりしてきれいに塗りつぶせていないと、機械が読み取りエラーを起こして不正解になってしまうと言われます。
現実にはこのようなことはほとんどありません。マジックでいいかげんにマークしたものでも十分読み取ります。また少々はみ出しでも平気です。
しかし、読み取りエラーの可能性はゼロとはいえません。ですから、時間があれば丁寧にマークしましょう。逆に時間がなくなった場合は、とにかく全部にマークすることを優先します。
なお、それより危険性が高いのが、汚れをマークとして読み取られるという可能性です。鉛筆の汚れは無論、こびりついていた消しゴムのカスが読み取られてしまうこともあり得ます。答案提出時には、よく掃除してから出しましょう。
消しゴムで消せるボールペンというのもあります。しかし、これは消しゴムで消えるだけに手でこすっても簡単に落ちるため、マーク部分が薄くなるとともに周りを汚す危険があるので、お勧めしません。
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4.建設部門以外の部門について
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04 電気電子部門
OZTEKさんから貴重な資料をいただきました。
OZTEKさんからのメッセージ |
機械系や回転電機の問題に絞って解説を作りました。過去問を網羅してはいませんが受験勉強のお役に立てれば幸いです。 |
解説済過去問題の問題番号表
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17 応用理学部門
応用理学部門は物理・化学・地学の3分野ですが、地学が主体です。
物理は同じ問題が数年おきに繰り返し出題される傾向がややあります。
化学は過去問題流用が少ないのが特徴です。
地学は物理探査をはじめとして類似の問題が繰り返し出題されるので、狙い目です。
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応用理学部門の出題内容
出題分野 |
2015(H27) |
2016(H28) |
2017(H29) |
2018(H30) |
2019(R01) |
2020(R02) |
2021(R03) |
物理 |
SI単位 |
組立単位 |
基本単位 |
基本単位 |
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|
基本単位 |
基本単位 |
力と運動 |
ばね振動周期 |
せん断抵抗角 |
振子振動周期 |
静止衛星 |
せん断応力 |
反発係数 |
せん断抵抗角 |
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脱出速度 |
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弾性体 |
浮力 |
ベルヌーイ定理 |
弾性衝突 |
波動・電磁波 |
波長とスリット |
レンズ |
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電流と電気抵抗 |
電流 |
回折格子 |
高周波加熱 |
X線波長 |
電磁気 |
正弦波 |
音の伝搬 |
音の振動数 |
電磁波エネ |
ニュートンリング |
放射線 |
放射線被曝 |
半減期 |
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同位体 |
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電気・磁力 |
誘導起電力 |
誘導体等 |
コンデンサー |
磁場 |
電磁気 |
誘導体等 |
電磁気 |
磁性 |
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インピーダンス |
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電気抵抗 |
周波数 |
|
|
|
磁性 |
|
磁性 |
|
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熱力学 |
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熱電効果 |
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温度と圧力 |
熱電気現象 |
熱収支計算 |
熱機関 |
気体仕事量 |
熱伝導率 |
熱伝導 |
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比熱 |
化学 |
元素・原子 |
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面心立方格子 |
元素の周期表 |
周期表 |
フッ化水素 |
基底状態 |
結晶構造 |
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分子構造 |
固体格子振動 |
ベンゼン |
光と分子 |
ギブズエネルギー |
|
|
分子とエネルギー |
発光等 |
電子の軌道 |
同位体 |
相変化 |
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分子の性質等 |
化学結合 |
|
化学結合 |
化学一般 |
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|
分析手法 |
分析法略称 |
成分分離 |
分析化学 |
分析手法 |
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化学反応 |
|
化学反応 |
化学反応 |
緩衝溶液 |
希ガス |
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物質の状態 |
分離操作 |
物質の状態 |
気体等 |
蒸気圧 |
燃焼熱 |
蒸気圧 |
理想気体・溶液 |
蒸気圧 |
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気体発生反応 |
ハロゲン |
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真空ポンプ |
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無機化学等 |
溶解度 |
カルシウム |
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熱化学反応 |
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金属強化方法 |
フッ化水素 |
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炭素物質 |
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ケイ素 |
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NaCl結晶構造 |
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酸・塩基 |
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水 |
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有機化学等 |
有機化合物の性質 |
高分子 |
有機化合物の性質 |
安息香酸 |
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有機化合物の性質 |
タンパク質 |
芳香族炭化水素 |
燃焼生成物 |
分離操作 |
燃焼生成物 |
界面活性剤 |
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蒸溜 |
成分分離 |
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有機化合物 |
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界面活性剤 |
アンモニア生成 |
界面活性剤 |
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窒素循環 |
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地学 |
水・環境・地球 |
陸水 |
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陸水化学組成 |
海洋・海水 |
海洋・海水 |
海洋・海水 |
地下水溶解物質 |
地球大気 |
水循環 |
地球大気 |
大気 |
大気 |
地球大気 |
水の電気伝導率 |
水質 |
太陽エネルギー |
水蒸気・水循環 |
太陽エネルギー |
陸水・降水 |
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降水のpH |
炭素循環 |
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水質汚染 |
水蒸気・水循環 |
水循環・水収支 |
炭素循環 |
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地球の熱収支 |
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同位体 |
同位体 |
年代測定 |
同位体 |
同位体 |
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年代測定 |
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調査試験等 |
測位システム |
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活断層調査 |
日本周辺の偏角 |
クリノメータ |
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物理探査 |
物理探査 |
物理探査 |
物理探査 |
物理探査 |
物理探査 |
物理探査 |
電気探査 |
物理探査データ |
物理探査 |
物理探査データ |
物理探査データ |
孔内物理探査 |
屈折地震探査 |
屈折地震探査 |
物理探査 |
物理探査 |
弾性波探査 |
|
物理探査解析 |
反射地震探査 |
反射地震探査 |
重力探査 |
物理探査 |
重力探査 |
地震探査 |
地震探査 |
地中レーダ |
地中レーダ |
電気検層 |
電気・電磁探査 |
電気・電磁探査 |
重力・磁気探査 |
|
|
|
構造地質 |
静岩圧 |
地殻 |
地殻 |
断層 |
断層 |
褶曲 |
断層断裂 |
付加体 |
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プレート運動速度 |
大陸地殻 |
プレート協会 |
岩石鉱物学 |
玄武岩 |
火山ガス成分 |
風化変質作用 |
|
マグマ・火山 |
溶岩 |
変成岩 |
造岩鉱物 |
溶岩等噴出率 |
花崗岩鉱物 |
火成岩構成鉱物 |
変成岩・変成帯 |
火成岩構成鉱物 |
結晶構造 |
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|
マグマ性質等 |
鉱物顕微鏡観察 |
鉱物顕微鏡観察 |
テフラ |
鉱物顕微鏡観察 |
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火砕岩 |
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火山砕屑物 |
土木地質 |
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トンネル掘削 |
資源地質 |
鉱床 |
天然資源 |
鉱床成因 |
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鉱床 |
地熱資源 |
土質工学 |
|
土の体積構成 |
せん断強度定数 |
地盤の強度特性 |
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堆積学等 |
土壌 |
堆積相と環境 |
堆積相と環境 |
|
堆積構造 |
地層上下判定 |
津波堆積物 |
災害等 |
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火山噴火 |
火山等用語 |
火山噴火 |
新生代岩石の災害 |
|
火山噴火 |
液状化 |
液状化 |
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地すべりと崩壊 |
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液状化 |
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19 環境部門
環境部門は出題範囲が比較的限られており、また出題内容もさほどバリエーションに富まない(だいたい似たような問題が出題されている)ため、過去問題の流用も行われる一次試験では、比較的得点しやすい部門といえます。なお、近年は分析等・大気水質・自然環境保全・地球環境系の出題が多くなってきています。
|
環境部門の出題内容
出題分野 |
2014(H26) |
2015(H27) |
2016(H28) |
2017(H29) |
2018(H30) |
2019(R01) |
2020(R02) |
2021(R03) |
2022(R04) |
濃度分析 |
ICP-MS |
液クロ |
|
ガスクロ |
水銀測定法 |
固相抽出法 |
化学分析方法 |
アルカリ塩素法 |
ガスクロ |
ノニルフェノール等 |
ICP質量分析法 |
|
ICP質量分析法 |
測定の信頼性 |
ICP質量分析法 |
化学調査手引き |
分析装置 |
質量分析 |
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大気試料補集 |
産廃金属分析法 |
健康項目測定法 |
大気測定方法 |
ダイオキシン |
大気測定方法 |
大気測定方法 |
水の特性 |
化学反応式 |
|
ダイオキシン |
PM2.5分析 |
工場排水試験方法 |
PM2.5分析 |
PM2.5分析 |
PM2.5分析 |
BOD、COD |
BOD、COD |
COD |
クロマトグラフィー |
悪臭物質測定 |
クロマトグラフィー |
液クロ |
液クロ |
水質測定方法 |
|
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土壌測定法 |
底質調査法 |
土壌測定法 |
水質試料採取 |
PFOS、PFOA |
大腸菌測定方法 |
|
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水質分析法 |
LC/MS |
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水質分析法 |
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水銀測定方法 |
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排ガス水銀測定法 |
分析精度管理 |
分析精度管理 |
分析精度管理 |
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アスベスト測定 |
大気汚染 |
用語(精度) |
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環境基準物質 |
|
大気環境問題 |
大気汚染防止法 |
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|
大気汚染物質 |
|
大気汚染物質 |
大気汚染歴史 |
大気汚染物質 |
大気汚染物質 |
大気汚染 |
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大気汚染環境基準 |
PM2.5 |
PM2.5 |
大気汚染対策 |
PM2.5 |
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|
PM2.5 |
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黄砂 |
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水質汚濁 |
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水質環境基準 |
有機物指標 |
排水基準物質 |
水質総量削減 |
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水質環境基準 |
水質環境基準 |
BOD除去 |
分析調査 |
水質環境基準 |
BOD除去 |
水質環境基準 |
水質環境基準 |
BOD除去 |
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河川等自浄作用 |
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湖沼水質特措法 |
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湖沼水質特措法 |
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ノニルフェノール等 |
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騒音振動 |
振動レベル計 |
振動レベル計 |
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振動レベル計 |
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振動測定 |
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振動測定苦情 |
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環境騒音測定 |
騒音計 |
騒音測定 |
騒音測定 |
騒音計 |
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騒音の種類 |
騒音環境基準 |
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低周波 |
低周波 |
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騒音計 |
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低周波音評価 |
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悪臭 |
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臭気指数 |
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悪臭測定法等 |
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地下水・
土壌汚染 |
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汚泥濃縮 |
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水銀 |
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土壌ガス採取方法 |
底質調査法 |
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汚泥体積計算 |
汚泥濃縮 |
水銀 |
|
汚泥体積計算 |
|
汚泥体積計算 |
|
|
循環型社会 |
土壌汚染対策 |
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リサイクル諸法 |
第三次基本計画 |
POPs |
POPs |
POPs |
物質フロー指標 |
|
土壌含有量調査 |
|
特別管理産廃 |
ごみ焼却施設 |
ごみ処理現状 |
ごみ処理現状 |
ごみ処理現状 |
ごみ処理現状 |
ごみ処理現状 |
循環型社会 |
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廃掃法 |
|
|
産廃処理状況 |
産廃処理状況 |
産廃処理状況 |
産廃処理状況 |
廃掃法 |
廃棄物処理 |
廃棄物 |
廃棄物バイオマス |
廃棄物 |
海洋プラスチック |
浄化槽 |
海洋プラスチック |
浄化槽 |
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最終処分場 |
PCB分解方法 |
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プラスチックごみ |
プラ資源循環 |
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産廃金属検定法 |
プラ利用 |
地球温暖化 |
気候変動 |
気候変動 |
温暖化現状 |
温暖化現状 |
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CO2濃度増加率 |
GHG排出状況 |
温暖化現状 |
CO2濃度増加率 |
京都議定書 |
家庭温暖化対策 |
|
IPCC5 |
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IPCC報告書 |
温室効果ガス |
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温暖化対策 |
温暖化対策 |
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|
脱炭素用語 |
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地球規模環境保全 |
地球規模環境保全 |
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ヒートアイランド |
ヒートアイランド |
|
気候変動状況 |
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酸性雨等 |
黄砂 |
越境大気汚染 |
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酸性雨 |
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|
酸性雨 |
オゾン層 |
|
オゾン層破壊 |
オゾン層保護法 |
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大気中のオゾン |
オゾンホール |
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|
|
オゾン層監視結果 |
オゾン層監視結果 |
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自然環境 |
震災復興施策 |
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自然環境保護地域 |
国際条約等 |
自然環境保護地域 |
自然環境保護地域 |
都市緑地 |
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ラムサール条約 |
国立公園 |
|
自然保護条約 |
国立公園 |
国立公園 |
保護地域制度 |
自然公園指定拡張 |
自然公園指定地域 |
国立公園 |
|
自然保護歴史 |
法面緑化指針 |
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草地草原と湿地 |
自然環境空間計画 |
|
|
世界遺産 |
エコツーリズム |
自然環境保全制度 |
自然環境保全制度 |
自然公園制度 |
自然環境保全制度 |
自然環境保全制度 |
|
自然環境保全地域 |
自然公園法改正 |
自然公園制度 |
エコツーリズム |
自然公園制度 |
エコツーリズム |
自然公園制度 |
自然公園の管理 |
自然公園制度 |
自然公園制度 |
|
里地里山保全 |
自然環境話題 |
|
重要登録認定地域 |
自然保護法歴史 |
長距離自然歩道 |
|
|
|
生態系等 |
野生鳥獣被害 |
|
|
野生鳥獣被害 |
野生生物状況 |
野生生物状況 |
野生生物状況 |
種の保存法 |
分析精度管理 |
生物調査法 |
|
生物調査法 |
生物調査法 |
ニホンジカ |
|
ニホンジカ |
日本の植生分布 |
気候変動適応計画 |
外来生物 |
外来生物 |
生態系防災 |
自然再生 |
外来生物侵略 |
|
自然再生基本方針 |
水田レッドリスト |
キーストーン種 |
野生動物保護管理 |
レッドリスト |
レッドリスト |
レッドリスト |
外来種状況施策 |
|
気候変動と生態系 |
生物の保全 |
レッドリスト |
ランドスケープ |
植生用語 |
ランドスケープ |
固有植物 |
生物多様性 |
生物の移動 |
生態系ネットワーク |
都市的環境生態 |
生物調査法 |
植生調査方法 |
植物群落相互関係 |
世界の食性 |
|
植物群落遷移 |
植物群落遷移 |
水辺生息生育環境 |
外来生物対策 |
外来生物対策 |
|
植物群落遷移 |
生態学用語 |
保全生態学 |
|
保全生態学 |
生態系の評価 |
生態系活用防災 |
生態系インパクト |
世界の植生 |
ニホンジカ |
植生自然度 |
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生態系サービス |
生態系サービス |
緑化植物 |
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アンブレラ種 |
生物多様性 |
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|
|
|
GB05 |
その他 |
環境管理 |
アセス法 |
環境管理 |
環境管理 |
CSR取り組み |
環境中の水の役割 |
|
環境用語 |
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環境問題と物質 |
化学物質対策 |
化学物質調査 |
化学物質調査 |
環境問題と物質 |
世界の環境 |
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化学物質調査 |
|
自動車環境対策 |
水俣法等 |
環境影響評価 |
環境リスク |
環境アセスメント |
環境アセスメント |
環境アセスメント |
環境アセスメント |
環境アセスメント |
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世界遺産 |
単位 |
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日用品化学物質 |
国際条約議定書 |
SDGs |
単位系 |
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環境部門の過去問題と正解解説
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5.模擬試験問題ほか
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1.模擬試験問題
本番と同じ構成・問題数の模擬試験問題です。実力診断にどうぞ。
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作成年度 |
基礎科目 |
適性科目 |
専門科目(建設部門) |
問題 |
正解解説 |
問題 |
正解解説 |
問題 |
正解解説 |
2020年度 |
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2021年度 |
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2022年度 |
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2.オンライン練習問題
パソコンだけでなく、スマホやタブレットでもできるオンライン練習問題です。
ダウンロードするのではなく、オンラインで使用しますので、ネット環境が必須です。
問題データベースから毎回無作為に問題を抽出するとともに、選択肢の順序も無作為に毎回変更して出題されます。
これは実力診断よりも記憶ツールとしてお使いください。スマホでできるため、いつでもどこでも少しずつ取り組むことができ、何度も何度もやっているうちに覚えてしまいます。実際の試験でも過去問題そのままでなくても似たような問題が出題されることが多いため、「なんとなく記憶に残っている」状態で答えることができ、正答率がアップすることが期待されます。
繰り返しますが、実力診断としてたまにやるのではなく、問題内容を覚えてしまうくらいいつでもどこでもやることで効果が発揮されます。
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問題 |
備考 |
専門科目(建設部門) |
30問出題、合格ライン15問。ランダム出題なので、出題分野の順序や比率は実際の試験とは異なります。 |
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3.参考資料
建設部門・応用理学部門・環境部門の過去問題と正解です。環境部門は解説付きです。
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