水力発電
①
100kW
②
150kW
③
1,000kW
④
1,500kW
⑤
10,000kW
答え ④
令和元年度
(
再
)
III-14
水力発電所の水管
内
を水が充
満
して流れている。水車の中心線上と同じ高さに位置する場所の
水
圧
が
1.0MPa
で流速が
6.0m/s
と計測されている。この位置の水頭として、最も近い値はどれ
か。ただし、水の密度は
1.0 x 10
3
kg/m
3
とし、重力加速度は
9.8m/s
2
である。
答え ④
水力発電に於ける発電出力の計算式は下記になります。
発電出力
(kW) =
重力加速度
g(m/s
2
)
x
有効落差
(m) x
水量
(m
3
/s) x
効率
重力加速度は
9.8m/s
2
、
有効落差は
100m
、水量は
100m
3
/
分
= 1.667m
3
/s
、効率は
(1-
10%/100%) =
0.9
なので、
発電出力
= 9.8m/s
2
x 100m x 1.667m
3
/s
x 0.9
= 1470 kW
≒
1500 kW
従
って、正答は④になります。
平成
24
年度
IV-12
有効落差が
100m
、流量が
毎
分
100t
の水流がある。これを発電に利用する場合、得られ
る電力に最も近い値はどれか。ただし、
10%
のエネルギーが損失となり、利用できない
ものとする。
【類似問題解
説
】
①
92m
②
96m
③
100m
④
104m
⑤
108m
【問題解
説
】
水力発電に於ける発電出力の下記の計算式
(1)
を詳しく解
説
します。
発電出力
W
[kW] =
重力加速度
g
[m/s
2
]x
有効落差
H
[m] x
水量
Q
[m
3
/s] x
効率
η
・・・式
(1)
ここでこの発電出力の計算式の物理的意味を考えてみます。
図
1
のように高さ
H
[m]
、断面積
A
[m
2
]
の水の円柱が速度
V
[m/s]
で下
方向へ落下している
状
態を考えます。水の密度を
1,000kg/m
3
とす
ると円柱が自重で下方向へ押す力
F
[N]
は、
F
[N] =
g
[m/s
2
] x
H
[m] x
A
[m
2
] x 1,000
・・・・・・式
(2)
図
1
H
A
V
エネルギーの
単
位である
J
は力の
単
位
N
と長さの
単
位
m
の掛け算です。
J
=
N
・
m
・・・・・・・・・・・・式
(3)
一方、出力の
単
位
W
はエネルギーの
1
秒当たりの
変
化量なので、
W
= J
/
s
= N
・
( m / s)
・・・・・式
(4)
すなわち、力
F
[N]
に速度
V
[m/s]
を掛けたものが出力なることが判ります。
水量
Q
[m
3
/s]
は図
1
の断面積
A
[m
2
]
に速度
V
[m/s]
を掛けたものなので式
(1)
の物理的意味を図
1
で
説
明すると、
重力加速度
g
[m/s
2
]
:水の円柱が下方向へ力を出すための加速度
有効落差
H
[m]
:水の円柱の高さ
H
[m]
水量
Q
[m
3
/s]
:水の円柱の断面積
A
[m
2
]
x
落下速度
V
[m/s]
効率
η
:無次元
単
位
と理解できます。
【詳しく解
説
】