My Note まんまるになろう
2004.3.7

東海北陸ブロック福井大会 「地域教育」シンポ案 by嶺南ブロック

 

キーワード:「まんまるになろう」

 

「学校・家庭・地域は三位一体」とよく言います。

学校では、知識と集団生活。

家庭では、人格・しつけ。

地域では、生活体験や社会性。

それぞれが子どもに教えるべきものを持って、分業していました。しかし、今は全部学校に押し付けられていないでしょうか。

そういう中で、「それは学校の仕事だろ」「それぐらい家庭でやってよ」「それは地域におまかせします」・・・・押し付けあっていませんか?

大人は自分の負担を軽くできるかもしれませんが、それは子どもにとっていいことでしょうか。

「これはどこの役目」と言わず、一体になって取り組んでみませんか。そうすると3つのマルが近づいてきて、重なって、最後は1つのまんまるに。

 

こういった活動は、これまで別々のマルの間を「結ぶ」というイメージでやってきました。だから心の中に「これは本当はお前の仕事だろ」という気持ちがあったかもしれません。自己犠牲の気持ちもあったかもしれません。これからは「全部みんなで連携してやろう」という気持ちが大切ではないでしょうか。地域教育分科会では、それをコンセプトにしたいと思います。

こういうコンセプトを理解していただいたうえで、地域と学校の重なったところ、課程の地域の重なったところ、そして全部重なったところで活動している団体を、福井を除く県・市から1団体ずつ選抜(計6団体)していただき、さらに福井から3団体程度を出していただきたいと思います。

決して目を見張るような立派な活動をしているところでなくても構いません。むしろ、あれこれ試行錯誤しているような、小さな団体のほうがいいかもしれません。

そして、A4見開きの左側ページに団体のパーソナリティや目標、直面する課題などを書いた定型フォーマットの「調査書」を、右側ページにフリー欄(何でも記入、活動写真なども可)を配置して、参加団体数分(9団体)だけ列挙したものを資料集に入れます。

本番では、まず各団体5分程度で活動内容を紹介します。各自バラバラの紹介でなく、「マルの重なり」を意識して、グループにまとめて紹介してもいいでしょう。誰かが代表して紹介してもいいでしょう。本番までに団体代表でコンセプトのもと話し合いをして、単なるバラバラの事例発表でないように持って行きたいと思います。これで1時間ほどを使います。

その後、パネルディスカッション形式を基本にして、「まんまる」を考えながら討議します。細かいノウハウや実践論よりも、「手をつなぐのではなく一緒になろう」という考え・理念について考える機会を持つ、これだけに絞って1時間を過ごしたいと考えています。

地域のマルと学校のマルの重なった部分にいるのはどんな人だろう。重なった部分でできることにはどんなことがあるんだろう。家庭のマルの中の、他と重なっていない部分の人はどうしたらいいんだろう。

「自己犠牲・やってあげてる」の「奉仕」から、自ら参加するボランティアの発想に転換し、マルを重ねよう。

「できる時に、できる人が、できることを」、お互いに無理や強制は禁物。できる範囲でいいから、自分からマルの重なったところへ飛び込んでみよう。

 

そういうことを考える場にしたいと思っています。

 

なお、ここには別のマルも加わってきます。行政です。学校のマルの外側にくっついているマルがあります。文科省です。身近なところでは教育委員会です。地域の外側にくっついているマルもあります。これは自治省です。身近なところでは市町村です。

これらのマルはなかなか重なってくれませんが、離れてしまっても困ります。ちょうどミッ○ーマウスのように、「接している」くらいがいいようです。

そういうことにも少し踏み込めたらと考えています。

 

とりあえず今回はここまでとして、後はまた考えます。

参加者とのコミュニケーション、視聴覚技術の活用など。

 

各県には、コンセプトを伝えて、とにかく団体を1つ選抜してもらえるよう頼んでください。その後、十分打ち合わせして進めたいと思っています。


2004.10に開催された「東海北陸ブロック研究大会福井大会」における「地域教育フォーラム」の趣意書