先日、近くの浜(我が家から200mほどと本当に近い)で、台風23号で漂着したゴミ(主に草木)の清掃作業が、沿岸地域のまちづくり委員会主催で行われた。
半日ほど汗をかき、枯れ木を燃やし、ついでに流れ着いたクルミを拾い集めて焼き、子ども時代を思い出しながら食べたりしていたのだが、主催者事務局である公民館の人から、「アマモサポーターズ」という会への入会案内をもらった。
小浜市には、全国にもそれほど多くはない水産高校がある。そこのダイビングクラブが学校の前の海にもぐって、大変汚い(実は泥でにごっているのが主因なのだが)のに驚いたらしい。で、きれいな海って何だろうといろいろ考え調べ、アマモを使って海を浄化できないかというところに行き着いて、「アマモマーメイドプロジェクト」なるものを立ち上げた。
賛同者とともにアマモ定着用播種シートを作って海中に敷設したり、一般市民や子供達にアマモ栽培キットを配ってアマモの里親になってもらったりといった活動をしている。
で、これに賛同した市民グループが「アマモサポーターズ」を作った。彼らの支援・協力をする会である。
アマモは特定の海草の名前ではなく、砂泥底海域の水深2〜5mあたりに藻場を作る藻類の総称だ。細長いススキかイネの葉のような外観である。ちなみに岩場に生えるホンダワラなどが作る藻場をガラモ場という。
アマモ場は海の生き物のゆりかごだ。格好の産卵場なのである。だから漁師の人達はアマモ場の大切さを知っている。
ところが埋立て事業はたいてい浅い静かな海で行われるため、アマモ場は着実に減っている。
私は地質調査とともに環境調査も仕事にしているため、埋立て事業の環境アセスメントをよくやる。時にはアマモ場を消滅させる行為に一役買うこともある。バブル時代、開発とは何かというもやもやした思いをずっと持ってきた。だからこそアジェンダ21の「持続可能な開発」という言葉は心に響いた。
そんな私が、自宅のすぐ近くでこういう会が作られ、活動していると知って入らないわけにはいかない。早速入会申込をした。
熱いストレートな思いを持って、気恥ずかしいとか儲けにならないとかいうハードルを乗り越えて、まっすぐに活動している人にまた会えそうでワクワクする。それも自宅からほんの500mのところにある公民館が事務局だと言われるともう興奮せざるをえまい。
ますます時間はなくなるが、ますます面白くなってくる。どうしようか。