私は福井県小浜市にある建設コンサルタント会社に勤務する企業内技術士であるとともに、個人事業として技術士試験の受験支援講座「APEC-semi」を運営しています。また仕事の傍ら、NPO法人「WACおばま」を立ち上げ、市民参加のまちづくりを目指しています。
自分自身が技術士資格を取得する過程で得たノウハウを、技術士を目指す皆さんのために役立てたいと考え、2003年1月にこのサイトを立ち上げました。以来、多くの方々のご協力をいただき、また数多くの受験生の皆さんに励まされ、ここまで成長することができました。本当にありがとうございます。
私はサイトを立ち上げて1年ちょっと経過した2004年4月、自分の姓名所属を名乗り、このプロフィールページで以下のような文章で自分の考えを述べました。

現代は「選択・競争・自己責任の時代」といいます。競争とは何でしょう。
先に行くために互いに追い落としあいながら走ることでしょうか。
そうではなく、もっと速く走れるようになるため、互いを互いの励みとした競争ができないものでしょうか。
それは切磋琢磨と言ってもいいでしょう。現代はまた同時に「参加と連携」の時代でもあるのです。
技術士制度改定により、技術士という資格は、その「競争」に参加するためのパスポートとなりつつあります。それを持っていれば遊んで暮らせる金看板などではなくなりつつあります。
技術士を持っているからといって仕事ができるとは限りませんし、まして人格的に優れているとは限りません。
技術士といえども所詮は資格、看板の一つにすぎません。「たかが資格」です。
しかし、その資格が競争参加へのパスポートであるならば、「されど資格」です。
まして土木建設業界では、建設コンサルタント登録時の技術管理者、あるいは建設コンサルタント業務における管理技術者の要件として、技術士は事実上の業務独占資格でもあります。技術者としてのステップアップのためというより、生き残るために技術士を取りたいという方も多くおられるでしょう。
充実した技術者人生を送るために、いま目の前にある資格試験というハードルを越えましょう。そのためには受験テクニックも大いに使いましょう。「たかが試験」です。
その一方で受験は、動機がなければなかなかできない勉強の絶好の機会ですし、技術者としての視野も広がります。技術士資格を取得できれば、大変な励みともなります。「されど試験」です。
このサイトの第1の目的は、そんな技術士試験に合格するためのお手伝いです。
そして第2の目的は「参加と連携」です。お手伝いさせていただく過程で、私も多くの方とめぐり合うことができ、今では多くの方々に物理的あるいは精神的に支えられています。
甘えることなく、競争しつつも、互いに助け合い連携できればと思います。
もし私の考えにご賛同いただけるならば、ぜひご参加ください。掲示板などで情報提供していただいたり、過去問題の解答案の不備をご指摘いただいたり、模擬問題を作っていただいたり・・・・どんな方法でもかまいません。
そして、このサイトを媒介として、めぐり合いと連携が広がっていけば素晴らしいと考えています。

おかげさまで、過去問題や正解・解説、合格論文例、試験体験記、一次試験・二次試験対策の様々なコンテンツやデータといった資料を数多くいただき、サイトを充実させることができました。
また、掲示板ではいろいろな情報提供や叱咤激励、喜びや再起のメッセージなどが行きかい、多くの受験生さん達の励みとなっていることと思います。
そして2006年よりボランティア支援事業「SUKIYAKI塾」を開始しました。「SUKIYAKI」とは、講師の一人であるぼうずさんが名付け親で、「世話好き、世話焼き」を意味します。私という何もバックのない一個人の呼びかけであるにもかかわらず、多くの方が講師として名乗り出ていただき、受験生さんたちをマンツーマンで支援していただきました。本当にありがたく感謝申し上げます。
このような活動の中で何より嬉しいのは、このサイトを含む一連の活動の中で技術士となられた方の中から、「今度は私が後に続く人を支援したい。恩送りをしたい」という思いをもって、様々な情報をくださったり講師に加わってくださったりする方が出てこられたことです。このサイトを始めたときの思いであった「参加と連携」が本当に形をなして現れているという実感が、表現しがたい喜びとエネルギーを与えてくれました。この厳しい世の中で、本当にそんなことができるものだろうか・・・・と思っていたことが、本当に実現しているという実感と喜びです。
2007年、二次試験内容が大きく変わりました。平成12年に改定された新技術士法の内容に合わせたものといえましょう。
これを機会にホームページをリニューアルし、名前を「SUKIYAKI塾」に変更しました。
個人サイト的な名前から組織・グループ的な名前に変えたのは、これまで以上に積極的にいろいろなかたがたと連携し、また参加してもらい、持続性をもって受験支援をしていきたいという思いからです。
そしてHP名称変更時に、「今後の活動にあたり、
・技術者互助
・ボランタリー
の2つをキーワードとしたいと思います。」と申し上げました。
支援する側とされる側が明確に分かれ、する側はされる側のお金を目当てに支援するというスタイルだけしか持続的な活動はありえないのでしょうか。
そうではなく、お互いが支援したりされたりしつつ成長し、その第一の目的が「あなたが喜んでくれて私は嬉しい」という思いであるような活動は、価値のない気まぐれな遊びにすぎないのでしょうか。そこから、これからの社会の何らかの価値観が生まれてくるということはないのでしょうか。
2009年、SUKIYAKI塾を含むNPO活動にもっと注力したいという思いが抑えきれず、個人事業である「APEC-semi」を立ち上げました。これは有料の受験講座です。
そしてこちらで収入を得ることにより自由になる時間を作り、NPO活動を活発化させるとともに、全国でセミナーを開催するようになりました。SUKIYAKI塾講師とも、ネット上だけでなく、face to faceのお付き合いができるようになりました。
そしてセミナーの受け皿になることを出発点に、翌年北海道と沖縄にSUKIYAKI塾の会ができました。さらに2012年には東北、東京、北陸、名古屋、大阪、広島、四国にもSUKIYAKI塾の会ができ、私の講義だけでなく、SUKIYAKI塾の会のメンバーによる指導も始まりました。
また私個人としても、全国の様々な組織団体の皆さんと知り合いになることができました。
こういった経済的・実利的な関係ではない「人と人とのつながり」ができ、さらに広がっていっていることを、私は本当にうれしく思います。

HP名称を「SUKIYAKI塾」にしたときに持った思いを今後も忘れず、
「できるときに、できる人が、できることを」
「考えて、やってみて、また考える」
といったことをモットーにして、全国の仲間たちとこれからも、でもしゃかりきになるのではなくゆるゆるがんばってみたいと思います。
もしよかったら、どんな形でもかまいません。参加してみませんか?