最終更新:2024.06.04
技術士第二次試験は、修習技術者が、技術士になるために受ける試験です。
●受験資格の制限は3種類あります。
一番多いのは(3)、つまり実務経験7年+一次試験合格(もしくはJABEE過程修了)です。
また最も効率がよく、技術士会もこちらを主流にしたいと思っているであろうコースは(2)です。監督員要件は実務経験7年以上の技術者程度で、特に同じ会社でないといけないとか居住地が近くないといけないとかいうことはないので、事実上、JABEE認定プログラム修了もしくは一次試験に合格して4年たてば二次試験が受験できます。
(1)も(2)と同じくらい効率がよく、(1)と(2)を組み合わせることもできるのですが、出願時にいろいろ制限があります。(技術士補として指導技術士の業務を補佐した内容にしなければならない)
(1) 技術士補登録→指導技術士の下で実務経験4年(うち2年まで大学院経験組み込み可)
(2) 修習技術者として優れた監督者の指導下で実務修習プログラム4年(うち2年まで大学院経験組み込み可)
(3) 修習技術者として実務経験7年(一次試験合格前にさかのぼってカウントすることが可)
※大学院経験は、一次試験合格前にさかのぼってカウントすることが可。
よって事実上、一次試験合格・JABEE修了の後、2年実務経験を積めば授権可能。
※上記(1)と(2)は合算可能。たとえば修習技術者として2年過ごしたあとで技術士補登録して2年など。
●試験内容
- 願書配布
・3月末から中旬に、郵送または技術士会HPより書式をダウンロード ※2024年度は3/25~4/15です。
- 出願期間
・窓口・郵送出願のみで、4月初旬から4月下旬のGW前(土曜日・日曜日・祝日を除く)
※2024年度は4/1~4/15です。
- 試験日
7月の海の日を含む週末3連休に実施。
①総監部門の必須科目は3連休中の日曜日
②総監以外の部門の必須&選択科目は3連休最終日の月曜日(祝)
※総監部門の選択科目は、受験科目における②(必須&選択科目)が相当する。
※2024年度は総監が7/14、総監以外が7/15です。 - 筆記発表
10月末~11月初旬ごろ
※2024年度は10月末です。 - 口頭試験
11月末~翌年1月中旬の、あらかじめ通知する1日(筆記合格通知とともに通知)
※2023年度は12/2~12/24と1/6~1/15でした。 - 合格発表
翌年3月初旬~中旬
※2023年度は3月8日でした。 - 試験地
- 筆記:北海道,宮城,東京,神奈川,新潟,石川,愛知,大阪,広島,香川,福岡,沖縄
(試験会場・所在地については例年7月上旬発表) - 口頭:東京(従来は渋谷のフォーラム8が会場でしたが、再開発に伴い閉館・解体となったため、
2021年度からはTKPカンファレンスセンターになっています)
(試験会場・所在地については筆記合格通知で連絡)
- 筆記:北海道,宮城,東京,神奈川,新潟,石川,愛知,大阪,広島,香川,福岡,沖縄
- 試験内容・合格基準
- 総監以外の部門
科目および内容 | 試験時間 | 配点 | 合格基準 | |||
筆記試験 | 必須科目 | 問題Ⅰ 部門全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力 2問中1問選択、600字詰め答案用紙3枚=1,800文字以内 | 2時間 | 40点 | 6割以上 | |
選択科目 | 問題Ⅱ 選択科目に関する専門知識と応用能力 (Ⅱ-1)4問中1問選択、600字詰め答案用紙1枚=600文字以内 (Ⅱ-2)2問中1問選択、600字詰め答案用紙2枚=1,200文字以内 ※配点はⅡ-1が10点、Ⅱ-2が20点 | 3時間30分 | 60点 | 30点 | 6割以上 | |
問題Ⅲ 選択科目に関する問題解決能力及び課題遂行能力 2問中1問選択、600字詰め答案用紙3枚=1,800文字以内 | 30点 | |||||
口頭試験 | ①コミュニケーション・リーダーシップ ②評価、マネジメント ③技術者倫理 ④継続研さん | 20分 最大30分 | ①30点 ②30点 ③20点 ④20点 | 各6割以上 |
- 総監
科目および内容 | 試験時間 | 配点 | 合格基準 | |||
筆記試験 | 選択科目 | 「総監以外」の必須・選択科目(すでに取得した部門・科目 に相当する選択科目で総監受験する場合は免除) 併願以外のほとんどの人は免除になります。 | 6時間 | 100点 | 6割以上 | |
必須科目 | 総合技術監理に関する課題解決能力及び応用能力 午前択一・午後記述 | 択一 | 2時間 | 50点 | 6割以上 | |
記述 | 3時間30分 | 50点 | 6割以上 | |||
口頭試験 | ①体系的専門知識 ②経歴及び応用能力 | 20分 最大30分 | ①40点 ②60点 | 各6割以上 |
- 受験料 14,000円
●技術士試験制度・方式の変遷
- 2000(平成12)年度
日本の技術士資格と欧米の技術者資格との整合と、エンジニアリング課程の高等教育・技術者倫理・継続的な技術力の維持向上といった資質を確認することを盛り込んで、技術士制度が改定されました。 - 2001(平成13)年度
新制度への移行に合わせ、必須科目に択一問題が取り入れられました。 - 2003(平成15)年度
一次試験合格が二次試験受検の必須要件となりました。 - 2007(平成19)年度
筆記試験に含まれていた経験論文を廃止し、筆記試験合格者のみが技術的体験論文を提出するシステムに変更。また必須科目の択一問題を廃止(総監除く) - 2013(平成25)年度
筆記試験の必須科目に択一問題を復活するとともに記述問題を廃止(つまり必須科目は択一問題のみとなる)し、選択科目に課題解決問題が追加新設されました。
また技術的体験論文を廃止し、かわりに出願時の経歴票の一部として小論文が追加されました。
口頭試験が45分から原則20分に短縮されました。
ただし総監部門は技術的体験論文廃止・出願時小論文追加と口頭試験内容のみの変更です。 - 2019(平成31・令和1)年度
筆記試験の必須科目が再び記述問題に戻りました。選択科目は基本的に同じで、答案枚数1枚減りました。
その他、出願書類や口頭試験は軽微な変更にとどまりました。
科目が再編されました。主としてマイナー科目の統合で、経費削減が目的と思われます。
表面的には軽微な変更ですが、コンピテンシーとそれをアレンジした評価項目が筆記・口頭試験の採点基準になったため、答案の書き方・口頭試験対策が大きく変わりました。
総監部門は変更なしです。
出願書類は、①願書(申込書)、②経歴票(業務経歴と小論文)の2つからなります。(正確には一次試験合格証明書類その他の証明書類も必要です)
特に経歴票を5行という限られたスペースの中でうまく表現すること、720字・図表なしという限られた条件で、口頭試験時にしっかり活用できる小論文を書くこと、この2つを満足させるのは、出願期限ギリギリにバタバタと作っていたのでは至難の業です。遅くとも4月早々には取り掛かりましょう。
1.願書
受験願書本体です。
注意が必要な点は、受験資格および受験部門・科目・専門とする事項で、自分にとって不利にならない内容とすることが大事です。詳細は出願対策のページで解説します。
2.経歴票のうち業務経歴
業務経歴を記載します。経歴票には以下の2点が求められます。
1つ目として、科学技術に関する所定の経験年数を満たしていることが確認できなければいけません。経験年数は受験部門・科目に限定する必要はありませんが、科学技術に関するものでないといけません。
2つ目として、口頭試験において「経歴および応用能力」諮問に使われるので、技術者としての成長過程が説明でき、また受験科目に関する相応の経験が示せることが求められます。
これらのことから、経歴票は以下のようなものが望ましいといえます。
- 科学技術に関するできるだけ初期のころの経験から記載されていること(「技術士にふさわしい内容ではないから」などといって最初のころの経歴をカットしたりしない)
- 各行の期間はダブリ・空白がないこと(代表的業務期間だけを飛び飛びに記載したり、受験科目以外の専門に関する経験を飛ばしたりしないほうがいい)
- 職務内容は代表的業務内容ではなく、当該期間に従事した業務内容を包括的に書いてあること
- 小論文を選んだ経歴行の職務内容と、小論文の内容が矛盾していないこと
- 最終行は当年3月であること(それ以前が最終行だと、「今は科学技術に関する職務についていない」ことになり、「それなら技術士は必要ない」と言われかねない。また当年4月が最終行だと、4月満了後、つまり5月にならないと提出できない)
3.経歴票のうち小論文
経歴票の中から代表的業務を選択し、その内容を記載します。書式に関する制限は720字以内であることです。1行あたり文字数や行数、フォントの種類やサイズ等の制限はありません。なお、図表は使えません。
記載内容は、当該業務での立場、役割、成果等を記入することが求められていますが、「成果」の中に課題と提案、その成果を記述することが望ましいと思われます。
小論文は口頭試験において合否を左右する最大要因になることが予想される大変に重要なものです。
以上のようなことから、小論文には以下のことが求められます。
- 業務の内容がしっかり伝わること。特に現場があるような業務は、現場のシチュエーションが明確に読み取れること。
- 専門技術的課題解決だけでなく、予算や工期、リソース等の限られた状況下で順調に業務を遂行するためのマネジメントができていること。
- 様々なステークホルダーとの間で利害関係調整を行うことで業務を進めるリーダーシップが発揮されていること。
- クライアントやスタッフ、ステークホルダー等に業務の技術的内容や実施内容等を確実に伝えるコミュニケーション能力が発揮されていること。
- 業務実績を振り返って、妥当なところ、改善の余地があるところが評価でき、今後につながるようなものであること。
- 受験科目に関する専門技術的課題解決がある程度書いてあること。(2018年度以前のように「どこが技術士にふさわしい工夫なのか」といったことはあまり考えなくてもいい)
これらのことを限られた文字数のなかで論理的に構成するためには、骨子法を活用した論点整理が有効になると思われます。
必須科目(午前:問題Ⅰ)・選択科目(午後:問題Ⅱ・Ⅲ)の2科目から成ります。問題Ⅰ~Ⅲはすべて記述問題で、答案用紙3枚を書きます。1枚600字詰めなので、合計9枚、5,400字となります。
各問題の評価項目・評価内容は下表のとおりです。問題ⅠとⅢがほぼ同じ内容について評価されること、問題Ⅱだけが異質であることが読み取れます。
また問題Ⅰ・Ⅱ-2・Ⅲは各設問に評価項目が明確に割り振られています。
項目 | 筆記試験における 評価内容 | Ⅰ | Ⅱ-1 | Ⅱ-2 | Ⅲ |
専門的学識 | 基本知識理解 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
理解レベル | ①基本 | ①業務 | |||
問題解決 | 課題抽出 | ① | ① | ||
方策提起 | ② | ② | |||
評価 | 新たなリスク | ③ | ③ | ||
技術者倫理 | 社会的認識 | ④ | |||
マネジメント | 業務遂行手順 | ② | |||
コミュニケーション | 的確表現 | ○ | ○ | ○ | ○ |
リーダーシップ | 関係者調整 | ③ |
※表中の丸数字は評価項目が割り振られている設問番号
出題内容を以下に記述します。
1.問題Ⅰ
- 概要
2019年度から、それまでの択一問題に代わり新設された問題で、部門全般にわたる専門知識・応用能力・問題解決および課題遂行能力を問います。 2問中1問選択3枚記述です。 - 出願内容
「現代社会が抱えている様々な問題について,「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニアリング問題としての観点から,多面的に課題を抽出して,その解決方法を提示し遂行していくための提案を問う。」とあります。
すなわち、社会的重要テーマについて出題され、部門全体を対象として問題をあげて課題を抽出し、その課題を実現する上での方策を提起するという出題内容になります。 - 評価内容
以下のようなことが評価されます。
評価項目 | 筆記試験における評価内容 |
専門的学識 | 社会的重要テーマについて、具体的事例や法令・施策等に関する知識を持ち、具体的な答案が書けているか |
問題解決 (課題抽出) 【設問1】 | 多様な視点で問題をあげ、その原因・機構等を分析することで、どのようにすべきかという課題を抽出することができるか |
問題解決 (方策提起) 【設問2】 | 抽出した課題を実現するための具体的で実現性の高い具体策を提起できるか(国の施策や実際の取組み等と整合していたほうがいい) |
評価 【設問3】 | 解決策の実施に伴う新たなリスク(解決策が実現したがために生じる二次リスク、あるいは解決策の実現を阻むボトルネック)とその対応策を考察することができるか |
技術者倫理 【設問4】 | 問題解決にあたり、公益確保(公共の安全と環境の保全)のためにどのような懸念と対応をすべきかを倫理(公共の安全)と持続可能性(環境の保全)について考察できるか |
コミュニケーション | 的確な文章表現ができるか(読みやすい答案か) |
2.問題Ⅱ
- 概要
専門知識と応用能力の確認問題で、基礎知識を確認する問題Ⅱ-1(4問中 1問選択、1枚答案)と応用能力を確認する問題Ⅱ-2(2問中1問選択、2枚答案)から成ります。、 - 出願内容
専門知識については「選択科目における重要なキーワードや 新技術等に対する専門知識を問う」、応用能力については「選択科目に関係する業務に関し,与えられた条件に合わせて,専門知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき,業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかどうかを問う」とあります。
すなわち、問題Ⅱ-1については、専門知識のみの(それも教科書的な知識の)確認とし、問題Ⅱ-2については、業務を想定して(すなわち仮想事例的なもの)、①専門知識(業務において何をすべきかという、実務的な知識)、②付与条件を踏まえた業務遂行計画と留意点、③付与条件を踏まえた利害関係調整を記載させる問題になります。 - 評価内容
以下のようなことが評価されると思われます。
評価項目 | 予想される評価内容 |
専門的学識(Ⅱ-1) | 教科書的専門知識があるか |
専門的学識(Ⅱ-2) 【設問1】 | 出題業務事例の遂行に関わる調査検討項目が漏れなくあげられるか |
マネジメント 【設問2】 | 付与条件に応じた的確な業務遂行計画が立てられ、留意点や工夫点があげられるか |
コミュニケーション | 的確な文章表現ができるか(読みやすい答案か) |
リーダーシップ 【設問3】 | 付与条件に応じたステークホルダーとの利害関係調整があげられるか |
なお、問題Ⅱは、Ⅱ-1とⅡ-2の配点ウェイトが1:2です。したがって、問題Ⅱ-2でしっかり得点しないといけません。
3.問題Ⅲ
- 概要
選択科目に関する問題解決・課題遂行能力を問う問題で、2問中1問選択3枚記述です。 - 出題内容
「社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象として,「選択科目」に関わる観点から課題の抽出を行い,多様な視点からの分析によって問題解決のための手法を提示して,その遂行方策について提示できるかを問う」とあります。すなわち、選択科目に関する社会的重要テーマ等について出題され、選択科目を対象として問題をあげて課題を抽出し、その課題を実現するための方策を提起するという出題内容になります。 - 評価内容
以下のようなことが評価されます。 問題Ⅰとほとんど同じです。
評価項目 | 予想される評価内容 |
専門的学識 | 社会的重要テーマについて、具体的事例や法令・施策等に関する知識を持ち、具体的な答案が書けているか |
問題解決 (課題抽出) 【設問1】 | 多様な視点で問題をあげ、その原因・機構等を分析することで、どのようにすべきかという課題を抽出することができるか |
問題解決 (方策提起) 【設問2】 | 抽出した課題を実現するための具体的で実現性の高い具体策を提起できるか(国の施策や実際の取組み等と整合していたほうがいい) |
評価 【設問3】 | 解決策の実施に伴う新たなリスク(解決策が実現したがために生じる二次リスク、あるいは解決策の実現を阻むボトルネック)とその対応策を考察することができるか |
コミュニケーション | 的確な文章表現ができるか(読みやすい答案か) |
以上、問題Ⅰ~Ⅲの3問題があるわけですが、問題Ⅰは3枚の答案に2時間かけられますが、午後の問題Ⅱ・Ⅲは合計6枚(つまり問題Ⅰの2倍)の答案に3時間30分しかかけられません。問題数で考えればもっと極端で、午前中は1問に2時間かけられるのに、午後は3問に3時間30分です。つまり、午後の時間のタイムマネジメントが大事になってきます。あらかじめ時間割り当てを決めておき(問題Ⅱ-1に30分、Ⅱ-2に60分、Ⅲに90分が標準かなと思います)、試験会場では午後一番に問題Ⅱ・Ⅲがまとめて配られると思いますので、内容をざっと見て解く順番を決め、時間割計画を随時変更しつつ問題を解いていくことが望ましいと思います。
総監筆記試験問題は、択一・記述問題から成ります。
1.択一問題
総監技術に関する知識を問う問題で、40問出題全問解答です。1~8問目が経済性管理、9~16問目が人的資源管理、17~24問目が情報管理、25~32問目が安全管理、33~40問目が社会環境管理に関する問題です。
出題内容は総監キーワード集2020および青本(「技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)」~H16.1 技術士会)から主に出題される五択問題です。
かつては出典が青本に限定的だったのですが、今はキーワード2019・2020を中心に勉強するといいでしょう。
2.記述問題
総合技術監理に関する応用力を確認する問題で、以下のような出題がなされています。
とにかく総監技術士に求められているのは、総監技術に関する体系的知識を持ち、それを使いこなすことができる、総監リテラシーです。
体験論文を事前に作りこんで暗記していくという対策ができなくなるので、総監リテラシーが実力として備わっているかどうかの勝負になります。
詳細は「総合技術監理部門対策」で述べています。
また総監部門の特徴は、択一+記述の合計点が60点以上なら合格というボーダーです。このため、択一の成績がよいと記述がボロボロでも筆記試験に合格できたりします。ところが試験官は記述答案しか見ていませんから、喜んでいると口頭試験でケチョンケチョンということもままあります。
例年は11月下旬~末ごろから1月20日すぎくらいにかけての期間(2020年度はCOVID-19による延期で2021年2月~3月)に、東京で行われます。会場はかつては渋谷のフォーラム8でしたが、閉館したので2021年度以降はTKPカンファレンスセンターになっています。2024年度は市ヶ谷と新橋ではないかと思われます。
試験官は筆記試験採点者が務めるようです。つまり、筆記試験科目については一度評価済なので比較的安心できますが、経歴票(小論文)と資質(技術者倫理や技術士法理解など)は口頭試験が初評価になります。
試験時間は20分で、最大30分まで伸ばせます。ただし実際の口頭試験では20分弱であることが多いので、簡潔明瞭に回答して効率的に加点していくことが重要です。
試問事項は、2019年度から変更されました。
変更前
①経歴及び応用能力
②技術者倫理
③技術士制度の認識他
➡
2019年度以降(変更後)
①コミュニケーション・リーダーシップ
②評価、マネジメント
③技術者倫理
④継続研鑽
上記4項目が確認資質で、それぞれ60点相当以上の評価を得ることが合格条件です。ですから「①は満点だが③は30点」では合格できません。
2019年度口頭試験は、経歴票と小論文による設問内容が、専門技術力中心から業務遂行能力中心に大きくシフトしました。このことを踏まえると、小論文は、技術的に最適なだけでなく、リソースや工期・情報・ステークホルダー等の制約の中で最適な提案をしたという事例・内容がよいと思われます。