一次試験(原子力・放射線部門)体験記〜電力マンさん 今年初めて受験しました。自己採点では合格点に達していましたので、合格発表が待ち遠しいです。 電力会社の原子力部門に20年以上勤務していますので、原子力のイロハについては理解しているつもりです。 原子力・放射線部門の試験は平成16年度に作られたばかりのものですので、過去問が少なくどのように勉強したらよいか最初のうちは試行錯誤でした。 結局私は、以下の方法で勉強しました。 1.専門は受験対策講座に申し込んで勉強する。 同部門を対象とした唯一の講座である新技術開発センターの一次試験対策講座に申し込みました。 過去問が少ないので他部門と比べてテキストはあまり参考になりませんでしたが、3回の添削問題は傾向と対策をつかむには参考になりました。 2.基礎、適性は市販の参考書・問題集で傾向と対策をつかむ。 5割以上の得点を得るにはこれで十分です。特に基礎科目は、すべての分野を勉強する必要はなく、苦手分野は思い切って捨てることが必要です。得意分野で得点確保が重要です。 適性科目は常識的な知識があれば満点近く得点できます。私は14/15点でした。 また、 3.電子メールマガジンで過去問を繰り返し解く。 基礎・適性・専門の過去問を無料で解くことができます。PC版と携帯版のメルマガがありますので、いつでもどこでも勉強可能。ほぼ毎日1通のメルマガが届き、1回に3問ずつ解答できますので、負担にならずに続けられます。会社や出先では携帯版、自宅ではPC版で勉強しました。 さらに、 4.「技術士受験を応援するページ」の情報を参考にモチベーションを保ち続ける。 以上が私の一次試験勉強の報告です。どなたかのお役に立てば幸いです。 |
8割の法則に基づく計画と実践〜2mさん 技術士一次試験体験記 『8割の法則に基づく計画と実践』 ■受験に至る経緯 前年のエネ管(電気)の受験に引き続き今回の技術士一次試験の受験であった。 当初はエネ管合格後の次の目標としては電験2種を狙っていた。秋からはそのための通信教育を開始し、翌春には通信教育も無事に終了して、4月からは本格的に電験2種の受験勉強に入ろうとしていた。そんな矢先に会社で異動があり、4月から移った新しい部署で一次試験合格者の方から技術士受験の勧めがあった。一次試験は電験2種よりも簡単そうに見え、また、技術者の最高の資格とのことで、いつかは取ってみたいと思っていたことから、予定を変更しての受験となった。 ■エネ管受験で得たもの エネ管受験ではとにかく過去問をひたすらマスターするということに専念した。それも全問題をマスターする必要はなく、8割をマスターすればよいというものである。実際に過去問を解いていても、いくらやっても解けない問題がいくつかあった。でもよく考えるとそんな問題は解けなくても合格できるということが分かったのである。過去問が8割解ければ、大体その類似問題が8割出るので、少なくとも80%×80%=64%は正解できるということである。 【エネ管受験で得られたこと】 ・満点(100点)とらなくても合格基準点(エネ管は60点)をとることを目指す。 ・基本は問題分析と過去問の繰り返し。 ・過去問分析による傾向と対策、取組み戦略を立てることが重要。 ・過去問が8割解けるようになれば合格が見えてくる。 ・過去問の類似問題が8割出るのでそれを8割解ければ合格点に達する。 ・難しい問題は解けなくて当たり前、解けたらラッキー。 ・電卓は使い慣れておくことが重要。(何度も計算間違いした) ・前日まであきらめずに勉強するべき。(前日解いた類似問題が出題された。) ■方針決定 とにかく過去問中心と方針を定め、過去問を最終的に8割解けるようになることを目指した。 それを補うものとして、適性科目、基礎科目については「技術士受験を応援するページ」の資料を参考にさせていただくことにした。 専門科目(電気電子)については前年のエネ管受験とその後の電験2種受験に向けて行なった通信教育の復習を中心とした。 そして何よりも最後の最後まであきらめずというよりも最後(直前)に頑張ることを目指した。 ■4月後半〜6月前半: 毎年、4月後半からゴールデンウイークにかけては趣味の工作に没頭することになっており、この期間は計画を立てても計画倒れになることが分かっていたので、何となく過去問を眺める程度とした。ただし、毎日何をするかだけは決めていた。また、まだ願書も出していないので、どうしようか迷いもあった期間でもある。 ■6月後半〜8月前半: いよいよ願書も取寄せ(会社のすぐ近くに支部があった)て、その1週間後に出願を行なって、仕切り直しをした。 基礎科目と専門科目を中心に過去問や「技術士受験を応援するページ」の資料を通勤電車の中や寝床でチェックするのが中心で、1日せいぜい多くて30分程度に留まった。 ■8月10日〜前日: いよいよ2ヶ月前になり、もう一度仕切り直しをして、計画見直しを図った。(添付1) 基礎科目と専門科目を各々、毎日一分野毎に過去問を通勤電車や寝床でこなしていった。適性科目については3週間前の9月19日からスタートさせた。9月後半になって受験票が届いてからはいよいよ少しプレッシャーを感じて、ボルテージがアップしていった。しかし学生時代からの一夜漬けの癖がいまだに残っていて、試験直前になってようやくエンジンがかかり、最後の2日間だけで過去問を210問題をこなした。2日間の正解率は一応87%(210問中183問をクリアー)のレベルまで達した。 また、今までやったことを整理するためのノートまとめを行なって試験に備えた。(添付2) ■試験当日 試験会場に向かうためにJR福知山線に乗ると次の駅からひょっとして同じ試験を受ける人かと思われる人が前の座席に座り、ノートのチェックを行なっていた。途中から乗ってくる人が増えるたびに受験生と思われる人の数も次第と増えていき、試験会場のある下車駅では、小さなホームが受験生で溢れるほどになっていた。会場である大阪産業大学までの道のりをぞろぞろと人の列が続くほどたくさんの人が試験会場に向かっていき、その中で一人足早に試験会場を目指した。試験会場に入るとそこは大きな教室で、既に何割かの人が着席していた。 高校入試、大学入試、・・・、エネ管受験等々何度受けてもいつも試験前の緊張感、不安感は変わることはない。周りの人が賢そうに見えて、それが余計にプレッシャーとなる。 頭を活性化させるために持って行ったチョコを食べるのも忘れていたことがプレッシャーを加速した。答案用紙が配られるとミスのないように慎重にマークを行なって試験に取り掛かった。 適性科目以外は選択問題で、とにかく余分にマークしてしまうとそれだけでアウトになるので、途中で何度も何度も回答している問題数のチェックを行なった。 いずれの科目でもとにかく解けそうな問題から取り掛かり、まず一問目を解いて安心することが大事である。しかし、今回の専門科目はなかなか手強く、解けそうな問題を解いても常に一抹の不安を残しながら次の問題に取り掛からざるを得ないという厳しい状況であった。そのため最低ラインの13問を解答するには結構の時間を要した。ただそうした中でも以外に冷静に解答を導くことができる問題にも出会え、途中から次第に落ち着いて解答できるようになった。 最後の基礎科目の1時間もあっという間に終わり、長かった1日が終わったときには外は雨がぱらついていた。その中、家路を急いだ。 夕飯をとり、風呂に入ってくつろぐが、やはり試験結果が気になる。「技術士受験を応援するページ」を覗いてみると既に臨時の掲示板での議論が始まっていた。皆さんの投稿に一喜一憂しながら過ごした夜であった。 ■その後 1週間後に出張先のホテルからインターネットを接続し、公開された正解をおそるおそる見て、答え合わせを行なった。基礎10問、適性11問クリアー、問題の専門科目は予想では15問くらいはいけるかと思っていたが、結果はぎりぎりの13問クリアーであった。あとはマークミスや解答数のミスさえなければ合格である。あれだけ試験中にチェックは行なっているからまさかのミスはないと信じつつも2ヵ月半を待つのは少々長かった。 26日の朝は5時の発表に合わせて起きていたが、いざ、5時になってインターネットに接続しようとすると前夜からパソコンをつけ放していたためか、うまくつながらない。仕方なく、再起動したが、立上がるまでの時間が非常に長く感じられた。必死で発表を見て、自分の受験番号と名前を見つけて思わず隣で眠る女房を起こして合格を伝えた。女房からも「お父さん、おめでとう!」と何度も何度もお祝いの言葉をもらった。そしてその夜は家族揃ってのお祝いとなった。 ■まとめ 前年にエネ管受験で徹底した過去問分析により8割の法則を導き出し、何とか合格を果たし、引き続き、それを技術士一次試験にも適用して短い勉強期間で合格を果たせた。ただし、今年は例年よりも合格率が低く、特に電気電子は全学科の中で一番合格率が低かった学科である。 そこで何とか合格を果たせたのはうれしいし、専門科目については日頃からの積み重ねの結果であり、これからも手を抜くことをなく資質向上を目指していきたい。 現在、引き続いて2次試験に向けた勉強を元旦からスタートすべく計画を練っているところである。 |